『ヴァレット／VARLET』考察：何者でもない自分にコンプレックスを持つ小瀧奏汰（声優：大野智敬）。人気配信者を目指す彼にあるのは後ろ向きな感情と前向きに進もうとする意志

公開日時：2025年07月18日(金) 18:00

最終更新：2025年07月18日(金) 19:41

　8月28日(木)に発売されるフリューの新作学園RPG『ヴァレット／VARLET』について、キャラクターを掘り下げる考察企画をお届け！　

　今回は突出した才能を持つ生徒に複雑な感情を抱く普通科2年の、小瀧奏汰について掘り下げてみたいと思います。

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※本記事はフリューの提供でお送りします。

索引

『ヴァレット／VARLET』とはどういう作品なのか？

　『モナーク／Monark』の魂を受け継いだ学園RPG『ヴァレット／VARLET』。本作は、「自分が何者なのか」という問いに苦悩し成長する少年少女たちとの出会いを通じて、“あなたの知らない自分自身”を探す物語を楽しめる作品です。

　物語の舞台は、不気味な都市伝説が語られる輝星学園。学園に転入した主人公は、怪物が棲む異界《グリッチ》の存在、そして多くの人間が怪物と入れ替わっている事実を知ってしまいます。

　そんな状況に置かれた主人公は、仲間を導く“先導者”、あるいは力ですべてを解決する“支配者”として、学園生活を謳歌しながら怪物との戦いをくり広げることになるわけですが……。

ゲーム発売前にキャラの考察をするワケは？

　本作では、“自分だけのアオハルを見つける”をテーマに、生徒たちの相談に乗ったり、放課後には気になる仲間と外出をしたりして、学園生活を楽しめる点が魅力のひとつ。

　そんな本作をより楽しんでもらうには――と考えた結果、「発売前から主人公の仲間たちをひとりずつ考察していき、ゲームプレイ前から仲間たちに向ける感情を重く、強くすることでよりゲームを楽しんでもらおう！」という結論に至ったわけです。

　本記事でスポットを当てる仲間は、大野智敬さんがCVを担当する小瀧奏汰です。この記事を通じて、彼の魅力を少しでも感じてもらえれば幸いです！　それではさっそく、奏汰について考察していきましょう。

普通の青年・小瀧奏汰を探る

小瀧奏汰

所属：SSS（生活相談室）
年齢：17歳
誕生日：9月26日
身長：163cm

　小瀧奏汰は普通科に通う男子高校生。突出した才能を持つ特進科や芸能科の生徒に対して思うところがあり、特別な存在になりたいと考えています。

　PVのなかで「俺は今日から配信者としての活動に本気で向き合うようにするわ」と主人公に伝えていることから分かるように、配信者という形で"特別な存在"になることを目指しています。

　誰でもクリエイターとして発信し、注目を得られるチャンスのある現代だからこその夢とも言えますね。

　ただ、誰にでもチャンスがあるからこそ、そこで特別な存在になることはとても難しいこと。普通の少年である奏汰が大きな注目を集めることはできず、登録者数に伸び悩みを感じるようになってしまいます。

　そんななか、学園の生徒たちの秘密を暴露する動画を次々と公開する、暴露系配信者があらわれます。その暴露系配信者は、時に捏造とも言えるような悪質な手口で生徒たちを陥れ断罪するという事件を引き起こしていました。同じく配信者として、注目を集めたいという気持ちを強く持つ奏汰がなにを思い、どのような行動を起こすのか…少年の悩みと決断の結果はとても気になります。

　ごくありふれた一般家庭に育ち、特別な人間に対して劣等感を抱いている奏汰ですが、性格は前向きで仲間思い。いじられキャラとして愛されているムードメーカーになっているようです。そういったところから、仲間たちとどのようなやり取りをするのか楽しみです。

“新悲劇。”は自分を肯定したい奏汰の心？

　公開された“新悲劇。”のMVは「今度こそ俺は誰かに認めてもらえる、特別な何者になれるんじゃないかって」というセリフからスタート。

　「身の丈を確かめたら泪すら流れて来ないのに」や「逆さになってしまったら世界が黒く成ったな」など、普通でありながら特別な存在になろうと葛藤する奏汰の気持ちが伝わってきます。

　また、「僕に一つだけ〇をつけるなら曲がりなりにも味がする方まで一人乗りの理想の奥に抗っていたことだ」という部分は自分を奮い立たせるための歌詞なのではないでしょうか。

　平凡をやめて特別な存在になるため、迷わずに進んでいく自分を自分だけは認めてあげたい。後ろ向きな感情と前向きに進もうとする意志が内在した、そんな彼の心の葛藤なのかもしれません。