映画・アニメ・声優好きのライターが、現在公開中の映画『ヒックとドラゴン』についてを紹介します。
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索引
閉じる不遇な少年と伝説のドラゴンの友情を描いた冒険ファンタジー『ヒックとドラゴン』
現在公開中の映画『ヒックとドラゴン』は、2010年に公開された同名CGアニメの実写化映画です。個人的にアニメ版はCGアニメ映画の中でも、屈指の傑作。ストーリー、キャラクター、音楽すべてが素晴らしく、文句のつけようもないアニメ版を、どう実写化するのか? そもそもドラゴン達が元々CGなのに、人間だけ実写にして意味ある? という、アニメ版強火勢&実写化に不安を覚える懐疑的なオタクの筆者が、映画を観た感想を語ります。
結論から言うと最高だったので、アニメ版も実写版も観ていない人は、すぐ上映劇場に向かって欲しいです。
では、まず映画のあらすじから。
長きに渡ってドラゴンとの戦いに悩まされてきたバイキングの島・バーク島。その島で暮らすヒックは、ひ弱で斧も振るえず、島のお荷物扱い。ある日、誰もその姿を知らないという伝説のドラゴン“ナイト・フューリー”と運命的な出会いを果たす。トゥースと名付け絆を深めるも、やがてその関係は島の人間に知られてしまい…。
はい、これ好きなやつ! ナイト・フューリーと出会った人間は誰も生きていない。だからその姿を知る者はいない。そんな伝説のドラゴンと友情を深めるひ弱な主人公。ドラゴンと殴り合うようなキャラがわんさかいる世界で、非力な主人公は視聴者に近く、映画の中と外を繋いでくれる気がします。そんな彼がドラゴンと交流を深める。ファンタジー好きなら夢見るシチュエーションです。
そして、ヒックと並ぶ作品の顔、ドラゴンのトゥースがとにかく可愛い! 筆者のトゥースへの印象は“黒猫ちゃん”です。怪我をして人間不信の状態の黒猫ちゃんが、どんどん距離を縮めて、家族としてお迎えしたような……そんな気分に。ドラゴンなので鱗に覆われた体で、ヒックが「へっぽこ爬虫類」と呼ぶシーンもありますが、ネコチャン感もあり、犬や鳥っぽさもありと、生き物が好きな人にはたまらない可愛さで、観た人をメロメロに魅了してしまいます。
そんなドラゴンがメインなので、もちろんCG向け作品なのは当たり前で。それを実写でやる意味とは? やっぱりアニメ版が最高だなって結論になるんじゃないかな…。と思いながら、初回はアニメ版を観ていない子供を連れて吹き替えで鑑賞して来ました。
圧倒的な浮遊感と冒険のスリルを体感せよ‼
— ユニバーサル・ピクチャーズ公式 (@universal_eiga) September 4, 2025
||◤ 公開直前記念<吹替版>本編映像 ◢||#坂東龍汰 さんがヒックを熱演🎙
胸が高鳴る圧巻の高速ドラゴンライド!!
トゥースに乗って大空を駆け巡る―🐉
🐲https://t.co/bfDa7Xf8L2
『#ヒックとドラゴン』明日公開🎬#映画館でドラゴンライド pic.twitter.com/Hozl5XIlgw
没入感が凄い! 壮大なスケールと緻密な造形で蘇った完璧な実写化【ヒックとドラゴン】
開始早々、画面いっぱいに映し出された物語の舞台・バーク島の美しさに目を奪われます。我ながら感動がくるの予想の500倍早い。ロケ地は北アイルランドだそうで、海に切り立った崖など、広がる景色はバーク島そのもの。アニメではつるっとしていたものが、素材感を帯びてそこに存在しています。間もなく登場するドラゴン達も、アニメ版のデザインを保ったまま、鱗のひとつひとつが見て取れるようなリアルな造形描写で迫力満点! “モンスター・ナイトメア”という炎を纏ったドラゴンがいるのですが、実写版の怖さと美しさに震えました。お前…こんなにカッコいいドラゴンだったんやな…。
肝心のトゥースも、絶妙なバランスでリアル寄りになっていて、可愛さも美しさもアップしています! 前脚の太さ可愛すぎる。お座りしてる姿が可愛すぎる。お魚食べてる姿がニャンコそのもの。瞳が美しい。言葉は伝わらなくても、瞳で、動きで気持ちを伝えてくれて愛しすぎる。こりゃあ観た人は皆トゥース好きになっちゃう。
ヒックを初めとする人間キャラクター達も、イメージを損なわない見事なキャスティングでした。バイキングの長・ストイックに関しては、アニメ版の中の人が実際に演じている事に驚愕。見た目まで完璧だったのか……。実写『銀魂』のマダオみたいだな。
トゥースに乗って空を飛ぶシーンも、アニメ特有のトリッキーなアングルによる爽快さを損なうどころか、まるでトゥースに乗っているような没入感。これには撮影やCGの技術が発達した今実写化された事にただただ感謝。素晴らしい音楽も相まって、飛んでいるだけのシーンなのに泣けてくる…。これは4DXでも観るしかない! と、後日遠方の劇場まで足を延ばしてしまいましたし、圧倒的なドラゴンライド体験に魅了されて、連休も4DXでリピートします。何度か4DXは体験していますが、過去一楽しかった。
物語も、脚本・監督が実写版でも変わらない為、多少の足し引きはあれど、余計な味付けがされていない忠実な実写化。「こういうのでいいんだよ。」なんだけど、リアルさが物語の持つメッセージ性というか、本質をより引き出してくれていると感じました。
種族を超えた友情、親子のすれちがう愛情、少年の成長、仲間が出来る喜び、強大な敵とのバトルという、少年漫画の王道展開に、ドラゴンの可愛さをガンガンに効かせた内容で、文句なしの実写化。とにかく観て…! 行く前に渋っていた小4の息子も、良い話で観に行って良かったと大満足でした。親子で泣いた。
IMAXや4DXのラージフォーマットは終わってしまった劇場もありますが、人気の為終了予定が延長された劇場もありますので、映画の公式サイトでぜひチェックして体験して貰いたいです。
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— ユニバーサル・ピクチャーズ公式 (@universal_eiga) September 3, 2025
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声優ファンでもある筆者は、吹き替えキャストにも煩いですが、これも驚きの文句なし。主人公・ヒックの声優は俳優の坂東龍汰さん。正直上手い。坂東さんはドラマ『ライオンの隠れ家』で演技力が素晴らしい事は存じておりましたが、声優となるとあれ?ってなる人もいるじゃないですか。ゲスト声優の俳優さんによくある“浮いた”感じが無く、焦ったり、上ずったりする演技も自然で作品に馴染んでいて、素直に驚きました。他メインキャラの声優さんは、高木渉さん、Lynnさん、神谷浩史さん、内田雄馬さん、村瀬歩さんなどの豪華声優陣で、こちらも調べず観たので嬉しい驚き。
映画を観て好きになったら続編もあるよ!【ヒックとドラゴン】
『ヒックとドラゴン』は続編『ヒックとドラゴン2』『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』という続編もあります。ブルーレイもトリロジーが3,000円前後で購入できますし、配信されているVODもあるので、是非チェックしてみて下さい! 個人的には『トイ・ストーリー』と全体としてのまとまりが似ていると思っています。どちらも『3』が大傑作で、原点となる1作目、世界感を広げる2作目という点で共通しているなぁと。
実写版続編も2027年6月に全米で公開予定。アニメ版は続編が日本で公開されなかった悲しい過去があるので、まずは今公開中の映画を急いで観に行きましょう! そうしたら続編が公開された時に、また4DXでトゥースに乗れる体験が出来るわけで。最終的にトゥースに乗って聖地に行く体験をしたいわけで。率直に言ってその私利私欲の為にこのオススメ記事を書いたといっても過言ではない。そうじゃないと2年後に「しかし身体はネコみたいに可愛いドラゴンを求める」→『ヒックとドラゴン』の映画が日本で公開される。みたいな事しか考えられない人間になってしまう…。
ペットを大切にしている人、動物が好きな人は間違いなく楽しめる、本当に素敵な映画なので、三連休の予定に迷われている方は、是非!