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『勇者からは逃げられない』発売記念で著者・富士田けやきさんのインタビューがカクヨムで公開。とっくにこすり倒された世界で、いかに遊ぶか?

文:電撃オンライン

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 10月31日発売のライトノベル『勇者からは逃げられない』。本作の発売を記念したインタビューが、カクヨムで掲載されました。

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 小説投稿サイト“カクヨムネクスト”に掲載され、書籍が刊行された『勇者からは逃げられない』は、盗人のはぐれ者”ソロ”がひょんなことから“聖剣”を抜いてしまうところから始まる冒険譚です。

 逃げるが勝ちをモットーに生きてきたソロは、本物の勇者というべき”王女ルーナ”と出会い、彼女に手を差し出され、こう言われます。「私とともに世界を救いましょう、勇者殿」と。

 しかし実は、ソロが手にした聖剣が”魔剣”であることが判明。さらに魔剣はソロに「一緒に逃げよう」と持ち掛けてきて……!?

 この記事ではカクヨムに掲載されている富士田けやきさんへのインタビューから、冒頭の一部を抜粋してお届けします。

ネクスト発! 富士田けやき『勇者からは逃げられない』刊行記念スペシャルインタビュー(※一部抜粋)


――カクヨムネクストという投稿サイトとしての新たな挑戦の場からの書籍刊行です。

 本当にありがたいことで、感謝しています。カクヨムネクストは課金制ですが、それでも読んでくださる、奇特(?)な読者の方々には感謝しかありません。だから、同じものでお金をいただくよりも、もっと楽しんでいただくために、書籍版では少し設定を変えて、その先を分岐させる予定です!

――なんと、まさかの展開です。

 実は……別の結末を思い付いたら書きたくなってしまったんです。今、連載しているお話も楽しんでいただいてますが、こんな未来もあるんだぞ、と届けたくなりました。これは、僕の小説を楽しんでくださっている方々へ、恩返ししたい、という想いでもあります。

 サラリーマンの経験もあるので、貴重なお金と時間を使っていただくことの重さはわかっています。だからこそ、とことん楽しんでほしいと考えて、書籍の担当編集さんに相談したらおもしろがってくださって実現しました。

 装画も夢いっぱいに、toi8先生にお願いできたら……と伝えたら、なんと、叶えていただけました。書籍化で、そういった心強い方々と出会えたことも、今回、うれしいことのひとつです。

――それはやはり、物語に力があったからかと。そもそもどういう発想から生まれたのでしょうか。

 「おもしろそう」と思っていただけるような冒頭を心がけました。6年前に1冊、著書を出していただいたときは、自分では「おもしろい」と思って書いていましたが、それをわかってもらうことができませんでした。

 4〜5年の間、その作品だけに集中して、文庫で30冊分くらい書いていたので、書籍化が1冊で終わったことにものすごく落ち込みました。さらに長年集中しすぎて、次を始めるための方法もわからなくなっていた。

 だから、自分のできることを広げるためになんでもやってみようとあがいたんです。当時、30代を迎えた自分には小説しかないとわかっていたから。なのでイラストレーターさんと関わってみたり、漫画の原作を考えたり、あれこれやってみた結果、自分の価値観を拡張することができました。

 気付いたのは「おもしろい」と「おもしろそうだ」は違うということです。漫画原作で、担当編集さんにものすごくダメ出しされていて、このー! と思っていたんだけど、あとから、言われたことが飲み込めて、足りないものはそこだったのか、と気付きました。



 今回お届けするのはここまで。インタビュー本編では、「ライトノベル小説では、とっくにこすり倒された世界で、いかに遊ぶか? を考えました」という富士田けやきさんのお話がたっぷりと楽しめます。続きが気になる人は、10月31日に発売される本編とあわせて、ぜひインタビューもご覧ください

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