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『Fate/strange Fake』2話感想。『Fate』世界に◯◯が登場して仰天。皆幸せそうなエンディング映像ですが1人だけ…?(ネタバレあり)

文:米澤崇史

公開日時:

 放送中のアニメ『Fate/strange Fake』第2話“群像 VS 虚像”の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『Fate/strange Fake』2話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

アヤカのデフォルメ表情で蘇る、へたれセイバーの思い出【Fate/strange Fake】

 記憶があやふやなまま、スノーフィールドで行われた偽りの聖杯戦争に巻き込まれてしまったアヤカ。

 気になるのは、アヤカは聖杯戦争に関する知識はある程度はある(マスターやサーヴァントの関係は理解できている)にも関わらず、魔術の存在については認識してなさそうなこと。時折口に出している“あの人”なる存在から伝えられたのかと思いますが、聖杯戦争に参加させたいにしては魔術について教えないのは不自然ですし、今も謎が多い存在です。


 アヤカの身体に刻まれていたのは、令呪に似せられたタトゥーだったとも判明しましたが、腕の一箇所だけじゃなく背中と左肩にも描かれているんですよね。一瞬腕だけが令呪で身体は魔術刻印かと思ったのですが、それなら魔術師だとオーランド陣営も判断するはずなので、映像に映っていたのはすべて令呪相当のタトゥーだと思われます。

 あれを令呪の紛い物だとするなら、本来の令呪に似た機能をもたせるために複数を刻印して効果を補う必要があったのか、それとも複数の令呪を持っているような状態なのか……。どっちにしても「アインツベルンならやりそうだな……」という謎の信頼感(?)があります。

 アヤカ自身は未だ拒否しているものの、セイバーとは実質的にはマスターとサーヴァントに限りなく近い関係性になっていましたが、“偽り”というのがテーマになっている『Fake』的には、この偽りの主従関係というのもその一つなんだろうなと。

 セイバーからすると魔力供給元が絶たれると存在できなくなるので、アヤカを守るのは当然の流れです。一方でアヤカがここまでマスターになることを拒絶し続けている理由は気になるところ。もちろん殺し合いに参加したくない、というのはあるでしょうけど、ここまでセイバーを拒絶するのには何かまた別の理由が隠されてそうな気がします。

 あと個人的に見逃せなかったのが、セイバーとのやり取りの中で一瞬出てきたデフォルメされたアヤカの表情。

 TYPE-MOONのスクリプト担当だったつくりものじさんがデフォルメした“へたれセイバー”に寄せたデフォルメになっていて、古くからのTYPE-MOONファンとしては懐かしい気持ちになりました。

 ちょっと脱線するんですが、“へたれセイバー”も“やさぐれ凛”も、なんとも言えないシュールなかわいさがあって好きなんですよね……。

 ゲームの『Fate/stay night』をプレイすると何度も見ることになるタイガー道場といえばあのデフォルメで、当時ねんどろいどとかぬいぐるみとかいくつかグッズも発売されていて、あの頃に買っておけば良かったな……とちょっと後悔しています。

『Fate』に『月姫』でおなじみの死徒が登場!?【Fate/strange Fake】

 そして2話の中でもっとも衝撃だったのが、なんといってもアサシンのマスターであるジェスターの正体が“死徒”だったことですよね。


 知らない方に簡単に説明すると、“死徒”は主に『Fate』シリーズと並ぶTYPE-MOONの代表作である『月姫』に登場する吸血鬼にあたる存在です。吸血鬼は、生まれながらにして吸血鬼だった“真祖”と、後天的に吸血鬼になった“死徒”に分けられ、“死徒”は他人の血を吸わないと生きていることができないため、聖堂教会の討伐対象となっている危険な存在です。

 その上で、『Fate』シリーズと『月姫』は、一部共通する設定はあるものの別の歴史を辿った世界であることが現在は明言されていて、基本的に『月姫』の世界にはサーヴァントは存在していません。

 対して『Fate』の世界では“死徒”は存在こそしてはいるものの、人理の力が強いため、『月姫』の世界ほどの力を有した存在ではない……と、されています(このあたり設定が複雑なので、もし間違いがあったらごめんなさい)。

 なのですが、今回のジェスターはサーヴァントにも匹敵しそうな強さで描かれていました。

 『Fake』は既存の『Fate』ともまた違う世界であることも明言されているので、何らかの原因によって『Fate』シリーズの世界ほど人理の力が強くならず、“死徒”も強い力を持っている……というバランスになっているのではないかと思われます。


 古くからTYPE-MOONファンの間では「サーヴァントと死徒が戦ったらどっちが勝つのか」という議論がずっとなされていて、現在は「そもそも前提が違うから一概に比べられない」みたいなところで落ち着いているんですが、『Fake』はそのある種のタブーにも近い話題に挑んでいるのがすごいところです。

 今回はあくまでも宝具相当の装備で武装した人間が相手でしたが、今後サーヴァント本人とやり合うシーンが描かれるのか、見たいような見るのが怖いような不思議な感覚があります。

 加えて、2話が初披露となったエンディングでの、マスターとサーヴァントたちが満面の笑みで手を繋いでいるカーテンコール的な映像が、殺伐とした本編とのギャップが凄まじかった……!

 最後に出てくる“Fake”という看板は、「本編の物語は偽で本当は舞台裏で皆仲良しです」とも、「今流れたエンディング映像は偽物です」のどちらにも解釈できるようになっているのも上手いなと思いました。

 誰もが幸せいっぱいに見せかけて、さりげなくアサシンがジェスターと手を繋ぐのを拒否しているのも面白すぎたポイント。ジェスター側は明らかに手をつなごうと伸ばしているので、明確に意図をもって無視していることが伝わってくるうえ、ジェスター自身が満面の笑顔のままなのがまた良い味を出しています。ジェスターは泣いていい。


 『Fate』シリーズでは聖杯戦争の監督役という立場で登場することの多い教会も、“死徒”まで出てくるとなるとまた立ち位置が変わってきそうで、3話が楽しみです。

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