HoYoverseが贈る都市ファンタジーアクションRPG『ゼンレスゾーンゼロ(ゼンゼロ)』。登場するキャラクターたちは誰もが、拭いきれない過去や譲れない矜持を抱えています。極限状態で彼らが見せる”言葉”は、時に私たちの心に深く突き刺さり離れません。
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本企画では、そんな人物たちの名言を順次ピックアップ。第2回となる今回は、対ホロウ6課の“サボり魔”こと浅羽悠真の名言をピックアップして紹介します。
一見昼行燈な彼ですが、その裏には壮絶な過去と、誰よりも熱い信念が隠されています。なぜ彼がこれほどまでに愛されるのか。その生き様と真実を紐解くセリフから見ていきましょう。
めちゃくちゃで、傷だらけで…すばらしい、この世界でさ。(浅羽悠真)
『ゼンレスゾーンゼロ』の世界において、心に残るセリフは数あれど、これほどまでに痛みを伴い、かつ限りなく優しい肯定の言葉があったでしょうか。
このセリフは、浅羽悠真のエージェント秘話『此処に眠る者』のラストシーン、すべての事件が収束し、ことのてんまつを知った後に彼がこぼしたセリフです。
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普段の浅羽悠真という男を思い浮かべてみてください。「はいこれ、病欠届けです。理由は前と同様、以下同文」などと適当な理由をつけては仕事をサボり、課長の月城柳に睨まれ、同僚の蒼角に呆れられる。その姿はまさに”昼行灯”そのものです。
しかし、彼のその軽薄な振る舞いの裏に、どれほど壮絶な過去と、血の滲むような覚悟が隠されていたのか。我々プロキシはその真実を知った時、彼の見せる笑顔の意味を全く違ったものとして捉え直すことになります。
彼にとってこの世界は、決して優しい場所ではありませんでした。彼が患っている「エーテル適性減退症候群」……それは、常人離れした高いエーテル適性を授かる代償に、肉体が急速に衰弱し、最終的には自我を失いエーテリアスへと変貌してしまうという、あまりにも残酷な不治の病です。
今回のエピソードで明らかになったのは、幼少期の彼が治療という名目のもと、とある組織の実験体として扱われてきたという事実でした。
彼が常に身につけているチョーカーはファッションなどではなく、首筋に残された無数の注射痕――彼が”モルモット”として生き延びてきた傷跡を隠すためのものだったのです。
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自身の身体を蝕む病、大人たちの身勝手なエゴ、そして信じていた過去からの裏切り。彼から見れば、この世界は文字通り「めちゃくちゃで、傷だらけ」な場所です。
絶望し、すべてを呪ってもおかしくない境遇の彼が、なぜ最後にこの世界を”すばらしい”と肯定できたのか。
その理由は、彼が対峙した“悪意”と、それ以上に彼を支えた“愛”の物語に隠されています。
“新世界の神”を拒み、泥臭い”人間”として生きる
このエピソードで注目すべきは、なんといっても悠真が見せた命がけの行動と、そのあとに訪れる衝撃の真実でしょう。
彼は霧島と最後の決戦になり、追いつめられた際に自身の体に残された”最後の切り札”を使いました。それは、かつて師匠が悠真に遺した1本の注射器。霧島はそれを、実験の最終成果である「エーテル適性増強薬」だと思い込み、奪おうとしました。
そして悠真自身もまた、それを打てばただでは済まない――もしかしたら、これが最後になるかもしれない”劇薬”だと認識していました。
それでも彼は、子供たちを守るために躊躇なくそれを自らに打ち込み、覚醒した力で勝利を収めました。
すべてが終わり、倒れ伏した彼。そして、後に明かされた分析結果に、悠真自身は言葉を失うことになります。彼が”死ぬ覚悟”で打ったその薬は、毒でも増強剤でもなかったのです。
それは、師匠が組織に背き、研究のすべてを投げ打って開発した、悠真の病気の進行を抑えるためだけの”特効薬”でした。
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自分は捨て駒として利用されたのだと思い込み、毒を仰ぐような覚悟で打った注射。しかし、それこそが師匠が命がけで遺した”愛”そのものだった――。
これが悠真にとっては唯一無二の命綱となり、結果として彼を死の淵から救い出しました。
ボロボロになりながらも子供たちを守り抜いた彼の姿は、まさしく”人間”としての誇りに満ちていました。
師匠が遺した”愛”と、彼が守り抜いた”居場所”
悠真はずっと誤解していました。
師匠は研究のために自分を利用し、最後は罪を恐れて逃げ出したのだと。自分は捨てられたのだと。
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しかし、真実は違いました。師匠にとって、悠真は実験材料ではなく、愛すべき”家族”だったのです。
組織が悠真を使い潰そうとしていることに気づいた師匠は、彼を守るためにデータを隠蔽し、未完成ながらも彼を生かすための薬を作り、それを託して姿を消しました。
「お前さんの人生が、これからもずっとお前さん自身のものであることを、俺は願っているよ」
回想の中で師匠が幼い悠真の頭を撫でながら語った言葉。それは、呪われた才能を持つ彼に向けられた、世界で1番温かい祝福でした。
悠真が今日まで生き延びてこられたのは、単なる運や才能のおかげではなく、師匠が命がけで繋いでくれた愛があったからこそだったのです。
霧島の野望を打ち砕き、子供たちを救い出した後、港で佇む悠真の姿は、どこか憑き物が落ちたように穏やかでした。
彼にとってこの世界は、依然として”めちゃくちゃ”です。ホロウ災害は収まらず、組織の陰謀は渦巻き、自身の体は病に蝕まれたまま。完治の見込みなどありません。首の傷も、心の傷も、消えることはないでしょう。
それでも、彼は言いました。「すばらしい、この世界でさ」と。
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この言葉には、2つの大きな救いが込められています。
1つは、過去の肯定です。自分は決して孤独な実験動物ではなかった。師匠というたった1人の家族から、確かに愛されていたのだという実感。それが、彼の血塗られた過去を”意味のあるもの”へと変えました。
そしてもう1つは、現在の肯定です。彼が命を削ってでも守りたかった子供たちの未来。そして、そんな無茶な彼を信じ、待ち続けてくれた対ホロウ6課の仲間たちの存在です。
彼が裏で何かを抱えていると知りつつも、あえて”サボり”を黙認し、自由に動ける時間を与えていました。同僚たちは、何も聞かずに彼の背中を支えました。
”犠牲”を強いる完璧な新世界ではなく、傷つきながらも手を取り合って生きるこの”不完全な世界”にこそ、彼の守りたい居場所があったのです。
悠真が普段”サボり魔”として振る舞い、昼寝やティータイムを何よりも大切にする理由。それは単なる怠惰ではありません。”いつ終わるかわからない命だからこそ、なんでもない平穏な日常を愛したい”という、切実な祈りの裏返しなのかもしれません。
彼は、自分に残された時間を、誰かのための”犠牲”としてではなく、自分自身の”人生”として生きることを選びました。それは師匠との約束であり、彼なりの世界への復讐であり、そして最大の愛情表現なのです。
すべての戦いが終わり、仲間たちと合流した彼が見せた、あの晴れやかな笑顔。そしてこのセリフを聞いた時、多くのプロキシが涙せずにはいられなかったはずです。
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電撃オンラインでは不定期で『ゼンレスゾーンゼロ』の名言記事を展開していきます。次回もお楽しみに!