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『東京リベンジャーズ UNLIMITED(アンリベ)』開発者インタビュー。ライデン×グッスマだからこそ実現できた、アニメとゲームの融合とは?

文:長雨

公開日時:

最終更新:

 グッドスマイルカンパニーが企画・配信、f4samuraiが開発・運営を行う、TVアニメ『東京リベンジャーズ』完全新作スマ-トフォンゲーム『東京リベンジャーズUNLIMITED(アンリベ)』が2026年2月26日に配信されました。

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 本作は、アニメ制作・ライデンフィルム、劇伴音楽・堤博明氏、TVアニメシリーズの脚本にも携わる高木聖子氏ら、キャラクターデザイン・作画監督を務めた 露木愛里氏など、アニメ『東京リベンジャーズ(東リベ)』制作陣が集結して制作に関わっているスマートフォンゲーム。原作者である和久井健先生監修の長編シナリオ、原作ストーリー&100話以上のキャラストーリーで、『東京リベンジャーズ』の世界を楽しむことができます。

 この記事では、『アンリベ』の開発を手がけるライデンフィルムの取締役・統括マネージャー 田代雄一氏と、グッドスマイルカンパニーのゲーム事業担当役員・プロデューサー 佐藤允紀氏のインタビューをお届けします。
※本記事はグッドスマイルカンパニーの提供でお送りします。

少年漫画の王道『東京リベンジャーズ』の魅力をアニメ&ゲームでもそのまま届けたい


――まず最初に、おふたりが『アンリベ』で担当されているお仕事を教えてください。

田代氏
オープニングアニメーションやカードイラスト、シナリオなど、制作全体のマネジメントを担当しています。ライデンフィルム側のプロデューサーのような役割です。

佐藤氏
『アンリベ』の開発プロデューサーをしていまして、初期の企画段階から関わっています。

――初期の企画から関わられているとのことですが、『アンリベ』はどのような経緯で開発がスタートしたのでしょうか?

佐藤氏
本作以前にもf4samuraiで、人気IPのゲーム制作に携わっていました。『東京リベンジャーズ』のTVアニメ初回放送から1年後ぐらいに、「この作品でゲームを作らせてください」と原作を出版している講談社さんにプレゼンしたのが最初です。

 当時はまだ原作が連載中だったこともあり、『アンリベ』のようなストーリーとキャラクターにフォーカスを当てた企画は、成立させるのが難しい状態でした。企画OKをいただけたのが、原作が完結に向かい、他ゲームもリリースされた後の約2年前になります。

――本作は、原作者・和久井健先生監修のオリジナルストーリーも用意されています。企画を動かすのは、大変そうなイメージがあるのですが、実際はいかがでしたか?

佐藤氏
原作者である和久井先生に、ゲームオリジナルの設定や長編のストーリー展開をご相談するのは、前例がなく成立するかはわからないけど……とチャレンジすることを講談社さんにご了承いただきました。 作品づくりをするうえで、原作者と期待するユーザーの方々の解像度を上げることが重要で、講談社さんのアニメ・ゲーム事業部の方が、編集のご担当者と対話する場を設けてくださり、1年半ちかく何度もブレストと資料を提出し本稿にOKいただけるようになりました

――原作漫画となる『東京リベンジャーズ』について、一読者として、どのようなところに魅力を感じられましたか?

田代氏
世代的に、ヤンキー漫画が大好きです。現代ではもはやファンタジーの世界だと思いますが(笑)。そのなかにタイムリープ要素のエッセンスが入っていて、若い方にも届きやすくなっているのがすごいなと思いましたね。また弱い主人公が成長し、仲間を守ろうと立ち上がっていく姿が、少年漫画の王道で魅力的です。

佐藤氏
和久井先生の作品は『新宿スワン』から全巻読んでいます。登場キャラクター、それぞれにドラマと魅力があり、『東京リベンジャーズ』は自分も含めて多くのファンに受け入れられている。とても心惹かれました。

田代氏
幅広いファンに届く作品ですよね。

佐藤氏
アニメ初期がちょうどコロナ禍の時期でしたが、世代を超えて支持されているなという印象を受けました。

――アニメを制作される際に、『東京リベンジャーズ』のどういうところを伝えよう、ファンに伝えようと考えられたのでしょうか?

田代氏
細かいところはたくさんあるのですが、原作がすごくおもしろいので、そのよさをどうやったらアニメーションに落とし込めるのかなと1つずつ作っていったことが大きいですね。

――今回『アンリベ』を作られるうえでは、どのようなことを意識されましたか?

佐藤氏
ポイントが2つあります。1つ目は、ファンが思う『東京リベンジャーズ』の良さを取りもれないようにすることです。シナリオとキャラクターの見せ場を始まりから網羅することは勿論のこと、読者の皆さんはご存じの通り、物語はどんどん壮絶な戦いに向かっていくので、次クールのアニメ放送前に「あの頃はよかった」を共感できる雰囲気づくりを大切にしています。

 2つ目は、2026年に配信される新しいゲームであること。原作や放送されたアニメのよさを大事にしつつも、ビジュアルや表現など、最新のトレンドを意識するのは重要だと思っています。

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アニメ制作会社ライデンフィルムがゲーム制作にも参加した理由とは?


――アニメーション制作で実績があるライデンフィルムさんが、本格的にゲーム制作に携わるというのも、とてもインパクトのある発表でした。参加が決まった経緯や、理由・意図などを教えてください。

佐藤氏
私が人生で初めてアニメのプロデューサーを担当した『オルタンシア・サーガ』(原作:『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』)のアニメ制作がライデンフィルムさんで、そのときライデン側のプロデューサーをされていたのが田代さんでした。

田代氏
佐藤さんにはずっとお世話になっています。いつの間にか、同じグループの会社に入られて(笑)。

佐藤氏
恐縮です(笑)。そのときは、ゲーム側の都合や僕が無知な部分も多々あってのアニメ制作でして。今度は逆に僕が携わるゲームにライデンさんに参加いただき、他ができないことというか、ぜひお力を借りたいとご提案しました。

 原作のよさを最大化する上で、作品に最も長く関わっているライデンさんの協力を得るのが近道だろうという思いもあります。

――アニメ制作会社が、ゲーム開発を手がけるのは珍しいことですよね?

田代氏
あまりないことです。イラストの描き方やルール、シナリオの書き方も違いますからね。本作では僕らの仕事の形にうまく合わせていただいたので、それほど変わったことをやっている感覚はありませんでした。

――ファンとしては、アニメスタッフ集結はうれしいポイントです。そこは、最初から重視されていたんでしょうか?

佐藤氏
そうですね。ストーリーとビジュアルの2点を妥協なく描くために、絶対に押さえておきたいポイントでした。イラストを見てくださったファンの方が、「ビジュいいね」やここ、好き!」と言ってくださることが大事だと思っています。そういう意味でも、キャラクターの解像度が高いライデンさんに参加してもらってよかったと思います。

 またキャラクターデザイン・作画の露木愛里さんが、参加して楽しいと言ってくださって……。その想いは、ファンにも伝わる部分だと思います。クリエイターの方が1つの表現として、ゲームに参加できてよかったと言ってもらえて、うれしかったですし大事にしていきたいところです。

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――ライデンフィルムさんは、具体的にどのようなお仕事を担当されているのでしょうか?

田代氏
企画の段階から、どのような部分で協力できるか話し合いました。そのなかでシナリオ、ゲームイラスト、アニメーションの3点を担当することになりました。

 アニメのスタッフが参加しているので、実際にアニメを楽しんでくださっているファンの方が、イメージをぶらすことなくゲームの世界も楽しんでいただけるのではないかなと思っています。

――作画だけでなくシナリオもというところも、強みの1つですよね。

田代氏
そうですね。弊社のように社内にシナリオライターがいるのは、アニメ制作会社ではあまり多くないかもしれません。これから、より力を入れていきたいところです。

原作追体験&オリジナルストーリーが楽しめる『アンリベ』の魅力


――ここからは、『アンリベ』の内容について詳しくお聞きしていきます。ジャンルが“東リベRPG”とのことですが、ゲームの魅力を教えてください。

佐藤氏
ビジュアルとストーリーなど、『東京リベンジャーズ』を丸ごと楽しめるというのがコンセプトになっています。バトルでも『東京リベンジャーズ』はタイマン(1対1)よりも、乱戦になっていて刻一刻と、各地の状況が変化していく印象があります。和久井先生の表現でも、大きくコマを取って、勢力が衝突するシーンをよく描かれています(タケミチたちが右側で、敵対する相手が左側に)。

 イベント「東京卍リベンジャーズ 描き下ろし新体験展 最後の世界線」(2023~2024年開催)でも最後に大きく対決構造となっているイラストの展示・映像があったのですが、あんなシーンをゲーム内で再現できたらおもしろいだろうなと企画の段階から考えていました。

――物語に原作追体験だけでなく、オリジナルストーリーがあるのも注目ポイントですね。

佐藤氏
追体験にはなりますが、“天竺編”まで各編が並行して公開される形になっています。物語の最初から順に読んでいくのではなく、自分のお気に入りの名シーンを楽しめる流れになるように、f4samuraiさんの設計でアプローチが工夫されています。

 また魅力的なキャラクターがたくさん登場するので、なるべくたくさんのキャラクターを活かすものにしています。全員育成したり、仲間に合流したりできるシステムになっているので、触れていただきたいです。キャラが生きるサブシナリオも用意しています。

 ちなみにライデンさんに制作していただいた100本以上のオリジナルシナリオは、完全フルボイスで、順次追加されていきます。収録の場でもキャストの皆さんに演じていただいたことで、よりおもしろさが増したと感じました。ゲームは目に見える表現を重視しますが、アニメは声で聴かせることも重要な意味があり、アニメのシナリオライターさんに参加していただいてよかったと思いました。

――和久井先生監修の長編シナリオについて、お話いただける範囲で物語の方向性など教えていただけますか?

佐藤氏
担当されている熊谷さんはライデンさんとは別のシナリオライターの方で、アニメもゲームも非常に深いご見識とご経験がある方です。

 アニメ13話分くらいのボリュームで、21歳の花垣武道たちを描く、パラレルワールド的な物語。6年経った彼らが敵にどう立ち向かっていくのか、いろいろなキャラが登場して、原作になかった姿も見られます。「こんな風に成長したんだ」や「こんな風に過ごしているんだ」というのを、毎話楽しんでもらえたらと思っています。

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――とてもおもしろそうで、今から読むのが楽しみです!(※インタビュー時は配信前)

佐藤氏
裏話を話すと、詳細設定の前提や、流れとなるプロット等、いわゆるゲームシナリオの監修資料を作っても、まったく通らなかったんです。そこで「冒頭のシーンとセリフでこんな印象をもってもらいただいて、このシーンではこんな気持ちに変わります」と、キャラクターとユーザーの感情の動きを書き出した資料で許可をいただけました。そこがわからないと「何が面白いか」のイメージができないと言われ、確かに……と。

 お客様にどんな気持ちになってほしいか感情の流れの書き出し、プロット、シナリオにするという三段階にすることで、スムーズに進むようになりました。

――グラフィック面でこだわられた点、苦労された点を教えてください。

佐藤氏
スマホは横の細長い画面になるので、その中でできるだけ顔が小さくならないようにしているのは、本作に限らず何年も苦労しているところです。長身なキャラも小柄なキャラもいるので、いろいろ工夫しています。

 また『アンリベ』は2026年の作品なので、和久井先生の現在の絵柄や最新トレンドを意識して、勉強しています。

田代氏
初期から『東京リベンジャーズ』に関わってくださっている主力のアニメーターの露木さんが、イラストはほとんど描いています。露木さんも苦労というよりは、ご褒美的に楽しめたと話していました。シナリオについても初期はアニメとゲームのルールの違いを感じる部分がありましたが、皆慣れてスムーズに作業していましたね。

 普段とは違うことができて、我々としても楽しかったです。その想いが、伝わればなと思います。

――『アンリベ』の開発において、ライデンフィルム×グッドスマイルカンパニーのタッグを組んだことで、生まれたシナジー的な部分がありましたら教えてください。

田代氏
ゲーム会社さんとのやり取りは、文化の違いから、話し合いがうまく進まないことも少なくありません。ただ今回はグループ会社で、さらに佐藤さんと以前から関係を築いていたこともあって、スムーズにやり取りできていい形で進めることができました。

佐藤氏
ライデンさんがいなかったら、このプロジェクトはできなかったと思います。

ライデンフィルムが求めている人材とは?


――読者の皆さんのなかには、アニメ業界に興味を持っている方も多いです。ライデンフィルムさんについて、改めて教えてください。

田代氏
ライデンフィルムは、年間8タイトルぐらいの作品を世の中に送り出している比較的大きなスタジオです。ジャンルにこだわらず、さまざまな作品へ挑戦するというモットーがあります。テレビや映画に限らず、『アンリベ』のようなゲームのお仕事など、いろいろなものに関わるチャンスが多いと思います。中途採用も頻繁にやっていますので、未経験の方でもチャレンジできる場所です。

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――絵を描ける方、シナリオを書ける方の募集がメインになるのでしょうか?

田代氏
基本的にはアニメが好きであるとか、何か表現したい・作りたいというのが根底にあることが大事です。

 アニメ会社の中には絵を描く人だけではなく、VFXをやっている人もいれば、作品の進捗管理やクリエイターをマネジメントする人もいるなど、いろんな職種の人間がいます。その中で「自分でもできそうだ」と思うところに、チャレンジしてみてほしいです。ゲーム業界からの転職者や、ゲーム系の専門学校を卒業したスタッフもたくさんいます。

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 またライデンフィルムとしては、安定しておもしろいものを作り続けることを目指していて、そのためにスタッフの健康を一番に大事にしています! 働き方改革も積極的に進めていて、分業体制も整ってきています。一人あたりの時間外労働も、月10時間以下ぐらいまで抑えることができてきました。クリエイティブを発揮するにはインプットする時間も必要なので、決まった時間に働き、休むときは休むというメリハリがついた働き方をして、長期的にこの業界で働けることが大事だと思っています。

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 新卒も中途も常に募集していますし、若い人でもたくさんチャンスがある場所です。

――最後に『アンリベ』ファンの皆さんに、メッセージをお願いします。

田代氏
アニメチームも全力で制作しておりますので、ぜひ楽しみにお待ちください。

佐藤氏
開発チーム一同、企画段階からいろいろなことを妥協せずにやってきました。“東リベRPG”と言い切れるような、ファンの皆さん裏切らない仕事ができるように頑張っております。ご満足いただけるような運営をやっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。がんばります。

――ありがとうございました。

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