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アニメ『ザ・ファブル』10話感想。小島のアレをミサキが――。原作の過激シーンをカットしない制作陣の心意気がスゴイ(ネタバレあり)

文:カワチ

公開日時:

 TVアニメ『ザ・ファブル』の第10話“もしかして殺し屋……”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『ザ・ファブル』第10話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

小島によってミサキが…! アニメ『ザ・ファブル』10話感想


 “ファブル”と呼ばれる伝説の殺し屋が、1年間、誰も殺さずに一般人として大阪で暮らす姿を描く『ザ・ファブル』。アニメ版は『装甲騎兵ボトムズ』で知られる髙橋良輔さんが監督を務めます。


 一般人を殺して15年服役した海老原の舎弟・小島が出所してからは緊張感のある展開が続きますが、海老原が心筋梗塞で倒れて入院したことにより、小島が暴走。砂川のショバを荒らし始め、デリヘルを立ち上げようとしますが、その看板娘として、アキラがお世話になっているアルバイト先のミサキが目を付けられることになります。

 ミサキは過去にグラビアアイドルをしていたこがあり、小島はその情報を利用して彼女をゆすっていきます。チンピラを使ってミサキの職場の人間を襲うなど、確実に彼女を追い詰めていくことに。アニメ版は小島の声を津田健次郎さんが演じており、静かにドスのある芝居がとても迫力のあるものになっています。

 普通の生活をするためにトラブルを避けるアキラですが、海老原に依頼されたことで小島の住むマンションに潜入。舎弟・高橋との会話に聞き耳を立てていたアキラは、彼女の周りで立て続けに起こる事故やマンションの調査、ストーカー・貝沼からの情報もあって状況を把握するという流れでした。

 今回は佐川が小島を始末するために殺し屋の“フード”を雇う展開からスタート。フードを目深に被っていることから、このあだ名で呼ばれているという、そのまんまの人物ですが、実写映画版では福士蒼汰さんが演じていたので、印象深い人も多いはず。岡田准一さんが演じるアキラと福士蒼汰さんの演じるフードの激しいアクションはとにかく見どころが満載なので、原作やアニメ版しか知らない人はぜひチェックを!


 アニメ版でフードを演じているのは小野寺悠貴さんでした。小島に引けを取らないような低音ボイスで迫力がりましたね。強敵であることが声からも分かるような感じになっており、早くもアキラとの対決が楽しみになりました。

 続いてのストーカーの貝沼がミサキの部屋にカメラを仕掛けるシーンはアキラが真実に辿り着くための重要なピースであるものの、彼のキモい顔や行動だけでなく声による芝居も乗って、さらに不気味さが増していましたね。

 そんなことが行われている間にミサキは洋子の部屋へ。この前のお礼を持っていきますが、すでに酔っぱらった洋子の芝居をする沢城さんが最高でしたね。ミサキがしっかりしている分、余計に洋子のだらしなさが目立ちました。ただ、洋子とミサキの仲が深まっていることも感じられていいシーンでした。


 アキラが小島の部屋を調査しているときは、途中で小島たちが帰ってきてしまう展開で緊迫感のあるものに。咄嗟にベランダに潜伏するアキラもさすがですが、小さいホコリだけで異変に気付く小島も引けを取らずで。小島が他人への恐喝だけでのし上がってきたのではなく、さまざまな修羅場をしっかり乗り越えてきたことが分かるシーンでしたね。

 後半のパートはオクトパスの社長が襲撃され、貝沼が怯えるシーンから。貝沼がなにか情報を掴んでいることに気付いたアキラが彼から意見を聞こうとするところは迫力がありましたね。ただ、「相手はヤクザだぞ」という貝沼の言葉に対して間抜けにい「マジで~?」と気の抜けた返しをするアキラには笑ってしまいました。

 その後のシーンではフードがファブルと会えたときには戦ってみたいと意欲を見せるシーン。一方、そのころのアキラも自作の銃を準備しており、緊迫感がありました。鉄パイプを作って作る銃の制作工程はさすがにアニメではカットされるかと思っていましたが、しっかり描かれていましたね。


 終盤、小島によってミサキが部屋に連れていかれて契約書を書かされることに。原作ではショッキングな展開になりますが、アニメではどこまで表現するのか気になりますね。髙橋良輔さんなので、直接的な描写はなくともうまく表現してくれると思いますが……。

 今回の10話もセリフこそマイルドになっていたもののミサキが小島の指を咥えさせられるシーンがありましたし、10話以降もそのまま表現しそう。小島と別れたあとに堪えきれずに泣いてしまうミサキが印象的でしたが、今後の展開ではさらに……。

 そんななかで、洋子に騙されてGPS探知機付きの時計を身に着ける高橋だけが癒やしでした。まぁ、小島は用心深いので彼を尾行するよりも隙だらけの高橋を利用したほうが安全なのは分かりますが、便利なキャラクターです(笑)。

 さて、次回は本格的にミサキが窮地になる展開。アキラは彼女を救うことが出来るのか。今からハラハラです!

カワチRPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。

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