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アニメ『無職転生II』24話(最終話)感想。シルフィの器の大きさにこちらも涙。3期におおいに期待したくなる(ネタバレあり)

文:Ak

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 2024年4月7日(日)より放送開始となったアニメ『無職転生II』第2クール。その第12話(第24話)の感想記事をお届けします。
【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『無職転生II』第2クール第12話(第24話)の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。[IMAGE]

シルフィとの対面は温かい光景だけどその後が怖い!【無職転生II感想】

 ヒトガミのいう“後悔”が気になっていたルーデウス。かなり悪い状況を予想していたようですが、それは杞憂だったようですね。


 てっきり後悔というのは出産に立ち会えないことかなとも予想していましたが、それにも間に合ったようで何よりです。

 しかしシルフィのヘアスタイルが変わっていてますます美人に! 帰ってきたルーデウスを優しく抱きしめる姿には慈しみ、優しさといったものを強く感じます。幸せな光景だけに、その後に予想される展開が辛い……!

パウロの死を知るノルンのやり切れないリアクションが辛すぎる【無職転生II感想】

 まずはパウロの死をノルンに伝えることから。その事実を受け止められずにルーデウスに怒りをぶつけるノルンですが、そのなくなった左腕を見て、怒りをぶつけることができなくなる様子が見ていて辛い……!

 いっそ感情をぶつけられたほうが、ルーデウスにとってもラクだったかもしれませんね。


 「全力を尽くした」というルーデウスの言葉を受け止めるしかないノルンの、行き場のない感情が爆発して涙を流すシーンも、心にくるものがありました。それでも、変にこじれたり誤解を生まずにまっすぐに悲しむことができたことは救いだったように思います。

 幼少期にパウロから受け取った言葉を、そのままノルンに渡すルーデウス。「剣を持ったからと言って強くなったと勘違いしてはいけない」という言葉は、どこか自分自身に言っているようにも思えますね。

 そしてパウロの遺品を抱えるゼニス。ここもまたぐっと来てしまったシーンのひとつ。ほとんど意思を示すことなく、廃人同然と言ってもいい状態のゼニスがこうして行動をする。彼女の中でパウロの存在がいかに大きいかを表しているようでした。

 リーリャの同居で仕事の分担を気にしていたアイシャは、自分の仕事が減ることで家での存在価値がなくなることを心配していたのでしょうね。それを察してすぐにフォローするノルンの姿に成長を感じます。

ロキシーを迎えいれるシルフィの器の大きさとルーデウスの信用のなさが衝撃的【無職転生II感想】

 パーティーメンバーとの別れを経て、ついにその時が……! 仲間たちが去ったあとも家に残るロキシーと、ルーデウスの真剣な様子を見て、シルフィも何かを察したような感じですね。視聴者としても緊張感がすごいです。

 ロキシーを妻に迎えるという判断を一番に攻めたのは、やはりノルン。これはまあ、性格的にも予想できたことではありますね。ノルンはミリス教徒なので、教義的な意味でも抵抗感が強いようです。まあルーデウスの辛い気持ちがわかるとはいっても、納得できるわけではない。これはもう仕方ないのかなと。


 ノルンの強い言葉にやはり身を引く決断をしたロキシーですが、それを引き留めたのがシルフィだったのは意外! 立ち上がった時のシルフィの表情を見て「ああ、修羅場や……」と思って思いましたもの。

 そんなシルフィの口から出た「順番さえ逆なら自分も同じことをした」という言葉には真実味がありますね。実際、めぐり合わせが違えばそうなっていた可能性もあると思います。それでもしっかりと冷静に受け止められたのは、ロキシーがルディを見る表情を見て、すでに察していたから……なのかもしれません。

 そして一番の理由が、ルーデウスの「操を守る」という約束をまったく信用していなかったからとは……。シルフィの“ルーデウスのいいところも悪いところもすべて受け入れる”というあり方に、ちょっと衝撃を受けました。ひょっとしたら相手がロキシーであったことや、その経緯にも彼女なりに納得いくところがあったというのもあるでしょうね。それはそれとして、隣のノルンの視線が痛いです(笑)。

 ただシルフィも誰でもよかった……というわけではきっとないのでしょう。「ルディを見る表情で……」「だって僕と一緒だもん」というセリフがありましたが、ロキシーの表情にシンパシーを感じたからだというのもあるかもしれませんね。もしこれが行きずりの……とかだったらひょっとしたら激怒していた……かも?

 そうしてロキシーを新たな家族として温かく迎え入れるシルフィ。この2人はうまくやっていけそうで何よりです。結局ルーデウスは最後の最後でどうしようもなかったわけで、本当にシルフィに救われた形ともいえますし、あそこまでシルフィとの関係を構築できたのはこの世界で“本気だす”を実践できたからこそなのかもしれません。

墓前で語るルーデウスの晴れやかな表情は成長を感じる! アニメ第3期発表もうれしい【無職転生II感想】

 第2期ラストに、ついにルーデウスとシルフィの子どもが生誕! しかし赤ん坊は女の子のようですが、髪色といいアホ毛といいルーデウスにそっくりですね。


 パウロの墓前で、いろいろ吹っ切れたように今の心境を語りかけるルーデウス。24話のサブタイトル“嗣ぐ”を強く感じたシーンのひとつです。失敗して、失って、何かを得て、悩みながら成長していく――というのは『無職転生』という物語の大きなテーマのひとつだと思っていますが、ようやくルーデウス自身もハッキリと自覚を持てたようですね。つくづく、家族を持ったことでの成長を感じます。


 そしてアニメ第3期の製作も発表されました。これだけ力を入れたアニメ化なので第3期が製作されること自体は意外でもないですが、それでもすぐに発表してくれるのがうれしい! 何期までやったっていい。最後まで見たいです。

 現状ではグレイラット一家の今後以外にも、ヒトガミの思惑やエリスとの再会など気になる点が満載です。第3期の続報が待ち遠しいですね!

『無職転生II ~異世界行ったら本気だす~』作品概要

第2クール
4月7日(日)放送開始
TOKYO MX 毎週日曜24:00
サンテレビ 毎週日曜24:30
KBS京都 毎週日曜24:00
BS11 毎週日曜24:00
ABEMA・dアニメストアにて地上波同時・最速配信開始
その他動画配信サービス順次配信

【スタッフ】
原作:理不尽な孫の手(MF ブックス/KADOKAWA 刊)
キャラクター原案:シロタカ
原作企画:フロンティアワークス
監督:渋谷亮介
シリーズ構成:大野敏哉
キャラクターデザイン:嶋田真恵・齋藤佳子
総作画監督:世良コータ・五十子忍・孫弘志
美術監督:三宅昌和
色彩設計:土居真紀子
撮影監督:頓所信二
編集:三嶋章紀
音響監督:明田川 仁
音響効果:上野 励
音楽:藤澤慶昌
プロデュース:EGG FIRM
制作:スタジオバインド

【キャスト】
ルーデウス・グレイラット:内山夕実
前世の男:杉田智和
シルフィエット:茅野愛衣
ノルン・グレイラット:会沢紗弥
アイシャ・グレイラット:高田憂希
アリエル・アネモイ・アスラ:上田麗奈
ルーク・ノトス・グレイラット:興津和幸
エリナリーゼ・ドラゴンロード:田中理恵
ナナホシ/サイレント・セブンスター:若山詩音
ザノバ・シーローン:鶴岡聡
クリフ・グリモル:逢坂良太
ジュリエット:諸星すみれ
リニアーナ・デドルディア:ファイルーズあい
プルセナ・アドルディア:田中美海
バーディガーディ:楠大典

『無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~』Blu-ray全4巻リリース!

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Blu-ray Chapter.2 好評発売中!
Blu-ray Chapter.3 2024年7月17日発売
Blu-ray Chapter.4 2024年9月18日発売

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