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10年続けられた理由は…愛! ロマンシング佐賀TOKYO発表会レポート。『ロマ佐賀』10周年の想いを言葉に、書に、写真にそれぞれの形で表現

文:電撃オンライン

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 佐賀県とスクウェア・エニックスの『サガ』シリーズとの連携事業である『ロマンシング佐賀』は今年で10周年を迎えました。

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 それを記念した10周年イベント第一弾として、『ロマンシング佐賀TOKYO』を東京ミッドタウン日比谷アトリウムにて、8月30日から9月1日までの3日間にわたって開催されています。

 本記事では、8月30日に行われたプレス向け発表会の様子をレポートします。

『ロマンシング佐賀』に携わってきた関係者の方々によるご挨拶

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 最初に佐賀県知事・山口祥義さんの登壇予定でしたが、残念ながら台風10号の影響によりビデオメッセージへのご出演。

 山口さんからは、『サガ』シリーズ25周年企画からはじまった『ロマンシング佐賀』プロジェクトの10年間の冒険を振り返りつつ、『ロマ佐賀』10周年にふさわしい企画を用意していることを発表。

 そして最後に「冒険はいつだって想いのままに。佐賀最高! 『ロマ佐賀』最高!」という、力強いメッセージをいただきました。

 当日の挨拶と同様のものが、『ロマンシング佐賀』公式Xにアップされているので、ぜひご覧ください。

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 続いて登壇したのは、佐賀県 政策部 政策企画監・松村美由紀さん。松村さんは、2014年から始動した『ロマンシング佐賀』プロジェクトの思い出を語りつつ、スクウェア・エニックスのスタッフの方々、県内を中心とした企業関係者の皆様、そして『ロマンシング佐賀』を応援してくれたファンの方々への感謝の言葉を述べました。

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 続いて『サガ』シリーズ総合ディレクター・河津秋敏さんのご挨拶。元は30年ほど前から『ロマンシング“サガ”』だから、佐賀県と何かできないかなと打診していたとのこと。当時は叶わなかった企画だったのですが、10年前の『サガ』シリーズ25周年の段階でプロデューサーの市川さんが再度アプローチしたところ、佐賀県知事から快く引き受けてもらい『ロマ佐賀』プロジェクトがスタートしたとのこと。
 
 「これまで『ロマ佐賀』プロジェクトを続けられてきたのは、『サガ』シリーズのファンの方々、スタッフ、そして佐賀県のみなさまに支えていただいたおかげです」と謝意を表明しました。

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 最後に挨拶をされたのは、『サガ』シリーズプロデューサー・市川雅統さん。先ほどの河津さんからの話を受けて、10年前のコラボのきっかけの思い出を語りました。

 河津さん自身もよく覚えているようで、「『ドラゴンクエスト』とか『ファイナルファンタジー』の会社なんですけども、『サガ』っていうゲームご存じですか?」という電話から始まり、そのあと県庁の方からお返事をいただいて企画がスタートしたとのこと。

 そこからたくさんの企業、佐賀県の自治体といったコラボが実現していき、積み重なってたくさんの関係者が増えていきました。その中で、それぞれの自治体様や企業様とプレゼンしていただく場所にしたいなという形で、この『ロマンシング佐賀 TOKYO』を再び開催したという裏側の思いも語られました。

 最後に市川さんは「『サガ』シリーズは35周年を迎え、この佐賀県コラボも10年間ご一緒させていただいて、本当に多くの皆様に助けられているなと思います。佐賀県のたくさんの人々にも支えられ、『サガ』シリーズもたくさんの人々に支えられ愛されているからこそ、ここまで続いたのかなという風に思っております」と、関係者やファンの方々に向けての感謝の意で挨拶を閉められました。

『ロマンシング佐賀』10周年プロジェクトについて

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 次に行われたのは、佐賀県 プロジェクト担当者・島松宗一郎さんによる『ロマンシング佐賀』10周年プロジェクトのご紹介。

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 島松さんによる最初の挨拶では「自治体がやるプロジェクトで10年間続くというのは全国的に見てもなかなかなくて、予算も単年度で区切られますし、トップも変われば、我々も3年ごととかに人事異動もあります。そのなかで、なぜ10年続けることができたのかと言えば、それはここにいらっしゃる河津さん、市川さんの佐賀県への10年間続いた愛でございます!」と語られました。この時には、会場や周辺からも溢れんばかりの拍手が聞こえてきたのが印象的でした。

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 10周年企画として、今回行われた『ロマンシング佐賀 TOKYO』と、秋から行われる『ロマ佐賀』10周年企画展と『ロマ佐賀』ストリートを紹介されました。

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 11月30日から開催される『ロマ佐賀』10周年企画展は、『ロマンシング佐賀 TOKYO』でも展示した有田焼やマンホール、ゲーム側の『サガ』シリーズの原画なども展示されます。目玉は新作の大皿や壺が鋭意制作中で、それらも展示される予定です。

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 『ロマ佐賀』ストリートは、JR佐賀駅からサンライズパークまでの道のりの約1.4kmを、約60もの装飾を施してジャックするような感じで用意するとのこと。街歩きをしながら、『ロマ佐賀』の魅力も感じていただきながら楽しんでいただきたいと語られました。

 そして『ロマ佐賀』10周年ツアーも8月30日から予約を開始したことを発表。1月から3月まで計4回ツアーを作っており、予約を開始した時点でちょこちょこ売れ出しているとのことです。

書家・江島史織さんが『ロマンシング佐賀』のテーマである“冒険はいつだって想いのままに”を力強く書く

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 『ロマンシング佐賀』10周年を記念し、佐賀県出身の書家・江島史織さんによる書道パフォーマンスが披露されました。

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 躍動感のある書体で、『サガ』シリーズと『ロマンシング佐賀』のテーマでもある“冒険はいつだって想いのままに”という言葉を書かれた江島さん。

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 『ロマンシング佐賀』10周年の書を書かれた感想に江島さんは「『ロマンシング佐賀』は、10年間続けてくださった制作チームの皆さん、佐賀県の皆さんの想いが形になったものだと思っております。また、佐賀県でいつでも我々を迎えてくださいという佐賀県の皆さんの想いが形になったのがこの10年間だったと感じております。そのため、改めてこの言葉を選んで書かせていただきました」と感想を述べました。

『ロマンシング佐賀』10周年を振り返りトークセッション

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 登壇者4名によるトークセッションでは、『ロマンシング佐賀』10周年を振り返りながら10周年の軌跡とこれからについて話されました。

2014年と2022年のロマ佐賀電車

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 最初の写真は2014年と2022年の“ロマ佐賀電車”写真で、どちらも河津さんが車掌を務めている姿が写されています。河津さんがつけられている金色のネクタイは、当時の知事のオーダーを受けて佐賀県内のデパートを探し回って調達したものだとか。

 当時のエピソードを語るうえで河津さんからは「2014年のほうが姿勢がいいですね(笑)」といった言葉も含まれ、会場は終始笑いに包まれていました。
 
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 ロマ佐賀電車を企画する際、2014年の1回目の時はとりあえずゲームのキャラを載せるようにするといった手探り状態だったようです。

 しかし、2022年になったときはSNSに写真があがったときに佐賀県さんが目立つように、そして何度来ても楽しめるような列車にしたいことをデザイナーさんと話して進めたのこと。その結果、車両の左右でイラストとドット絵で分れるような作りを目指したとコメント。
 
 このロマ佐賀電車には江島さんの文字が書かれた部分もあり、これ以外にも佐賀のスポットなどに江島さんが書かれた文字が散りばめられているということです。

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 また、2022年にはJR唐津線・筑肥線の全16車両のオリジナルのデザインラッピングを全部やろうというのは知事の発案だったとのこと。

 これに松村さんは、知事と打ち合わせに入った時に本当に忘れもしない「全部やればいいじゃん!」っていう話をしたとのことで、JR九州も「そんなことやったことないですよ」と困惑していたようですが、「やったことないのであればぜひやりましょう!」と口説き落として、現在の全16車両のデザインラッピングを実現したとのことです。

2020年に初めて佐賀市に設置されたロマ佐賀マンホール

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 こちらは知事とロマ佐賀マンホールの写真。河津さんは佐賀県とのコラボを長く続けるために、置いたらしばらく残るようなものはないかと模索したところ“マンホール”がいいんじゃないかという話になったようです。

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 ちょうどその後でわかったのが、佐賀県には日之出水道機器株式会社佐賀工場があり、そこが日本のマンホールをかなり作られているとのこと。実はマンホールは佐賀県の名産だったと後から知り、世界初のドット絵マンホールを作ってもらったと経緯を語りました。

ロマサガの記録~思い出写真募集で集まった『ロマ佐賀』ファンによる写真の数々

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 先日開催された“ロマサガの記録思い出写真募集キャンペーン”で集まった写真で、期間中にユーザーがアップした写真の総数は2448枚も集まったそうです。

 この膨大な量の写真を見て河津さんは「皆さん、すごく楽しんでらっしゃるので、この今手軽に写真が撮れてアップできるんで、このすごく自分の記録が残しやすくなったからすごいいいなと思ってます」と、コスプレの写真や手作りグッズに興味を示していました。

 松村さんはユーザーさんのX投稿はほぼ毎日チェックをしており、「私たち自身も新たに発見させていただけるような機会がたくさんあって、本当に楽しく拝見しています」とコメント。

 このイベントを目当てに海外のファンの方が来日されることもあり、現地のメッセージボードには韓国や台湾、先週にはタイから来た方のコメントが寄せられていたとのこと。今後は日本だけでなく海外にも営業をかけていきたいことを語りました。

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