セガより、ハイスピードアクションアドベンチャー『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』(PlayStation5/PlayStation4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switch/PC)が2024年10月25日に発売されます。
本作は2011年に発売された『ソニック ジェネレーションズ』に新要素を加えたリマスター版と、シャドウを主人公にした完全新作『シャドウ ジェネレーションズ』の2つがセットになった作品です。
今回は、TGS2024期間中におこなったプロデューサーの中村俊氏、ディレクターの鴫原克幸氏にインタビューをお届けします。
映画と連動し、『ソニック』の魅力を伝える作品
――いよいよ10月25日に発売を迎えます。今のお気持ちはいかがですか?
鴫原克幸氏(以下、鴫原。敬称略)
私は13年前に発売した『ソニック ジェネレーションズ』で、レベルデザインをしておりました。本作でそのリマスターをおこない、さらにテイストを活かした新作『シャドウ ジェネレーションズ』のディレクターをしていることで、気持ちを込めて作っている作品です。
ようやくお客様に遊んでいただけるようになるということで、ワクワクしています。
ようやくお客様に遊んでいただけるようになるということで、ワクワクしています。
中村 俊氏(以下、中村。敬称略):
今はTGS2024期間で新情報を公開し、お客様の反応を見ているという状態です。そちらが気になっており、発売日が迫っている実感はまだないのが正直なところですね。
――どのような経緯でリマスター、そして完全新作を追加して発売することになったのか教えてください。
――どのような経緯でリマスター、そして完全新作を追加して発売することになったのか教えてください。
鴫原
制作は異なりますが、同じソニックのIPを使用した映画「ソニック × シャドウ TOKYO MISSION」が12月27日に公開されます。これまでは映画の公開時期に、近しい見た目のゲームの発売というのが出来ていませんでした。今回は連動させることで、映画とゲーム、双方を楽しむファンを増やしたいという思いがありました。
映画の前作「ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ」ラストにシャドウが出てきて、これは活躍するなというのがわかっていました。そこからどんな内容がいいか考えたとき、映画から新しく興味をもってくださった方にソニックだけ、シャドウだけでは、ゲーム全体としての魅力が伝わらないと考えました。
オリジナル版『ソニック ジェネレーション』は20周年記念タイトルとして作られ、今までのソニックの歴史をたどることが出来る作品です。そこにシャドウを主人公とした完全新作を加えることで、ソニックもシャドウも知ってもらえ、これまでのタイトルにも興味を持ってもらえる大きなハブとなると考えて制作しました。
映画の前作「ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ」ラストにシャドウが出てきて、これは活躍するなというのがわかっていました。そこからどんな内容がいいか考えたとき、映画から新しく興味をもってくださった方にソニックだけ、シャドウだけでは、ゲーム全体としての魅力が伝わらないと考えました。
オリジナル版『ソニック ジェネレーション』は20周年記念タイトルとして作られ、今までのソニックの歴史をたどることが出来る作品です。そこにシャドウを主人公とした完全新作を加えることで、ソニックもシャドウも知ってもらえ、これまでのタイトルにも興味を持ってもらえる大きなハブとなると考えて制作しました。
――改めて『ソニック』シリーズの魅力は、どこだと思われますか。
鴫原
ほかのゲームにはない“速さ”を感じられ、それが気持ちいいところです。そのなかでも、3Dアクションになった『ソニック ジェネレーション』はお客様にも広く支持されています。
本作でもそれを引き継いでいて、ソニックならではの速さ、シャドウならではのアクションを楽しんでいただけると思います。
――逆に、本作で独自性を出したところは?
本作でもそれを引き継いでいて、ソニックならではの速さ、シャドウならではのアクションを楽しんでいただけると思います。
――逆に、本作で独自性を出したところは?
鴫原
まさに、イチオシしである“ドゥームパワー”ですね。ソニックにはないシャドウの技で、もともと持っている“カオスコントロール”と合わせて、通常のルート以外の自分なりの1番早いルートを見つけることが出来ます。
ソニックとカオスの対比により、それぞれの魅力がより際立つ
――『ソニック ジェネレーション』制作当時、どのような流れでモダンソニックとクラシックソニックを、両方使えるようになったのでしょうか?
鴫原
20周年記念タイトルということで、今までにない大きなことをやりたいという思いが当時ありました。それで、競演させようということになりました。
中村
まさに、20周年だからこそのお祭りでした。アメリカだと、2Dのソニックがとても人気が高いんです。シリーズを遊んでいて思い出がたくさんある人も多いので、両方そろうことで大きなお祭りにしようという思いはありました。
今のようにSNSでリアルタイムに反響がいただける時代ではありませんでしたが、ファンにとても応援してもらったタイトルです。
今のようにSNSでリアルタイムに反響がいただける時代ではありませんでしたが、ファンにとても応援してもらったタイトルです。
――追加要素の見どころも教えてください。
鴫原
“チャオレスキュー”は収集要素で、いろいろな場所に配置されたチャオを探すことで、今まで行ったことのない場所にいって、発見を体験していただけるコンテンツです。
“ドロップダッシュ”は、昨今は標準機能ですが当時はなかったので、これを使って新しい攻略法を楽しんでいただきたいです。また、DLCだった“カジノナイトピンボール”も入れています。
それ以外の新要素では、ライティングを変えて、4Kテレビでもキレイに見えることを目指して調整しました。
“ドロップダッシュ”は、昨今は標準機能ですが当時はなかったので、これを使って新しい攻略法を楽しんでいただきたいです。また、DLCだった“カジノナイトピンボール”も入れています。
それ以外の新要素では、ライティングを変えて、4Kテレビでもキレイに見えることを目指して調整しました。
――続いて、『シャドウ ジェネレーション』についてうかがっていきます。主人公・シャドウの魅力を教えてください。
中村
シャドウはソニックに続いて人気が高く、ソニック以上に好きという方も多いです。2005年に発売された『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』以来、久しぶりにシャドウの要素が多い作品ということで、海外のファンの方からも熱い応援を受けています。
ソニックは明るく影がないですが、シャドウには影があって、その理由を追っていったときにより好きになっていくキャラクターです。ゲームでもそんな魅力を表現しているので楽しみにしていただきたいですし、本作でさらにファンが増えるんじゃないかと思っています。
ソニックは明るく影がないですが、シャドウには影があって、その理由を追っていったときにより好きになっていくキャラクターです。ゲームでもそんな魅力を表現しているので楽しみにしていただきたいですし、本作でさらにファンが増えるんじゃないかと思っています。
――ソニックとシャドウという2つのタイトルがセットで出ることで対比になり、それぞれの魅力をより感じることが出来そうですね。
中村
実はパッケージイラストも対比になっています。少し変わった構図ですが、2作入っていることとソニックとシャドウの違いを表現しつつ、でもそれが合わさって1つのタイトルにっていることがわかるように工夫しています。
――“ドゥームパワー”のトレーラーも公開されていますが、特にここに注目してほしい、楽しんでほしいというポイントはどこでしょうか?
――“ドゥームパワー”のトレーラーも公開されていますが、特にここに注目してほしい、楽しんでほしいというポイントはどこでしょうか?
鴫原
“ドゥームパワー”で、まったく新しいルートが開拓できることですね。普通にプレイしても、もちろんクリアは出来るんですが、スピードランをしたいときは特定の敵に“ドゥームブラスト”を使用して新しいルートに行ったり、“カオスコントロール”で時間を止めてミサイルを足場にしたりと、いろいろなルートを探す楽しみがあるのでそこに注目してほしいです。
――最短、最速を求める作品なので、自分で発見する楽しみが増えるのは魅力的ですね。
鴫原
さらに加えると“カオスコントロール”中は、実はタイマーが止まります。クリアタイムを最短にしたいときが、どこで“カオスコントロール”をして、どのルートに行くのかがポイントになると思います。
――SNSでの情報共有など、ファンコミュニティも盛り上がりそうです。
――SNSでの情報共有など、ファンコミュニティも盛り上がりそうです。
中村
そうですね。ソニックに限った話ではなく、どのタイトルでもこちらが想像もつかないような方法をファンは見つけていますね(笑)。制作側としては恐ろしくもありますが、楽しみですね。
――2タイトルとも多彩なステージが登場します。ステージの見どころ、こだわりを教えてください。
――2タイトルとも多彩なステージが登場します。ステージの見どころ、こだわりを教えてください。
鴫原
『ソニック ジェネレーションズ』はリマスターということで調整はしていますが、あえて変えず、当時と同じ体験が出来ます。
『シャドウ ジェネレーションズ』は、背景には懐かしいオブジェクトやランドマークもありつつ、コースではまったく新しい遊びが出来るのが特徴です。懐かしさのなかに新しさがあるというところを見てほしいです。
――制作時に、こだわられた点、苦労された点はありますか?
『シャドウ ジェネレーションズ』は、背景には懐かしいオブジェクトやランドマークもありつつ、コースではまったく新しい遊びが出来るのが特徴です。懐かしさのなかに新しさがあるというところを見てほしいです。
――制作時に、こだわられた点、苦労された点はありますか?
鴫原
速いと、難しいというところはあります。特に『ソニック ジェネレーションズ』は、いろいろな配慮をして、多くの皆さんにスピード感を楽しんでいただけるようにしました。
『シャドウ ジェネレーションズ』でも、1からハイスピードのなかでどんなアクションをさせるか悩むところはありました。シャドウならではのアクションを入れると、どうしても難しくなっていってしまうんです。
初心者の方に向けての配慮をしつつも、上級者の方に向けてルート開拓の要素を入れていく、という2つを両立させるのが難しかったです。
『シャドウ ジェネレーションズ』でも、1からハイスピードのなかでどんなアクションをさせるか悩むところはありました。シャドウならではのアクションを入れると、どうしても難しくなっていってしまうんです。
初心者の方に向けての配慮をしつつも、上級者の方に向けてルート開拓の要素を入れていく、という2つを両立させるのが難しかったです。
中村
こだわった点としては、とにかくシャドウをカッコよく見せることですね。開発内にもファンがおり、動きや振る舞いがかっこよく出来ています。
海外のファンの方にはコマ送りでチェックされている方もいて、「これは、カッコいいモーションだ」、「これは初めて見る絵だ」と反応をいただいています。そこは、チームとしてもよかったと思います。
海外のファンの方にはコマ送りでチェックされている方もいて、「これは、カッコいいモーションだ」、「これは初めて見る絵だ」と反応をいただいています。そこは、チームとしてもよかったと思います。
――新規で始める方も多いと思います。どのような点を楽しんでほしいですか?
鴫原
私としては、やはりシリーズの特徴でもある速さをまず楽しんでほしいです。しかし、キャラクターも知って欲しいという思いもあります。『ソニック ジェネレーションズ』では、ソニックの足跡をたどって、いろいろなステージが組みあがっていきます。
シャドウも同様で、関わってきたタイトルのステージを辿れます。初めて遊ぶ人に向けてシャドウの紹介ムービーも入っていますので、そういったものも見てよりシャドウやソニックを知り、ファンになっていただけると嬉しいです。
シャドウも同様で、関わってきたタイトルのステージを辿れます。初めて遊ぶ人に向けてシャドウの紹介ムービーも入っていますので、そういったものも見てよりシャドウやソニックを知り、ファンになっていただけると嬉しいです。
――プレイする上でのアドバイスがあれば、教えてください。
鴫原
ソニックの特有の技で、“ホーミングアタック”があります。これを使えば、ゴールまで行けてしまいます(笑)。
中村
“ホーミングアタック”の操作も時代とともに変わっているので、本作では変えられるようになっています。自分が操作しやすいものを選んでいただきたいですね。最近はあまりない操作なので最初は難しく思うかもしれませんが、シンプルな操作でカッコよく動きます。
――プロローグアニメ「闇の序章」の公開も始まっていますね。こちらの見どころもお聞きできると嬉しいです。
――プロローグアニメ「闇の序章」の公開も始まっていますね。こちらの見どころもお聞きできると嬉しいです。
中村
ゲームの開発が作っているものではありませんが、とてもクオリティが高く、「これに負けないように作るぞ」と士気が上がりました。タイトル通り、本編始まる前の物語になっています。シャドウの過去を知ることで、より思い入れをもってプレイしていただけます。エピソード1でエメルが登場したのですが、キャラクターの面でも「お!」と思うポイントがあるので、楽しんでいただきたいです。
●闇の序章 ーシャドウとマリアー
●闇の序章 ーシャドウとマリアー
――先日DLCの情報も公開されました。話せる範囲で、見どころを教えてください。
中村
先日発表させていただきましたが、本作と映画を連動させる役割を持ったコンテンツで、デジタルデラックスエディションを購入していただいた方は、12月から映画版のシャドウを使用できます。
ステージは東京で、渋谷の街にシャドウが立ちます。もちろん声優さんは、映画と同じ俳優のキアヌ・リーヴスさんです。
我々も映画の内容は知らずに作成していて、ボイスデータが納品された際も「誰かは聞かないでくれ」と言われました(笑)。何となく察してはいましたが、正式発表されたときに、初めて知りました。
ステージは東京で、渋谷の街にシャドウが立ちます。もちろん声優さんは、映画と同じ俳優のキアヌ・リーヴスさんです。
我々も映画の内容は知らずに作成していて、ボイスデータが納品された際も「誰かは聞かないでくれ」と言われました(笑)。何となく察してはいましたが、正式発表されたときに、初めて知りました。
鴫原
嬉しかったですね。
中村
ソニックという作品が広がったからこその起用なのかなと。映画も盛り上がっていくと思うので、ゲームとしてもアピールしていきたいです。
――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
鴫原
最初に語った部分と重なってしまいますが、オリジナル版から携わっており、そのリマスターとテイストを引き継いで作った完全新作ということで、人一倍思い入れがあります。作品を遊んだことがない人にもキャラやゲームの魅力をお伝えできるタイトルになっているので、お手にとって楽しんでいただけたらと思います。
中村
ソニックも大事ですが、今年はシャドウの年ということで、いろいろな方法で盛り上げています。我々が知らない施策もあって、シャドウの情報満載です。そんなお祭りの年を、皆で楽しみましょう。
――ありがとうございました。
――ありがとうございました。