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『SAKAMOTO DAYS』1話感想。「これが見たかった」の連続! 第2話以降も楽しみになる最高のスタート(ネタバレあり)

文:カワチ

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 TVアニメ『SAKAMOTO DAYS』の第1話“伝説の殺し屋”の感想をお届けします。
【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『SAKAMOTO DAYS』第1話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

惚れ惚れするようなアクションシーンは必見!【アニメ『SAKAMOTO DAYS』1話感想】

 元・伝説の殺し屋である坂本が愛する家族との平和な日常を守るために次々と迫りくる刺客に挑む『SAKAMOTO DAYS』。アニメ版の制作はトムス・エンタテインメントで、坂本を杉田智和さんが演じます。


 原作の『SAKAMOTO DAYS』は鈴木祐斗さんの圧倒的な画力で描かれるアクションシーンが見どころでアニメもその部分に注目していましたが、冒頭のアクションシーンからのめりこんで見てしまうクオリティになっていましたね。

 『SAKAMOTO DAYS』は結婚を機会に殺し屋を引退して、ぷっくり太ってしまった坂本による意外性のある爽快なアクションが見どころですが、冒頭のシーンはまだ坂本が痩せていたころの現役時代を描くシーンでした。

 敵の銃撃を華麗にかわして次々に刺客を倒してく坂本ですが、まるで『必殺仕事人』のようにワイヤーを使って敵を始末するアクションなどもあり、見応えたっぷりでしたね。

 そして冒頭シーンが迫力満点だっただけにその後にコンビニで葵と出会う過程のギャップが大きすぎておもしろかったです。葵を演じているのは東山奈央さんですが、「いらっしゃいませー」のセリフが、ちゃんとコンビニ店員のやる気のない感じがしっかり出ていて最高でした。こういったセリフのニュアンスで楽しませてくれるのがアニメならではです。


 殺し屋を引退した坂本は個人商店である“坂本商店”の店長をしていますが、そこに現われたのがかつての坂本の部下である朝倉シン。組織の裏切り者である坂本の暗殺にやってきた人物ですが、物語の構成としてうまいのはこのシンが他人の心を読む能力を持つエスパーであること。

 いきなりチート級の力を持つ敵が相手になることで、殺し屋を引退してもその実力は健在であることが伝わる仕組みになっていました。シンが拳銃を使用することに対し、坂本は飴玉で銃弾の軌道を逸らしたり、シュークリームを投げつけて目くらましをしたりと臨機応変な戦い方をするので、彼が百戦錬磨であったことが窺えます。


 シンが坂本を見失うシーンではシン側の主観になる演出もあり、緊張感が伝わってきましたね。シンが温かいご飯を食べさせてもらって改心するシーンではその前に彼がレーションを食べるシーンも描かれており、きちんと対比となっていて構成もしっかり出来ています。

 後半は任務に失敗して消されそうになってしまうシンを坂本が救い出す展開です。大勢の殺し屋を相手に本気を出した坂本が大立ち回りをするもので、冒頭の殺し屋だったころのアクションを彷彿とさせますが、昔と違ってずんぐりむっくりな身体になっているので滑稽でおもしろかったですね。

 割りばしで銃弾を受け止めたりする現実ではありえないようなシーンもあり、フィクションならではの迫力があってとても見応えがありました。坂本が足を踏み込むときにひび割れが起きるなど重みや痛みを感じる部分も豊富で説得力がありますし、スピード感のあるシーンとじっくりスローで見せるシーンの使い分けも見事で飽きさせない作りになっていて関心させられました。

 今回、登場して仲間になったシンもいいキャラクターですが、『SAKAMOTO DAYS』は次々に魅力的なキャラクターが登場するのが見どころ。オープニングには多彩なキャラクターが顔見せしているので、彼らが本編に出てくるのが楽しみです。第2話以降も引き続き注目していきたいところです!

カワチRPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。

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