日本一ソフトウェアより1月30日に発売予定のSwitch/PS5/PS4/Steam用RPG『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』。その発売を祝して、本作の開発陣と電撃オンラインスタッフによる座談会を開催しました。
開発陣からは、開発責任者を務める細野裕矢氏とシナリオ担当の城花健人氏の両名。電撃オンラインからは『ファントム・ブレイブ』シリーズに縁の深い、4名の編集・ライターが参加しました。
日本一ソフトウェア
『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』
開発責任者
細野裕矢氏
日本一ソフトウェア
『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』
シナリオ担当
城花建人氏
■電撃オンラインスタッフ
この記事は座談会後編で、キャラクター関連がお題になっています。参加者と『ファントム・ブレイブ』シリーズとの関わりや最新作の見どころについて語っている座談会前編は以下のリンクからどうぞ!
『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』発売記念緊急座談会 後編
どのキャラが好き? メインキャラクター編
──本作のメインキャラクターで、誰が好きかなどを語ってください。
細野
私の推しはマローネです。どこがというと、マローネのビジュアルであるとか、水橋かおりさんのボイスとか、シナリオ上から浮かび上がる性格とか、どれも魅力的に映ります。もちろんアホ毛も含めて(笑)。前作から半年後ということで、よく見ると髪も半年ぶん伸びています。
あとは細かいところですけれど、本作では前作の衣装から若干デザインが変わっているのもポイントですね。スカート部分にフリルが付いた制服っぽくなっているところにフェチズムを感じるというか。『ファントム・ブレイブ』は性別問わず魅力的なキャラクターがそろっているんですけれど、やっぱり原田たけひとさんのデザインが絶妙で、バランスが取れていると思っています。どんなポーズを取らせても映えますし。
戦闘能力でも、マローネはバランスが取れていて、いろんな立ち回りができます。後方からコンファインを中心に行わせることもできれば、前線に出して積極的に戦わせることもできます。そういった運用の幅広さも彼女の魅力ではないかと。
城花
シナリオライター目線で語るならウルミですね。『ファントム・ブレイブ』は前作からの流れで、マローネ以外の固有キャラクターは番外編などでしか仲間にできず、それ以外はアッシュを含めファントムという縛りになっています。そういった理由で、本作ではそれぞれのテーマを持ったファントムの仲間たちが登場するわけですが、ウルミは自分が死んだことに気づいていないファントムなんです。そういうファントムだからこそ描ける物語を書きました。ネタバレになるので詳しくは話せませんが、ライターとしてかなり気合を入れて書けたかな、と思っています。
単純な見た目の話では、イケメンな獣人のルアンというキャラクターも好きです。私、以前から「原田たけひとさんにカッコいい獣人キャラを描いて欲しい!」という野望を抱いていたのですが(笑)、『ディスガイア』シリーズの悪魔が多数登場するような世界観ではなかなか実現できなかったんですよね。
ですが『ファントム・ブレイブ』は、さまざまな種族が共存するイヴォワールという世界観なので、いろいろ理由をつけて「獣人を入れましょう」と提案した結果、なんとか入れることができました。キャラクターとしても『ディスガイア』シリーズではいないような、ちょっとニヒルで頼りがいがあって、でも心の内には情熱を秘めているようなキャラクター性になっています。『ディスガイア』のファンの人たちにもぜひ本作をプレイして、ルアンの良さを知ってもらいたいですね。
細野
キャラクターの属性としても際立っていますよね。ルアンは獣人のイケメン、ウルミはショタですし。
城花
属性で言うならヘンナもいいですよね。原田たけひとさんが描くエジプト系のキャラクターってあまり見たことがなかったものですから、今回ヘンナを提案してみたところ、髪飾りとかすごく魅力的なのデザインが上がってきたんですよ。これまで『ディスガイア』シリーズを含め、原田さんにはいろいろなキャラクターをデザインしていただきましたが、まだまだ描いてもらうべきデザインがあるんだな、と実感しました。
栗田親方
ビジュアルだけで語らせていただくと、いち男性としてはやはりヘンナとメイフェアが気になります。褐色系のヘンナも気になりますが、個人的にはメイフェアですかね。姉御肌の女船長とか、設定的にもビジュアル的にもいい感じなので。『ディスガイア』シリーズでも、強気で偉い人に物怖じしない女性キャラクターが登場しますが、そんな雰囲気も感じます。
城花
本作では「ちょっと明るいエッセンスを入れよう」という話があり、メイフェアはまさに『ディスガイア』っぽいというか、そちらに登場しても違和感がないような方向性のキャラクターをイメージしてました。なので、彼女が登場するエピソードには『ディスガイア』風のエッセンスが多く含まれており、『ディスガイア』が好きという人にも楽しんでもらえると思います。
アツゴロウ
かぶってしまいますが自分もメイフェアですね。なぜかというと“サイコ・バーガンディ”の能力者のようなので。この能力は、前作で勇者スカーレットや請負人のウォルナットが使い手でしたが、自分が前作キャラクターで一番好きだったのがウォルナットなんですよ。
マローネと対立するアウトローで、最後には自分の行いを後悔しつつイヴォワールを去ってしまうところとか、やっぱり名シーンですよね。そんなウォルナットと同じ能力が、メイフェアに受け継がれた理由とか、マローネの仲間としてどんな力を発揮してくれるのかなどが気になります。
マローネと対立するアウトローで、最後には自分の行いを後悔しつつイヴォワールを去ってしまうところとか、やっぱり名シーンですよね。そんなウォルナットと同じ能力が、メイフェアに受け継がれた理由とか、マローネの仲間としてどんな力を発揮してくれるのかなどが気になります。
城花
「ウォルナットを新作にも出してくれ」という意見は、社内社外問わず多かったですね。ただ、彼は『ソウルクレイドル』という別作品にも登場しており、そこでの設定を踏まえると、なかなかシナリオに組み込みにくくて。ですが「“サイコ・バーガンディ”は出したいよね」という思いは強くて、メイフェアの能力という形で出させていただきました。“サイコ・バーガンディ”使いらしい、カッコいい活躍にもご期待ください。
ウォルナットについても、本編には出せませんがDLCという形で登場し、ファンのみなさんにもなんとか納得いただけるような理由もしっかり作りましたので、ぜひそちらもプレイしていただければと思います。
ウォルナットについても、本編には出せませんがDLCという形で登場し、ファンのみなさんにもなんとか納得いただけるような理由もしっかり作りましたので、ぜひそちらもプレイしていただければと思います。
そみん
『ファントム・ブレイブ』はオリジナルのPS2版以降に、別ハードへの移植版がいろいろ出て、そこにウォルナットが登場する追加シナリオもありましたね。PSP版で出てきたクローネ(別次元のイヴォワールから来たマローネ)とかも好きでした。
城花
クローネについては、海外でインタビューを受けたときにも名前が出てきて、けっこう人気があるようです。それなら本作にも登場させたほうがよかったかな? とも思いましたが、出すとCEROが上がりそうなので断念しました(笑)。
そみん
好きなキャラクターは、まだ話に出ていないアプリコについて語りますかね。アプリコは好きというより、我々も年齢が年齢なので、娘みたいな感じで見てしまいます(笑)。マローネが半年経過したのもあり、わりとお姉ちゃんポジションになっていましたが、彼女との対比もあって、アプリコにもちゃんと幸せになって欲しいと思いました。
城花
前作では、マローネがどんどん成長して幸せになっていくのが魅力の1つでしたよね。アプリコのほうも、ストーリーの進行に合わせて立ち位置が変わっていくのも入れています。アプリコ役の戸田めぐみさんの演技も素晴らしいですし、ぜひアプリコにもご注目ください。
そみん
プロローグでアッシュが離脱するぶん、アプリコとマローネの関わりも深いものになってますよね。もしアッシュが離脱していなかったら、アプリコと接するのはアッシュに任されちゃったかもしれませんし。そういった可能性が頭に浮かびつつも、序盤のアプリコとマローネのコンビはいい感じに映りました。
城花
アッシュがいないときのマローネがどんなふうになるのかは、前作で描けなかった部分ですね。アッシュがいないとき、アッシュが危機に陥ったときにマローネがどう動くのか? など、いろいろ想像しながら書いていきました。
そみん
しかし、体験版をプレイして改めて思いましたが、水橋さんの声が変わっていなくてすごいなと思います。当時の私としては『ディスガイア』のラハールのあとのマローネということで、遊んでいる側としても混乱せざるを得ませんでした(笑)。普通にかわいい女の子のキャラクターをいろいろ演じていたうえでのラハールはかなり特殊でしたが、その直後にマローネでしたから。
城花
弊社では水橋さんには『ラ・ピュセル』でキュロットという男の子キャラも演じてもらっていますね。なぜか水橋さんを起用しても男の子ばっかりで、少女役はマローネが初という(笑)。
そみん
直球の少女キャラというのも逆に珍しかったかもですが、しっかり演じられて、本当に幅が広いなと。そう感じるのは、私がマローネファンと言うより水橋かおりファンだったのかもしれません(笑)。
ちょっと話は変わりますが、『ファントム・ブレイブ』はあの優しい、ゆったりした感じのナレーションも世界観を表しているようで印象深いです。ここは『ディスガイア』シリーズとテイストが大きく違うところですよね。
ちょっと話は変わりますが、『ファントム・ブレイブ』はあの優しい、ゆったりした感じのナレーションも世界観を表しているようで印象深いです。ここは『ディスガイア』シリーズとテイストが大きく違うところですよね。
城花
『ディスガイア』のほうでも音声ディレクションをさせていただいていますが、やっぱり音声のクセのつけ方とかはかなり違います。『ディスガイア』は「全員主役を食ってやる」みたいな勢いでディレクションすることが多いのですが、『ファントム・ブレイブ』はもっと抑えめで、全体的に優しいトーンを意識して演じていただいています。
どのキャラが好き? 汎用ユニット編
──続けて汎用ユニットで好きなキャラクターについてもお願いします。
細野
私はとくにひねりのないものが好きでして、ファイターをよく使っています。「バトルで困ったらとりあえずファイターを出しとけ」といった戦法で、序盤から大量にキャラメイクして運用しています。そんな物理でねじ伏せるスタイルが基本で、ちょっと位置的に攻撃しづらい敵がいるときにはウィッチなどを使う感じですね。
前衛向けのユニットはほかにも魔法剣士とかいろいろいますし、アーチャーなんかも高所から攻撃することでダメージを増やすなどテクニカルな部分があって好きですが、やっぱりどんな状況でも安定して火力の出せるファイターが、私にとっては一番使いやすいです。
城花
私は本作から新たに登場した漁師ですね。なぜかというと、原田さんのデザインが“漁師”というキーワードからは絶対出てこないようなデザインで、非常に気に入っています。日焼けした麦わら帽子の女の子で、よく見ると魚を入れる魚籠を持っていたり、長靴を履いていたり、漁師用のエプロンに似た服を着ていたりするんですよね。あとは、漁師の“釣り上げる”という設定から、バトルフィールドの場外に関連するアビリティを覚えるんですよ。これはもう『ファントム・ブレイブ』でしか出てこないユニットだな、ということでも印象深いものがあります。
本作から追加されたものでは、マリン族もいいですね。3ユニットあって、1つは原田さんが、残りは社内デザイナーがデザインしました。いわゆる人魚で、前作では海エルフ族と呼ばれていたのですが、ちょっと生々しいというか、リアリティのあるデザインだったんですよ。マリン族はその特徴を引き継ぎつつ、今の時代にあった魅力的なデザインに仕上がっているので、どのユニットも推せます。バトルでも、状態異常を無効化できるので非常に頼れますよ。マリン族は体験版の範囲ではまだ出てこないので、ぜひ製品版で使ってみてください。
そみん
汎用ユニットは前作からデザインが少し変わっていたり、本作では登場しないキャラもいるようですね。ミスティックとかアマゾネスはいませんし。そのぶん新しいものが登場していて。ゴートファイターなんかは種族がありきの職業ですし、そういった部分で『ディスガイア』シリーズとの差別化が進んでいるのかなと思いました。
城花
個人的にはミスティックは出したかったんですよ。ですがミスティックは、どちらかといえば東洋風のデザインでして。本作では南国感というか、海賊感を推したかったため、ほかのユニットを優先させていただきました。そういうとアマゾネスは南国感も感じられそうですが、あれって何がダメなんでしたっけ?
細野
確か見た目だったと思います。ここでもまたCERO問題が(笑)。正直、ほかにも欲張って出したかったユニットはいましたが、最初から51種類と枠を決めていたこともあり、苦渋の決断で絞らせていただきました。
城花
51種類も出すだけでも大変でしたけどね。あとは前作から登場しているユニットでも、ウィッチなどデザインが大きく変化しているものもあるので、そのあたりを楽しんでもらえればと思います。
そみん
ネコサーベルなどのモンスター系のユニットはいかがですか?
城花
モンスター系のデザインはあまりいじってないですね。ゾンビとか、『ディスガイア』シリーズとはもともとデザインが違っていましたが、それも前作を踏襲しています。
栗田親方
モンスターでいうと、ボトルメールはよく覚えていますね。
アツゴロウ
体験版の範囲では仲間にできませんでしたが、拠点で難易度を変更してくれるキャラがボトルメールでしたから、今回も出てくるんですよね?
城花
盗みが得意なユニットですから、「早くボトルメールを仲間にしたい」という意見をあちこちで耳にします。
そみん
私の好きな汎用ユニットとしては、見た目的にダントツでウィッチですね。ヒーラーとかもかわいくて好きですが。泣きそうになりながら回復スキルを使ってくれるところが好きです。
城花
ヒーラーは前作でチャイナドレスを着たキャラでしたね。ですが本作のヒーラーも、よく見ると前作の衣装を意識したデザインになっています。このあたりも原田さんがしっかりデザインしてくれて助かりました。
細野
いろいろやり込んだあとのことになると思いますが、本作の汎用ユニットは覚醒や転生を繰り返すことで複数のユニットの特性を引き継ぐことができます。たとえばヒーラーの能力を持ったファイターなんかも作れますし、モンスターの特性を引き継ぐことだってできます。
なので、最初に見た目だけでキャラメイクするユニットを決めて、あとはじっくり育てていってもOKですよ。スキルもアビリティも大量に覚えられますが、拠点でスキル整頓を行えば、どれを有効にするか無効にするかを選択できるので、自分好みにカスタマイズしていってください。
なので、最初に見た目だけでキャラメイクするユニットを決めて、あとはじっくり育てていってもOKですよ。スキルもアビリティも大量に覚えられますが、拠点でスキル整頓を行えば、どれを有効にするか無効にするかを選択できるので、自分好みにカスタマイズしていってください。
そみん
『ファントム・ブレイブ』って、ステータス的な適性とかはあるにせよ、どのユニットにも何でもやらせられる自由度の高さがありますよね。作るほうは大変だと思いますけど(笑)。
細野
そういえば、ユニットにはシステム的に装備のマスタリーが設定されていますが、体験版の段階でマローネに適性のあるマスタリーをすでに限界まで鍛えている人がいるようです。
城花
あれって本当にどうやっているんでしょうね? かなり地道な作業になると思いますが。
アツゴロウ
まだ育成用のダンジョンも解放されていないのに、それはスゴいですね。
細野
そうなんですよ。本当に予想外の楽しみ方をしていただいて。製品版ではどんなプレイをしてくれるのか、今から楽しみですね。
そみん
話を戻して好きな汎用ユニットについてですが、みなさん何かありますか?
アツゴロウ
自分は体験版で、漁師が魚を振り回して無双しています(笑)。ステータスの優秀な魚が手に入ったのでそれを持たせました。やっぱり漁師って魚の適性というかマスタリーはいいんですよね?
細野
漁師はそういうユニットです。
城花
魚自体も案外強いですから。
アツゴロウ
あとは体験版の範囲ではまだ出ていませんが、オウル族を育てようと思っています。キャラクターコレクションのシークレットエピソードではオウル族を担当していたので、思い入れがあるんですよ。
城花
オウル族は高くジャンプできるので使っていて楽しいですよ。あと、種族の汎用ユニットは各3種類ずつあって、オウル族はオウルガンナー、オウルメイジ、オウルキラーが登場します。
アツゴロウ
それはうれしいですね。3ユニット全部育てたいと思います。
栗田親方
私は達人がいいですね。カッコいいじいさんキャラが最高に好きなので(笑)。
むらたっち
自分も達人は気になってました。
栗田親方
いいよね、達人。
城花
前作ではただの“じいさん”という名称でしたね。
栗田親方
そういえばじいさんとばあさんがいました。そうか、つながっているんだ。見た目だけでなく性能もだいぶ変わってそうですね。
細野
プランナーにも達人が好きで使っているという人がいますよ。リムーブまでのターンが短いところは前作と共通です。
むらたっち
達人もそうなんですね。アイテムの持ち帰り要員として使えそうです。
城花
そこは前作のキャラ特性を生かしつつ、より活躍しやすいような調整をしています。アーチャーは弓を使えるとか。
むらたっち
そういえば弓、前作では存在してなかったですね(笑)。
城花
そういう細かな部分もしっかり作るように心がけています。
栗田親方
モンスターでは、パティが印象に残っています。ビジュアルに描かれていることもあり、『ファントム・ブレイブ』のマスコットキャラというか、イメージモンスターという感じで。
細野
パティは本作のメインストーリーにも絡めています。
城花
パティも物語に絡めたほうが『ファントム・ブレイブ』らしいと思ったのでそうしています。
栗田親方
前作ではパティスミスとか、パティメイジとか、変わった見た目のバリエーションもあって、それもよく覚えています。
細野
パティといえば、初回生産特典としてパティの限定衣装のミンティが手に入ります。これがけっこうかわいくて、モデルをくるくる回すとお尻が見えちゃったりします(笑)。欲しい人はお早めにご購入くださいね。
栗田親方
ほかの汎用ユニットでは、前作に登場したダンジョン師がすごく心に残っています。丹●段●っぽくて(笑)。あのユニットって本作では登場するんでしょうか?
城花
ランダムダンジョン担当のユニットですね。本作では探検家という名前になっています。ビジュアルはメガネの女の子です。
栗田親方
変わっちゃったんですね。女の子なので正解のような、少し寂しいような(笑)。
城花
ハゲたおじさんも味があってよかったと思いますが、かなり大胆にイメチェンしちゃいましたね。
細野
もしかしたら前作バージョンがいいという人もいるかと思いますが、変えて正解だと思います(笑)。
いったいどうなる? 『ファントム・ブレイブ』今後の展望
──最後に『ファントム・ブレイブ』シリーズについて、開発陣のみなさんには今後の展望ややりたいことなどを、電撃側にはシリーズへの要望をお願いします。
細野
『ファントム・ブレイブ』は今後、弊社として『ディスガイア』シリーズに並ぶやりたい放題RPGにしていきたいという考えがあり、本作でその土台はできたのかな、と思います。具体的には新しいキャラクターとの出会いや、イヴォワール世界の新天地の開拓、あとはシステムの再評価などですね。
次のシリーズ作品はナンバリングをつけるのか? 違うサブタイトルを付けるかなどは未定ですが、シリーズとして育てていくなかで、魅力的なシナリオだったり、システムのグレードアップは順次していき、次のタイトルにつなげていきたいと思います。今後とも『ファントム・ブレイブ』シリーズをどうぞよろしくお願いいたします。
次のシリーズ作品はナンバリングをつけるのか? 違うサブタイトルを付けるかなどは未定ですが、シリーズとして育てていくなかで、魅力的なシナリオだったり、システムのグレードアップは順次していき、次のタイトルにつなげていきたいと思います。今後とも『ファントム・ブレイブ』シリーズをどうぞよろしくお願いいたします。
城花
シナリオ面としては、企画当初から野望があったんですよね。せっかく『ファントム・ブレイブ』の新作を作るなら、もっとシリーズを広げていきたいと。最終的には邦画の「男はつらいよ」みたいに、タイトルごとにマローネがイヴォワールの各地に立ち寄って、そこで絆を深めてからまた別の場所に旅立っていく、みたいな(笑)。そんなお約束なお話を作れたらいいな、という野望をシナリオチームのほうで話していました。
細野が言うように、本作でシリーズ化の土台は作れたと思いますが、今後はシリーズを広げていくにあたって、マローネがより大きな世界で、新たなキャラクターたちとの出会いに恵まれるかは、ユーザーのみなさんに応援していただけるかどうかだと思います。開発チームとしては、みなさんの声にできるだけ応えていきたいと思いますので、どんどんお声をいただいて、シリーズを大きくしていきたい所存です。最終的には「男はつらいよ」の作品数を超えるくらいたくさんのシリーズを作れたらいいですね。
細野が言うように、本作でシリーズ化の土台は作れたと思いますが、今後はシリーズを広げていくにあたって、マローネがより大きな世界で、新たなキャラクターたちとの出会いに恵まれるかは、ユーザーのみなさんに応援していただけるかどうかだと思います。開発チームとしては、みなさんの声にできるだけ応えていきたいと思いますので、どんどんお声をいただいて、シリーズを大きくしていきたい所存です。最終的には「男はつらいよ」の作品数を超えるくらいたくさんのシリーズを作れたらいいですね。
そみん
我々としてはメインストーリーが楽しみなのはもちろんですが、DLCについてもウォルナットや勇者スカーレットが出たり、他作品とのコラボもありで期待しています。
城花
ありがとうございます。日本一ソフトウェアタイトルの後日談に、他作品からのゲストが出てくるのは珍しいことではありませんが、最近は『ディスガイア』のキャラクターばっかりでした。ですが本作では、今回が初登場というキャラクターもいます。これからは日本一ソフトウェアタイトルの、ファンに求められているようなキャラクターを登場させることにもチャレンジしていきたいと思います。
そみん
本作で“絆コンファイン”という要素が出てきましたし、できるならゲストたちとの“絆コンファイン”も見てみたいですね。
細野
スタッフ内でも「こんながのあったらいいよね」と話し合っているもののなかに、今おっしゃられたゲストとの“絆コンファイン”もありました。あとはガジェットについてもさまざまな意見が出ていますね。
ガジェットは現状、召喚したものに入って、砲台だったら砲撃などのアクションが使えるのですが、今後はガジェットに乗ったまま移動して敵を攻撃する、アクションゲームやシューティングゲームのようにするというのも、もしかしたらワンチャンありかも? と考えています。
ガジェットは現状、召喚したものに入って、砲台だったら砲撃などのアクションが使えるのですが、今後はガジェットに乗ったまま移動して敵を攻撃する、アクションゲームやシューティングゲームのようにするというのも、もしかしたらワンチャンありかも? と考えています。
そみん
『ファントム・ブレイブ』は『ディスガイア』などのようなマス目のないフィールドですし、乗り物との相性はすごく良さそうですね。基本はシミュレーションRPGですが、あえてアクションRPGとかの違うジャンルにするのもおもしろそうです。技のエフェクトの豊富さを見るに、アクションゲームのほうがパターン数的に作るのがラクそうに見えますし。
細野
技は300種類以上ありますからね。とはいえ前作でもそれくらい技数はあったんですけど。開発期間を考えると、当時のスタッフはどう制作期間を捻出して作ったのか、頭が下がるばかりです。
そみん
本作での技の制作はどうでしたか? 前作のベースがあって少しはラクができたりしたのでしょうか。
城花
2Dから3Dになったこともあり、前作の見た目を再現するのがまず大変でしたね。
細野
流用できたものと言えば、前作のプレイ動画を見て作れたことくらいです(笑)。
城花
2Dだからごまかせた部分を3Dでしっかり表現するのも大変でした。
そみん
なるほど確かに。
城花
ですが、今回で3Dを動かすノウハウはつかめたので、よりおもしろい演出とか、アクションゲーム風にしたりとか、いろいろ作っていけるのではないかと思います。
そみん
まだ体験版の範囲までのプレイになりますが、難易度は選択できることも含めて問題ないバランスに思えます。現状では不明な、後半の難易度は気になるところですね。
細野
今回はデバッグ作業にかなり時間を割いたので、バランスについてはご安心ください。
アツゴロウ
自分の要望としては、今後もストーリーをしっかり作って欲しいというものです。やっぱり前作に惹かれたのは、マローネ関連のストーリーでしたから。本作ではアプリコが、前作のマローネのように成長していくと聞きましたし、展開もすごく練り込まれているようなので期待しかありませんが、今後のシリーズも同等かそれ以上のクオリティをお願いしたいです。……なんかハードルをすごく上げているようで申し訳ありません(汗)。
城花
いえいえありがとうございます。本作のシナリオについては、社内にかなりアッシュ好きの人がいて、シナリオについても厳しい意見をたくさん出してもらっていたんですが、テストプレイをしてもらった結果、「すごい良かった」と言ってもらえました。こういう風に言ってもらえるように今後も努力していきたいですし、次回作の構想も自分のなかで少しずつ考えていますのでご期待ください。
アツゴロウ
システムが充実しているのもいいですが、やっぱりストーリーも重要ですよね。
城花
そうなんですよね。日本一ソフトウェアタイトルというと、「ストーリーは二の次」みたいに言われがちなんですが、実際によく語られるのはストーリーだったりしますし。
アツゴロウ
そこがおもしろいとゲームとしての完成度も高まりますし、いちファンとしてもうれしいです。
城花
そう言っていただけると、こちらもライターとしてうれしく思います。
そみん
アプリコについては「あんまりいじめないでください」と思いつつ体験版をプレイしていました(笑)。前作をプレイしていても、やっぱり「マローネをあんまりいじめないで」と思いつつプレイしちゃいますね。
城花
たぶん前作のマローネよりはアプリコをいじめないと思います。うちの会社、「幼い子をいじめがち」とよく言われますけど(笑)。そういった描写もありますが、最終的にハッピーエンドですので、どういう経緯で描かれていくのかに注目していただければと思います。
栗田親方
私の要望としては、シンプルにキャラクターがかわいいので、アクションで動いているところが見てみたいです。フィールドで自由に動かしたり、スキルをリアルタイムで使ったりとか。アクションゲームやシューティングゲームみたいな感じにするもいいですね。たとえば達人がスキルを使うと、格闘ゲームみたいな画面になって、そこでコマンド入力で技を出すとか。
城花
社内でもそういった意見は出ているので、できる限り実現できるよう、弊社としても動いていければと思います。ご意見ありがとうございます。
そみん
しかし、要望をいい出したら切りがありませんね。というわけで今回はこのへんで。本日はお忙しいなか、どうもありがとうございました。
――ありがとうございました!
――ありがとうございました!