今年もバレンタインデーの季節がやってきました。
バレンタインといえば、甘い思い出から苦い思い出まで、人それぞれ思い浮かべるものは違うかと思いますが、とくにラブコメ系のアニメ作品においては、結構定番と言えるイベントでもあります。アニメファンなら、一度は何らかの作品でバレンタイン回を見た覚えのある方も多いでしょう。
今回はその中でも、筆者にとって印象的だった作品の神回的なエピソードをピックアップして紹介。今回は、山本崇一朗先生の漫画を原作としたアニメ『からかい上手の高木さん』のバレンタイン回について語ります。
バレンタインといえば、甘い思い出から苦い思い出まで、人それぞれ思い浮かべるものは違うかと思いますが、とくにラブコメ系のアニメ作品においては、結構定番と言えるイベントでもあります。アニメファンなら、一度は何らかの作品でバレンタイン回を見た覚えのある方も多いでしょう。
今回はその中でも、筆者にとって印象的だった作品の神回的なエピソードをピックアップして紹介。今回は、山本崇一朗先生の漫画を原作としたアニメ『からかい上手の高木さん』のバレンタイン回について語ります。
不自然なほどバレンタインについて触れない高木さん【からかい上手の高木さん】
アニメ版の『からかい上手の高木さん』におけるバレンタインは、第2期の2話のエピソードの一つとして登場します。
バレンタインといえば、高木さんからすれば西片をからかうのに絶好の日。当の西川も「高木さんにからかわれるのでは」と「チョコをもらえるのでは」という2つの気持ちがせめぎあい、からかわれる前から既に挙動不審になっています。
バレンタインといえば、高木さんからすれば西片をからかうのに絶好の日。当の西川も「高木さんにからかわれるのでは」と「チョコをもらえるのでは」という2つの気持ちがせめぎあい、からかわれる前から既に挙動不審になっています。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/33029/a76a27fcc9a7464c8ebd312312e148ce2.jpg?x=1280)
しかし、当の高木さんは自然体そのもの。
西片が下駄箱の中にチョコが入ってないこと確認してガッカリした時は、露骨にバレンタインを意識させるような発言をしていますが、それ以外ではわざと避けているかのようにバレンタインのことを話題に出していません。
そんな高木さんの態度に、西片は気が気ではない様子。そこまで気になるなら自分から話題に出してしまえば早いのですが、それができないのが西片ですし、仮に話題を振ったとしても、高木さんにあっさりとあしらわれる様子が容易に想像できます。
【2話④ バレンタインデー】男子も女子も緊張の一日、バレンタイン。
— アニメ『からかい上手の高木さん』公式 (@takagi3_anime) September 17, 2019
淡い期待は叶わず誰からもチョコを貰えず下校する西片くんが下駄箱を開けると、謎のチョコレート…!
そこへやってきた高木さん、「義理だよ、こっちはね。」とチョコをくれましたが、「こっちは」ということは…!?#高木さんめ pic.twitter.com/TdDKYz0jPR
一方、西片たちとは別のところでやきもきしているのが、西片の友達でもある中井くんと付き合っている真野ちゃん。
真野ちゃんは中井くんにどうやってチョコを渡そうかで苦心しており、高木さんに悩みを相談します。この時、高木さんはすでに誰かにチョコを渡す仕込みを終えていることが分かるのですが、高木さんが何をしたのかについては分かりません。
一応、相手が西片であるかどうかまでは名言はされていないのですが、これで西片じゃなければ視聴者を含めた全員がひっくり返りますからね。視聴者としてはここである種の安心感ができ、「高木さんにチョコをもらえるのか」でドキドキしているのは、西片一人になったというのもポイントです。
実は照れ屋な高木さんの魅力が詰まった名シーン【からかい上手の高木さん】
チョコを渡すチャンスを伺っていたものの、いつまで経っても中井くんが一人にならないので、業を煮やして廊下で男子と話しているところに堂々と割り込んで渡そうとする強硬策に出また真野ちゃん。当然注目の的になり、たまらず逃げ出してしまいます。
もし自分なら、まず人気がないところに中井くんを呼びだしてから渡すとか、放課後に一緒に帰る約束をしてその時に渡したりすることを考えますが、人前で渡そうとするあたりなかなか剛の者というか、度胸がすごい。渡そうとする時に“試練”という言葉を使っていたあたり、高いハードルを乗り越えてこそ気持ちが伝わる……という考えがあったのも分かるは分かるのですが。
その後逃げ出してしまった真野ちゃんに中井くんが追いつき、無事チョコを渡すことができた……かと思いきや、バレンタインデーを敵視(?)しているのか、生徒が持ち込んだチョコを没収して回っていた担任の田辺先生に、チョコを渡す瞬間を目撃されてしまいます。
「借りていた本を返してもらった」となかなか苦しい言い訳をする中井くんに対し、田辺先生はしばらく悩むようなそぶりを見せたあと納得してその場を去ります。
執拗にチョコを回収しようとしていたあたり、田辺先生には過去に何かバレンタインに対するトラウマがあったんじゃないかと推測できますが、中井くんと真野ちゃんについては普段の素行のおかげが、お目溢ししてくれたようです。
もし自分なら、まず人気がないところに中井くんを呼びだしてから渡すとか、放課後に一緒に帰る約束をしてその時に渡したりすることを考えますが、人前で渡そうとするあたりなかなか剛の者というか、度胸がすごい。渡そうとする時に“試練”という言葉を使っていたあたり、高いハードルを乗り越えてこそ気持ちが伝わる……という考えがあったのも分かるは分かるのですが。
その後逃げ出してしまった真野ちゃんに中井くんが追いつき、無事チョコを渡すことができた……かと思いきや、バレンタインデーを敵視(?)しているのか、生徒が持ち込んだチョコを没収して回っていた担任の田辺先生に、チョコを渡す瞬間を目撃されてしまいます。
「借りていた本を返してもらった」となかなか苦しい言い訳をする中井くんに対し、田辺先生はしばらく悩むようなそぶりを見せたあと納得してその場を去ります。
執拗にチョコを回収しようとしていたあたり、田辺先生には過去に何かバレンタインに対するトラウマがあったんじゃないかと推測できますが、中井くんと真野ちゃんについては普段の素行のおかげが、お目溢ししてくれたようです。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/33029/adf6bd85af9570cf0ba626879096bc312.jpg?x=1280)
一方の西片はというと、結局誰からもチョコはもらえないまま放課後を迎えてしまうことに。
西片と仲の良い木村は、西片が既にチョコをもらっていると勘違いし、話も聞かず一人で発狂していました。ただ、結局は道話を聞いたとしてもぬか喜びで終わっていたのも確かなので、正しい判断をしていたと思います。
トボトボと一人で下校しようとする西片ですが、そこで下駄箱に入っていたチョコを発見。タイミングよく高木さんもやってきて、「木村が悪戯で入れた」とトボけようとする西片の退路を「違うよ。それ入れたの誰か知ってるし」と塞ぎます。
「チョコ入れたのは高木さんなのでは?」という確信を西片が強めていく中、高木さんがカバンから取り出したのはなんと義理チョコ。なら今下駄箱に入っているのは何なのか、混乱する西片でしたが、「こっち"は”義理」という高木さんの発言から、本命と義理の二つをプレゼントしたという可能性が急浮上します。
もうほとんど自白しているようなもので、西片ですら薄々感づいてるくらいなんですけど、それでも最後まで自分の本命チョコだとははっりと言わず、ずっと西片にヤキモキさせておくというのが実に高木さんらしい。
高木さんって常に余裕満々という、ヒロインとしてはかなり異質なキャラクターではあるんですが、西片に本当の自分の気持ちを伝える勇気まではないっていう、年相応の部分をチラッと覗かせてくるのがたまらない魅力なんですよね。勇気がない、というのは西片も同じなわけですけど、恥ずかしがり屋という意味でも似たもの同士のお似合いカップルだなぁと
【MX 放送終了!】TOKYO MXにて第2話ご視聴いただいた皆さま、ありがとうございました!
— アニメ『からかい上手の高木さん』公式 (@takagi3_anime) July 14, 2019
光があれば闇もある、悲喜こもごもバレンタインでした。
次週もお楽しみに!#高木さんめ pic.twitter.com/yyFlSPY0T7
なお、高木さんが下駄箱にチョコを入れたと思われる前半のシーンを見直すと、かわれた西片が逃げるように去っていくのを、高木さんが確認しているような描写があります。この時だけバレンタインを匂わせる発言をしたのは、西片を恥ずかしがらせて下駄箱から離れさせる作戦だった様子。
高木さんと西片が将来結婚することはスピンオフの『からかい上手の(元)高木さん』で早めに判明していましたが、これは将来頭が上がらなくなるな……といろいろ納得のエピソードでした。この二人には末永くお幸せに過ごしていただきたいです。
いい夫婦の日らしいので pic.twitter.com/L6ZGOvaaW0
— 山本崇一朗@マネマネにちにち連載中 (@udon0531) November 22, 2024
米澤崇史:ロボットアニメとRPG、ギャルゲーを愛するゲームライター。幼少期の勇者シリーズとSDガンダムとの出会いをきっかけに、ロボットアニメにのめり込む。今もっとも欲しいものは、プラモデルとフィギュアを飾るための専用のスペース。