2022年7月から9月にかけて放送され、大きな話題となったTVアニメ『リコリス・リコイル』(以下、『リコリコ』)。
『ソードアート・オンライン』シリーズや『WORKING!!』シリーズなど、様々な作品でキャラクターデザイン・作画監督を務めてきた足立慎吾さんの初監督作品で、『ベン・トー』のアサウラさんがストーリー原案、『この美術部には問題がある!』のいみぎむるさんがキャラクターデザインを務めるなど、豪華なスタッフ陣によって制作され、ヒット作となりました。
『ソードアート・オンライン』シリーズや『WORKING!!』シリーズなど、様々な作品でキャラクターデザイン・作画監督を務めてきた足立慎吾さんの初監督作品で、『ベン・トー』のアサウラさんがストーリー原案、『この美術部には問題がある!』のいみぎむるさんがキャラクターデザインを務めるなど、豪華なスタッフ陣によって制作され、ヒット作となりました。
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ショートムービー『リコリス・リコイル Friends are thieves of time.』の配信開始が迫る中、監督の足立慎吾さんと、ショートムービー『リコリス・リコイル Friends are thieves of time.』ではキャラクターデザインのみならず第2話のネーム脚本という形で制作に参加した、いみぎむるさんにインタビューしました。お2人の出会いから、『リコリス・リコイル Friends are thieves of time.』制作の裏話まで、『リコリコ』にまつわる様々なお話を聞くことができました。
【配信情報】
4月16日(水)より毎週水曜21時からアニプレックス公式YouTubeチャンネルほか、各種配信プラットフォームにて全6話配信予定
4月16日(水)より毎週水曜21時からアニプレックス公式YouTubeチャンネルほか、各種配信プラットフォームにて全6話配信予定
『リコリコ』以降、漫画以外の仕事が激増して"自称・漫画家”状態に?
――TVシリーズが大ヒットした『リコリコ』ですが、反響の大きさや、新作アニメーションやショートムービーの制作が決まったことについて、思うところをお聞かせいただけますでしょうか?
足立監督
ありがたいことにアニプレックスさんがやりたいとおっしゃってくださって、それに答えるのが我々の仕事です(笑)。
新しい作品を作れることはもちろん嬉しいんですけど、とくに今回はオリジナル作品でいろいろ選択肢があるので、TVシリーズを気に入ってくれた人たちが、何をすれば喜んでくれるのか、作っている我々が把握しておく必要があるなと。
アニプレックスさんの中にもいろんなセクションの人たちがいるので、どのキャラクターのグッズが人気なのか、どの音楽が好まれたとか、作り手の側からだとわからない、それぞれの立ち位置から見えている景色をヒアリングさせてもらって、方向性を決めていく。そんなプロセスを取らせていただきました。
――ヒアリングしてわかったことの中に、意外なものがあったりはしましたか?
新しい作品を作れることはもちろん嬉しいんですけど、とくに今回はオリジナル作品でいろいろ選択肢があるので、TVシリーズを気に入ってくれた人たちが、何をすれば喜んでくれるのか、作っている我々が把握しておく必要があるなと。
アニプレックスさんの中にもいろんなセクションの人たちがいるので、どのキャラクターのグッズが人気なのか、どの音楽が好まれたとか、作り手の側からだとわからない、それぞれの立ち位置から見えている景色をヒアリングさせてもらって、方向性を決めていく。そんなプロセスを取らせていただきました。
――ヒアリングしてわかったことの中に、意外なものがあったりはしましたか?
足立監督
女性視聴者の視点からどのようにキャラクターを見ていたのか? みたいな部分が話を聞いていく中でわかったのは良かったなと思っています。女性の視聴者も結構いらっしゃいますし、キャラクターがどういう風に人気が出るのかって、作る側からしても結構予想できないところがあるんですよね。
例えば『ソードアート・オンライン』なら、アスナとシノンのような、主人公に助けられるだけじゃない、自立した強い女性キャラクターが人気な気がしますし、その部分は、『リコリコ』にも共通しているポイントなので意識はしていましたが、他にも考えない視点もありましたので、参考になりました。
――いみぎむるさんにも『リコリコ』の手ごたえなどについてお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?
例えば『ソードアート・オンライン』なら、アスナとシノンのような、主人公に助けられるだけじゃない、自立した強い女性キャラクターが人気な気がしますし、その部分は、『リコリコ』にも共通しているポイントなので意識はしていましたが、他にも考えない視点もありましたので、参考になりました。
――いみぎむるさんにも『リコリコ』の手ごたえなどについてお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?
いみぎむるさん
僕の場合、『リコリス・リコイル』の前はほぼ漫画の仕事しかしていなかったんですけど、『リコリス・リコイル』の後は漫画以外の仕事が一気に増えまして……今は“自称・漫画家”みたいな状態になっています(笑)。
それくらい、自分にとってすごく大きいターニングポイントだったんだなという実感がありますね。
それくらい、自分にとってすごく大きいターニングポイントだったんだなという実感がありますね。
足立監督
すごいですよね。アニメにもなった漫画を描いていて、オリジナルアニメのキャラクターデザインをやって、イラストレーターとして関わったライトノベルもアニメ化されて……ってそんな人なかなかいないでしょう。どんな景色が見えているのか教えてください(笑)。
いみぎむるさん
足立監督はこうしてめちゃくちゃ持ち上げてくださるんですよ!(笑) 本当にいろんな方々のおかげなので、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
――いみぎむるさんの起用もそうですが、足立監督は、若いスタッフに対して才能を発揮できる場を提供できたような感覚はありますか?
――いみぎむるさんの起用もそうですが、足立監督は、若いスタッフに対して才能を発揮できる場を提供できたような感覚はありますか?
足立監督
いいえ、本作に関しては特に若手の起用といったお題目を掲げていたわけではありませんので、自分では普通の現場だったかなと思っています。
あえて言うとすれば、現場から出てくるアイデアや設定の提案については、物語の内容に大きく影響しない限りはどんどんやっていいんじゃない、ってスタンスでやっていたので、ある意味“ゆるい”現場ではあったと思います。
とくに今回は原作がないので、「こうしなければいけない」みたいな縛りもありませんでしたし、「自分で考えたことがちゃんとフィルムに反映されるんだ!」という実感を得やすかったかもしれません。実際に現場の人間に聞いた訳ではないので、推測になってしまいますけどね(笑)。
――制作に携わったスタッフ陣が伸び伸びと表現をされているような印象は、映像からも受けました。
あえて言うとすれば、現場から出てくるアイデアや設定の提案については、物語の内容に大きく影響しない限りはどんどんやっていいんじゃない、ってスタンスでやっていたので、ある意味“ゆるい”現場ではあったと思います。
とくに今回は原作がないので、「こうしなければいけない」みたいな縛りもありませんでしたし、「自分で考えたことがちゃんとフィルムに反映されるんだ!」という実感を得やすかったかもしれません。実際に現場の人間に聞いた訳ではないので、推測になってしまいますけどね(笑)。
――制作に携わったスタッフ陣が伸び伸びと表現をされているような印象は、映像からも受けました。
足立監督
だったらうれしいですね。基本、現場の人たちから「のびのびとできました!」って面と向かって言われることなんてないので。監督って基本的に褒められることがない役職なので、今日はぜひ褒めていただければと(笑)。
――(一同笑)。いみぎむるさんは、『リコリコ』ではキャラクターデザインとして参加されていますが、新しいことができた感覚はありますか?
――(一同笑)。いみぎむるさんは、『リコリコ』ではキャラクターデザインとして参加されていますが、新しいことができた感覚はありますか?
いみぎむるさん
振り返ってみると、すべてが新鮮で学びでした。何もわからない状態で現場に入ったので、足立さんに一から教えていただいて、得るもの全部吸収する装置みたいになっていました。
――これがきっかけで、アニメのお仕事にも興味を持たれたりも?
――これがきっかけで、アニメのお仕事にも興味を持たれたりも?
いみぎむるさん
ええ、それはありますね! というのも、僕は元々、漫画家になる前はアニメを作りたかった人間でして。最終的に自分の漫画がアニメになったらいいなぁ……みたいなことを考えて漫画の道に進んだのですが、こうした形でアニメに関わらせていただいて、現場を見ることができたのはすごくありがたかったです。
ショートムービーは、千束たちがハワイに行く少し前のお話
――ショートムービー『リコリス・リコイル Friends are thieves of time.』は、TVシリーズの何話くらいの時期にあたるという、時系列的な想定はあるのでしょうか?
足立監督
実は最初は、最終回の少し後の時間軸にしよう、という案もあったんですけど、僕としては最終回よりも後の時間はここではまだ描きたくなくて。
TVシリーズの最終話で、宮古島で再会してからハワイにいくまでの間、結構時間を飛ばしていたところがあったので、そこを切り取るのが良いんじゃないかというところに落ち着きました。なので、千束が戻ってきた後、ハワイにいくまでの準備期間のお話だと思っていただければ。
――今回のショートムービーでは、回ごとに異なる脚本家の方が参加されています。本読みなどのタイミングで、「こういうコンセプトで行きたい」みたいな方向性の共有はあったのでしょうか。
TVシリーズの最終話で、宮古島で再会してからハワイにいくまでの間、結構時間を飛ばしていたところがあったので、そこを切り取るのが良いんじゃないかというところに落ち着きました。なので、千束が戻ってきた後、ハワイにいくまでの準備期間のお話だと思っていただければ。
――今回のショートムービーでは、回ごとに異なる脚本家の方が参加されています。本読みなどのタイミングで、「こういうコンセプトで行きたい」みたいな方向性の共有はあったのでしょうか。
ショートムービー『リコリス・リコイル Friends are thieves of time.』各話スタッフ
(※敬称略)
■第1話「Take it easy」
脚本:足立慎吾
コンテ・演出:佐久間貴史
■第2話「Miles away」
ネーム脚本:いみぎむる
コンテ:足立慎吾
演出:飛田 剛
■第3話「Scintillation of genius」
脚本:森 周
コンテ・演出:森 公太
■第4話「Watch out!」
脚本:冨永芳和
コンテ・演出:菊池貴行
■第5話「Bittersweet first love」
脚本:山本 健
コンテ・演出:中西基樹
■第6話「Brief respite」
脚本:足立慎吾
コンテ・演出:迫井政行
■第1話「Take it easy」
脚本:足立慎吾
コンテ・演出:佐久間貴史
■第2話「Miles away」
ネーム脚本:いみぎむる
コンテ:足立慎吾
演出:飛田 剛
■第3話「Scintillation of genius」
脚本:森 周
コンテ・演出:森 公太
■第4話「Watch out!」
脚本:冨永芳和
コンテ・演出:菊池貴行
■第5話「Bittersweet first love」
脚本:山本 健
コンテ・演出:中西基樹
■第6話「Brief respite」
脚本:足立慎吾
コンテ・演出:迫井政行
足立監督
僕のほうからは特に何も要望していないです。
いみぎむるさん
はい、確かにありませんでしたね。
足立監督
皆が「おもしろい!」と思うことを考えて提案してもらえればいいかな~くらいの、割とフリーでなんでもアリなスタンスで、それぞれから上がってきたものを僕がチェックして……みたいな感じでした。
実は最初、僕はこのショートムービーにあまり関わる予定ではなかったこともあって、特にこちらからどんなのを作ってくれみたいな話はしていなかったんですよ。なんだかんだあって最終的には結構触ることになっちゃったんですけど(笑)。
――いみぎむるさんがネーム脚本で参加されたのには、どんな経緯があったんでしょうか。
実は最初、僕はこのショートムービーにあまり関わる予定ではなかったこともあって、特にこちらからどんなのを作ってくれみたいな話はしていなかったんですよ。なんだかんだあって最終的には結構触ることになっちゃったんですけど(笑)。
――いみぎむるさんがネーム脚本で参加されたのには、どんな経緯があったんでしょうか。
足立監督
本人が「やりたい」って言ってくださったので「ぜひ!」って(笑)。それくらいの形ですね。
いみぎむるさん
そうですね。「何本かやるんだったら、1本やらせてもらえませんか?」みたいな話を雑談の中でしたのがきっかけで、監督も「まだ脚本担当が決まってない回があるから良いよ~」くらいのノリで決まっていましたよね。
――そんな感じで決まったんですね(笑)。
――そんな感じで決まったんですね(笑)。
足立監督
だって、その時はまだ何本やるのかも決まっていませんでしたから。別に1本くらい増えても問題ないでしょうと(笑)。
でもこれって、今回に限った話じゃないんですよ。「『リコリコ』で何かやりたい」って言ってくれる人がいれば、いろいろなことを任せたいと考えていて。
このショートムービーで(いみぎむるさんが)ネーム脚本として参加することに決まったのも、あのキャラクターたちを使ってこんな内容をやったらおもしろいんじゃないか、とアイデアを持っている人たちにやってもらったほうが、皆に楽しんでもらえる作品になると思ったからです。
最終的に作品らしさを担保する部分は僕がやればいいですし、まずは「やりたい」と手を上げてくれた人たちがおもしろいと思うものを作るほうがいいのかなと。原作のない、オリジナル作品だからこそできる作り方ではありますよね。これを見て「楽しそう!」と思った方は、ぜひ制作に参加してほしいです(笑)。
でもこれって、今回に限った話じゃないんですよ。「『リコリコ』で何かやりたい」って言ってくれる人がいれば、いろいろなことを任せたいと考えていて。
このショートムービーで(いみぎむるさんが)ネーム脚本として参加することに決まったのも、あのキャラクターたちを使ってこんな内容をやったらおもしろいんじゃないか、とアイデアを持っている人たちにやってもらったほうが、皆に楽しんでもらえる作品になると思ったからです。
最終的に作品らしさを担保する部分は僕がやればいいですし、まずは「やりたい」と手を上げてくれた人たちがおもしろいと思うものを作るほうがいいのかなと。原作のない、オリジナル作品だからこそできる作り方ではありますよね。これを見て「楽しそう!」と思った方は、ぜひ制作に参加してほしいです(笑)。
いみぎむるさん
そういえば、喫茶リコリコの美術設定をもっと使いたい、みたいな話はありましたよね。本編で使わなかったところをせっかくだし使いたいと。
足立監督
確かに! お願いしていました。あの店、実は裏口が2つあるんですけど、本編だと片方しか使ってないんです。僕も構造の認識を勘違いしているところもあったりしましたね(笑)。
いみぎむるさん
そんなお願いをされていたのに、僕の担当した第2話は……(笑)。これは実際に見ていただければわかってもらえるかなと。
――いみぎむるさんとしては、自分らしい表現ができた実感はありますか?
――いみぎむるさんとしては、自分らしい表現ができた実感はありますか?
いみぎむるさん
ちょっと表情を崩した漫画っぽい表現を意識して入れてみました。
僕が出したのは文字の脚本じゃなく、漫画のネームみたいな形だったんで、最終的に映像になるのにどのくらい残るかはわからなかったんですけど、演出を担当してくださった方が僕のネームのテイストを残してくださっていて嬉しかったです。
――キャラクターデザイナーなので、ある種その幅を一番作れる立場でもありますよね。
僕が出したのは文字の脚本じゃなく、漫画のネームみたいな形だったんで、最終的に映像になるのにどのくらい残るかはわからなかったんですけど、演出を担当してくださった方が僕のネームのテイストを残してくださっていて嬉しかったです。
――キャラクターデザイナーなので、ある種その幅を一番作れる立場でもありますよね。
いみぎむるさん
監督に許していただけるなら、いっぱい崩したいんですけどね。多分、やりすぎちゃダメって言われると思います(笑)。
――足立監督は第2話にどんな印象を受けましたか?
――足立監督は第2話にどんな印象を受けましたか?
足立監督
いや~、おもしろかったです。基本的にいみぎさんのネームの絵をコンテに並べて、間を繋いでいく作業でしたし、この内容に音声をミックスして、どこで一番笑いを取ろうかな……って考えてました(笑)。
逆にできあがった映像を見てどう感じたのか聞いてみたいです。「違うねん!」とかありました?(笑)。
逆にできあがった映像を見てどう感じたのか聞いてみたいです。「違うねん!」とかありました?(笑)。
いみぎむるさん
そんなわけないじゃないですか!(笑) めちゃくちゃいい感じにしていただいたなって。最高でしたよ。
――今回はショートムービーという形式でしたが、改めて動かしてみて、おもしろいと感じたキャラクターはいますか?
――今回はショートムービーという形式でしたが、改めて動かしてみて、おもしろいと感じたキャラクターはいますか?
いみぎむるさん
ミカですね。本編ではあまりなかったコミカルな姿を見ることができておもしろかったです。第4話あたりはぜひ見ていただきたいですね。
足立監督
もっといろいろなキャラに焦点を当てたかったんですけどね。いざ作ってみると、なんだかんだで千束とたきなの話になっちゃうなと。ショートなので、それこそ1話丸々ミカだけの話とかあっても良かったと思いますけど……ダメなんかな?
いみぎむるさん
全然ありだと思います。千束とたきなが登場しない回があってもおもしろかったよなと思ったりもしました。
――そういう話ができるのもショートならではでしょうしね。
――そういう話ができるのもショートならではでしょうしね。
足立監督
そう。本当はね、そういう回をバンバン作りかったという思いはあったんです。アイデアはいっぱいあるんで、「もっと観たい!」って言ってくれると嬉しいです。
ただ、今って本当にアニメを作るのが大変で……。ショートでも大変なんですよ。
――いみぎむるさんは、動かしやすさを感じたキャラはいましたか?
ただ、今って本当にアニメを作るのが大変で……。ショートでも大変なんですよ。
――いみぎむるさんは、動かしやすさを感じたキャラはいましたか?
いみぎむるさん
クルミは動かしやすいなと。クルミもからめて、もっといろんな話を書いてみたかった想いはありますね。
――監督としては、今回のショートムービーはどんなところが見どころとなりますか?
――監督としては、今回のショートムービーはどんなところが見どころとなりますか?
足立監督
なんだろう、肩の力を抜いて、スナック感覚で楽しんでほしいです。TVシリーズの続編という建付けではないですから。
あ! キャストさんたちの掛け合いは相変わらず暴力的におもしろいので、そこを一番楽しんでほしいですね。
あ! キャストさんたちの掛け合いは相変わらず暴力的におもしろいので、そこを一番楽しんでほしいですね。
偶然の出会いがキャラクターデザインを依頼するきっかけに
――『リコリコ』は、ガンアクションだったりSFだったりバディものだったり、いろんなジャンルの要素を内包している作品だと思うのですが、足立監督としてはどんなジャンルの作品という意識で制作をされていたのでしょうか。
足立監督
あの世界って、いわゆるディストピアモノみたいに扱われることもあるんですけど、自分としては現実世界が抱えている問題を強調した“もしも”の世界みたいなイメージなんです。そうなった時、どんなことが起きるのかシミュレーションができればおもしろいんじゃないかという考えがありました。
一方で、僕はどこをリアルにして、どこを嘘にするかみたいな、そういうSF的な世界観や舞台設定自体に無茶苦茶凝るよりも、そういう世界の中にいるキャラクターたちが、その世界をどのように観測しているのか、みたいなところに興味があるんですよね。
僕らも普通に現実世界に生きていて、皆が違う考えを持っている。同じ状況を体験してもそれぞれ違う感想を持つわけじゃないですか。そういういろんな人たちが作品の中にもいて、時には言い争ったり、いいねって言い合ったり、そういう様子を見るのが好きなんです。
だから『リコリコ』は、僕の好きなシチュエーションコメディ的な味付けで作れればいいかなと思って制作した作品でもあります。
――なるほど。SF的な世界観そのものではなくて、その世界に生きるキャラクターたちの在り方が本質だと。
一方で、僕はどこをリアルにして、どこを嘘にするかみたいな、そういうSF的な世界観や舞台設定自体に無茶苦茶凝るよりも、そういう世界の中にいるキャラクターたちが、その世界をどのように観測しているのか、みたいなところに興味があるんですよね。
僕らも普通に現実世界に生きていて、皆が違う考えを持っている。同じ状況を体験してもそれぞれ違う感想を持つわけじゃないですか。そういういろんな人たちが作品の中にもいて、時には言い争ったり、いいねって言い合ったり、そういう様子を見るのが好きなんです。
だから『リコリコ』は、僕の好きなシチュエーションコメディ的な味付けで作れればいいかなと思って制作した作品でもあります。
――なるほど。SF的な世界観そのものではなくて、その世界に生きるキャラクターたちの在り方が本質だと。
足立監督
と、僕は思ってるだけですけどね。それに監督はプロットを知っていますし、展開に驚きはないですよね。
一方で、それぞれのキャラクターが、置かれた状況に対してどう考えて、どんな風に話すのか。本当にいろんな選択肢があって、偶発性があるんですよ。そこはセリフを書いて楽しいと感じる部分でしたね。
――『リコリコ』を見た時、我々からすればディストピアのようにも見えてしまう社会なんですけど、千束やたきなたちもそれを受け入れているというのがおもしろいなと感じていました。
一方で、それぞれのキャラクターが、置かれた状況に対してどう考えて、どんな風に話すのか。本当にいろんな選択肢があって、偶発性があるんですよ。そこはセリフを書いて楽しいと感じる部分でしたね。
――『リコリコ』を見た時、我々からすればディストピアのようにも見えてしまう社会なんですけど、千束やたきなたちもそれを受け入れているというのがおもしろいなと感じていました。
足立監督
会社の方針や、世の中の流れみたいなものに、皆そんなに逆らって生きていないじゃないですか(笑)。
結局、「理不尽っていうのは存在するんだ」と理解した時、人間は大人になるんじゃないかと思うんですよ。だいたい皆、折り合いをつけてる。主役達はその部分では我々と同じメンタリティにはしたかったですね。世界を変えようと活動家になる人たちもいますけど、特別な人達だと思いますね。
真夏の暑い時期に、政治家の人たちが街頭で演説している――そんなシチュエーション、実際にあるわけですけど、立派だなと思う一方で、この人たちは本当に口にしている志のためにやっているのか? 単に当選してお金がほしいだけなんじゃないのか? なんて、考えちゃったりしません?
――その感覚はよくわかります。
結局、「理不尽っていうのは存在するんだ」と理解した時、人間は大人になるんじゃないかと思うんですよ。だいたい皆、折り合いをつけてる。主役達はその部分では我々と同じメンタリティにはしたかったですね。世界を変えようと活動家になる人たちもいますけど、特別な人達だと思いますね。
真夏の暑い時期に、政治家の人たちが街頭で演説している――そんなシチュエーション、実際にあるわけですけど、立派だなと思う一方で、この人たちは本当に口にしている志のためにやっているのか? 単に当選してお金がほしいだけなんじゃないのか? なんて、考えちゃったりしません?
――その感覚はよくわかります。
足立監督
仮に、この人たちの話す理想が実現するとしても、それが30年後とかならもう自分はこの世にいないかもしれないわけじゃないですか。それならいったんこの世界を受け入れて、短い人生をどう楽しく暮らすかを考えるのは、小市民の僕には共感できる感覚だから……。主役たちの立脚点を自分が共感できるところに置きたかったのかもしれないですね。
最近は、一見正義の味方のように見える人たちが、実は一番悪い奴だったり、悪人とされる人が実は正しい気がしてきたり。善悪の物差しがわかりづらいでしょ? かつてほど明確な色分けをしちゃうと、逆に嘘くさくも感じる。千束は主役だから冷静でいてほしいんですよ。
作品的には、主人公には悪や理不尽に対して怒りを覚える存在であってほしいという気持ちは、やっぱり僕の中にもあるんです。だけど、その理由は地に足が着いたものであってほしい、僕らにも理解可能なものであってほしいという思いがあるだけですよ。
――『リコリコ』だと、真島はつかみどころのない、監督の表現を借りると“地に足が付いていない”存在だと思えるところが多々ありました。
最近は、一見正義の味方のように見える人たちが、実は一番悪い奴だったり、悪人とされる人が実は正しい気がしてきたり。善悪の物差しがわかりづらいでしょ? かつてほど明確な色分けをしちゃうと、逆に嘘くさくも感じる。千束は主役だから冷静でいてほしいんですよ。
作品的には、主人公には悪や理不尽に対して怒りを覚える存在であってほしいという気持ちは、やっぱり僕の中にもあるんです。だけど、その理由は地に足が着いたものであってほしい、僕らにも理解可能なものであってほしいという思いがあるだけですよ。
――『リコリコ』だと、真島はつかみどころのない、監督の表現を借りると“地に足が付いていない”存在だと思えるところが多々ありました。
足立監督
真島は倒されるべき敵なので、僕に理解できないことを言っててもいいだろうと(笑)。
僕も、政治家の人に話を聞いてみたいと思ったりすることがあるから、思想的にナチュラルな千束みたいな人が、真島みたいな特別な人と話させるのはおもしろそうだなと。全く違う立場の人間がやりとりをして、お互いの考えを引き出していくみたいなものが好きなんですよね。
――ものすごくおぼろげですが、突き詰めていくと本作のキャラたちが生まれてきた経緯に行きつきそうなお話ですね。ちなみに、本作のキャラが生まれた順番みたいなものってあったのでしょうか?
僕も、政治家の人に話を聞いてみたいと思ったりすることがあるから、思想的にナチュラルな千束みたいな人が、真島みたいな特別な人と話させるのはおもしろそうだなと。全く違う立場の人間がやりとりをして、お互いの考えを引き出していくみたいなものが好きなんですよね。
――ものすごくおぼろげですが、突き詰めていくと本作のキャラたちが生まれてきた経緯に行きつきそうなお話ですね。ちなみに、本作のキャラが生まれた順番みたいなものってあったのでしょうか?
足立監督
僕が企画に関わった時にはもうメイン5人の名前は決まっていましたし、絵もついてましたが、キャラの性格という意味なら、もちろん千束から作りました。キャラデザインは実制作に入ってから新たにデザインコンペをしたのですが、一度決まった方ができなくなってしまって。「どうしよう……」と途方に暮れていた時にいみぎさんと知り合ったんですが、本当に偶然の出会いだったんです。
いみぎむるさん
結構ギリギリのタイミングだったんですよね。
――その偶然の出会いというのは?
――その偶然の出会いというのは?
足立監督
ある共通の知り合いがいて、その人の紹介で偶然お会いしたんです。ちょうどキャラクターデザインをどうしようか悩んでいたので、「いみぎむるに頼むのはどうだろう」と(笑)。
もちろんその場で詳しい話はできないんで「何かアニメの仕事をお願いしたい場合って、編集部と契約があって受けられなかったりするんですか?」みたいな感じの質問をしたくらいでしたけど。
もちろんその場で詳しい話はできないんで「何かアニメの仕事をお願いしたい場合って、編集部と契約があって受けられなかったりするんですか?」みたいな感じの質問をしたくらいでしたけど。
いみぎむるさん
その時は、まさかそんな重い話とはまったく思っていませんでした(笑)。キャラクターデザインで困っていることも後から知りました。偶然お会いできて、本当に良かったと思ってます。
――『リコリコ』誕生に、隠れた功労者の存在がいたわけですね(笑)。
――『リコリコ』誕生に、隠れた功労者の存在がいたわけですね(笑)。
足立監督
2人でその方の結婚式にも出席しましたからね。親族の方にどういう関係か聞かれてめちゃくちゃ困って、「新郎の好きな漫画とアニメを描いてる奴です!」って答えました(笑)。
いみぎむるさん
あの時は我々、めちゃくちゃアウェイでしたね(笑)。
21世紀のアニメ監督には危機管理能力が求められる?
――『リコリコ』といえば、キャスト陣の演技も大きな特徴でもあると思うんですが、実際にこだわりのポイントだったのでしょうか。
足立監督
そこは逆に僕が聞いてみたいくらいなんですよね。それを言ってくださる方は結構多いんですけど、声優さんのお芝居っていうのはどの作品でもある中で、『リコリコ』はどう違うと感じられたのですか。
――演技がそこまで演技っぽくないというか、生っぽさみたいなのを感じられるところがすごく特徴的で、魅力を感じたところでした。
――演技がそこまで演技っぽくないというか、生っぽさみたいなのを感じられるところがすごく特徴的で、魅力を感じたところでした。
足立監督
最初からそういう方向を意図してはいたんですけど、僕も初めての監督だったので、こうすればそうなるって経験があったわけではないので、意図が視聴者に伝わっていたのか不安だったんですよね。
――ある程度いろんなアニメを見ている人だと「この系統のキャラならこんな演技するよね」みたいに予想できてしまったりするんですけど、そこから半歩はみ出るような、それでいて世界観を崩壊させるようではない演技があったなと思っていて、そこが強く印象に残ったなと。
――ある程度いろんなアニメを見ている人だと「この系統のキャラならこんな演技するよね」みたいに予想できてしまったりするんですけど、そこから半歩はみ出るような、それでいて世界観を崩壊させるようではない演技があったなと思っていて、そこが強く印象に残ったなと。
足立監督
なるほど。実際、そこは僕も考えたことで、やっぱりアニメってある種の“お約束”みたいなのがあるじゃないですか。キャラクターの台詞にしても、その予想の範疇から外れている違和感みたいななのを持たせたいと思ってやっていたので、そこが伝わっていたのは安心できました。
――どうしてそういったコンセプトを考えられたのでしょうか。
――どうしてそういったコンセプトを考えられたのでしょうか。
足立監督
映像クオリティ戦争では僕らみたいな持たざるものは勝負できないですからね。皆が普段注目してないところを探したほうがいいだろうと。
僕はアニメーターとして、とにかく映像のクオリティを高くすることに邁進してきたので、自分の作品の映像が、どのくらいの品質にあるのかっていうのは正直よくわかっているつもりですよ。
けれど、必ずしも映像的にリッチな、よくできた作品だけがヒットするとは限らないことも知っているので、別の戦い方を考えたほうがいいだろうと思ったんですね。
――そういった“お約束”を破る部分もあれば、逆にエンディングの使い方なんかは、人が気持ちよくなるツボをしっかり心得ているものでした。『花の塔』のイントロが流れてきてエピソードが閉じられていくあの形がすごく心地よくて。見た後の余韻がいいから「ああ来週も見なきゃな」「てかこの話もっかい見直そう」ってクセになるんですよね。『シティーハンター』で『Get Wild』が流れてくる気持ちよさと通じるものがあるというか。
僕はアニメーターとして、とにかく映像のクオリティを高くすることに邁進してきたので、自分の作品の映像が、どのくらいの品質にあるのかっていうのは正直よくわかっているつもりですよ。
けれど、必ずしも映像的にリッチな、よくできた作品だけがヒットするとは限らないことも知っているので、別の戦い方を考えたほうがいいだろうと思ったんですね。
――そういった“お約束”を破る部分もあれば、逆にエンディングの使い方なんかは、人が気持ちよくなるツボをしっかり心得ているものでした。『花の塔』のイントロが流れてきてエピソードが閉じられていくあの形がすごく心地よくて。見た後の余韻がいいから「ああ来週も見なきゃな」「てかこの話もっかい見直そう」ってクセになるんですよね。『シティーハンター』で『Get Wild』が流れてくる気持ちよさと通じるものがあるというか。
足立監督
あれはもう本当に初期から決まっていて、まさに『シティーハンター』みたいにエンディングの曲投げ込みで終わろうという話はしていました。
ただ、あそこまでカッコいい感じではなくて、近いのはドリフ後半のセットが動く時の音楽のほうが近いかもしれないですけど(笑)。今回のショートムービーでも、ある回でちょっとしたネタとして使ったりもしています。
――今話したところもそうですが、『リコリコ』っていろんな“エモさ”が詰まった作品だと思うのですが、いみぎむるさん的に“エモさ”を感じたシーンはありましたか?
ただ、あそこまでカッコいい感じではなくて、近いのはドリフ後半のセットが動く時の音楽のほうが近いかもしれないですけど(笑)。今回のショートムービーでも、ある回でちょっとしたネタとして使ったりもしています。
――今話したところもそうですが、『リコリコ』っていろんな“エモさ”が詰まった作品だと思うのですが、いみぎむるさん的に“エモさ”を感じたシーンはありましたか?
いみぎむるさん
本編のほうになっちゃいますけど、僕は千束とフキの関係性がすごく好きですね。千束が倒れた時にフキが真っ先に駆け寄るシーンとか、めちゃくちゃエモさを感じてました。
足立監督
なるほど、あのシーンか。
いみぎむるさん
あそこ良くないですか? 僕、もうちょっと尺割いてほしかったくらい好きなシーンなんですよ。
足立監督
今話を聞いて「なるほどな」と思ったんですが、千束とフキの関係性については多くを語っていない分、想像の余地が残っている良さがあるのかなと。
――確かに。描かれていないからこそ、想像がふくらみます。
――確かに。描かれていないからこそ、想像がふくらみます。
足立監督
あの2人って、子ども時代は割と仲が良さそうだし、倒れた時はあそこまで気に掛けるくらいだったのに、なんで今はあんなにいがみあってるのか、どういう風にあの関係性になっていったのかとかね。視聴者の皆さんがいろいろと想像して楽しんでもらう意味でも、そういう余白があるのは良いよね。
いみぎむるさん
そういうところ、『リコリコ』にはたくさんありますよね。ミズキも全然過去が語られていませんし。
――監督としては、そういうエモさみたいなのを描けたんじゃないかと手応えを感じている部分はありますか?
――監督としては、そういうエモさみたいなのを描けたんじゃないかと手応えを感じている部分はありますか?
足立監督
僕は千束とたきな、千束と真島みたいな、まったく違う常識を持つ2人が、互いの価値観をぶつけ合うシーンが気に入ってます。
初期のたきなは、DAという組織に一番の価値を見出してるわけですけど、DAって現実で例えるなら、学校や会社みたいなものだと思っているんです。その中の常識に染まっていた人が、外側にいる人たちから視野の狭さを指摘されてハッとするような、それぞれの常識とか価値観が入り混じ合う瞬間みたいなのは、結構エモいのかなと思ったりはしています。
千束と真島にしてもそうで、千束は「自分の周りの人たちと幸せに暮らせればいい」という、小さな世界で満足しているんですけど、真島は社会や世界といった、もっと大きなものに価値を見出している。でもこれって、大きいほうが偉い、優れているかというと、そうではないでしょ?。会社をやめて、山奥に一軒家を建てて暮らすっていうのも、幸せの形のひとつとして全然ありだと思いますし。
――どちらも単に“違う”というだけで、正しさや優劣という軸で比べるようなものではないんでしょうね
初期のたきなは、DAという組織に一番の価値を見出してるわけですけど、DAって現実で例えるなら、学校や会社みたいなものだと思っているんです。その中の常識に染まっていた人が、外側にいる人たちから視野の狭さを指摘されてハッとするような、それぞれの常識とか価値観が入り混じ合う瞬間みたいなのは、結構エモいのかなと思ったりはしています。
千束と真島にしてもそうで、千束は「自分の周りの人たちと幸せに暮らせればいい」という、小さな世界で満足しているんですけど、真島は社会や世界といった、もっと大きなものに価値を見出している。でもこれって、大きいほうが偉い、優れているかというと、そうではないでしょ?。会社をやめて、山奥に一軒家を建てて暮らすっていうのも、幸せの形のひとつとして全然ありだと思いますし。
――どちらも単に“違う”というだけで、正しさや優劣という軸で比べるようなものではないんでしょうね
足立監督
作品の中でも、千束と真島のどちらが正しいかということは描いているわけではなくて、だから真島が千束の価値観に感化されたりはしない。
真島の方が正しいことを言っていると感じた方もいると思いますが、それも間違ってはいません。元々正解がない話ですので、どちらが正しいと感じるのかは、視聴してくださった皆さん次第――というのがちょうどいいんじゃないかと思ったんです。
あと、千束自身をそういうスタンスのキャラクターとして設定していたのもあります。千束はたきなや真島とは全然違う価値観を持っていますけど、相手の価値観を否定しない一方で、自分の価値観を曲げることもない。「そうなんだ。私はこう思うけどね」みたいな、お互いの生き方だし好きにしたらいいくらいのノリの主人公がいてもいいんじゃないかなと。
――必ずしも、すべてのキャラたちが理解しあう必要はないと。
真島の方が正しいことを言っていると感じた方もいると思いますが、それも間違ってはいません。元々正解がない話ですので、どちらが正しいと感じるのかは、視聴してくださった皆さん次第――というのがちょうどいいんじゃないかと思ったんです。
あと、千束自身をそういうスタンスのキャラクターとして設定していたのもあります。千束はたきなや真島とは全然違う価値観を持っていますけど、相手の価値観を否定しない一方で、自分の価値観を曲げることもない。「そうなんだ。私はこう思うけどね」みたいな、お互いの生き方だし好きにしたらいいくらいのノリの主人公がいてもいいんじゃないかなと。
――必ずしも、すべてのキャラたちが理解しあう必要はないと。
足立監督
そもそも誰かが誰かを完全に理解するってできない気がしますけどね。どちらの立場にも同じ質と量の正しさがあるって事を理解しあう必要はあるかもね(笑)。片方が正義で片方が悪みたいに単純化するといったやり方は成り立たなくなってきているようにも感じます。
――難しいことを簡単にするのって、その中で削ぎ落ちていくものがたくさんありますしね。そういった現実から影響を受けたりした部分もあったのでしょうか。
――難しいことを簡単にするのって、その中で削ぎ落ちていくものがたくさんありますしね。そういった現実から影響を受けたりした部分もあったのでしょうか。
足立監督
フィクションを作る上で参考にはしますけど、そういう社会的な問題にどこまで踏み込むかの線引きは難しいですね。
僕が考えてるのは、毎週発言や行動が気になるおもしろいキャラクターで、「楽しかった」と感じる時間を提供したいってシンプルな事で、それは制作側に対しても同じです。まだ道半ばだけど、今回のショートもスタッフ達にとって「楽しい」場所になっていればいいなって思いますよ。
僕が考えてるのは、毎週発言や行動が気になるおもしろいキャラクターで、「楽しかった」と感じる時間を提供したいってシンプルな事で、それは制作側に対しても同じです。まだ道半ばだけど、今回のショートもスタッフ達にとって「楽しい」場所になっていればいいなって思いますよ。
ショートムービー『リコリス・リコイル Friends are thieves of time.』概要
【配信情報】
4月16日(水)より毎週水曜21時からアニプレックス公式YouTubeチャンネルほか、各種配信プラットフォームにて全6話配信予定
【配信プラットフォーム一覧】
アニプレックス公式YouTubeチャンネル
ABEMA
dアニメストア
dアニメストア ニコニコ支店
dアニメストア for Prime Video
DMM TV
Hulu
Lemino
Prime Video
U-NEXT
アニメ放題
バンダイチャンネル
ニコニコチャンネル
ほか
※編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承下さい。
【スタッフ】(※敬称略)
原作:Spider Lily
監督:足立慎吾
キャラクターデザイン:いみぎむる
サブキャラクターデザイン:山本由美子
各話ゲストキャラクターデザイン:齋藤 悠、秋谷有紀恵
作画監督:山本由美子、森田莉奈、齋藤 悠、合田浩章、秋谷有紀恵
銃器監修:江間一隆
プロップデザイン:朱原デーナ
美術監督:岡本綾乃
美術設定:六七質、平義樹弥
色彩設計:佐々木梓
CGディレクター:森岡俊宇
撮影監督:青嶋俊明
編集:須藤 瞳
音響監督:吉田光平
音楽:睦月周平
制作:A-1 Pictures
【キャスト】(※敬称略)
錦木千束:安済知佳
井ノ上たきな:若山詩音
中原ミズキ:小清水亜美
クルミ:久野美咲
ミカ:さかき孝輔
4月16日(水)より毎週水曜21時からアニプレックス公式YouTubeチャンネルほか、各種配信プラットフォームにて全6話配信予定
【配信プラットフォーム一覧】
アニプレックス公式YouTubeチャンネル
ABEMA
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dアニメストア ニコニコ支店
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Lemino
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ほか
※編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承下さい。
【スタッフ】(※敬称略)
原作:Spider Lily
監督:足立慎吾
キャラクターデザイン:いみぎむる
サブキャラクターデザイン:山本由美子
各話ゲストキャラクターデザイン:齋藤 悠、秋谷有紀恵
作画監督:山本由美子、森田莉奈、齋藤 悠、合田浩章、秋谷有紀恵
銃器監修:江間一隆
プロップデザイン:朱原デーナ
美術監督:岡本綾乃
美術設定:六七質、平義樹弥
色彩設計:佐々木梓
CGディレクター:森岡俊宇
撮影監督:青嶋俊明
編集:須藤 瞳
音響監督:吉田光平
音楽:睦月周平
制作:A-1 Pictures
【キャスト】(※敬称略)
錦木千束:安済知佳
井ノ上たきな:若山詩音
中原ミズキ:小清水亜美
クルミ:久野美咲
ミカ:さかき孝輔