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『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』永瀬アンナ(天内理子役)と遠藤綾(家入硝子役)が語る見どころは?

文:電撃オンライン

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 5月30日より公開となる『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』について、永瀬アンナさんと遠藤綾さんのオフィシャルインタビューが公開されました。

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『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』永瀬アンナさん(天内理子役)と遠藤綾さん(家入硝子役)のインタビュー公開


 『劇場版総集編 呪術廻戦 懐玉・玉折』のオフィシャルインタビュー第2弾として、天内理子役・永瀬アンナさんと、家入硝子役・遠藤綾さんのインタビューが公開されました。

天内理子役・永瀬アンナさんオフィシャルインタビュー

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──以前のオフィシャルインタビューでは、映像完成前に作品の印象を聞きました。その後、TVアニメが放送され『懐玉・玉折』の物語を映像で追ってみて、どのような感想を持ちましたか?

 『懐玉・玉折』は原作の中でも特に人気のエピソードで、ファンの期待値も高まっていましたが、放送後「期待を超えた」「期待以上だった」というお言葉を何度かいただきました。

 原作を読んでいてもすごく切なくなったのに、絵に色がついて、音が加わって、よりその切なさが増したというか。

 この瞬間は五条と夏油にとってとても眩しくて。オープニング映像の2人乗りの自転車で森を駆け抜ける場面や沖縄で遊ぶ場面、青春の“青”を感じられるシーンがたくさんありました。

 しかし、夏油が取り込む禍々しく光る呪霊や亡くなった理子を抱える五条を照らす明かりなど、薄暗く澱んだイメージの“青”を感じたシーンもいくつもありました。2人と彼らを取り巻く環境から感じる冷たさに鳥肌が立ったし、胸が締め付けられました。

――前回のインタビューで、永瀬さんは理子について「クセが強めなところが魅力」「過酷な運命に切なくなる」と語っていました。どのようなアプローチで理子という人物を捉え、演じられていったのでしょうか。

 「クセが強い」という印象は変わりません。口調も少し古臭くて、自分のことを「妾」と呼んでいたり。

 そういったクセの強さを意識しなければいけないと思ったのですが、実際に彼女を演じてみると、普通の女の子なんですよね。ちょっと言葉が不思議なだけで、友達と楽しく過ごしたり、沖縄の海ではしゃいだり。

 夏油の前で心の奥底に隠していた思いを吐露する場面がありますが、あれが理子の“本当の姿”だと思うんです。「クセが強い」という上辺だけを演じるのではなく、実は普通に生きたいと願っている彼女の本心を“核”に持って演じました。

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――五条や夏油、黒井の印象、それぞれの魅力に感じる部分も教えていただけますか。

 自分で自分のことを「最強」と言える五条には憧れます。私は自分に自信が持てなくて強く出られなかったり、自分の気持ちを正直に伝えられないことがあるのですが、五条に関してはそんな躊躇いが全くない気がしていて。あれは彼が実際に最強だから成り立つことなのですが、私もそうありたいと思うことがあります。

 夏油は、とても優しい人。五条の傲慢な態度や口調を戒めるシーンもあって「大人だなぁ」と思います。しかし『懐玉・玉折』内で描かれているように、呪術師の在り方について悩む場面もあって。等身大の高校生らしさも兼ね備えているキャラクターだと感じました。

 そして、理子と同じように、黒井さんも使命とは別に心の奥底に本音を隠しているキャラクターだと思います。

 使命があるから理子の本心に踏み込めないし、自分の思いも伝えられない。家族のような存在だと言っているけれど、うっすらと、でも明らかな境界線が理子と黒井さんの間にはありました。

 これは私の希望ですが、黒井さんも「もっとあなた(理子)と一緒にいたい」と思ってくれていたんじゃないでしょうか。

――そんな理子と黒井さんのシーンなどが、今回の『劇場版総集編』では劇場の大きなスクリーンで見ることができます。永瀬さんご自身が楽しみにしているシーンはどこでしょうか?

 沖縄を巡るシーンです。映像も音楽もキレイなのに、どこか胸が苦しくなる要素が含まれていて……。行く末が決まっていて、残り時間が少ないというのはわかっているのに、改めてそれを痛感させられるシーンになっていました。

 周りにいる観光客のように「次はあそこ行こうよ!」という未来に繋がらないんだと思うと、本当に辛いです。

 あの美しい映像と音楽を劇場の大スクリーンと良い音響で楽しんでほしいのはもちろん、アニメと違って途切れずに物語を追えるからこそ、より辛さを感じられると思います。

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――アフレコ当時を振り返り、他のキャストさんと掛け合ってみて印象に残っていることはありますか?

 私がデビューしてからすぐにコロナ禍に入ってしまったので、通常のアフレコをあまり経験したことがありませんでした。

 この『懐玉・玉折』のアフレコはちょうど緩和してきた時期で、奇跡的に中村さんや櫻井さんと掛け合いができたんです。それがとても新鮮で、楽しかったことを覚えています。

――具体的に、演じていて楽しかったシーンはどこになるのでしょう?

 五条と沖縄の海で遊んでいるシーンです。中村さんがリードしてくれて、緊張を吹き飛ばすほどの豪快な笑いに「私も中村さんに乗っかって楽しんでいいんだ!」と思うことができました。実際すごく楽しく収録させていただきました。

――『懐玉・玉折』の中で好きなキャラクターを教えてください。

 ビジュアル含めて好きなのは、家入硝子さん。落ち着いているのに高校生のノリも持ち合わせていて、すごく好きなキャラクターです。五条と夏油との関係性もちょうどいいというか、すごく上手くバランスが取れていますよね。

 理子を演じた立場でいうと、夏油も好きです。先ほどの印象で彼のことを「優しい」と言いましたが、それは薨星宮で「帰ろう、理子ちゃん」と言ってくれたから。

 理子は彼にだから、本音を明かすことができたんだと思うんです。あのシーンは私自身の心が動く瞬間が何度もあって、夏油のこともとても好きです。

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――『劇場版総集編』の公開を楽しみにしている皆さんに向けて、メッセージをお願いします。

 アニメでは5話分割になっていましたが、『劇場版総集編』ではつなげて見ることができます。

 キャラクターの感情の流れも途切れずに感じられるのですが、それによって、切ないシーンがより辛くなってしまうかもしれません。

 しかし、だからこそ受け取ってもらえるものもあると思います。ぜひ劇場まで足を運んでみてください。

家入硝子役・遠藤綾さんオフィシャルインタビュー

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――以前のオフィシャルインタビューでは、映像完成前に作品の印象を聞きました。その後、TVアニメが放送され『懐玉・玉折』の物語を映像で追ってみて、どのような感想を持ちましたか?

 五条・夏油・硝子の若かりし頃を見られたのは嬉しかったですし、理子ちゃんのシーンでは苦しくなったり、アフレコの時に感じた以上の感情が湧きました。

 本編で硝子と理子ちゃんは関わることはなく、沖縄も硝子はお留守番でしたが、原作や台本を読んで彼女の年相応な部分や、使命に背きたい気持ちもあると知っていたので……。理子ちゃんを失った時は、本当に友達を亡くしたような感覚になりました。

 そんな理子ちゃんが沖縄で楽しそうに遊んでいるシーンは嬉しくなりましたし、あとはオープニング映像も。本編には描かれていない五条・夏油・硝子の学生時代の様子を見ることができて、みんなが横並びで歩いているシーンも「こんな風に笑いあった日が何度もあったんだろうな」と嬉しくもあり、胸がキュッとなりました。

――演じる家入硝子の魅力はどんなところだと思いますか?

 謎が多いですよね。五条と夏油に反転術式のコツを言って聞かせる際も、彼女しかわからない言い回しで説明したり、また私生活もまったく見えません。

 原作にも描かれていないので、彼女の本質みたいなものは、想像で演じることが多かったです。私の想像ですが、五条と夏油と一緒にいられるんだからきっと変わり者なんだろうけど、想定外のぶっとんだことはしなさそう(笑)。

 五条と夏油が何かやらかしても顔色ひとつ変えなそうというか、何が起こっても動じなそうというか。もしかしたら動じているかもしれないですけど、それを表に出さない強さが彼女の魅力だと思います。肝が据わっている、とも言いますね(笑)。

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――演じる上で意識されたことなどはありますか? アフレコ当時を振り返っていただき、キャスト陣とのアフレコで印象的だったエピソードがあれば教えてください。

 私が最初に作っていった高専時代の硝子は、もっと明るかったんですよ。中村さんと櫻井さんの掛け合いを聞いて、大人の時と比べてフレッシュに作っているように感じたので。それに合わせて元気に演じたのですが、監督から「もっとけだるい感じで」「もっと大人の成分を残して」とのディレクションが入ったんです。

 確かによくよく考えると、こんなに元気だったのに大人になってあんなクールになっていたら「この10年の間に何があった!?」となりますよね(笑)。実際には夏油のことなど色々あったのですが、先ほど硝子の魅力で触れたように、彼女は大きくブレない芯を持っているので。何の違和感もなく大人の硝子に繋がるよう、シームレスに作って良かったなと、オンエアを見て思いました。

 印象的といえば、個人的には五条と夏油と3人で話せたことがとても嬉しかったです。大人になってからは、硝子は夏油と会話するシーンがないんですよ。それなのに、なんだか「懐かしいなぁ」という気持ちになりました。

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――そんな3人の関係性について、遠藤さんはどのように捉えていらっしゃいますか?

 役割みたいなものを、それぞれがしっかり持っていると思います。それは3人の関係性にしても、任務にしても。五条と夏油にしかできないこともあるし、硝子にしかできないこともあるので、それぞれが尊重し合うことで上手いバランスを保っていたのではないでしょうか。

 虎杖・伏黒・釘崎の3人が任務を通じてお互いを信頼していったように、この3人にもそんな出来事があったんじゃないかな。見たかったなぁ(笑)。

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――本編に新録シーンはないですが、オリジナルの新規ミニアニメ『劇場版総集編じゅじゅさんぽ』が挿入されます。こちらを収録しての感想、また映像を見ていかがでしたか?

 映画館で映画を観ることが大好きなので、その内容を知って本当に嬉しかったです!

 また、もう高専時代の硝子を演じることはないと思っていたので、また演じられたことや、五条と夏油とワイワイできたことも幸せでした。

――映画館で映画を観ることが好きだということで、本作の中で劇場で観るのを楽しみにしているシーンはどこでしょうか?

 戦闘シーンは絶対に見応えありますよね。そういったシーンを迫力たっぷりに体感できるのは、劇場ならではだと思います。五条と伏黒甚爾の戦いなどは、劇場で観るのが本当に楽しみです。

 また、黒井さんと理子ちゃんのホロリとくるやり取りも、大スクリーンで見守りたいですね。

――『懐玉・玉折』の中で、お好きなキャラクターを教えてください。

 印象的なキャラクターはたくさんいますし、みんな好きなのですが、登場した瞬間に「来たー!」と喜びを感じたのは灰原雄です。

 他のキャラクターにはない愛想があって、誰にも壁を作らないところが素直でかわいいと思います。いろんなものを背負っているキャラが多い分、彼はいつも口を開けて笑っていて、余計に「太陽が来た!」みたいな(笑)。

 あの暗いオーラを纏った夏油に、何も気にせず話しかけちゃうところもかわいいですよね。あの笑顔に癒されました。

――『劇場版総集編』の公開を楽しみにしている皆さんに向けて、メッセージをお願いします。

 TVシリーズで見ていた方も、改めて大きなスクリーンで、さらに1人ではない環境で観ることで、また気持ちも違ってくると思います。映画館の座席に座って開演を待つ時間さえも、『劇場版総集編』をより楽しむ材料になるのではないでしょうか。

 『懐玉・玉折』は感情移入するキャラクターや注目する点を変化させることで、まったく違う感情になる作品です。何度も観るメンタルになるかはわかりませんが……(笑)。五条と夏油の“戻れない青い春”を、噛みしめながら見ていただきたいですね。


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