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呪われた像を祓って欲しいと依頼されるも、突然お祓いを止めると言ってきて…【怖い話してもいいですか?】

文:電撃オンライン

公開日時:

 ホラーゲームの開発を行う株式会社FORCESの仁平孝佳氏が体験または聞いたオカルトエピソードをお届けするコラム“怖い話してもいいですか?”。

 今回は親友の御祖父さんが大切にしていた“〇見様”という像の話をお届けします。

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呪われた“〇見様像”


 喫茶店で話をしていた際に、なぜか急に気になって親友Aさんのことを陰陽師に尋ねました。

 彼とは小学校からの付き合いです。

 大学から別々で、社会人になってからは年に数回ほどしか会えませんが、それでもお互い親友と思っている仲です。

陰陽師
「……最近お身体が良くなかったようです、連絡してみてください」

 陰陽師にそう言われて、別れてすぐにAさんに電話をしました。すると彼はつい最近まで入院していたと言うのです。

親友A
「でも、何で俺の体調のこと分かったの?」

仁平
「実は…」

 彼はオカルトを全く信じないというか、無感情なタイプだったので、陰陽師の話をしても意味はないだろうと思いつつ説明してみると……

親友A
「その人を紹介して欲しい、実家がヤバいらしくて」

仁平
「え?」

 僕としてはかなり意外でしたが、断る理由もないので、後日2人が話す場をセッティングしました。

陰陽師
「Aさん、見えてますね」

 会っていきなりの陰陽師の言葉で、これには、つい僕も反応してしまいました。

仁平
「いやいや、そんなはずないですよ、小学校からの付き合いでそんな話は一度も聞いたことがない」

親友A
「はい、見えてます」

 見えてるのかよ! と心の中で思い切り突っ込みました。

親友A
「言っても周りの反応が良いものではなかったり、日常のものだったので、幼稚園くらいから人に言わなくなりました」

仁平
「え、じゃあお前ん家に泊まった時のあれって見えてたってこと!?」

親友A
「見えてた」

 今でもはっきり覚えているやりとりです。あまりの衝撃に笑ってしまいました。

 話を戻して、親友Aの依頼はこうでした。

 実家には何時の頃からか受け継がれている“〇見様”という像があり、御祖父さんが毎日手を合わせていました。

 その像が呪われているので祓ってほしい。

 親友Aは子供の頃からその像が恐かったのですが、それを大事にしている御祖父さんもとても怖い人だったため、像のある御祖父さんの部屋にはほとんど近寄らなかったのだとか。

親友A
「爺ちゃんが優しかったのは婆ちゃんにだけで、それ以外の家族には、俺たち孫に対しても毎日出て行けって怒鳴るようなヤツだったんだよ」

 御祖父さんが唯一優しかったという御祖母さんが亡くなってからはさらに悪化したらしく。家族のなかでこれは“〇見様”の像が呪われているからなのではないかとなりました。

 親友Aのお父さんも、自分が受け継ぐことになったらすぐにお祓いして捨てると約束していたそうです。

 しかし、御祖父さんが亡くなってすぐお父さんの意見が一変し「〇見様は大事にする。お祓いなんてさせない」と言い出したのです。

親友A
「絶対呪われてるよ、爺さんがせっかくいなくなったのに」

 普段親友Aはとても義理堅く、愛情深いタイプです。それが家族にこんな風に言うなんてその御祖父さんは余程だったことがうかがい知れます。

陰陽師
「大体わかりました」

 またいつものように陰陽師があっけらかんと言います。

陰陽師
「御祖父さんの部屋は玄関の正面にありますね、そこが霊道になっていて悪さしてますね」

陰陽師
「ご実家の周りに狐の祠が2箇所ありますね、それも悪さしてます」

陰陽師
「Aさんのご先祖は昔商売をしていませんでしたか?」

陰陽師
「その時のお妾さんたちの霊もいるみたいですね」

親友A
「狐の祠だけ調べないと分からないですが、全部合ってます」

 呆気にとられながらうなずく親友Aでしたが、僕からするとこの感じはいつもの事なので、驚かなくなっている自分に驚きました。

陰陽師
「じゃあ今度ご実家に行きましょう!」

 実に楽しそうです。

陰陽師
「仁平さんも、祓っているのを目の前で見せますよ」

 本当に嫌でしたが、親友Aのことなので、渋々頷くしかありませんでした。

 親友Aとの話が終わって彼を見送ってすぐに

陰陽師
「彼はお祓いするのを止めるって言ってきます」

 と陰陽師が言いました。

仁平
「あんなに困ってる感じだったのにですか?」

陰陽師
「はい、呪いってそういうものなんで」

陰陽師
「でもお祓いするように仁平さんの方から強く言ってください。お化けが1体とかそんなレベルじゃないです」

 ニコニコしながら話す彼に、どうしてそんなことが分かるのか……という話は意味が無いので止めました。

――次回へ続く

【株式会社FORCES】開発中のゲームタイトル

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