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インタビュー:100種以上の死亡エンド!? 中国史上唯一の女帝・武則天を描く『盛世天下~女帝への道~』で体験する宮廷サバイバル【BitSummit the 13th】

文:電撃オンライン

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 New One Studioが今年秋配信予定のiOS/Android/PC(Steam)向け実写インタラクティブドラマ『盛世天下~女帝への道~』の開発者インタビューをお届けします。

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 『盛世天下~女帝への道~』は、中国史上唯一の女帝である“武則天”の人生を、没入感たっぷりに体験できる実写フルモーションビデオ。プレイヤーの選択によって、武則天の人生が大きく変化していきます。選択肢によっては、あっけなく死んでしまうことも……!?

 本作は、7月18日~20日に京都で開催された“BitSummit the 13th(ビットサミット2025)”にプレイアブル出展されました。ビットサミットの会場で、本作の共同プロデューサーであるAldeさん(New One Studio) にお話をうかがいました。

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▲左:Aldeさん。

本物の感情を伝える実写インタラクティブドラマの魅力【盛世天下インタビュー】


――まず、『盛世天下~女帝への道~』とはどのような作品なのでしょうか?

 私たちの作品『盛世天下~女帝への道~』は、高品質な実写映像と革新的なインタラクティブ手法を組み合わせた、中国の古典文化を背景とする作品です。高水準のドラマ制作により、斬新なインタラクティブ体験もできる作品となっています。

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――開発スタジオについて教えてください。

 New One Studio(ニューワンスタジオ)は、中国で主にインタラクティブゲームの開発・パブリッシングをしており、スタジオ自体は7年以上の歴史があります。

――ゲームとしての特徴を教えてください。

 このゲームは、中国史上唯一の女帝である“武則天”のストーリーを題材にしています。物語は、彼女が14歳で宮廷に入るところからはじまり、一生の物語を描いています。

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 プレイヤーの選択によって彼女の運命が決まり、皇后になるか皇帝になるか、すべてはプレイヤーの選択次第です。また、プレイヤーの選択の影響は、武則天だけでなく周囲の人々に及ぶ場合もあります。

 ゲームを体験する際の注意点としては、賢い戦略を選んで進むことが重要です。選択によっては、死んでしまう場合もあります。

――まさに皇帝サバイバルゲームのようですね。

 そうですね。100種類以上の死に方があるので、選択肢はしっかり考える必要があります。キャラクターの友好度もあります。

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――なぜ実写のフルモーションビデオでゲームを作ろうと思ったのですか?

 私たちは、人間の感情をリアルに表現したいと考え、この手法を選びました。CGなどの技術を使った作品は多いですが、本物の人間の感情や演技を通じて伝わる感覚には、独特のものがあります。

 歴史上の人物、特に武則天という女性の一生を描くには、実写のほうがより適していると考えました。中国だけでなく世界に向けて、このストーリーを伝えたいという思いもあります。

――本作では、中国の女帝・武則天の生涯を体験できるとのことですが、彼女を主人公に選んだ理由を教えてください。

 武則天は、中国史上唯一の女帝ということもあり、さまざまな逸話や伝説が残されています。彼女の人生は波乱万丈で、ゲームのストーリーとしても楽しめると思い、本作の主人公として選びました。

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死と隣り合わせの宮廷生活、あなたならどう生き延びる?【盛世天下インタビュー】


――ゲームを実際にプレイしてみましたが、セットの規模感がすごいですね。

 はい。これは実際にドラマのように撮影しているもので、舞台となる唐王朝の当時の文化を再現した作りになっています。衣装なども、かなりこだわって作っています。

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――台本の量も相当なものだと思いますが、どれくらいの規模なのでしょうか?

 台本自体は30万字あります。ストーリーはそれぞれの選択肢によって異なる展開があるので、準備にはかなり時間がかかりました。映像の撮影期間は約100日ほどですが、その前の準備期間は1年ほどかかっています。

――すべての選択肢をドラマとして撮影しているんですね。

 そうです。選択肢ごとにさまざまな展開があり、それに合わせた演出をしています。怖い選択肢もあれば、変わった選択肢もあります。

 選択後の展開によって登場人物の表情や動作などが変わり、細かい演じ分けが重要となるため、出演者は演技力を重視したキャスティングになっています。

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――プレイヤーが選択を間違えて死んでしまった場合はどうなりますか?

 最初からやり直すこともできますし、途中からプレイし直すこともできます。死に方もさまざまで、いきなり死んでしまうケースもあります。

――ゲームプレイを体験した感想として、さまざまな選択肢を試してみたくなりますね。

 そうですね。実際、このゲームは正解だけをたどっていくのではなく、色々な選択肢を試すのが楽しいゲームです。宮廷での生活など、当時のさまざまな文化や人生を体験してほしいと思います。

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――一度死んでしまっても、何回も挑戦できるのでしょうか?

 はい、何回でもチャレンジ可能です。このゲームは自分の性格テストのような側面もあり、どういう選択をするかによって自分がどんな人物なのかも見えてきます。ぜひ皆さん、何度もチャレンジして異なる展開を楽しんでください。

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――総プレイ時間はどれくらいになりますか?

 本作は前編と後編の2部構成となっております。前編の制作コンテンツは約500分におよびますが、プレイ時間はプレイヤーの選択によって大きく異なります。

 メインストーリーのみを一本道でクリアする場合、プレイ時間はおよそ8〜10時間ほどですが、前編には100以上の分岐ストーリーや隠し要素が盛り込まれており、プレイスタイルによって体験時間は約6〜15時間となる見込みです。

――ストーリーの展開スピードが早いように感じますが、意図はありますか?

 序盤から面白い展開を提供し、プレイヤーが飽きないように工夫しています。選択肢が表示されているあいだもゲーム画面が止まらずに動いているのが特徴で、ゲームというよりもドラマを見ているような没入感があります。

家族や友人と一緒に楽しめる新しいエンターテイメント!【盛世天下インタビュー】


――本作には恋愛要素もあるんですね。

 はい、恋愛要素もあります。メインストーリーは武則天の人生ですが、恋愛関係も描かれています。本作においては、選択によって史実とは別の相手と関係を持つことも可能です。

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――本作をプレイしてもらいたいターゲットは、主に女性なのでしょうか?

 武則天という女性を主人公にしているので、女性にも受け入れられやすいかもしれませんが、私たちはドラマのように家族全員で楽しめる作品を目指しています。

 武則天の人生には、女性だけでなく男性や家族なども関わってきますので、さまざまな人に興味を持ってもらえると思います。

 家族や友達と一緒にプレイしながら、それぞれの選択や考え方について議論するのも面白いでしょう。自分の選択が結果にどう影響するかを体験することで、自分の人生についても考えるきっかけになればと思っています。

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――選択肢による分岐結果が見やすくまとめられているので遊びやすいですし、1.5倍速でのプレイやバーを動かすことで好きなシーンを見られる部分は、まさに動画サービス感覚で親しみやすかったです。

 ゲームとして遊びやすく作ることはもちろん、サブスクなどの動画サービスに慣れている方が違和感なく楽しめるように工夫しています。難しい操作は必要ないので、ドラマ好きな方にも楽しんでいただけると思います。

――最後に日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

 実写フルモーションビデオ作品なので、今までになかった体験ができると思います。日本のユーザーの皆さんにも楽しんでいただければ、うれしいです。もちろん、ご意見やフィードバックがあれば、ぜひ送っていただいて対応していきたいと思います。

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 家族や友人と一緒にドラマを見るような感じで楽しんでいただけるとうれしいです。皆さんそれぞれの考え方があるので、選択肢について議論するのも面白いと思います。ぜひ多くの方に体験していただきたいです。

初見はバッドエンドの連続? 本格的な謎解きを楽しめるパートも【盛世天下ブースレポ】


 ビットサミット会場では『盛世天下』の実機プレイも行えました。主人公が宮廷に仕え始めたところから物語が始まりますが……ちょっと大胆で無礼なことをしたらお仕置きされたり、目立ち過ぎたら先輩たちに目をつけられてお仕置きされたりと、皇帝への道の遠さを厳しさの洗礼を受ける場面も。グロテスクではないものの、けっこうシビアで生々しい描写もあり、大人向けのしっかりした海外ドラマを観る感覚で楽しめました。
(とある牢屋の場面では、差し入れを食べると中毒死、かといって何も食べないと餓死と、なかなか大変な状況も!?)

 ただ、バッドエンドが多いとはいえ、選択肢をやり直せば問題ない場面も多く、ゲームとして難しい部分は少ないです。ブースでは、小さいお子さんや、あまり難しいゲームを遊んでいないという方が、実写ドラマ感覚で気軽に楽しんでいるようでした。バッドエンドでもしっかりとした演技やドラマを楽しめるので、ある意味、いろいろなバッドエンドを楽しむのもアリですね!
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▲ブースでは、小さいお子さんから海外の方まで、さまざまな方が『盛世天下』の実機プレイを楽しんでいました。
 一部、かなり本格的な謎解きも用意されていましたが、ゲーム内の分岐パターンがチャート的に表示されるので、かなりヒントになります。インタビュー中にも語られていましたが、家族や友人・知人などと一緒にドラマ感覚で鑑賞し、選択肢について議論するなんて楽しみ方もできると思います。

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 電撃オンラインにはブースレポートも掲載しているので、そちらもあわせてチェックしてみてください。
※本記事はLinkworldの提供でお送りします。

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