インティ・クリエイツより2025年10月30日に発売予定の『魔女ガミ-The Witch of Luludidea-』は、インティ・クリエイツの30周年記念プロジェクトとして発表された“新感覚ガールズスラッシュアクション”です。

PVをひと目見ただけで伝わる、妖しくも美しい世界観。そして、画面狭しと駆け巡る、圧巻の超高速スラッシュアクション。ビジュアルにもアクションにも魅力がこれでもかと詰まった作品です。
前回の記事では、物語の序盤となる“第一幕”の魅力をお伝えしましたが、今回は一気に物語が加速する“第四幕”をプレイすることができました。

新たな仲間、新たな力、そして主人公“シロハ”の心に深く影を落とす衝撃のストーリー……。これまでのプレイフィールを覆す、第四幕の濃密な体験を余すところなく、インティ・クリエイツ担当ライター・sexy隊長がお届けします!
王子“イツカ”がシロハに協力を求めてくる? その思惑は……。

これまでの物語では、新たな幕が開けるたびに、待っていましたと言わんばかりのタイミングで魔女“アラディア”が登場し、その巧みな言葉でシロハたちの心をチクチクと刺してくるのがお約束の展開でした。
今回もどうせアラディアが出てきて、嫌味の一つでも言われるのだろう……。そんな風に少し身構えながら第四幕を開始した筆者の目の前に現れたのは、なんと今回のボスであり、この城の城主である王子“イツカ”御本人でした!
今回もどうせアラディアが出てきて、嫌味の一つでも言われるのだろう……。そんな風に少し身構えながら第四幕を開始した筆者の目の前に現れたのは、なんと今回のボスであり、この城の城主である王子“イツカ”御本人でした!


城主であるはずのイツカが、なぜか主人公“シロハ”たち同様、お城に入れず困っている様子。
話を聞くと、城には特殊な結界が張られており、時計台の針が十二時を指した時にのみ、その結界が解ける仕組みになっているとのこと。

しかし、あろうことかその時計が故障で止まってしまい、城主自らが締め出されるという異常事態に。
そこでイツカは、シロハたちに時計の修理を依頼してきます。

当然、父親である“シオリ”は敵かもしれない相手からの頼みを拒否しますが、イツカは「時計を直してくれれば、君たちと戦ってあげよう」と、こちらの目的である“追憶譜(レカルタ)”の入手を条件に相談を持ちかけてきます。
その申し出を飲まないわけにはいかず、シロハたちは仕方なく時計台へと向かうことに。

「今回はアラディア抜きで話が進むのかな?」と思った矢先、やはり彼女はやってきました。我らがアラディアさん登場です。
登場にちょっとだけ安心する自分がいるのが、ちょっと嫌になります(笑)。

しかも、今回は第三幕のストーリーを踏まえた上で、シロハの心を的確に、そして深く抉るような言葉を投げかけてきます。
本作屈指の鬱展開と感じられた展開を乗り越えた直後なだけに、アラディアの発言は、シロハたちはもちろん、画面の前の我々プレイヤーの心にもグッサリと突き刺さります。性根の腐ったヤツすぎる……!
アラディアの言葉に、シロハは心を閉ざしかけてしまいます。しかし、そんな彼女を支えるように、シオリが力強く言い放ちます。

このセリフ、非常に意味深。まるで過去の出来事を知っているような……。
物語はより一層深みを増し、プレイヤーを謎の渦へと引き込んでいきます。
悪魔の城はまさかの遊園地!? ポップで不気味な悪夢のステージ
今回の舞台は“お城”。しかも、アラディアが言うには“悪魔の城”とのこと。

これを聞いて、インティ・クリエイツさんのファンならピンとくるのではないでしょうか。『Bloodstained: Curse of the Moon』や『グリム・ガーディアンズ デーモンパージ』のような、ゴシックホラー調の退廃的で美しいお城を探索するステージを!
……筆者もそう期待していました。しかし、その予想は良い意味で、そして恐ろしい意味で裏切られます。


目の前に広がっていたのは、なんと煌びやかな遊園地のようなお城! ダークファンタジーの要素は保ちつつも、ポップでファンシーな雰囲気を醸し出しているのです。
しかし、この一見楽しげな雰囲気が、逆に不気味さを演出していると言っても過言ではありません。


ステージに登場する敵も、“かわいいうさぎさんのぬいぐるみ”や“コミカルなトランプの兵隊さん”といった、ファンシーなデザインのオンパレード。
そんな彼らが殺意を持って襲いかかってくる光景は、なかなかに悪夢のようなものです。

ステージ構成は、メリーゴーランドの馬から馬へと飛び移ったり、次々と出現する不安定な足場を渡り歩いたりと、アスレチック要素が満載。左右の移動だけでなく、上下への移動も多い、ステージギミックが少なめの純度の高いアクションが求められます。
複雑なギミックは少なめな分、プレイヤーの純粋な操作テクニックが試される構成は、ある意味で“悪魔城”の名にふさわしい、手ごたえ抜群のステージと言えます。
シロハを強くする“星神”! 新たな仲間アンタレスとともに覚醒せよ!

第四幕の物語とアクションの双方で、欠かせない存在となるのが“星神”です。
ここでは、新たに仲間となるアンタレスと、そもそも“星神”とは何なのかを詳しく解説します!
ここでは、新たに仲間となるアンタレスと、そもそも“星神”とは何なのかを詳しく解説します!
天上に輝く赤き大火の星! “星神 アンタレス(声:狩野翔)”得意角度:タテ

第四幕で出会う最重要人物が、この“星神 アンタレス”。彼は、以前シロハが出会った星神シリウスの同朋ともいえる人物です。


アラディアの言葉に深く傷つき、落ち込んでいるシロハに対し、「悲しみから歩みを止めて何かが変わるのか?」と、熱く、そして力強い言葉で奮い立たせてくれます。
ちなみにこのステージ、アンタレスにこうして励まされるまで、シロハは元気がありません(いつもよりシオリがしゃべっているのが印象的でした)。彼女が傷心していることがしっかりと伝わる造りになっています……細かい! 再び立ち上がる姿がより印象的になる、良い演出です。

心を閉ざしかけていたシロハを再び前へと歩ませる、まさに兄貴分のようなカッコよくて頼れる存在です。

シロハを覚醒させる“神がかり”とは?
では、この“星神”とは一体どのような存在なのでしょうか。


彼らは直接戦闘に参加するわけではありません。シロハが“セツナ”を成功させるほど、画面のゲージ“神の星座”が溜まっていきます。このゲージが一定数に達すると“神がかり”が発動し、星神の能力がシロハに付与され、大幅にパワーアップ!
その豪華な演出は必見。専用のアニメーションと共に、なんとボーカル曲が流れ始めます。インティ・クリエイツ作品のファンにとってはお馴染みのものとも言えるでしょう。パワーアップの高揚感を、歌がさらに盛り上げてくれるわけです。
特に男性ボーカル曲が流れる演出は、インティ・クリエイツ作品の中でもかなりレアなのではないでしょうか。ファンにはたまらない瞬間です!
【神がかりの効果】



弱点一致: 宿している星神の得意角度(アンタレスならタテ)と同じ太刀筋で敵を倒した際に、必殺技などに必要な“魔法紙”の入手量が増加します。
空中跳躍: 空中で一度だけ追加でジャンプが可能になります。これにより、通常では届かない場所へも行けるようになり、探索とアクションの幅が大きく広がります。
魔法紙の上限アップ: 魔法紙のストック上限が1つ増加。より積極的にスキルを使えるようになります。
などがあります。
ちなみに、星神には“親愛度”というパラメータが設定されています。親愛度を上げると“神がかり”が発動しやすくなるなどの恩恵があるのが特徴です。
せっかくの機会ですので、すでに仲間になっている星神も紹介!
天上に輝く青き天狼の星! “星神 シリウス(声:秋谷啓斗)”得意角度:ヨコ

第四幕以前の、第二幕で仲間になる最初の星神です。
真面目で頼れる性格で、シロハに眠る力を覚醒させてくれました。


“神がかり”、“神の星座”、“色ナ星”などを教えてくれた、“オルケスグラ”においての父親のような存在でもあります。

歌とともに変身! 究極の力“色ナ星(いろなぼし)”を使いこなせ!

“神がかり”だけでも十分強力ですが、シロハの覚醒はまだ終わりません。“神の星座”ゲージをさらに最大まで溜めることで、究極の力“色ナ星(いろなぼし)”が解放されます!
“色ナ星”を発動すると、シロハは星神と融合するかのような変身を遂げます。
星神と融合し、姿も能力も変化する“色ナ星”ですが、BGMのボーカル曲がなんと“シロハと星神のデュエットソング”になります! テンションは最高潮……! 演出があまりにも強すぎる。



この“色ナ星”は、どの星神を宿しているかで性能がガラリと変わるため、状況に応じた使い分けが攻略のカギとなります。
さらに、魔法紙の上限がプラス2され、“神がかり”状態よりもさらに縦横無尽なアクションが可能になるので、戦闘や行動がめちゃくちゃ楽しくなります!
そして“色ナ星”状態の切り札が、超必殺技“星詩奏浄(せいしそうじょう)”。

発動すると一定時間、特定の方向へ無敵状態で自動突進し、道中の敵をまとめて薙ぎ払います。多少の地形なら貫通するため、うまく使えばステージのショートカットも狙えるという、まさに超必殺技。
さらに、とある条件を満たせば、ボスが放つ必殺技“破滅の劫火”をこの“星詩奏浄”でカウンターすることも可能です! ぜひ、ご自身の目で確かめてみてください!
“色ナ星 シリウス”

星神シリウスを纏った姿。片腕に装備した巨大な爪による広範囲の円形多段ヒット攻撃や、高速移動しながらヨコ攻撃を繰り出す“斬像”など、スピードと手数で敵を圧倒するスタイルです。
これぞインティ・クリエイツ作品! といった爽快なアクションが楽しめます。


“色ナ星 アンタレス”

星神アンタレスを纏った姿。変幻自在の薙刀を操り、タテ方向への強力な攻撃“疾風”や“刃雷”を繰り出します。
特筆すべきは、時の流れを遅くして狙いを定める“極限集中”や、敵やギミックを掴んで利用する“切り盗り”。シリウスに比べて操作は少し複雑になりますが、その分、戦略的で奥深いアクションが楽しめます。
意外なものが掴めたり、思わぬルートを発見できたりと、探索でも大活躍間違いなしの能力です!




特に第四幕のボス“イツカ”戦では、このアンタレスの能力を使いこなせるかどうかが勝利の鍵を握ります。
道中で積極的に使い、感覚を掴んでおくことを強くオススメします!


白馬の王子様は心無きマジョガミ! “イツカ(声:ブリドカットセーラ恵美)”の狂気と悲哀
第四幕のボスは、もちろん城主である“イツカ”です。

時計台の修理を終え、いよいよ約束の戦いへ。しかし、城の中にはおびただしい血の海が広がっていました。
シロハが「お前がやったのか?」と問うと、イツカは満面の笑みでこう答えます。

産みの親も育ての親も、すべて自らの手で……。その狂気に満ちた言葉に戦慄しますが、彼の過去には、そうなるしかなかった深い苦悩と絶望がありました。
そして、そんな彼の心の隙間に、あの魔女アラディアが囁きかけたのです。どこまでも最悪のタイミングで現れる女……。

シロハは、絶望の果てに目的を見失ったイツカに「お前は…すでに始めの目的(こころ)を見失っている…」と静かに、しかし力強く言い放ち、心無きマジョガミと化した王子の暴走を止めるために剣を構えます。
このシロハ、めちゃくちゃカッコイイ!


シロハ、イツカ、そしてアンタレス。3人とも“とある経験”を経ており、その点は共通していながらも、その後の選択はまったく異なります。
自分だったらどうなってしまうだろうか、と考えさせられる非常に重いテーマが突きつけられますね。

そして始まったボス戦で、まず度肝を抜かれたのがイツカのその姿。会話シーンの立ち絵では、どこか下半身ががっしりしているな、という印象でしたが、まさかの下半身が“馬”! そう、ケンタウロススタイルでの登場です。
白馬の王子様、というにはあまりにも禍々しく、そして美しい姿に驚かされました。

戦闘の舞台は、なんと場外……と言いたいのですが、まるで夜の遊園地を走る電車の屋根の上。
常に背景には花火が打ち上がり、非常に賑やかで美しい戦場です。


イツカは、その馬の脚力を活かし、まるでウェスタンショーのように、あるいは暴れ馬そのもののように画面を所狭しと、時には画面の前後までも使って縦横無尽に動き回ります。
以前ご紹介したボス“セミ”とはまったく異なる、予測不能な動きでシロハたちを翻弄してきます。


戦場が狭い電車の屋根の上だからこそ、アンタレスの得意とするタテ方向への攻撃が非常に有効です。
また、戦闘の途中で出現する邪魔な“旗”は、“色ナ星 アンタレス”の“切り盗り”で除去可能。そして、画面外へ逃げようとするイツカを“極限集中”でマーキングすると……?


もしイツカとの戦いで苦戦するようなら、アンタレスの固有アクションを使いこなせるように少し練習するのがよさそうです。
画面を彩る花火があるだけでなく、イツカが激しく動き続けるため、画面の情報量が多いです。「い、今どんな状況!?」と混乱することもありますが、それもまた楽しいボス戦でした。


個人的には、イツカの抱える思想やそこに繋がる悲劇的な過去、ボイスがかなり好みで、強く印象に残るボスでした。
物語とアクションが劇的に深化する、本作のターニングポイント
今回のレビューでお届けした第四幕は、間違いなく『魔女ガミ』という作品のターニングポイントとなるステージです。

これまでの謎がさらに深まると同時に、キャラクターたちの過去や想いが交錯する重厚なストーリーが繰り広げられます。
そして、“星神”と“色ナ星”というシステムの全貌がみえてきたことによって、アクションはより戦略的で奥深いものへと進化を遂げました。
ゴシックホラーを予想させておいて、悪夢のような遊園地を見せてくるステージデザイン、悲劇の王子“イツカ”という、強烈な個性と魅力を持ったボスキャラクター……そのすべてが、第一幕から着実にゲームを進めてきたプレイヤーの心を強く揺さぶります。


シロハたちの物語はどこへ向かうのか。そして、この先に待ち受けるマジョガミとは?
今後の展開がますます楽しみになる、満足度の高いステージ体験でした。ぜひ、皆さんも製品版でこの衝撃を味わってみてください!
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