ツインエンジンとストレートエッジが主催する文芸賞“第1回 アニメで世界へ!小説大賞(アニセカ小説大賞)”の授賞式が9月17日に実施されました。
その授賞式のレポートと、受賞者へのミニインタビューをお届けしていきます。
その授賞式のレポートと、受賞者へのミニインタビューをお届けしていきます。
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受賞作品はアニメ化・書籍化・コミカライズが確約される文芸賞として実施されていた、第1回 アニセカ小説大賞。6,000作品を超える応募作品の中から選ばれたのは、以下の3作品です。
◆大賞
『【私のおふるで悪いんだけど】とお母様(ヒロイン)に取り巻きを押し付けられ、嫁いだ辺境でも嫁扱いされませんが、おかげで自由に生きれます!』(著者:ぷり)
◆特別賞
『ダンジョンすみっこぐらし~実力無自覚系配信者を世間は必死で探し出す。早くダンジョンから出てきて!?~』(著者:夏目ナナセ)
『美貌の少年の家庭教師をしていたらイケオジ侯爵にプロポーズされたんですが?』(著者:宮前葵)
※3作品共に、実業之日本社から書籍版が刊行予定
特別賞の選考の決め手になったのは?
まず特別賞を受賞した夏目ナナセ先生は、「自分の好きなものを詰め込んで自由に書いてみたら、読んでくださる方や反応をくださる方が増えていき、小説を書くことがどんどん楽しくなっていきました。受賞したのは、読んでくださった全ての方々のおかげで、今でも信じられず、嬉しさで胸がいっぱいです」と喜びのコメント。
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審査員を代表して総評を読み上げたストレートエッジの三木一馬さんによると、「主人公のスミさんの無自覚無双と、近年のなろうのトレンドが自然におさえられている」点を魅力に挙げつつ、配信者であるにもかかわらず、主人公が情報弱者というギャップも面白さに繋がっていたのだとか。
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一方、同じく特別賞を受賞した宮前葵先生は「まさかこんなに大きな賞だとは思わず、結構気軽に応募してしまっていました。今回の作品はちょっと短めの作品で、書籍化にあたって加筆するのに苦労していますが、頑張って書きます!」と意気込みを語ります。
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三木さんは「主人公のシェリアーネが大変魅力的。いわゆる“悪女ヒロイン”でありながらも、ものすごく有能で、次々と問題を解決していく様は、やはりカタルシスがあり、読んでいて爽快感がありました」と明かします。
ぷり先生は『カレイドスター』の大ファンだった
そして大賞を受賞したぷり先生は、「しばらくは夢の中を歩いているようで、現実感がなかなか持てませんでした。ただ、その後にこの作品に関わってくださる方々のお名前を伺うにつれて、身が引き締まる思いが募り、私が今まで楽しんで見てきたアニメを手がけた方々とご一緒できることの感動で、胸が熱くなりました」と心境を振り返ります。
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大賞を受賞した『おふる』(『【私のおふるで悪いんだけど】とお母様(ヒロイン)に取り巻きを押し付けられ、嫁いだ辺境でも嫁扱いされませんが、おかげで自由に生きれます!』)はアニメ化も決定しており、アニメ版の総監督を務める佐藤順一氏(『美少女戦士セーラームーン』『おジャ魔女どれみ』『ARIA』など)もステージに登壇。
佐藤氏は「主人公がガツガツしていなくて、面倒なことに巻き込まれず自由に生きているなと。それでいて完全に無責任なわけでもなく、人の役に立ちたいという想いももっていて、今の若い人たちが共感できる要素がしっかり入っている」と魅力を語りつつ、「楽しい要素がたくさん入っているので、世界に向けて作るアニメとして、相応しい作品だと思います」と、映像化に適した作品であることにも太鼓判を押していました。
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なおぷり先生は、佐藤氏が手掛けた『カレイドスター』の大ファン。佐藤氏が演出を担当した『とんがり帽子のメモル』のレコードを子どもの頃に買っていたという思い出があったこともあり、アニメの制作陣の名前を知った時の喜びも一際大きかったようです。
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授賞式の最後には、ツインエンジンの山本幸治氏も登壇し、「少し前までアニメはオタクのものでしたが、今は本当に世界で注目されるコンテンツになりました。今は、作家が小説だけで食べていくのはすごく大変な時代になったともお聞きしていて、アニメ化を通してその才能が世に出るお手伝いができればと思っています。この取り組みは、ぜひ第2回も実現したいと思っております」と、早くも次回への開催に向けたコメントも飛び出していました。
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受賞者ミニインタビュー
ぷり先生(『【私のおふるで悪いんだけど】とお母様(ヒロイン)に取り巻きを押し付けられ、嫁いだ辺境でも嫁扱いされませんが、おかげで自由に生きれます!』)
――授賞式を終えての心境はいかがですか?
ぷり
大変びっくりしております。賞をいただけただけでもびっくりなんですけど、こんな式にまで呼んでいただけるとは思わなくて……感動しております。
――『おふる』を書かれたきっかけは何だったのでしょうか?
――『おふる』を書かれたきっかけは何だったのでしょうか?
ぷり
今人気のある、流行っている作品を書きたいというのがきっかけでした。私自身もネットでそういう小説を読んでいて面白いなと思っていましたし、いわゆる“ざまぁ”系のジャンルの作品が多く読まれていることも感じていたので、自分でも書いてみようかなと。
――小説はずっと書かれていたんでしょうか?
――小説はずっと書かれていたんでしょうか?
ぷり
本格的に書き始めたのは2年前からです。それまではどっちかというと、絵の方をメインに創作活動をしていたのですが、その後創作活動が難しくなっていた時期がありまして。それが落ち着いて時間ができたのと、ちょうど小説って面白いなと思い始めた時期が重なって、小説を書き始めました。
――それがいきなりアニメ化が決まり、しかも監督を佐藤順一さんが務められるって、ものすごい展開ですよね。
――それがいきなりアニメ化が決まり、しかも監督を佐藤順一さんが務められるって、ものすごい展開ですよね。
ぷり
もう、本当に頭の中が真っ白になってます……(笑)。たぶん、本来なら何度か書籍化を経たりするのが普通だと思うんですけど、今回はいきなりなので「大丈夫かな?」って不安はやっぱりあります。けど、本当に素晴らしいお話をいただけているので、それに応えられるように頑張っていきたいと思っています。
――『おふる』を書く上で、とくに苦労したポイントはありましたか?
――『おふる』を書く上で、とくに苦労したポイントはありましたか?
ぷり
いつも考えていたのは、とにかく楽しい気分になれる作品を書きたいということです。暗くならないように、最後まで明るい展開で書き続けられるように意識しました。
――それは、ご自身がそういった作品を好まれているからでしょうか?
――それは、ご自身がそういった作品を好まれているからでしょうか?
ぷり
いえ、どちらかというと、私の作品を見に来てくださっている方が、そういう雰囲気が好きな方が多いかなと感じていたので。皆さんに喜んでもらえる作品を提供したいという想いが強いです。
――最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
――最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
ぷり
まず自分の作品が、アニメーターの皆様の手でどのように映像化されるかすごく楽しみで、私自身もできる限りのご協力をさせていただければと思っています。
今進めている書籍化も、今『おふる』が好きな方にも楽しんでいただけるような、よいものに出来るように頑張ります。
今進めている書籍化も、今『おふる』が好きな方にも楽しんでいただけるような、よいものに出来るように頑張ります。
夏目ナナセ先生(『ダンジョンすみっこぐらし~実力無自覚系配信者を世間は必死で探し出す。早くダンジョンから出てきて!?~』)
――授賞式を終えての心境はいかがですか?
夏目
本当に盛大な授賞式を開いていただいて、もうびっくりっていうか、今でも信じられないです。なんかすごいとこに来たな……って、ふわふわしてるような感覚がずっと続いています。
――『ダンジョンすみっこぐらし』が書き上がるまでにはどんな苦労がありましたか?
――『ダンジョンすみっこぐらし』が書き上がるまでにはどんな苦労がありましたか?
夏目
とにかく毎日投稿することですね。毎日投稿するというルールを自分に課していたんですけど、全然ストックを作れなかったので、本当に毎日とにかく書き続けることが大変でした。
――小説を最初に書かれたきっかけは何だったのでしょうか?
――小説を最初に書かれたきっかけは何だったのでしょうか?
夏目
中学生だった頃に携帯小説が流行っていて、当時の自分にとっては縦書きの小説ってハードルが高かったのですが、「これなら書けるかも」と思った気持ちがきっかけだったかもしれません。
ただ、思うくらいで実際にちゃんと書くようになったのは、『小説家になろう』にハマっていた大学生になってからでした。それもそこまで本格的なものではなく、社会人になって仕事が忙しかったのも重なって書けなくなってしまいまして。
でもその後、仕事を辞めて時間ができたタイミングがあったので、今までできなかったことをやろうと、もう一度書き始めたという流れでした。
――では、本当に本格的に書き始めたのは最近からだったり?
ただ、思うくらいで実際にちゃんと書くようになったのは、『小説家になろう』にハマっていた大学生になってからでした。それもそこまで本格的なものではなく、社会人になって仕事が忙しかったのも重なって書けなくなってしまいまして。
でもその後、仕事を辞めて時間ができたタイミングがあったので、今までできなかったことをやろうと、もう一度書き始めたという流れでした。
――では、本当に本格的に書き始めたのは最近からだったり?
夏目
そうですね。まったく経験がないわけではなかったんですが、連載形式で完結までしっかりストーリーを練ったりしたことはなかったので、今は必死に頑張っています(笑)。
――作家としての今後の目標はありますか?
――作家としての今後の目標はありますか?
夏目
いろんなジャンルが書けるような作家になりたいです。いわゆる“なろう”系もそうですし、恋愛系とか、ゆくゆくはライトノベル以外の分野も書けるようになっていけたらいいなと思っています。
――最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
――最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
夏目
書籍版は、Web版とはストーリーや設定を変えていて、1から組み立て直して頑張って書いています。Web版とはまた違った『ダンジョンすみっこぐらし』を楽しんでもらえたらなと思います。
宮前葵先生(『美貌の少年の家庭教師をしていたらイケオジ侯爵にプロポーズされたんですが?』 )
――授賞式を終えての心境はいかがですか?
宮前
まさか、こんな盛大な授賞式とは思っておらず、ちょっとびっくりしています。自分は過去にも受賞経験があるんですが、授賞式にお招きいただいたのは初めてだったので……。
――いつ頃から小説を書かれていたのでしょうか。
――いつ頃から小説を書かれていたのでしょうか。
宮前
小説自体は学生時代から書いていたんですけど、仕事が忙しくなって、しばらくは何も書いていませんでした。
今から4年くらい前にふとまた書いてみたいなと思いまして、『小説家になろう』に投稿したら思いのほか反響があり、書籍も出版できたんです。これならプロとしてやっていけるかなと思い、本格的に執筆活動を再開しました。今は4作品ほど書籍化していただいていて、順調に来れているのかなと感じています。
――これまでには、どういった系統の作品を?
今から4年くらい前にふとまた書いてみたいなと思いまして、『小説家になろう』に投稿したら思いのほか反響があり、書籍も出版できたんです。これならプロとしてやっていけるかなと思い、本格的に執筆活動を再開しました。今は4作品ほど書籍化していただいていて、順調に来れているのかなと感じています。
――これまでには、どういった系統の作品を?
宮前
完全にたまたまだったのですが、過去の作品も結構女性の読者の方に読んでいただいていまして、今回もちょっと毛色は近いかもしれません。ただ、そこまで女性向けを意識しているわけではなく、『本好きの下剋上』とかの作品が好きだったので、その影響を受けているのかもしれません。
実は最初にペンネームを“宮前葵”にしたのも、ちょっと中性的な印象を与えたかったから……みたいな狙いがあったからでして。実際にはおじさんなんですけど(笑)。
――今回の作品が完成するまでには、どんな苦労がありましたか?
実は最初にペンネームを“宮前葵”にしたのも、ちょっと中性的な印象を与えたかったから……みたいな狙いがあったからでして。実際にはおじさんなんですけど(笑)。
――今回の作品が完成するまでには、どんな苦労がありましたか?
宮前
最初に考えていたのは、あまり長い作品にはしないということです。できるだけ展開を詰め込んで、一気に読める作品をイメージして書きました。
書いている時は楽しく、何も苦労がなかったんですけど、ちょっと書籍にするには短すぎるという問題がありまして。
なので今は加筆の作業をやっているのですが、自分でも上手く書けたっていう手応えがあった作品でもある分、後から付け加えるのも結構難易度が高くて、今が一番苦労している瞬間かもしれません(笑)。
その分、すでに一度読んでいただいた方にも楽しんでいただける作品にしようと頑張っております。
――今後、こういうジャンルに挑戦してみたいという目標はありますか?
書いている時は楽しく、何も苦労がなかったんですけど、ちょっと書籍にするには短すぎるという問題がありまして。
なので今は加筆の作業をやっているのですが、自分でも上手く書けたっていう手応えがあった作品でもある分、後から付け加えるのも結構難易度が高くて、今が一番苦労している瞬間かもしれません(笑)。
その分、すでに一度読んでいただいた方にも楽しんでいただける作品にしようと頑張っております。
――今後、こういうジャンルに挑戦してみたいという目標はありますか?
宮前
大河ドラマみたいな、ものすごい長編に挑戦してみたいです。
――最後に、今後の活動に向けての意気込みをお願いします。
――最後に、今後の活動に向けての意気込みをお願いします。
宮前
Web時代からの読者も含め、本当にたくさんの方に応援していただいているので、その期待に応えられるよう、いい作品をどんどん書いていければと思っています。これからも応援よろしくお願い致します。