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『FF9』食べて覚える青魔法。シリーズで初めてプレイした作品ゆえの弊害【メモリの無駄づかい】

文:紅葉つかさ

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 三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。

 何年、何十年たっても、「なんでオレ、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。

 そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は2000年にPSで発売された『ファイナルファンタジーIX(FF9)』を語ります。

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クイナの青魔法の覚え方が異端すぎた


 『FF』シリーズで青魔法といえば、敵の攻撃を使える魔法。シリーズによって青魔法という名称ではないですが、似たような効果を持つものが存在していました。『FF7』の“てきのわざ”とかですね。

 覚え方は敵の攻撃を受けてラーニングしたり、特定の方法で攻撃したりとさまざま。その中でも、『FF9』は異色かもしれません。

 『FF9』で青魔法を使えるのはクイナというキャラです。ク族という種族のひとりで語尾に「アル」を付ける個性的な話し方をしています。そして、いつも食べ物のことを考えているのですが、これが青魔法にも関わってきます。

 青魔法の覚え方は一定の割合までHPを減らした後に専用コマンドの“たべる”を選択すると覚えられます。文字通り、敵を食べて青魔法を覚えます。嘘みたいな話ですが、一部のボスも食べられました。

 ちなみにキャラの見た目が変更されて、アビリティが強化されるトランスが発動すれば、専用コマンドが“調理”になります。“たべる”よりもHPの割合が多くても成功するものですが……結局食べています。

 『FF』シリーズで初めてしっかりとプレイしたのが『FF9』だったので、これが青魔法のふつうだと思っていました。のちにほかのシリーズの青魔法の覚え方を知ったときには少しがっかりしたのを覚えています。ほかのシリーズが悪いとかではなくて、敵を食べて覚えるというのがインパクトありすぎなんですよ。

 性能としてはかなり特殊なものが多く、説明だけでは全貌を把握できないものもあります。とはいえ、戦闘不能時に自動で復活する“リレイズ”や特定のレベルの倍数に効果を与える“レベル○○系”などはわかりやすいもの。

 最強の一角ですが、分かりにくいものとしては“リミットグローヴ”があります。ダメージを与えられるとゲーム内では説明されていますが、使ってみるとまったく当たりません。

 それもそのはず、“リミットグローヴ”は自身のHPが1の場合、対象にカンストとなる9999ダメージを与えられます。つまり、それ以外のときは絶対に当たりません。

 これは説明だけだとわかるはずがありません。このようにほかにもわかりにくいものがたくさんあるのが青魔法です。

 ただ、効果を理解すれば強力なのも事実。ミニゲームでカエルを捕まえた数に応じた固定ダメージを与える“カエルおとし”も9999ダメージを与えられます。

 癖こそありますが、クイナは確定でカンストダメージを出せる方法を2種類も持っています。“リミットグローヴ”は序盤から食べられる……覚えられるので、低レベル攻略のときなんかは頼りきりでした。

 性能もさることながら、癖のありすぎる覚え方を最初に知ってしまったから、ほかの作品もそう思うってしまうことは仕方ないと思います。当時は説明を読んでも効果がわからないものも多く、まったく意味が分かりませんでしたが、びっくり箱を開けるように楽しんでいたのも理由のひとつ。

 説明を読んで使ってみても結局効果がわからないままだった青魔法もあるんですけどね。

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