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『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編 前編』七瀬 陸 役・小野賢章さんが思う“陸を演じるうえでの重要なポイント”は? 【後編】の見どころについてもうかがったインタビューをお届け【アイナナ】

文:電撃オンライン

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 アプリのリリースから10周年という大きな節目を迎えた『アイドリッシュセブン』(以下、アイナナ)。その輝かしい歴史の原点であるTVアニメ1期を再構成した『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編 前編』(以下、アニナナ総集編前編)が10月3日より大ヒット公開中です。

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 今回電撃オンラインでは、物語の中心となるグループ“IDOLiSH7”のセンター、七瀬 陸を演じる小野賢章さんにインタビューを実施。

 10年という長い道のりを振り返りながら、物語の始まりや、劇場で観るからこその魅力について、たっぷりと語っていただきました。

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初めて触れる方にとってはガイドブックになるような作品に【アイナナ】


――10月3日に公開となりました『アニナナ総集編 前編』ですが、まずはどのようなお話なのか、見どころなどを教えてください。

小野
 『アイナナ』は陸たちが、切磋琢磨して成長しながらアイドルになっていくという作品です。

 アプリ第1部の部分がアニメ化されたものが、今回の劇場総集編のベースになっており、それを劇場の大画面で総集編としてご鑑賞いただけます。

――――『アイナナ』はすでに多くのファンに愛されている作品ではありますが、これから『アイナナ』に初めて触れるという方も楽しめる内容でしょうか?

小野
 もう、それはすごく思います。アプリがリリースされて今年で10周年を迎えますが、やっぱり10年経っているという前情報があると、新規で入っていくのは少し腰が重いと思うんですよね。「今からでも大丈夫かな?」みたいな。でも、そういう方に向けて、すごく観やすくなっていると思います。

 僕も実際観させていただきましたが、繋ぎ目が自然で、本当に1本の映画を観ているような感覚で楽しめました。初めて触れる方にとってはガイドブックや入門編のようなものになっている作品です。

――今回、この総集編が映画館で公開されると聞いた時の心境はいかがでしたか?

小野
 本当にありがたいなと思います。TVアニメだと3期が放送されたのが、もう3年ぐらい前になるんですよ。それだけ経っていても、今回のような総集編をはじめコンテンツを動かしてくれているのがとても嬉しいですね。

――映画館だからこそ楽しめるポイントはありますか?

小野
 映画館で観るメリットって、やっぱり大画面で、いい音響で、集中して観られることだと思います。『アイナナ』はアイドルものの作品というのもあって、歌と踊りのシーンももちろんあります。ですので、ライブを見に行ったような感覚で観られるのが、映画館で観るポイントのひとつなのではないかなと感じますね。

ーー応援上映も用意されていますよね。

小野
 実は、僕は応援上映が好きでして。みんなで応援したり、声を出したりしながら、本当にライブのような感覚で楽しめるんですよね。自分で楽しむだけでなく、ほかの人の「あ、こういう風に楽しんでるんだ」というのを見ることで、新たな見方が発見できるんじゃないかなと思いますね。なので、まだ行っていない方はぜひ体験してもらいたいなと思います。

――音響も、今回は5.1chに作り直されていると伺いました。

小野
 なおさらライブ感が増していると思います。あとは座席によって聞こえ方が違ったり、「ここに座るとこの子の声がよく聞こえるな」といったこともあると思うので、それも楽しんで頂きたいですね。

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▲作中には歌やライブのシーンがふんだんに盛り込まれているので、映画館ならではの音響で楽しめます。

※【応援上映】応援グッズの使用や発声が可能な上映回。『アニナナ総集編』では特定の日時で実施。応援上映開催概要は
こちら

天然の、狙ってない“人たらし”の部分が魅力的に出てきたら【アイナナ】


――小野さんが演じる七瀬 陸は、どのようなアイドルか改めて教えてください。

小野
 僕が演じている七瀬 陸は“IDOLiSH7”のセンターになっていくのですが、元々ちょっと体が弱いところがあります。今回の総集編の【前編】部分では、それが足枷になってしまうといいますか……長時間のライブなどで、調子を落としてしまうことがあるんです。

 ただ、それでメンバーの足を引っ張りたくないと思っていますし、グループとしての活動を制限されるのは、陸自身が望んでいない。最初は、自分のせいでグループ活動の足を引っ張ってしまうのではないか、というところをすごく気にしているんです。

 そこが、陸を演じていくうえで結構重要になるポイントかな、と当時から思っていました。

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▲自身が抱える病についてメンバーに打ち明けられず、無理をして倒れてしまう陸。メンバーたちがそんな陸を支えようとするあまり、起こってしまうハプニングも……。

 あとはもう本当に天真爛漫で、基本的にはすごく明るい人物です。周りを巻き込んでどんどん物事を進めていくようなタイプだったりするので、そういうところのメリハリが魅力的に見えたらいいなと。

 個人的にはすごくその性格の明るさだったりとか、人を引きつける……天然な“人たらし”の部分が魅力的に出てきたらいいな、とは思っていました。

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ーー“アイドルを演じる”ということに対してお伺いします。普段アイドルに対する理解をどのように深めていますか?

小野
 オーディション番組をたまに見たりしますね。とはいえ、「これを参考にしよう!」という明確な参考元はありませんでした。

 ですが、最近は、Snow Manの佐久間(大介)くんとかとすごく仲良くさせてもらっていまして、個人的にライブを見に行ったりもしています。そうすると、「うわ、すっごいアイドルだな」と感じますね(笑)。

 生で見ることで「アイドルってこういう感じなんだ」とすごく勉強になりましたし、刺激を受けました。

――『アニナナ総集編 前編』はTVアニメ1期の劇場総集編ということで、アフレコはTVアニメ1期の当時になるかと思います。当時の収録の思い出、大変だったこと、楽しかったことなど印象に残っていることがありましたら教えてください。

小野
 一番感動したのは、みんなで収録ができるところですね。アプリの収録はずっと1人作業だったんです。

 キャストの皆さんのことはもちろん知っていますし、「こういう感じのお芝居するかな?」となんとなく想像はしますけど、実際どういう風に演じているかは完成したもので確認させていただきました。アニメではアプリで録った部分を1から録り直していくことになり、僕は「せっかく一緒に録れるから、そこでもう1回作り上げていったらいいかな」と思いました。

 一緒に会話できて、揃って収録できたことで、僕だけじゃなくてきっと皆さんの中でも「IDOLiSH7ってこういうグループ、こういう雰囲気なんだ」みたいなイメージが、アニメでより固まったのではないでしょうか。

 アプリでの収録よりも、もっと具体性が増していく感覚があり、そこは本当にアニメの醍醐味としてすごく楽しかった部分ではありますね。

――アプリとアニメで、演技は変わりましたか?

小野
 変わっている部分はたくさんあると思います。ニュアンスまでガラッと変えることはないですけど、ちょっとした語尾の感じやテンションなどですね。「アニメの方がちょっとテンション高いかも」みたいな部分は、ほかの人に影響されて出てきたりします。あとはアプリを経て、アニメで新たに作っていこうという感じなので、よりよくアップデートされていったのではないかなと。

 どっちが良いっていうよりは、両方楽しんでもらえると嬉しいです。その時に出てきたもののベストとして出しているので、どちらのよさも“味”として楽しんでもらえたら!

――1期のアニメ収録は約8年前かと思いますが、もし今、改めて当時の陸を演じるとしたら、こうしたいなという部分はありますか?

小野
 僕は特にないですね(笑)。やっぱりいまの僕たちは、物語の先まで知っている状態なので。アプリの方の物語も完結している中で「今だったらこう演じる」みたいなのを考え出すと、すごく計算されたものになってしまいそうなんですよ。

 当時だからこそのパッションというか、“何も知らない”からこそ、という部分はありますから。

改めて観て「あ、やっぱり面白い」と感じる劇場総集編


――実際に、『アニナナ総集編 前編』をご覧になって、お気に入りのシーンはありましたか?

小野
 アニメの1期はだいぶ前なので、細かいところで抜けている部分が多くて、新鮮に観られました。「あ、やっぱり面白いな」って。

 物語が面白いのは大前提ですが、アプリで録って、アニメで録って、また1から見始めるとなると、ちょっと斜に構えた見方とかもしていた部分があり……(笑)。

 そういう見方ですごく楽しかったなと思ったのは、(九条)天がタクシーから降りて、TRIGGERのライブに向かっているところのシーンですね。渋滞で途中でタクシーを降りて行こうとするところに、(二階堂)大和と(四葉)環と(六弥)ナギの3人と遭遇する場面です。「天はどうして風邪をひいていたんだろう」とか「記憶にあった以上にめちゃめちゃフラフラだな」と思ったりも。そういう、何回も観ていく中での楽しみ方を見つけましたね。

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▲TRIGGERのライブ出演に向かう途中で倒れてしまう天。偶然通りかかった大和、環、ナギに助けられますが……。また、天のアイドルとしての信念が垣間見えるシーンでもあります。

 あとは改めて聞いて「5秒で気を失うから」はすごいセリフだなと(笑)。当時、初めて見た時は気に留めていなかった部分が、物語の先まで知った状態で見た時に、「あ、この時のこの表情はこれに繋がってるな」と思ったりもできましたね。

ーーマネージャーのみなさんもアプリ、アニメと何度も見ている方も多いかもしれませんが、細かいところに焦点を当てて何回でも劇場に足を運んでいただきたいですよね。

 そうですね。あと『TODAY IS』は、本当に久しぶりに聞きました。『TODAY IS』は“どこでも聞けるような曲じゃない”幻の曲なので、これを改めてじっくりと聞くことができるのは、今回の劇場総集編の注目ポイントのひとつでもあるのかなって思います。

※【前編】第7弾入場者プレゼントで「TODAY IS」ダウンロードカードを配布中!(配布期間:2025年11月14日(金)~11月27日(木)まで)入場者プレゼントの詳細は
こちら

――これから公開される、【後編】の見どころを少し教えてください。

小野
 【後編】は、【前編】で「ヒールなのか?」っていうぐらい思わせぶりな感じで出てきたTRIGGER(八乙女事務所に所属する八乙女 楽、九条 天、十 龍之介による3人グループ。)がどのような活躍をするのか注目いただきたいです。

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▲順風満帆に見えるTRIGGERも、実は……? 煌びやかに見える芸能界、その裏でさまざまな問題に直面しながらも、アイドルたちがどのように乗り越えていくのかを見られるのも『アイナナ』のシナリオの楽しさです。

 一方IDOLiSH7は【前編】ではまだメジャーデビューしていないので、アイドルとしての実感や自覚はまだそんなに固まっていないと思うんです。

 プロとしてデビューして仕事を完璧にこなしているTRIGGERの天と、【後編】でデビューし、活動する中で成長していくIDOLiSH7メンバー、そして陸がどう向き合うのかが、後半のポイントになるのかなと思います。

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▲ついに天と同じ舞台にまでたどり着いた陸。彼らの関係性の変化にも注目です。

――今年『アイドリッシュセブン』は10周年を迎えましたが、この10年を振り返っていかがですか?

小野
 「本当にあっという間だったな、もう10年も経ったんだ」というのが正直なところです。常にコンテンツが動いてくれているのもあって、懐かしい感じがしないといいますか、「あ、10年経ったのか」みたいな気持ちにあまりならないんですよね。

 定期的に新しい曲を録ったり、ボイスの収録があったおかげなのかなと。今回の総集編もそうですけど、そういう動きがあるのはとても嬉しいことです。

 本当に、10年間応援するってとんでもないことだなと改めて思うので、マネージャーの皆さんには本当に感謝しかありません。

ーー10年という長い歳月ですので、さまざまな『アイナナ』の思い出がありそうですね。

小野
 要所要所で記憶に残っていることがありますね。

 リリースのタイミングだったりとか、初めてライブをやったときのこととか、TVアニメの第1話が放送されたときとか、7周年イベントとか。

――そんななかで、特に印象に残っていることはありますか?

小野
 印象に残っているのは、やはりライブですね。練習もいっぱいしましたし(笑)。おのずと記憶に残るっていうのもありますが、終わった後の達成感だったりとか、“16人でやった”っていうのも大きいですね。

 加えて、ライブは「応援してくれるマネージャーの皆さんがこんなにいるのか!」と体感できる場です。リアルで会って見て感じられる機会はそうそうなく、すごい光景だったので、よく覚えていますね。

――今後、またライブをやりたいというお気持ちは?

小野
 またライブをやりたい! というのは、たぶん常にみんな思っています。でも、16人集めるってハードルがかなり高そうな……(笑)。やれるなら毎年やりたいです、本当に。

 ライブをやったあとに出た楽曲は、まだ皆さんの前で歌っていないですので、皆さんも聴きたいと思われているでしょうし、僕らも歌いたい気持ちはあるので、気長に、いつかやれたらいいなと思っています。

ーーほかのグループの楽曲で歌ってみたい楽曲などはありますか?

小野
 そうですね、やっぱり『SECRET NIGHT』はインパクト強かったですね〜。これはまた歌ってみたいかも。

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▲TRIGGERの楽曲『SECRET NIGHT』。IDOLiSH7の『MONSTER GENERATiON』と同時リリース。『アイドリッシュセブン Third BEAT!』第27話ではIDOLiSH7がカバーし話題となりました。

ーーIDOLiSH7での楽曲で思い出深い楽曲はありますか?

小野
 個人的に好きな楽曲はたくさんありますが、『MONSTER GENERATiON』はIDOLiSH7にとっても始まりの一曲だし、グループの中でも大切な曲っていうのを実感します。

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 実際に僕らが立ったライブでも『MONSTER GENERATiON』で始まって、「うわぁ!始まった〜!」という感じがしました。そういう意味でも、思い入れは強いかもしれませんね。

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――では最後に、マネージャーの皆さんやこれから劇場総集編を観る方へ一言お願いいたします。

小野
 こうやって劇場総集編としてお届けできるのも、応援してくださる皆さんのおかげです。

 そして『アニナナ総集編 前編』は今まで『アイナナ』に触れてこなかった方に対してもすごく見やすいものになっていると思いますし、もちろんアニメを第1話から観ていただくのもいいのですが、入門編としても色んな方におすすめできます。

 初めての方でもすごく楽しめる作品ですし、「なんで今、表情曇ったの?」「この人には何があるの?」といった“気になるポイント”もさりげなく散りばめられています。そこから『アイナナ』に触れていただけたら嬉しいですし、まだ『アイナナ』に触れてきていないお友達がまわりにいたら、ぜひともお勧めしてもらえたらなと思います。

 これから【後編】も公開されますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします!

●動画:『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編』本予告|【前編】10/3(金)・【後編】12/5(金)公開!

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