スクウェア・エニックスが運営中のオンラインRPG『ファイナルファンタジーXIV』(以下、FF14)のオーケストラコンサートである“FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2025 -Eorzean Symphony-”が、12月27日・28日に東京・有楽町の国際フォーラムで開催されました。
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MCを務めた『FF14』のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏から“拍手でDPSチェック”、“既にオーケストラコンサートを経験したことのある方はタンクです”といった本作ならではのコメントが飛び出し、会場を訪れたすべてのヒカセン(光の戦士=『FF14』プレイヤー)が全力で耳を傾けて拍手をした、約150分の公演(12月27日・昼)のレポートをお届けします。
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■“FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2025 -Eorzean Symphony-”公演情報
・日時
2025年12月27日(土)
昼公演:13:00開場/14:00開演
夜公演:18:00開場/19:00開演
2025年12月28日(日)
昼公演:11:00開場/12:00開演
夜公演:16:00開場/17:00開演
・会場:東京国際フォーラム ホールA
・指揮:栗田博文
・演奏:東京フィルハーモニー交響楽団/GLORY CHORUS TOKYO
・ゲストボーカル:Amanda Achen/Jason Charles Miller
・主催:スクウェア・エニックス/プロマックス
・制作:プロマックス
索引
閉じる『FF14』を遊んでいてよかったと思える約150分
9月にPRIMALSのライブへ足を運んだ直後に“コンテンツ開放”がされ、公演日を待ちわびていた“FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2025 -Eorzean Symphony-”。公演が行われたのは肌寒い日となりましたが、現地は多くのヒカセンで賑わっていました。
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前からも後ろからも横からも『FF14』の会話が聞こえ、この場にいる人みんなヒカセンなんだ……と、始まる前から楽しい気持ちにさせられます。
冒険を始めたときのワクワク感がよみがえる“新生編”
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導入となった曲『そして世界へ』では、演奏にあわせてあらゆる映像が流れます。物語のはじまりを告げるかのような曲調の中、駆けていくアルファとオメガがかわいいです。“次元の狭間オメガ”もいいクエストだったな……。
映像の最後、新米冒険者と思われるミコッテ男性が映っており「おや?」と思っていると、ワイモンドのポジションに“ひろし”の姿が。ニクい演出です(『暁月のフィナーレ』での姿でしょうか。ナイトのAFをまとっており、いかにも先輩冒険者といった様子)。
2曲目となる『天より降りし力』では、映像が初っ端からLv89のメインクエストである“すべての子らよ”の討滅戦であるハイデリン戦の前のもので、危うく記憶が飛びかけました。ありがとうございます。
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序盤のクエストで聴ける曲ではありますが、その力強くヒロイックな旋律に、一気に引き込まれたことを覚えています。新米冒険者としてエオルゼアに降り立ったはずですが、この先に想像もつかないような大きな何かが動いているのだな、と感じられて特に好きな曲ですね。
続く『希望の都』はウルダハの曲。筆者は物語の開始がウルダハであり、ホームポイントもここに設定しているため、毎日のように聴いている曲でした。ウルダハの絢爛さを示す明るい曲ではありますが、Lv1でここを訪れ、この曲を聴きながら「こんな大きな街に放り出されて大丈夫なんだろうか……!?」と、あたりを見回して変に緊張したこともありました。
序盤は街中のエーテライトを探しつつ、ひたすら迷子になりながら探索をした思い出が……ナル回廊とザル回廊、どちらにいるか分からず地図を開きっぱなしにして走っていた気がします。
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はじまりの物語のパートを締めくくるのは、アルテマウェポン破壊作戦の曲となる『究極幻想』。ゲーム音源でもアルテマウェポンの強大さを曲から感じ取ることができましたが、オーケストラの力強さが加わるとさらにそう思えます。
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『新生エオルゼア』は人々からクエストを受けて駆け回るイメージも強かったですが、そうして冒険をしていた頃が懐かしいです。『黄金のレガシー』まで終えた状態で改めてここの曲を聴いていると、またここの旅路を歩き直したいな……という気持ちにもなります。
映像が心にぐっさりくる“蒼天編”
北方の国家・イシュガルドを舞台とした『蒼天のイシュガルド』の楽曲へ。
最初に演奏された『彩られし山麓~高地ドラヴァニア:昼~』は、その名の通り“高地ドラヴァニア”で昼間に聴くことができる曲。聳え立つ霊峰や広大な自然の中にファンタジーさが滲んでいるように感じられる曲です。敵がいなさそうな場所に座って、ぼーっと曲を聴いていたこともありました。
ドラゴンが深く関わるファンタジーが好きなので、『蒼天のイシュガルド』をつよくてニューゲームで遊び直したくなってきました……。初めてプレイした際は、先が気になりすぎて5日かからずにメインクエストを駆け抜けてしまったので。
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『蒼天のイシュガルド』といえば! という曲でもある『Dragonsong』は、映像で全力で泣かせにかかってきていました。オルシュファンとイゼル、『蒼天のイシュガルド』の物語を語るうえでは欠かせないふたりとの記憶がこれでもかと引き出されます。
どちらとの別れもプレイ当時はなかなかにショックでしたが(オルシュファンが亡くなってしまうことは事前に知ってはいたので、どちらかというと「この時が来てしまったか」という感覚)、オーケストラに乗せて聴きながら映像を改めて見ると、雪解けか? と思うレベルで涙腺が……。
『Dragonsong』はパッチ3.3のメインクエスト中で挑むこととなる“ニーズヘッグ征竜戦”でも使用されており、そちらのイメージが強い方もいらっしゃるはず。コンテンツ開放前のカットシーンで、フレースヴェルグから眼を託された光の戦士が歩いていく姿が特に印象的ですね。
その次に演奏された『メビウス~機工城アレキサンダー:天動編~』は、『蒼天のイシュガルド』のレイドシリーズ“機工城アレキサンダー”の最後に開放される“天動編4”の前半で流れるもの。
PRIMALSのライブではお決まりの楽曲とも言える、後半の曲『ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~』とは大きく曲調が異なっており、こちらはアレキサンダーが関わる物語の壮大さが伝わる、まさにオーケストラ向きの曲。今回生で聴けるのを楽しみにしていた曲のひとつです。
……ところで、“天動編”の映像よりも“絶アレキサンダー討滅戦”の映像のほうがやや多いように感じられたのは、気のせいでしょうか。確かにその戦いの最終フェーズ、パーフェクト・アレキサンダーとの戦いで『メビウス』のオーケストラバージョンは使われていますが……!
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なお、お馴染みとなりつつある“時間停止”中は、楽器を鳴らしつつ吉田氏&祖堅氏が客席のあいだを通過するという演出も。ドン、ドン、ドン、チーンという音が近づいてきたときは何事かと思いましたが、こういうユーモアな部分があるのもとてもよいものでした。
セイレーン海で衝撃を受けたことを思い出した“紅蓮編”
第一部の最後は『紅蓮のリベレーター』。初めに演奏された『塩と苦難の歌~ギラバニア湖畔地帯:昼~』も、ゲームプレイ中に思わず足を止めて聞き入ってしまった曲でした。
オーケストラの演奏になると、さらに身に曲が染み渡る感覚があります。この物語はこの先どうなるんだろう? というハラハラがありながら、新しいエリアに踏み出したあのときが鮮明によみがえります。生演奏の力を実感しますね。
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2曲目の『月読命之唄』は、その名の通り『紅蓮のリベレーター』のパッチ4.3で戦うこととなる“ツクヨミ”に関するものです。ヤンサの曲から始まる“ヨツユ”の一生が詰め込まれており、その構成に何度聴いてもいい意味で唸りたくなります。
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ヨツユ、というとどうしても“ツユ”のことを思って切ない気持ちになりますが、最期に言い遺した「嗚呼……あの柿……おいしかった……かな………………」の場面もしっかり映像に含まれていました。
哀しくもあり、綺麗な場面です……。
【12月16日公開 パッチ7.4】
— FINAL FANTASY XIV/FF14 (@FF_XIV_JP) December 2, 2025
幻ツクヨミ討滅戦
此度、語るは夜神ツクヨミとの死闘。それは白銅鏡より現れたる月の神か、復讐のために産み落とされた宵闇の化身か。いま幻の激闘が語られる。
🌐 https://t.co/UQFUbF0qC5#FF14 #霧の中の理想郷 pic.twitter.com/4VhQDtU69z
そして『メビウス』同様、オーケストラで聴くのを楽しみにしていた『鬨の声』へ。これは生で一度は聴いておかねば、と思っていましたが、ここまでで“音を浴びた”感覚が最も強かったかもしれません。
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『紅蓮のリベレーター』の最初に訪れるID“漂流海域 セイレーン海”でこの曲を聴いたとき、新しい舞台に足を踏み入れたのと同時に「今までのパッチの物語とはまた違うんだ」と感じたのを覚えています。あらゆるところでサビと呼べる部分のフレーズが用いられているのも印象的ですね。
主にグ・ラハ・ティアとエメトセルク、アルバートが好きな方の情緒が心配になった“漆黒編”
『漆黒のヴィランズ』から第二部に移ります。……が、ここからの曲の並びがずるすぎませんか? というのが、第一の感想です。涙腺を本格的に壊しにかかってきています。
始めはゲストのひとりであるジェイソン(Jason Charles Miller)氏がボーカルを務める『Shadowbringers』。ダークファンタジーという雰囲気が強い『漆黒のヴィランズ』ですが、途中で『ファイナルファンタジーIII』の『悠久の風』のフレーズが入ります。会場に響く音がとにかく美しかったですし、高く聳えるクリスタルタワーが目の前にある……? と思えます。
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滅亡の危機に瀕する第一世界に足を踏み入れ、光ではなく“闇の戦士”となり、一筋の希望を辿って進むことになった『漆黒のヴィランズ』は、『FF14』の中ではかなり重い物語。重厚さと勢いを兼ね備えた『Shadowbringers』は、まさにそんな物語の象徴としてある曲です。ジェイソン氏のボーカルがまた格好いい!
闇の戦士たちの戦いのエピローグを飾る『Tomorrow and Tomorrow』は、個人的涙腺決壊ポイントでした。アマンダ(Amanda Achen)氏の歌声があまりにも綺麗すぎます。
そこに『漆黒のヴィランズ』の重要なカットシーンの数々が流されて、色々なことを思い出さずにはいられませんでした。
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ハーデス戦後の選択肢「……おはよう、グ・ラハ・ティア」で彼が涙するのと同時にコントローラーを置いて袖で目元を擦っていましたが、同じ状態になるところでした。心に強く焼きついた場面はまだまだ鮮明なままですが、演奏を聴いているとそのことに気づかされます。
3曲目のパッチ5.3討滅戦、ウォーリア・オブ・ライトとの戦いで流れる『To the Edge』もPRIMALSのライブで聴いたことはありましたが、オーケストラバージョンも“彼”との激闘を思い返すのには十分すぎる迫力がありました。
初見で挑戦した際、初心者であるにも関わらずコンテンツファインダーで出会った方々に「MT(メインタンク)どうぞ!」とされ「若葉生えてるのにやっていいの?」と焦った記憶がありますが、リミットブレイク(LB3)でウォーリア・オブ・ライトの攻撃をしのいだあの瞬間の感動は、この先もずっと忘れないと思います。
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第二の感想としては、特にグ・ラハ・ティアとエメトセルクとアルバートがお好きな方は、この曲の流れと映像ラッシュに(涙腺が、という意味で)耐えきれたのだろうか? というもの。エメトセルクに関しては次の『暁月のフィナーレ』もありますが……。
『漆黒のヴィランズ』も“つよくてニューゲーム”でやり直したいな……そう思ってしまいますが、これならばいっそ『新生エオルゼア』からそれで遊び直すのもアリかもしれません。次は違った見方もできそうです。
集大成の物語の強さを再認識せざるを得ない“暁月編”
『暁月のフィナーレ』はもはや最初からクライマックス。最初に演奏されたのが、最終フィールドとなるウルティマ・トゥーレの曲である『Close in the Distance』です。
こちらは先日参加した“THE PRIMALS Dark Decades Tour BUDOKAN”でも聴いていますが、オーケストラバージョンも聴けるとはなんと贅沢な体験なのでしょう。そちらとはもちろん違った雰囲気で堪能することができました。
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ゲストボーカルのジェイソン氏の伸びやかな歌声とオーケストラが合わさり、そこに背後のモニターの映像が追撃をしてくるわけですが、さらに反則だと感じたのが、今回の公演にあわせて販売されたグッズ“ファイナルファンタジーXIV LEDライト 光のクリスタル”の演出です。
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こちらには制御機能がついており、ここまでにも曲に沿って色が自動で切り替わったり、点灯と消灯を行ったりしていました。
『Close in the Distance』の演奏中では、ウルティマ・トゥーレのあの場所でエメトセルクがエルピスの花を一斉に咲かせる映像に合わせて、会場のライトが少しづつ白く点灯していくという演出に。
以前はライトがエルピスの花だった公演があったそうですが、クリスタルに光が灯っていくのもよい光景でした。
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いくつかのイベントシーンで流れる『Flow』もまた、追い込みをかけてきます。オーケストラの演奏、ゲストボーカル・アマンダ氏の透き通る歌声とともに、モニターにはさまざまな場面が流れます。
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この曲といえば真っ先に思い浮かぶのがハイデリンことヴェーネスですが、『Flow』の最も盛り上がるパートに差しかかったときに「人はもう大丈夫だ、ヴェーネス」の選択肢のあとの映像が映し出され涙。仮にこの公演が立ち見だったら、間違いなくその場に崩れ落ちていた自信があります。
●動画:FINAL FANTASY XIV - Flow
彼女の美しさと強さを内包しているところも、ある種のエゴとも言える行動の先で人を信じたところも、試練に打ち勝った光の戦士たちを優しく、けれど力強く送り出したところも、すべてが好きだなぁ、と、『Flow』の演奏を聴いて再認識しました。
この記事を書きながらついあの場面を思い出して泣きそうになるので、今はこのあたりで止めておこうと思います……。
新天地の旅路やアルカディアの激闘がよぎる“黄金編”
徐々に締めくくりが近づいている『黄金のレガシー』からは、まずは『山峡の涼風~オルコ・パチャ:昼~』が演奏。
初めて訪れたとき、霊峰ウォーコー・ゾーモーを綺麗に撮影できるスポットを探してメインクエストの進行を止めていましたが、雄大さが伝わる曲も相まって探索が楽しいエリアでした。第一部で演奏された『彩られし山麓~高地ドラヴァニア:昼~』に伴う思い出と、少し近い部分がありそうです。
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ヨカフイ族の友好部族クエストを進めなければ……と、映像を見てタスクのひとつを思い出します。
『Give It All~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~』は、PRIMALSのライブ向けの曲だと思っていたので、オーケストラのセットリストにあると知った時は驚きました。原曲とはまた異なる雰囲気で聴くことができて大満足です。
オーケストラアレンジがとてもよい感じでしたが、壮大ゆえにウィケッドサンダーがラストボスなのでは? と思えてしまいます(実際、彼女と戦えるのは4層なので、ライトヘビー級においてはラストボスではありますが)。
ややオーケストラの話からは外れますが、“至天の座アルカディア”だけでライブをやってほしいなとも思ってしまいますね。アツい楽曲が多いからでしょうか、オーケストリオン譜面の争奪にいつも以上に負けている気がしてなりません。
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“フィナーレ”の先、終わらない旅路の次の舞台となった『黄金のレガシー』を締めるのは『Smile』。こちらはパッチ7.0のエンディングで流れている曲ですが、エターナルクイーン討滅戦後に“閉園”されたリビング・メモリーでの朝日が特に印象に残っています。
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『黄金のレガシー』の開幕を彩る『Dawntrail』の明るさとは対象的な曲という印象ですが、静かな場面から入っていくエンディングにぴったりだと改めて感じました。
「世界やさしさの日」を記念して、
— FINAL FANTASY XIV/FF14 (@FF_XIV_JP) November 13, 2025
トライヨラでひと息つく光の戦士たちのアートを公開!#FF14 の冒険を形作っているのは、色々なカタチの優しさや誰かを想う気持ち。
みなさんは、心がほっこりした思い出はありますか?#WorldKindnessDay pic.twitter.com/Oq1IKEDt0M
あの曲もこの曲もオーケストラで聴きたい…それを叶える曲がひとつあった
時間が経つのはあっという間で、気が付けば『黄金のレガシー』の楽曲もすべて演奏が終了。帰る時間が近づいているのか、と名残惜しく思いつつも、誰もがあると信じている“アンコール”へと移ります。
討滅戦が開放されるまでの演出とあわせて印象強い『英傑 ~ナイツ・オブ・ラウンド討滅戦~』や『砕けぬ思い ~ハーデス討滅戦~』も聴きたかったな、またどこかで聴けたらいいな……などと思っていましたが、アンコール1曲目となる『終焉の戦い』が、その願望を丸ごと叶えてくれました。
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『暁月のフィナーレ』6.0の物語のトリとなる討滅戦“終焉の戦い”の曲は、アルテマウェポン、ナイツ・オブ・ラウンド、神龍、ハーデス戦の曲が含まれたメドレーが流れ、決戦にふさわしい楽曲です。『英傑』のフレーズに差しかかった直後、音の重厚さに呼吸をするのを忘れてしまいました。アルティメットエンドの効果音が聞こえる……。
一生忘れることのないであろう戦いの曲の余韻がある中、もう1曲あるのかな? と思っていると、続いて『記憶幻想~遠き日々のメドレー~』の演奏が始まります。『黄金のレガシー』パッチ7.0の終盤で行くID“記憶幻想 アレクサンドリア”の曲などを含む、こちらもメドレー形式の曲です。
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先日リリースされた“FINAL FANTASY XIV Orchestral Arrangement Album Vol. 4”には含まれていましたが、事前に公開されていたセットリストの中にはなかったので、演奏されることを予想していたヒカセンの方もいたのではないでしょうか。
リビング・メモリーでターミナルをシャットダウンするたびに泣いていたヒカセンですが、その時のことを思い出してしまいまたじんわりと視界が……。吉田氏が言っていた通りの、最後までエモーショナルな公演でした。
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同時に、『FF14』での数千時間の歩みがより愛おしくなりました。光の戦士の数だけ旅路があり、それぞれの物語がある、というのは本当に素敵なことですね。こうしてそれに浸ることができる場所にいられて大満足でしたし、勇気を出してMMORPGに飛び込んでよかった、と思えます。
『黄金のレガシー』の終わりが近づいていますが、“次”もより楽しみになりました。
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■セットリスト
●第一部
そして世界へ
天より降りし力
希望の都
究極幻想
彩られし山麓~高地ドラヴァニア:昼~
Dragonsong
メビウス~機工城アレキサンダー:天動編~
塩と苦難の歌~ギラバニア湖畔地帯:昼~
月読命之唄
鬨の声
●第二部
Shadowbringers
Tomorrow and Tomorrow
To the Edge
Close in the Distance
Flow
山峡の涼風~オルコ・パチャ:昼~
Give It All~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~
Smile
●アンコール
終焉の戦い
記憶幻想 ~遠き日々のメドレー~
江波戸るく:永遠に新米のライター兼編集者。業が深いと判断したキャラクターを“海溝”と定めて沈むことに生きがいを見いだす。昔飼っていたハムスターがシルキーに少し似ているのでかわいいと思ってはいるものの、異聞シラディハ水道でぼこぼこにされ若干トラウマ。