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『Fate/strange Fake』9話感想。「そんなのアリ?」と声が出たアルケイデスの理不尽さ。そしてジャック達の中に見覚えのあるシルエットが…!(ネタバレあり)

文:米澤崇史

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 放送中のアニメ『Fate/strange Fake』第9話“悪夢は倫敦の暁と共に”の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『Fate/strange Fake』9話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

あまりにも理不尽すぎるアルケイデスの能力。一体誰が止められるのか【Fate/strange Fake】


 ツバキを巡り、様々な勢力が集まっての戦いが描かれた第9話。今までの『Fake』の戦いの中でも最大規模のものになっており、見ごたえがめちゃくちゃありましたね……!

 中でも、今回の主役といっても過言ではないのが、真名も明確になった偽のバーサーカー(ジャック・ザ・リッパー)でしょう。

 『Fate』シリーズにおけるジャック・ザ・リッパーというと、『Apocrypha』に登場した幼い少女の姿をしたジャックの方が真っ先に浮かびますが、『Fake』におけるジャックは同じ真名をもつ別人のようです。


 別々の存在が同じ真名をもつ例は、アサシンにおけるハサン・サッバーハという前例もありますし、すんなりと受け入れられました。

 特定の個人ではなく、“ジャック・ザ・リッパー”という概念そのものが英霊になっているという点は共通していて、『Apocrypha』のジャックが亡くなった子供たちの怨念が集まったような存在なのに対して、『Fake』のジャックはその定義がより広くなった存在……と個人的には解釈しました。

 それが分かるのが、アルケイデスと相対したときにいろんな姿のジャック・ザ・リッパーが並んでいるカットで、一番手前には『Apocrypha』のジャックと思わしきシルエットが……!

 これは『Apocrypha』におけるジャックも、“ジャック・ザ・リッパー”という伝承の中に含まれる存在ということなのかなと。

 『Apocrypha』での大暴れっぷりも印象的でしたし、『FGO』では最初の星5アサシンとしてめちゃくちゃお世話になったサーヴァントなので、チラッとでもジャックちゃんが出てきてくれたのはテンションが上がりましたね(スター生成能力が尋常ではなかった……)。


 そして『Fake』のジャックですが、今まではバーサーカーというよりアサシンという方がしっくり来る諜報系の活動ばかりしていたので、直接の戦闘力はあまり高くないのかと思いきや、今回召喚された中でも最強クラスのサーヴァントと言っても過言ではないアルケイデスをあと一歩のところまで追い詰める活躍を見せてくれました。

 あの悪魔の姿の見た目になんか既視感があるな……と思っていたら、『FGO』で登場するデーモンとそっくりで「これか!」と納得。魔猪といい、『FGO』をプレイしているとニヤッとするネタが結構ありますね。

 そんな『Fake』のジャックの宝具がすごいのは、自分とまったく同じ能力の存在を増やし続けられることで、どれが本体でどれが分身みたいな境界がないんですよね。悪魔の姿になっても一人ではアルケイデスに押されていましたが、最終的に同じ見た目と能力をもった悪魔のジャックが一斉攻撃を仕掛けることで大ダメージを与えています。

 しかし、そのさらに上をいったのがアルケイデス。確かにギルガメッシュと戦ったとき、使いかけていた宝具が何だったのか結局分からずじまいだったんですよね。今回明らかになった“宝具を奪う”という性能は、もう「そんなのアリか?」という声が漏れたくらいの理不尽さでした。

 基本的なスペックが狂化していないヘラクレスというだけでも十分すぎるほどヤバイのに、他のサーヴァントの宝具を奪えるとなると本当に手がつけられなさそうだなと。

 元々ヘラクレスにはあらゆる武芸を使いこなせる性質があるので、奪った宝具もすぐ使いこなせるでしょうし、このままさらに強くなっていったらギルガメッシュやエルキドゥでも太刀打ちできなくなるんじゃ……と思えます。ギルガメッシュとの戦いのとき、万が一にもアルケイデスが乖離剣エアを奪っていたら、間違いなく聖杯戦争は終わっていたなと。

 一応タネは割れたので、以降は他の陣営も警戒することになると思うのですが、アルケイデスを相手にする場合、敵は宝具を容易には使えないという抑止力にもなっていて、『Fake』シリーズを通してもここまでどうにもならなさそうなサーヴァントはなかなか見たことがないレベルです。さすがは大英雄……と言わざるを得ません。

まさかのギルガメッシュの乱入。リチャードはやっぱりランスロットに似ていると再認識【Fate/strange Fake】


 また、今回とくにビックリしたのが、ギルガメッシュの登場です。

 今までのフラグから、いろんな勢力が入り乱れての乱戦になることは予想していたんですが、ギルガメッシュまで出てくるとは思ってませんでした(オーランドですら、ギルガメッシュが現れたことに今まで見たことがないレベルの驚愕の表情を浮かべていました)。

 他の陣営の多くが、ツバキを助けようとしたり逆に殺そうとしたり、明確な目的を持って集まっている中、なんとなく騒ぎを聞きつけてやってきている唯我独尊さが、さすがギルガメッシュといったところ。


 ギルガメッシュは別にツバキを狙っているわけではなく、まっさきにアルケイデスに攻撃を仕掛けていたので、共闘していればアルケイデスを倒せたんじゃ……とちょっと思ったのですが、仮に共闘を提案しても、ギルガメッシュは絶対に飲まなかっただろうと確信できます。

 そんなギルガメッシュの相手を務めることになったリチャードですが、面白かったのが、リチャードが“王の財宝”で飛んできた武器を抜いてそのまま使っていたこと。『Zero』のときにはバーサーカーのランスロットが近いことをしていて、リチャードってアーサー王に憧れていながら、サーヴァントとしての特性はランスロットにかなり似ているんですよね。

 木の枝をエクスカリバー化したときのエルキドゥとの会話を振り返ると、エクスカリバー化するにも元となる武器の強さがある程度影響するようなので、強力な武器が得られるギルガメッシュは相性が良い相手と言えるのかもしれません。

 一応、リチャードは使うにあたって「買い取らせてくれないか?」と許可を取ろうとしていたものの、(当たり前ですが)ギルガメッシュはそれを認めず、結局そのまま無断使用していたのは笑ってしまいました。


 一方で、本気になったギルガメッシュ(見返すと、リチャード相手のときはアルケイデスのときよりも展開している“王の財宝”の数が少なく、エルキドゥの同盟相手と知ってからはアルケイデス相手のとき以上の数を展開しています)を相手にする際は「これ死ぬ流れじゃないか?」と実力差を理解しながらも、なおも戦いを楽しんでいる節があるあたり、どこかネジが外れた存在だと改めて感じました。

 それ以外にも、偽のアサシンとシグマとのやり取りで、あれだけシグマを疑っていた偽のアサシンがなぜあっさりと心変わりしたのかという理由を察することができたり、病院への攻撃をジェスターが防いだり(結局ジェスターはなぜツバキのそばにいるのかが気になるところ)、戦闘シーン以外も見どころの多いエピソードだったなと。

 しかし、やはり何より気になるのはジョンの安否。アルケイデスに軽く投げられただけで、あり得ない方向に首が曲がっていて、普通なら即死してそうな状態です。

 いくら宝具に相当する武器があり、ある程度は身体能力も強化されているとしても、人間がサーヴァントに立ち向かうことがいかに無謀なのかという事実を改めて突きつけられたようなシーンでした。

 果たして、ジョンは生きているのか。個人的にオーランド陣営に対してはもう完全に応援するスタンスになっているので、なんとか無事であって欲しいです。

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担当者プロフィール

  • 米澤崇史

    米澤崇史

    ロボットアニメを愛するライター。 フリーランスの専業ライターとして10年以上活動。複数のアニメ・ゲーム系のWebメディアでコラムやインタビュー記事を担当し、書籍では主に攻略本・ムック本のライティングに多数関わる。ゲーム会社在籍時は企画・プランナーとしてゲーム開発にも参加。 幼少期からゲームに触れ、主にRPG・SRPG・アドベンチャーゲームを中心にプレイし、とくに好きなのは『テイルズ オブ』シリーズや『Fate』シリーズ。ガンダム系のゲームも好み、『スーパーロボット大戦』や『ジージェネレーション』シリーズはほぼ全作プレイ済の大のファンで、人生のベストゲームは『スーパーロボット大戦α』と『ジージェネレーションF』。

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