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『Fate/strange Fake』6話感想。“力試し”でやる戦闘シーンの作画じゃない…! リチャードの能力で思い出す『Zero』でのあのサーヴァントの宝具(ネタバレあり)

文:米澤崇史

公開日時:

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 放送中のアニメ『Fate/strange Fake』第6話“彷徨える王のロックンロール”の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『Fate/strange Fake』6話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

実はアサシンと同盟を結んだ後だった予想外の展開【Fate/strange Fake】


 5話は、シグマにアサシンが襲いかかり、それをリチャードが止める……という流れで終わっていたのですが、なんでアヤカたちがあそこにいたのか、というのは描かれていなかったんですよね。

 6話ではそこにつながる裏側が描かれたわけなんですが、実はアヤカたちはそのアサシン、さらにはエルキドゥとも同盟を結んでいたという、まさかの展開に発展していたことが判明。

 先週時点の自分は「ああ、きっと次回はリチャードとシグマが共闘してアサシンと戦うんだろうな」と思ってたんですが、完全に大外ししました。いやでもあの流れで実は仲間になっていたというのは予想できないですよ……!

 ともあれ、今回なんといってもすごかったのはリチャードとランサー(エルキドゥ)の戦闘シーンですよね。

 流れとしては、本気での殺し合いではなく、同盟のための力試しというものでしたが、もはやそんな域ではなく、最終決戦といわれても違和感がないくらい凄まじい作画の戦闘シーンになっていて度肝を抜かれました。

 もう戦闘シーンがある度に似たようなこと書いてる気がするんですが、本当に毎回すごすぎるんですよね……。


 とくに良いなと思ったのが、前半と後半でエルキドゥの戦い方がガラッと変わっていたこと。

 エルキドゥは必ず戦うことになる相手としてギルガメッシュ戦を想定していて、ギルガメッシュに手も足も出ないようなら同盟を結ぶ意味がないと思っているようで、前半はギルガメッシュの王の財宝を模したような攻撃を行い、後半からは本来の自分の力で戦っていました。

 リチャードが先程見たばかりのアクション映画の動きを参考にして戦いに組み込んでいるのもとんでもないですが、「半分の力も出してない」という予想も正しくて、エルキドゥといえば……という象徴でもある鎖を使った攻撃を一度も出してないんですよね。

 エクスカリバーによる一撃を軽く止められて、リチャードが珍しく少し動揺している様子も垣間見えました(殺すつもりでは撃ってないと思うので、リチャードも全力ではないでしょうけど)。

 やはりサーヴァント化したとはいえリチャードはあくまでも人間、対して神に造られた兵器であるエルキドゥでは、エルキドゥに軍配が上がることになるのでしょう。

全部エクスカリバーにしてしまうリチャードのとんでもない能力。アヤカの異常な自己肯定感の低さも気になる【Fate/strange Fake】


 また、今回はリチャードとアヤカに焦点を置いて描かれた回でもありました。

 リチャードについては、「自分が手にしたものをエクスカリバーにする」というとんでもない性質が判明。

 脳裏をよぎったのが『Zero』でのバーサーカー(ランスロット)の“騎士は徒手にて死せず”で、ランスロットは手にしたものを宝具として扱うことができたんですよね。とくにF-15のガトリング砲を使うシーンのインパクトは凄まじかったです。

 リチャード自身もランスロットの逸話を話題に出していましたが、大のアーサー王好きなのに実際の宝具の性質は、円卓を崩壊させるきっかけになったランスロットに近いというのは、なかなか皮肉が効いているなと。

 ただ、ランスロットの場合はあくまでも元ある武器の性質を引き継ぎながら自分の宝具として扱うわけですが、リチャードの場合何でもエクスカリバーになる、というのは大きく違っている点。

 仮にランスロットのようにガトリング砲を使おうとした場合、おそらくガトリング砲の性質は完全に消えてエクスカリバーになると思われ、いろんな場面で宝具を使い分けられるランスロットに対し、常にエクスカリバーが安定して使えるリチャードと考えると、一見似た性質に見えて結構違いがあるのが面白いなと思いました。


 アヤカに関しては、これまでもそうでしたが、改めて異常なほどに自己肯定感が低い女性だという印象。

 生き残りたいから聖杯戦争への参加を拒否する、というのは全然理解できるのですが、アヤカに関してはむしろ真逆で、自分に存在価値を見出していないからこそ参加しない、という意識の方が強そうだと変わってきました。生き残りたいなら「魔力が欲しいなら魔術で自分を人形にすればいい」という発言は出てこないと思うんですよね。

 ちょっと自暴自棄になっているような節もあって、過去に何があったのかが気になるところ。

 噂として出てきた“赤ずきん”の存在が何らかの繋がりがあると思われ、噂話の中に出てきて女の子を助けなかった“Aさん”の正体がアヤカというのが、現状一番ありそうなところでしょうか。

 加えて、アヤカがエルメロイⅡ世に一時的に弟子入りしていたという新情報も出てきました。

 アヤカはなぜかあらかじめ聖杯戦争に関する基礎知識を持っていたので、エルメロイⅡ世の弟子だったと仮定すれば納得ですし(魔術についての知識がなかったのは気になりますが)、上記の“赤ずきん”に呪われて海外へ逃げたとすれば、怪異の専門家とも言えるエルメロイⅡ世に助けを求めた……というのは筋が通っています。

 ただ、それでもあのアインツベルン陣営に関係がありそうな回想は何だったのか、という謎は残りますし、何よりエルメロイⅡ世が送ったメールに対してアヤカがほぼリアクションせず、すぐ携帯を閉じているのが引っかかります。

 仮にこんな事態になったときにエルメロイⅡ世からメールが届いていれば、優先的に開いて相談すると思いますし、何よりアヤカの元に届いたメールが本当にエルメロイⅡ世が送ったものなのかは明かされていません。


 流れとしてそう見えるように演出されているものの、これまでにも異なる時系列のシーンが入り混じって描かれるのは珍しくないので、ミスリードを誘う演出なんじゃないか……という疑いも少し持っています(単にアヤカがエルメロイⅡ世からのメールと気づかずに閉じてしまっただけとか、自分が深読みをしすぎてしまっている可能性も高いですが)。

 あとは魔力のパスが繋がったことで、リチャードの心象風景と思わしき場面を覗き見る『Fate』シリーズではお馴染みのシーンもあり、過去のフランチェスカを「ギャフン」と言わせた人物として名前が挙がっていたサンジェルマンも出てきていました。

 ただ、このサンジェルマンがかの有名なサンジェルマン伯爵だとするなら、12世紀の人物であるリチャードと18世紀の人物であるサンジェルマン伯爵で生きている時代が全然違うんですよね(アヤカが見た風景の中でも一人だけ車に乗っていて、明らかに異質です)。

 一方でサンジェルマン伯爵には、何歳になっても外見年齢が変わらず、2000年以上生きているという不老不死の存在だったという噂もある摩訶不思議な人物でもあります。史実はともかく、TYPE-MOON世界だと、本当に不老不死だったとしてもおかしくないんですよね。

 下手をすると今も生きている可能性すらある存在ではありますが、今回の聖杯戦争にどういう風に関わってくるのかが気になるところです。

 最後には、“黒い霧”に対して調査を進めるフラット、昏睡状態の椿のそばにやっぱり生きていたジェスターがいたりと、さらにいろんな勢力が入り混じっての戦いが繰り広げられそうな予感がします。

 シグマとアヤカたちがどういう関係性になるのかも含めて、今後が楽しみです。

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