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『Fate/strange Fake』5話感想。ヘラクレスの脳裏に響いたのがあの人の声で涙。TYPE-MOON作品の小ネタがあまりに多くて驚かされる(ネタバレあり)

文:米澤崇史

公開日時:

 放送中のアニメ『Fate/strange Fake』第5話“スターパフォーマー《真打ち》達の宴”の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『Fate/strange Fake』5話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

フランチェスカのサーヴァントの正体にビックリ【Fate/strange Fake】


 新たに開催された“真の聖杯戦争”側のサーヴァントやマスターたちが一気に登場してきた5話。

 4話にもアヴェンジャー(アルケイデス)とライダー(ヒッポリュテ)、クラス不明のフランチェスカのサーヴァントが先んじて登場していました。

 そこからファルデウスの台詞からも真の聖杯戦争側のサーヴァントにもそれぞれマスターがいることは判明していったので、ある程度予想してはいたんですが……キャラ数が……キャラ数が多い……!

 『Fate』シリーズ数あれど、ここまで多くの陣営がそれぞれの異なる思惑を抱きながら描かれる聖杯戦争はなかったんじゃないかと思います。

 中でもやっぱり今回印象的だったのがフランチェスカ。これまでも毎回登場していながらも、どんな人物なのかがなかなか見えてこなかった存在でしたが、今回でかなりキャラクターが掴めてきましたね。


 最初の回想(シグマとの出会い)で登場したとき、一瞬「新キャラか?」と思ったのですが、しばらく見ているとフランチェスカと同じ特徴的な目をしていたので、今の身体になる前の姿だったんだとある程度早めに理解できました。

 ただ、驚きだったのがその過去のフランチェスカ……もといフランソワ・プレラーティが自身のサーヴァントでもあったこと。

 過去の自分をサーヴァントとして召喚するのは「そんなのアリなの!?」と大分困惑しましたが、肉体を失ったことでフランソワ・プレラーティは死亡、今生きているのはフランチェスカということにして、英霊の座を騙しているような状態なのでしょうか。未来から来たパターンはありましたが、過去の自分というのは今までにないパターンです。

 しかし当然ながら、しかし、4話でギルガメッシュたちの戦闘に割り込んだのも、やはりフランソワだったわけです。今回は早めにフランチェスカの過去の姿だと気づいたので、内田真礼さんが演じていることもすぐに分かったんですが、4話のときにはその可能性すら考えられてなかったです。完全に男性声優のどなたが演じていると思い込んでいました。

 こういう正体を伏せて登場するキャラって、「名前も顔も伏せられてるけど声が同じだから分かる」みたいなこと結構ありますが、フランチェスカに関しては一切気づけなくて、内田さん、すげぇ……! ってなりましたね。


 また過去にフランチェスカをギャフンと言わせた人物として、“スカー・レッド”こと蒼崎橙子の存在が語られたのも見逃せないポイント。橙子は『空の境界』をはじめ、多くのTYPE-MOON作品に関わってくるキャラクターですが、『Fake』にも絡んできました。

 一方で、“キシュアの御老体”とは、0話にも登場していたキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグだと思われ、TYPE-MOON作品の中でも飛び抜けてヤバイ人物たちを敵に回していることが分かります。しかしフランチェスカは、その上で一応は生き残っているのがすごいところ。やられながらも大物感が漂います。

第一印象から印象が変わったシグマ。そして貴重なヘラクレスが……【Fate/strange Fake】


 今回から登場したシグマについては、第一印象から結構変わりましたね。

 過去が過去ですし、最初に見たときは衛宮切嗣のような死んだ目をしていたので、目的のためにやるべきことを淡々と実行するタイプかと思ったんですが、むしろ真逆でした。

 アサシンに狙われているのは自分の方であるにも関わらず、偶然出くわしたアヤカに「逃げろ!」と伝えることを優先するなど、限られたシーンの中でも秘められた善良さみたいなのが垣間見えています。あの環境で育って、なぜこんな良識を持っていられるのか。


 しかしそのシグマが召喚したのは“ウォッチャー”のサーヴァント。前回のアヴェンジャーにはさすがにもう馴染みがありますが、今回は「俺の知らないクラスだと……!?」みたいなリアクションになってました。

 あとシグマ、アニメ内ではそこまで言及されていないですが、『Zero』で切嗣の助手として第4次聖杯戦争に参加していた久宇舞弥の息子らしいんですよね。確かに息子と生き別れたという話はあったなと思い出しました。

 フランソワが言っていた「日本で死んだ母親」ってそういうことだったんだ……と、後から納得しました(確かに見返すと、シグマの回想で一瞬映っているシルエットが舞弥っぽいです)。

 切嗣といい舞弥といいアイリといい、『Zero』のアインツベルン陣営は、全員死んでいる上に肉親まで含んで聖杯戦争に巻き込まれているのが切ないです。

 そして忘れてはいけないのが、前回も気になっていたヘラクレスに何があってああなっていたかが判明したこと。

 最初に理性のある状態で登場したときは、狂化もしていない本来のヘラクレスをようやく見れたと感動がありつつも、そのあと闇落ち状態のようになってしまうのは辛い(先にアルケイデスを見ているので分かってはいましたが)。

 しかし「お前が見てきた人間たちを思い出せ」で、ヘラクレスが真っ先に思い浮かべたのが、イアソンの声だったのが泣けました……。ヘラクレスには、元々復讐者になってもおかしくない可能性が存在していて、その道に進ませなかったのがイアソンの存在だったんだろうなと。

 『FGO』などの作品でも描かれていた、互いに激重感情で信頼しあっているイアソンとヘラクレスの関係ってめちゃくちゃ好きなんですよね。もしこの場にイアソンがいてくれたら、まだヘラクレスを引き戻せたかもしれませんが……。

 気になったのは、令呪を使う際にバズディロットから泥のようなものが流れていたこと。

 『Fate』シリーズにおける泥といえば、汚染された聖杯から流れ出るもの。いくら令呪とはいえ、大英雄であるヘラクレスをあそこまで変える力があるとは思えないですし、バズディロットが聖杯の泥に汚染されている状態にあると考えるといろいろ合点がいきます(瞳の色も明らかに普通のキャラクターとは違っていますし)。


 フランチェスカの台詞で「あんな可愛くない泥、ずっと触っているのは嫌だからね」という発言があったことから、フランチェスカがバズディロットに汚染された聖杯の一部を渡した……ということでしょうか。

 もしそうだとすると、すでに聖杯の一部を手にしているようなものですから、参加者の中でもとくに一番ヤバイ陣営と言えるかもしれません。

 あとは、『Fate/stay night[Unlimited Blade Works]』に登場していた、本来のキャスターのマスターであるアトラム・ガリアスタスの名前もチラッと出ていましたが……本当にいろんなTYPE-MOON作品からの小ネタの詰め込みっぷりがすごいですよね。

 自分もすべてのネタは理解できていなくて、成田先生はどれだけTYPE-MOON作品が好きなんだと圧倒された回でもありました。

 あと、エンディングが新規映像になっていたのも言及しないわけにはいきません。まだ登場していなかった真の聖杯戦争側のマスターやサーヴァントたちも追加されつつ、セイバー、アーチャー、ランサーを召喚しようとして、聖杯戦争に参加が叶わず脱落したおじさん3人組がサムズアップしているのは面白すぎました。


 最初のエンディングと同じく、カーテンコールのような幸せな一幕が描かれてる……と思わせて、最後には各所で爆発が起きて聖杯も血が溜まっていたりとかなり不穏な雰囲気も漂っていて、一体何がFakeで真実なのか、映像からもいろいろ考えさせられますね。

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