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30年愛される「サバじゃねぇ!」。本日19時放送『超光戦士シャンゼリオン』10話の魅力を語らせて(ネタバレあり)【うまの特撮コラム:3月8日はサバの日】

文:うま

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 3月8日は何の日か、ご存じですよね? そう、サバの日です! この記念すべき日に、『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』や『仮面ライダーアギト』を手掛けた井上敏樹さんと白倉伸一郎さんのコンビが放った特撮番組『超光戦士シャンゼリオン』の人気エピソード“サバじゃねぇ!”のHDリマスター版が、TOKYO MXにて放送されます。

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 本記事では、30年の時を経て今なお語り継がれる伝説の名作について、特撮作品大好きライターのうまが熱く語ります!

※記事内では、『超光戦士シャンゼリオン』のネタバレに関する記述がありますのでご注意ください。

『超光戦士シャンゼリオン』とは


『超光戦士シャンゼリオン』は、1996年4月~12月にかけてテレビ東京系列にて放送された、全39話の特撮ヒーロードラマです。

 本作を語るうえで外せないのが、プロデューサー・白倉伸一郎さんと脚本家・井上敏樹さんのコンビでしょう。後に『仮面ライダーアギト』や『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』などを手掛けたお2人が生み出した世界観は、放送当時あまりにも衝撃的すぎました。

 というのも、萩野崇さん演じる主人公・涼村暁は、借金まみれで不真面目、さらに享楽主義といった、これまでの正義のヒーローとは真逆の性格。偶然シャンゼリオンの力を得ても、「俺って超ラッキー」で済ませてしまうようなキャラクターなのです。

 また、相棒の速水克彦やライバル的存在の黒岩省吾(暗黒騎士ガウザー)など、脇を固める曲者たちが織り成す奇妙な物語は必見!

 今回紹介する“サバじゃねぇ!”のようなコメディ回がある一方で、黒岩絡みの重厚でシリアスな展開。そして、語り草となっている衝撃の最終回など、その振れ幅の大きさも本作の魅力の1つでしょう。

 現在東映特撮ファンクラブ(TTFC)などで配信されているほか、東映ビデオオンラインショップ限定でBlu-ray BOXが予約受付中なので、未見の方はぜひ全39話を見ることをおすすめします。

STORY(公式サイトより引用)


 いい加減かつ浪費家で莫大な借金を抱える能天気な私立探偵・涼村暁が、偶然にも特務機関S.A.I.D.O.Cが開発したクリスタルパワーを身体に浴び、シャンゼリオンに“燦然”する能力を身に付けた。

 「超ラッキー!」と喜ぶ暁だったが、人間界侵略を企む闇次元界の闇生物たち“ダークザイド”と戦う羽目になり......。

第10話“サバじゃねぇ!”の魅力。3人の通訳の伝言ゲームが生み出すスラップスティックコメディ


 今回放送される“サバじゃねぇ!”は、本作でも屈指の知名度を誇る、名エピソードでしょう。サブタイトルのインパクトもさることながら、その内容も凄まじいものとなっています。

 物語はバッカサ王国の王女が誘拐されるという、なぜか国際的な事件から始まります。私立探偵の暁のもとに捜査依頼が舞い込むのですが、ここで炸裂する不条理な笑い。

 なんと、バッカサ語がマイナーすぎる言語のため、日本語に訳すまでに3人もの通訳を介さなければいけないという前代未聞の事態に陥ります。

 偶然目撃した犯人の特徴を聞き出そうとしても、3人の通訳による伝言ゲームを通すため、原型をとどめてないどころか、とんでもない容姿の犯人像が出来上がったりします。

 通訳によるドタバタ劇だけならいいのですが、犯人のアジトには掃除のおばちゃんが雇われているといった、細かいギャグが差し込まれたりと、物語を加速させます。

 そして訪れる名シーン。ダークザイドによって閉じ込められた暁と速水。“燦然”(変身)しようとした暁でしたが、変身アイテム“シャンバイザー”が、通訳たちのいる隣の部屋へ吹き飛ばされてしまいます。

 身動きの取れない暁は、そばにいた面々に叫びます。

 「早く! それ、シャンバイザー!」

 しかし、ここでも伝言ゲームが繰り広げられ、暁の手に渡されたのは、バナナ、ひょっとこのお面。そしてサバ!

 ついに暁渾身のツッコミが炸裂します。

 「サバじゃねぇ!」

 結局、「だいたい、なんで通訳する必要があるの!」と、日本語がわかる通訳の人に直接シャンバイザーを取ってもらって、ようやく変身できるというオチが非常にシュール!

 個人的には、伝言ゲームの天丼と、それに振り回される暁と誘拐犯といった光景に、笑いながらワクワクするエピソードでした。

 しかし驚くべきことに、この“サバ”を巡る伝説には、さらなる続きが存在したのです……。

1回で終わらなかった“サバ”の伝説。まさかの第2弾“サバじゃねぇ!2”


 物語が進み、第2の戦士ザ・ブレイダーが登場して盛り上がりを見せていた第32話。その次回予告を観ていた視聴者は、自分の目を疑ったのではないでしょうか。

 画面に躍り出た次回のサブタイトルは、まさかの“サバじゃねぇ!2”。サブタイトルで“2”なんて、そうそうお目にかかれるものではないでしょう!

 そんな第33話は、謎のヒーロー、ザ・ブレイダーの正体を探るという、一見シリアスな物語が展開されます。

 しかし、そこはやはり『シャンゼリオン』。なぜか魚屋の田中元三さんがザ・ブレイダーの正体だと思い込まれて国民栄誉賞を授与されることになったり、彼に憧れる速水が弟子入りして魚屋で働き出したりと、物語は予想もつかない方向へ転がっていきます。

 クライマックスでは、将軍ザンダーと闇生物フォンダーを相手にシャンゼリオンが大苦戦。武器であるシャイニングブレードを落とし、絶体絶命のピンチに陥ります。

 暁は、そばにいた速水に拾うよう頼みますが、とある事情で朦朧とした速水が差し出したのは、武器ではなくまさかのモップ。そして、その次に手渡されたのは……やはり“サバ”!

「サバじゃねぇ!」

 再び響き渡る暁の叫び。ちなみに、このときのサバは、ザンダーの剣によって真っ二つに切り捨てられてしまいます。

 今回は伝言ゲームこそありませんでしたが、田中さんを中心に“なんでそうなるの!?”と思う間もなく、どんどん物語が転がっていく様が非常に楽しいエピソードでした。

 その後『シャンゼリオン』にはサバに関するエピソードは登場せず、物語は幕を閉じました。いえ、閉じたはずでした……。

OVER THE TIMES ~時を超えて。浅倉威(仮面ライダー王蛇)が放った衝撃の一言


 “サバじゃねぇ!2”の放送からおよそ20年が経過した2017年。この伝説のセリフは、時を超えてまさかの復活を遂げます。

 舞台は、東映特撮ファンクラブ(TTFC)で配信された『仮面ライダーエグゼイド』のスピンオフ作品『仮面ライダーブレイブ ~Surviveせよ! 復活のビーストライダー・スクワッド~』。

 本作には、『仮面ライダー龍騎』で最凶・最悪のライダーと称された浅倉威(仮面ライダー王蛇)が参戦し、大きな話題を呼びました。

 ご存じの通り、浅倉を演じるのは涼村暁と同じ萩野崇さん。復活した浅倉は相変わらずの狂気を見せつけますが、物語の途中で生魚を見つけるとおもむろに貪り食い、直後にこう吐き捨てたのです。

「サバじゃねぇ」

 作品の枠を飛び越えて受け継がれた、ファンサービス的なこのセリフに驚かされたシャンゼリオンファンも多かったのではないでしょうか。

3月8日は、テレビの前で叫ぼう!


 簡単ではありましたが、『超光戦士シャンゼリオン』第10話“サバじゃねぇ!”がなぜ伝説だったのか、そして『シャンゼリオン』がなぜ根強い人気を誇っているか、その魅力が少しでも伝わりましたでしょうか。

 このサバのインパクトが相当強かったからでしょうか、後に発売されたアクションフィギュアに、シャイニングブレードやシャイニングクローといった武器と並んで、当たり前のようにサバが付属していました。

 そもそも今年30周年という節目でありながらも、“30周年記念で1話を放送”ではなく、サバの日に“サバじゃねぇ!”を放送するというあたりが、もうシャンゼリオンらしいと言いますか。

 みなさんも3月8日はテレビの前で、暁とともに叫びましょう。

 「サバじゃねぇ!」

番組概要


※下記内容は都合により変更となる場合があります。予めご了承ください。

【タイトル】
【サバの日記念】HDリマスター版「超光戦士シャンゼリオン」第10話

【放送日時】
2026年3月8日(日)19:00~19:30

【キャスト】
萩野崇、林美恵、相澤一成、東風平千香、市山登、小川敦史 ほか

【スタッフ】
原作:八手三郎
プロデューサー:岩田圭介、木村京太郎、吉川進、白倉伸一郎
脚本:井上敏樹、木下健(荒川稔久)、荒木憲一
監督:長石多可男、小中肇、蓑輪雅夫、諸田敏
特撮監督:佐川和夫
音楽:安川午朗

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