セガの人気タイトルの1つ『龍が如く』シリーズ。本企画では、シリーズを愛するライターが物語の中で出会った心に残る名言を紹介していきます。
第1回で取り上げるのは、2月12日に発売された『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』に登場した物語の鍵を握る男“峯義孝”の言葉。知的でクールな印象だった彼が、初めて“残忍なヤクザの顔”を見せた瞬間に放ったセリフです。
※本記事には『龍が如く』シリーズのストーリーに関するネタバレが含まれます。未プレイの方はご注意ください。
※本記事内の記述はライター個人の解釈によるものです。
第1回で取り上げるのは、2月12日に発売された『龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties』に登場した物語の鍵を握る男“峯義孝”の言葉。知的でクールな印象だった彼が、初めて“残忍なヤクザの顔”を見せた瞬間に放ったセリフです。
※本記事には『龍が如く』シリーズのストーリーに関するネタバレが含まれます。未プレイの方はご注意ください。
※本記事内の記述はライター個人の解釈によるものです。
「私 こう見えても結構 強いんですよ」(峯義孝)
穏やかな声、冷たい拳
「私 こう見えても結構 強いんですよ」

このセリフは、桐生一馬にやられた神田強が峯の事務所で荒れ狂っていた際に発せられます。それまでクールな頭脳派として振る舞ってきた峯が、初めて暴力を見せた瞬間でした。

この言葉とともに、峯は神田を殴りつけました。腕っぷしには自信があるはずの神田が、反撃できず戦意喪失するほどの一撃。穏やかな口調と容赦のない暴力のギャップに、本作で暴力シーンを見慣れているはずの筆者も、本能的な恐怖を感じてしまいました。
じつはこのシーン以前の物語の中で、峯がストイックにトレーニングに励む様子が一瞬だけ描かれています。しかし、それが実戦でどれほどの力を発揮するのかは、この場面まで明かされませんでした。

知性と話術で立ち回るタイプかと思いきや、その体には確かな牙が備わっていた。しかもそれを、必要になるまで一切見せなかった。この男の底知れなさを、まざまざと見せつけられた瞬間です。

「こう見えても」という言い回しが、また怖い。自分が侮られていることをわかったうえで、あえて泳がせていたのでしょう。
“兄貴”すら切り捨てる冷酷さ
峯にとって神田は、東城会に入る手引きをした人物。一応は“兄貴”と呼ぶ間柄でした。

しかし峯は、その神田を躊躇なく殴りつけます。内心ではとっくに見限っていたのかもしれません。利用価値がなくなれば、恩も情も関係ない。峯という男の印象がガラリと変わりました。

そしてこの後、桐生との対面シーンで明らかになるのは、峯の心には堂島大吾しかいないということ。大吾への執着が、彼を動かしている。神田はその駒に過ぎなかったのです。
なお、峯と神田の関係については、『龍が如く 極3』に同時収録されている『龍が如く3外伝』で詳しく語られます。神田の兄貴のため、せっせと働く峯。そんな峯を、意外とかわいがる神田。本編とはまた違ったふたりの姿が見られます。
物語の空気が変わる転換点
「私 こう見えても結構 強いんですよ」という一言は、峯義孝というキャラクターの転換点です。同時に、物語全体の空気が変わる瞬間でもありました。

ここまで、ヤクザとしてはおとなしい印象だった峯。それが一気に、得体の知れない恐ろしさをまとった存在へと変貌します。
穏やかな口調の裏に、どれほどの狂気が潜んでいるのか。この先、桐生の前に立ちはだかる峯がどんな姿を見せるのか。そんな緊張感を一気に高めてくれる、忘れがたい名言です。