7月30日に発売予定の新作カードゲーム『パルワールド オフィシャルカードゲーム(以下、パルワールドカードゲーム)』のメディア向け体験会が開催されました。

会場には株式会社ブシロード代表取締役社長兼『パルワールドカードゲーム』プロデューサーの木谷高明氏も登壇。本作が開発された経緯をはじめ、今後の販売・イベント展開といった注目の施策について語られました。
本記事では、本作の体験レポートとともに木谷氏への質疑応答もお届け。期待の新作『パルワールドカードゲーム』が気になっている人はぜひチェックしてください。
『パルワールドカードゲーム』実物カードやトライアルデッキがお披露目! 体験会の模様をレポート

メディア向け体験会の会場には、5月に開催された「カードゲーム祭2026」でも話題を呼んだ巨大カード型パネルや、第1弾ブースターパック『パルパゴスの夜明け』の実物カードが展示されていました。

体験会では、サンプルデッキを使用したレクチャーを1回、フリー対戦を1回行うことができました。全体の流れは「カードゲーム祭2026」の時と同様だったため、本記事では一歩踏み込んだルールの詳細について説明したいと思います。




拠点への自由な「パルカード」の配置や「建築物カード」の活用など、原作要素が満載の基本ルール&プレイ所感を紹介
『パルワールドカードゲーム』では、メインデッキ50枚と「ソウルカード」10枚で構築されたソウルデッキを使用します。毎ターン、「ソウルカード」を配置・使用(レスト)し、「パルカード」や「建築物カード」を展開。パル同士の戦闘やプレイヤーへのアタックを行い、最終的に相手のライフを0にすることで勝利となります。

まずは先攻と後攻をじゃんけん等で決めます。後攻のプレイヤーはゲーム開始前に、あらかじめ「ソウルカード」を1枚「ソウル置場」に置くことができます(後攻のハンディキャップ要素)。
初期手札はお互いに5枚。最初に引いた5枚の内容を見て、手札を引き直したい場合は、その手札をすべて山札に戻してシャッフルし、再度5枚の引き直し(マリガン)が可能です。
自分のターン開始時、プレイヤーは山札からカードを1枚引きます(ドロー)。ただし、第1ターン目の先攻プレイヤーは、カードを引くことができません。

続いて、ソウルデッキから「ソウルカード」を2枚、「ソウル置場」に置きます。この「ソウルカード」はいわゆる“リソース”的な立ち位置で、カードを出したり、カードの効果を発動したりする際に使用します。

カードをプレイする時は、全カード共通でカードの左上にある数字の分だけ「ソウルカード」をレスト(横向き)にすることで、対象のカードを場に出すことができます。本作では決まったカード枠がなく、どのカードも拠点内であれば自由に配置できる仕様になっております。ここは後ほど紹介する質疑応答で聞いた通り、クラフト要素の強い『パルワールド』の原作を強く意識しているのだと感じられました。

『パルワールドカードゲーム』の基本ルールとして、パルを出した瞬間からアタックなどの行動が即座に行えます。いわゆる“召喚酔い”に当たる制限はなく、スピード感のあるバトルが展開されるのが本作の醍醐味と言えるでしょう。
アタックしたパルは横向き(レスト状態)になります。レスト状態となったパルや「ソウルカード」は、次の自分のターン開始時である「スタンドフェイズ」で、すべてスタンド状態(縦向き)に戻すことができます。

もう1つ特徴的なのが、パルがレストしていない「スタンド状態」、いわゆる“縦置き”であれば、相手のパルからのアタックをブロックできる(受けることができる)という点です。つまり、どのパルも“速攻”と“ブロッカー”の役割を兼ね備えていることになり、かなり大胆なゲームデザインになっていると感じました。
では、実際にどのようにバトルが展開されていくのか、プレイした所感も含めて紹介していきましょう。
プレイヤーへのアタックとゲームの決着方法

パルでプレイヤーへのアタックを宣言した際、そのままアタックが通ると、そのパルの“打撃力”と同じ枚数のカードを相手の山札からめくって墓地へ送ります。例えば、打撃力1の「ツッパニャン」でプレイヤーにアタックした場合……。


山札から1枚めくり、ライフカウンターを1減らします。このように、めくった枚数(ダメージ)の分だけ相手のライフカウンターを減らしていき、最終的にこのライフを0にすれば勝利といった流れです。

強力なパルほど打撃力が高く、一気に相手のライフを削って早期決着を狙うこともできるのですが、ここで1つ大きなポイントがあります。パルの中には「ラッキーアイコン」を持つ「ラッキーパル」というカードが存在し、ダメージ判定の際にこれがめくれると、山札をめくる処理がその時点でストップし、受けたダメージも0になるのです。
つまり、打撃力の高いパルで攻撃するほど、途中で「ラッキーパル」を引いてダメージが止まってしまう確率が上がるという、絶妙な運の要素が盛り込まれているのを実感できました。
ちなみに攻略的な視点から言えば、この「ラッキーパル」はデッキに8枚までしか入れられないという構築制限があります。そのため、対戦中は相手の「ラッキーパル」がすでに何枚見えているかをカウントしておくことが、勝敗を分ける非常に重要なプレイングになりそうです。

実際の対戦中、自分のライフが残り4の状況で、相手の打撃力4の「アグニドラ」にアタック宣言された時のことです。「アタックが通ったら負け、でもブロックすると盤面の状況が圧倒的不利になるなぁ……よし、運に賭けよう!」という場面に2回遭遇しました。
結果は、1回目は見事に「ラッキーパル」がめくれてピンチを打開できたものの、2回目は引けずにそのまま敗北。こうした土壇場の駆け引きで一喜一憂できるのも、本作の非常に面白いポイントだと感じました。
パル同士の戦闘
パルで何らかの対象にアタックを宣言した際、カードを横向き(レスト状態)にします。このレスト状態のパルをめぐるバトルの処理は以下のようになります。
【パルが相手パルに対してアタック宣言をするとバトルが発生】
↓
【お互いの戦闘力を比べる】
↓
【戦闘力分のダメージを与えあい、自身の戦闘力以上のダメージを受けたパルは墓地に置かれる】

例えば、お互いの戦闘力が“300”同士だった場合は相打ちとなり、両方のパルが墓地へ送られます。戦闘力“400”のパルで戦闘力“300”のパルにアタックした場合は、300のパルだけが一方的に墓地へ送られることになります。
この仕様があるため、「即座にアタックできるから、とにかく相手プレイヤーを殴りに行こう!」と無計画に攻めていると、返しのターンにレスト状態のパルを一方的に撃破されてしまい、盤面の優位性を一気に失うことになります。むやみやたらにアタックすれば良いというわけではなく、小まめな盤面処理を含めたしっかりとした駆け引きが発生していると感じられました。



もう1つ例を挙げると、レスト状態になっている戦闘力“900”の強力な相手パルを倒したい場合、まず戦闘力“500”のパルでアタックし、続いて戦闘力“400”のパルで追撃して合計“900”のダメージを与えて撃破する、といった“集中攻撃”も可能です。
ただし、もしも戦闘力“500”分のダメージを与えただけでターンを終了してしまった場合、そのパルが受けていたダメージはターン終了時にすべて回復してしまいます。つまり、相手の大型パルを処理する際は、そのターン中に一気に火力を集中させて削りきらなければならないため、ここはプレイングにおいて絶対に意識しておきたい重要なポイントとなります。
パルが持つ特殊効果『クイック』について
パルには戦闘力・打撃力・コストといった数値だけでなく、それぞれ独自の“特殊効果”を持つものが存在します。現時点でも多種多様な効果が用意されていますが、ここではその代表的なものをいくつかご紹介します。

例えば「ペンタマ」は、『クイック』と呼ばれる特殊効果を持っています。これは相手のアタック宣言に合わせて手札から割り込んで発動できる能力で、発動条件として「手札の当該のカードを墓地へ送り、ソウルカードを1枚レストする」か「手札の当該のカードを墓地へ送り、他の手札のカードを捨てる」のどちらかを選ぶことで発動。相手のアタックを失敗(無効)にするという強力な効果を発揮することができます。


本作では、このようにパル自身が“スキル”や“スペル”のような役割を兼ねているケースもありますが、それとは別に、単体で使用して様々な恩恵を受けられる独立した「イベントカード」もしっかりと用意されています。

もう1つの例として、「グランモス」のように、原作さながらに『素材』や『食材』を生み出す能力を持ったパルも存在しています。こうして生み出した『素材』を消費することで強力な効果を発揮する別のカードも用意されているようで、カード同士の“コンボ”や“シナジー”を組み立てて戦うといった、TCGらしい奥深いデッキ構築も楽しめそうです。
パルを補助してくれる強力な「ギアカード」

原作ゲームの「パルギア」に該当するような、“ギア”と呼ばれるカードも存在します。例えば「シングルショットライフル」というカードは、敵パルに1000ダメージを与えた後も場に残り、毎ターン指定したパルの戦闘力を上げる効果を発揮します。パルが武器を使うという原作の要素が、『パルワールドカードゲーム』でも落とし込まれています。
ちなみに、この「ギアカード」はパルの攻撃で破壊できず、場に出せる数の制限もないので、かなり強力なものだと思えました。
パルをアサインして強力な効果を発揮する「建築物カード」

本作で一番ユニークだと感じたポイントが、この「建築物カード」の存在です。場にいるパルをレスト(横向き)にして「建築物カード」に『アサイン』することで、カードのドローや敵パルへのダメージといった、「建築物カード」ごとに用意された様々な恩恵を得ることができます。原作ゲームさながらに、拠点でパルたちを働かせるあの感覚が再現されており、非常におもしろい要素です。

また、この「建築物カード」は相手プレイヤーからアタックを受ける対象にもなり、カードに記載された“耐久値”以上の戦闘力でダメージを与えることで破壊することができます。
原作のサーバー(ワールド)におけるルールにもよるところですが、さながらライバルの拠点に攻め込んで破壊の限りを尽くすといった臨場感があり、この建築物をめぐる攻防こそが、本カードゲームならではの最大の魅力だと思えました。
全体的なプレイ所感としては、『パルワールド』ならではの魅力的な要素が随所に落とし込まれており、初心者でもすぐにルールを覚えられる分かりやすさと、スピード感のあるゲームシステムに強く惹かれました。
また、純粋なカードの引きや戦略性だけでなく、「ラッキーパル」のような絶妙な運の要素で盛り上がれそうなのもいいポイントでした。TCGプレイヤーはもちろん、友人や親子でカジュアルにワイワイ楽しむのにもうってつけのタイトルだと感じました。
『パルワールドカードゲーム』のよくある質問と回答
Q:拠点に出せるパル、建築物、ギアに制限はありますか?
A:パルは5体までで、6体以降を拠点に出す場合はすでに拠点に出ているパルから、1体を墓地に置く必要があります。建築物、ギアには制限はありません。
Q:手札に上限はありますか?
A:ありません。
Q:デッキは何枚で構築されますか?
A:メインデッキ50枚、ソウルデッキ10枚で構築されます。
Q:ラッキーパル、妨害はデッキに何枚まで入れられますか?
A:ラッキーパルは8枚まで、妨害には制限はありません。
Q:山札がなくなったらどうなりますか?
A:山札がなくなったプレイヤーの敗北になります。
A:パルは5体までで、6体以降を拠点に出す場合はすでに拠点に出ているパルから、1体を墓地に置く必要があります。建築物、ギアには制限はありません。
Q:手札に上限はありますか?
A:ありません。
Q:デッキは何枚で構築されますか?
A:メインデッキ50枚、ソウルデッキ10枚で構築されます。
Q:ラッキーパル、妨害はデッキに何枚まで入れられますか?
A:ラッキーパルは8枚まで、妨害には制限はありません。
Q:山札がなくなったらどうなりますか?
A:山札がなくなったプレイヤーの敗北になります。
トライアルデッキの中身を大公開。ブースターパックもいきなり開封!
いただいたトライアルデッキはその場で開封してもいいとのことで、せっかくなので(もらった以上)、『パルパゴスの夜明け グリーン・パープル』を早速開けてみました。中身は以下の通りです。

- カード固定60枚セット(メインデッキ50枚&ソウルデッキ10枚)
- 紙製プレイマット&クイックマニュアル
- ライフカウンター
- 素材&食材カウンター
- マーカー3種(ライフ、素材、食材)
- ブースターパック『パルパゴスの夜明け』1パック

カード固定60枚セットの中にはパラレルレアリティ【TSR/TSP】のうち1枚が必ず収録されているとのこと。パッケージを開けてカードを見ると……「グランモス」がパラレル仕様で入ってました。
原作ゲームをプレイした方ですと、初期リスポーン地点の“始まりの台地”付近にいて、攻撃したら最後、一撃でやられてしまうことを思い出すかもしれません。『パルワールド』をプレイしている人であれば“序盤から出会える強力なパル”として思い入れが深いですね。

続いて気になるのは、本トライアルデッキの封入物の目玉であるブースター第1弾『パルパゴスの夜明け』が1パック。やっぱりすぐに開けたくなってしまうのはゲーマーの性!
ちなみに、本作の基本となるレアリティは、C、U、R、RRの4種。その上に、同効果だけど箔押しやホロなどの豪華仕様となるSR、OSR、SP、SSPといった上位レアリティがあるとのこと。

パックには7枚のカードが封入。光カードが2枚出てきまして、1枚はRの「クレメーオ」。そしてもう1枚は……SRの「ボルカノン」! 登場時に木材(?)を3個得る、ターン1回、木材を3個消費することで、山札を上から5枚見て、コスト8以下のギアを1枚選んで登場させるという、中々に強力そうな効果を持っています。
やはり、どのカードゲームでもそうですが、カードのパックを開けるのにワクワクできる要素が多いのはいいですね!
トライアルデッキ2種とブースター第1弾は7月30日発売となりますので、お近くの店舗をぜひチェックしてみてください。
木谷高明氏が語る『パルワールドカードゲーム』への期待と自信。体験会参加者が思う本作の懸念点や疑問点にズバッと回答!

本体験会の後半では、株式会社ブシロード代表取締役社長兼本作のプロデューサーでもある木谷高明氏が登壇されました。木谷氏からは「このカードゲームは発売まであと1ヶ月ほどとなりましたが、本当に大きなTCGになると確信しております!」と力強いコメントが寄せられました。
また、本作の開発におけるエピソードも飛び出し、「最初にポケットペアへお伺いし、“ぜひTCGをやらせてください”とお伝えしたのは2年以上前のことでした」と本作が生まれたきっかけを振り返る場面も。
さらにルールの変遷についても触れ、「開発初期のルールから大幅に変更を重ねました。私の経験上、ルールをいじりすぎると当初の意図からブレてしまうことが多いのですが、本作は最終的にスッキリとした分かりやすい形に仕上がりました。ただの作業ではなく、しっかりと“ゲームを遊んでいる”感覚を強く実感していただけると思います」と、本作の仕上がりに大きな自信を覗かせていました。
この後、木谷氏への質疑応答が行われましたので、その内容を紹介していきます。
――昨今、どのカードゲームにおいても人気の高さや価格の高騰化が進み、商品そのものが入手しにくい現状にあると思われます。『パルワールドカードゲーム』については、ユーザーの手元にしっかり届くよう、流通などの面でどのような施策を考えていらっしゃるでしょうか?

木谷氏:本音を言えば、お客さんもショップも「なかなか買えないもの」が欲しいという側面はあるんですよね。手に入りにくいものを自分だけが手に入れたい、そして買った後に価格が上がるのを楽しみたい、というような。
ただ、そうなると「そもそもこれってホビーなのか?」「もはや金融商品なんじゃないか?」と思うレベルの状況でもあります。ブシロードクリエイティブではフィギュアやグッズなども手掛けているのですが、現在のトレーディングカードゲームは、そういった通常のMD(マーチャンダイジング)とはまったく異なるマーケットになってしまったと感じています。
その中で一番気を付けなければいけないことは、“ゲーム”という名がついている以上、遊べないと話にならないということです。値上がりを楽しむためだけのものであれば、買えないことが常識であっても通用するのかもしれませんが、遊ぶことが根本にあるゲームで、プレイヤーがまったく買えないのではお話になりません。
そこで当社としては、まずはトライアルデッキを絶対に市場で切らさないようにしたいと考えています。トライアルデッキがあればゲームができるので。
ただ、そうなると「そもそもこれってホビーなのか?」「もはや金融商品なんじゃないか?」と思うレベルの状況でもあります。ブシロードクリエイティブではフィギュアやグッズなども手掛けているのですが、現在のトレーディングカードゲームは、そういった通常のMD(マーチャンダイジング)とはまったく異なるマーケットになってしまったと感じています。
その中で一番気を付けなければいけないことは、“ゲーム”という名がついている以上、遊べないと話にならないということです。値上がりを楽しむためだけのものであれば、買えないことが常識であっても通用するのかもしれませんが、遊ぶことが根本にあるゲームで、プレイヤーがまったく買えないのではお話になりません。
そこで当社としては、まずはトライアルデッキを絶対に市場で切らさないようにしたいと考えています。トライアルデッキがあればゲームができるので。

一方で、ブースターパックもなるべく市場で切らさないように努めますが、需要の集中によって一瞬切れてしまう瞬間はあるかもしれません。ブースターパックに関してはその時その時の人気にも左右されますし、昨今はグローバルで流通する時代ですので。
実際、注文状況を見ると、英語版は日本語版を大きく上回る受注が来ており、全体の受注数の約半分がアメリカからなんです。『パルワールド』は特にアメリカでの人気がすさまじいですから、日本を訪れた外国人観光客のユーザーが、秋葉原や日本橋で「日本語版のカードがあるからお土産に買って帰ろう」となる可能性すら十分にあります。
しかし、繰り返しますが、トライアルデッキさえあればゲームを始めることができます。スタートダッシュのタイミングでトライアルデッキがお店にない、という状況は絶対にありえないと考えています。そのため、初期段階でいただいた注文に対して、正直に言って3倍くらいの数を作っています。
一瞬店頭から消えることがあっても、ずっと品切れが続くようなことにはさせません。ブースターに関しても、初期需要以上に実は潜在的な需要がものすごくあるという可能性を視野に入れ、状況に応じて迅速に対応していきたいと考えております。
――『パルワールド』は非常に魅力的で盛り上がっている作品ですが、IPとしては誕生してまだ日が浅い側面もあります。従来のカードゲームですと、長い歴史を持つIPであれば、膨大な数のキャラクターやモンスターをカード化していく流れが一般的でした。TCGは一般的に3〜4ヶ月サイクルで新弾が発売されますが、原作ゲームに登場するパルやキャラクターだけでカードのバリエーションを確保できるのかなど、今後のカード化のペースや、原作の拡張タイミングとの兼ね合いについてはどのようにお考えでしょうか?
木谷氏:まず、『パルワールドカードゲーム』にはいろいろな種類のカードがあり、必ずしもパルが描かれたカードだけではないため、ルール上のデザイン空間を活かしてカードのバリエーション自体を豊富に増やしていける、というのが方向性として1つあります。
新弾のリリースに関しては、ブースターパックを3ヶ月に1回(年4回)のペースで発売していく予定です。また、話題が途切れないように、ブースターパック発売の合間に定期的に構築済みのトライアルデッキやサプライセットを出していく予定です。
プロモーションカードなどを含めても、1年間に登場するカードはおおよそ700枚前後に収まるかなと思います。この規模であれば、同じパルであってもイラストやカードテキストを変えることでバリエーションをつけることも十分に可能です。
――トライアルデッキにブースターパックが1パック同梱されているのは非常に珍しい試みだと感じました。これにはどのような戦略や狙いがあるのでしょうか?

木谷氏:目的は主に2つあります。まず1つ目は、国内の先行販売会をはじめ、海外の「Anime Expo」などの世界中のイベントや一部店舗での先行展開において、ユーザーの皆様に“ブースターパックがどのようなものか”をいち早く知っていただきたい、という狙いです。
そしてもう1つの目的は、仮にブースターパックが市場で枯渇してしまった場合、人気が集中して店頭からパック自体が完全に消えてしまうと、ユーザーがパックに触れる機会すら失われてしまいます。
そんな時に、トライアルデッキがあれば、それを購入するだけで必ずブースターパックが1つ手に入ります。たとえ急激な立ち上がりで爆発的な人気となり、ブースターが手に入りにくくなったとしても、誰もが確実にパックの中身を体験できる仕組みを作っておきたかった。主にこの2つの目的から、今回はトライアルデッキにブースターを同梱するという形をとっています。
――ブシロードでは現在、多種多様なテーマ(IP)のカードゲームを展開されています。ブシロード全体として、どういった方針を根底に置いてカードゲーム化をしているかをお聞きしたいです。
木谷氏:もともと19年前にこの会社を立ち上げた当初から、私が目指していたのは「カードゲームで世界一になる」ということでした。
ただ、プレイヤーの数や売上だけで世界一になるというのは、非常にハードルが高いのも事実です。もちろんそこも目指してはいますが、現在我々が運営しているタイトル数は、細かく分けると11タイトルにのぼります。実は、この“運営タイトル数”という一点においては、すでに世界一になっているんですよ。それほど複数のカードゲームを同時に運営し続けるというのは、本来難しいことなので、だからこそ、その部分で世界一を確立しました。
これだけ多くのタイトルを手掛けていると、日本国内だけでなく海外のメーカーからも「うちのIPでカードゲームを作ってくれませんか?」とか、「日本語版をそっちで作っていただけませんか?」といったお話を、本当にたくさんいただくようになりました。同時に並行して運営できる上限は15〜16タイトルほどだとは考えていますが、今後もさらに広げていくのもありかなと思っています。なので、まずは運営タイトル数で世界一、次にプレイヤーの数、そして売上。後半2つは非常に高いハードルですが、今後とも目指していきたいと考えています。
――そうすると、今回の『パルワールドカードゲーム』の事例についても、先方からお話があってスタートした形だったのでしょうか?
木谷氏:いえ、『パルワールドカードゲーム』に関しては、こちら側からのアプローチです。
商品化の流れにはいろいろなパターンがあります。先方から「何かできませんか?」と相談されることもあれば、単純に「うちの作品をカードゲームにしてほしい!」というケースなど。ただ、他社のIPを“単体のカードゲーム”として立ち上げる場合は、作品の性質が独立したTCGに本当に合っているかどうかの見極めが非常に重要になります。
その点、ポケットペアさんは最初からカードゲーム化に対して非常に高い関心を持たれていました。そのため、具体的な座組が決まる前段階から、お互いに「ぜひやりましょう!」と、最初の段階から話が進みましたね。何しろ、思い立ってすぐに突撃訪問したくらいですから(笑)。
――原作の『パルワールド』はかなり幅広い年齢層の方が遊んでいるイメージがありますが、この『パルワールドカードゲーム』を通して、どの年代をコアターゲットとして狙っていきたいと考えていますか?
木谷氏:現在のカードゲーム市場全体として考えると、コアになっている年齢層はやはり20代後半から30代前半ですので、まずはそこをしっかりと狙っていく必要があります。
ただ、先日の「カードゲーム祭2026」で講習会を開催した際は、非常に多くの親子連れが足を運んでくれました。原作のゲームが好きだからという理由で来てくださるお子様や女性の方も多く、客層としては想像以上に幅広いなと感じています。
そもそも『パルワールド』はSteamを中心としたデジタルのゲームですから、ユーザーの手元にものが残るわけではありませんので、形として残る実物が欲しいという、ライトユーザーやコレクター層の需要が意外とあるのではないかと考えています。
そうすると、実際の年齢層や性別はかなり幅広くなるはずですし、世界中で遊ばれている作品ですから、海外でも広く遊ばれる可能性は非常に高いです。中心層としてはもちろん20代後半のど真ん中をターゲットとして狙っていきますが、そこからどう広がっていくかは未知数ですし、当初我々が想像していたよりも大きな広がりを見せるのではないかと期待しています。
――講習会についてですが、国内120以上、全世界で400店舗と、かなり規模があると思うのですが、講習会以外のショップでの大会などのイベントの運営についてはどのようにお考えでしょうか。
木谷氏:公認大会は8月から、全世界400店舗で開催予定です。そのうち日本が120店舗以上で実施します。海外では、「Anime Expo」をはじめとしたさまざまなイベントが7~8月にかけて開催されますが、当社も出展し、ゲームに触れていただく機会を作っていきます。
「Anime Expo」だけで講習会に参加いただくユーザーの目標は2,000人程度。3月のシカゴのイベントで実施した時は600人が講習に参加してくれましたので、目標達成は可能ではないかと考えています。
『パルワールドカードゲーム』は、他のカードゲームと比べても、ルールを理解して1ゲーム終えるまでの講習時間が非常に短く済むという大きな強みがあります。普通なら2回しか体験枠を回せない時間でも、このゲームなら3回行うことができるほどです。それくらいハードルが低くスッキリとしたゲームデザインになっていますので、今後の講習会はどなたでも非常に参加しやすいものになると確信しています。
全国のカードショップにて、『パルワールドカードゲーム』の講習会を実施
ブシロードスタッフが『パルワールドカードゲーム』の遊び方を分かりやすくレクチャーする講習会を、120を超える全国のカードショップで実施します。
カードゲームの経験や事前知識は一切不要&講習用のデッキを貸し出しますので、手ぶらで気軽に参加可能です。さらに、木谷氏による直接レクチャーを実施する店舗もあるとのこと!
参加費無料&参加賞もゲットできるので、興味がある方は下記のリンクから開催店舗を確認してみてください。
- 開催日程:7月4日~
- 会場:日本全国のカードショップ120店舗以上で実施
- 参加費:無料
- 参加方法:当日受付(先着順)
