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アニメ『ザ・ファブル』16話感想。名言“ペダイヨチャ”がついに炸裂。河合は人気声優の梶裕貴さんにやらせていいキャラなのだろうか(※最高です)(ネタバレあり)

文:カワチ

公開日時:

 TVアニメ『ザ・ファブル』の第16話“下山の男…。”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『ザ・ファブル』第16話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]


あっさりクマを撃退! アニメ『ザ・ファブル』16話感想


 “ファブル”と呼ばれる伝説の殺し屋が、1年間、誰も殺さずに一般人として大阪で暮らす姿を描く『ザ・ファブル』。アニメ版は『装甲騎兵ボトムズ』で知られる髙橋良輔さんが監督を務めます。

 第13話で小島編が終了し、第14話よりサバイバル編がスタート。ギャグが多めのサバイバル編ですが、野生のクマが出現したことで一気に緊張感が増しましたね。とはいえ、クマと遭遇したら死んだふりだけはするなと忠告されていたクロが咄嗟に死んだふりをしてしまったりと、基本的には笑えるシーンが多めです。人間の嫌なところが描かれた小島編に比べるとリラックスして観ることができますね。今回はクマとの再戦がありつつも、留守番をしている洋子がヒマを持て余して河合をバーに誘う展開も描かれます。


 山での野生のクマとの死闘と、都会での男と女の駆け引きを同時に描くストーリー展開はカオスでありつつも、このカオスっぷりこそ『ザ・ファブル』とも言えますね。なお、通常の作品であればクマとのバトルがメインとなり、バーのシーンはおまけになりそうですが、『ザ・ファブル』はバーのシーンもめちゃくちゃおもしろい!

 原作でも最高のシーンですが、アニメ版は洋子を沢城みゆきさん、河合を梶裕貴さんという実力派が演じており、さらに笑えるものになっています。河合は第8話にも登場したキャラクターですが、愛すべきキャラクターなので、今回、改めて登場してくれてうれしかったですね。

 今回のアニメはアキラのパートと洋子のパートが目まぐるしく変わる構成でしたが、記事では分かりやすくアキラのパートと洋子のパートの感想を分けてお届け。実際はどのような流れになっていたのかはぜひアニメで確かめてみてください。なお、現在はYouTubeのフル☆アニメTVで13~16話までが期間限定で無料公開されているので、こちらでチェック可能です。




 アキラのパートについては、マムシを食べて下半身が元気になってしまったクロにいきなり笑わせられます。生理現象だから仕方がないのですが、なんとかごまかそうとするクロがおもしろくて笑わずにはいられませんでしたね。岩崎諒太さんの芝居も絶妙で、アニメならではの良さが詰まっていました。クマとの対決を前に「リラックスしろ。体を固くするな」というアキラに対して、心のなかで「アソコは硬くなっています」と返事をするクロのシーンなどはテンポ感ふくめて最高でしたね。


 なお、前かがみで元気になっていることを誤魔化すクロですが、アキラはそんなことはお見通し。からかったりせず、マムシを食べれば当然の反応であることをクロに伝える彼が格好良すぎましたね。こんなのクロでなくても惚れてしまうでしょう。アニキ……。

 用意していたトラップでクマの目をひるませ、マムシの毒を塗った矢で撃退するアキラのシーンは、この部分を何度も観直したくなるほど華麗なもの。『ザ・ファブル』は静かに進行する作品なので、たまにこういったスピーディーな展開があると、より迫力があるんですよね。また、簡単にクマを追い返すアキラにクロが心のなかでツッコミを入れていましたが、これは視聴者の代弁にもなっていましたね。本当にアキラが強すぎて笑える。


 洋子のパートは最初の最初こそデートに向けて河合に好かれるような服装を選ぶ洋子がかわいかったですが、すぐに酔いつぶれる姿が見たいという本心が明らかに。ヒマだから楽しみたいというピュアな動機が彼女のひどさをより際立たせていました。

 何も知らない河合は気合いを入れてバーへとやってきますが、マスターは洋子の本性を知っているので微妙なリアクション。心の声で河合の健闘を祈るマスターですが、きっと恋愛が成功することではなく、酒での勝負のことでしょうね。もしくは、酒で潰されたあとに無事に戻ってくることを祈っていたのかも……。




 バーのシーンは洋子と河合が腹を探りあうなかで、マスターが心の中で解説やツッコミを入れるのがよかったですね。河合はあらかじめマスターに自分の酒を薄く作るようにお願いしていましたが、公平にふたりとも濃いお酒を出します。なお、洋子と河合の会話はアウトドアの話題となっており、ちゃんとアキラたちの行動とリンクしているのが芸が細かかったですね。


 テキーラで酔いつぶれた河合はトイレで吐きながら、ろれつが回っていない状態で「大丈夫、洋子ちゃん」と心配する洋子に伝えますが、彼女は聞き取れた部分を略して河合のことを“ペダイヨチャ”と呼ぶように。ひどすぎる(笑)。しかも、最後には水を渡すフリをしてテキーラを渡し、河合……ペダイヨチャを完全にダウンさせます。倒れた彼は大のほうをおもらしして……。まさか梶裕貴さんがここまで情けない姿を見せる人物を担当してくれるなんて。ほかのアニメでは絶対に演じないようなキャラクターで最高でしたね。


 さて、次回はいよいよ“宇津帆編”がスタートですね。原作では最初からめちゃくちゃ胸糞悪くなる展開でしたが、アニメでどう描かれるのか楽しみ。あんなシーン、観たくないけど、やっぱり観てみたい。そんな複雑な気持ちで一週間を過ごすことになりそうです!

カワチRPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。

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