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アニメ【推しの子】16話感想。「一緒に殺してあげる」の愛の重さよ…。かなとのレスバもめっちゃ笑える、あかねの魅力が詰まった回。雰囲気の違いも気づいた?(ネタバレあり)

文:カワチ

公開日時:

 TVアニメ【推しの子】の第16話“開幕”の感想をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、【推しの子】第16話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

あかねの魅力がたっぷり!【推しの子】


 原作が赤坂アカさん、作画が横槍メンゴさんの人気コミック【推しの子】のアニメ版。第2期は原作コミック第5巻の“2.5次元舞台編”が描かれることになります。


 今回の第16話は“グロス”という制作方法で、production IGが手がけたもの。グロスというのは1話まるごとほかの会社が請け負うことなので、いつもの【推しの子】との演出や塗りの差異を探してみるとおもしろいかもしれません。


 さて、前回は感情演技をするために過去の出来事を振り返ったアクアがアイの死をフラッシュバック。調子を崩して泰志の家で休むことになりました。あかねが付き添ってくれることになりましたが、今回はエプロン姿で料理を作ってくれたりしてかわいかったですね。あーんして食べさせようともしていましたし、これで落ちないアクアがすごい。

 アクアは復讐の相手を捜すという大事な目的があるので恋をしないのでしょうか。もしくは転生前の雨宮吾郎が大人だったので恋の対象には見えないとか? まぁ、なんにしろこれだけ尽くしても報われないあかねがちょっとかわいそうですし、そんなポジションだからこそ応援もしたくなる(笑)。

 この食事のシーンでは泰志の母親も登場。原作でも、“ザ・かーちゃん”感といったデザインで笑えましたが、アニメ版は髪の毛が紫色になっていて、さらに“おかん”といった感じで最高。和みました。

 その後のシーンではあかねがアクアの子ども時代の演技を見せてもらうことに。泰志はアクアが子どものころの演技を人にあまり見せたがらないと言いますが、あかねは動画内で再生される演技をみて、感情が乗っていない演技だからだと気付きます。

 あかねはアクアとふたりきりになったあと、彼の力になるべくどうして役者になろうと思ったのか聞き出そうとしますが、彼は「言っても理解して貰えないし 言うつもりもない」と拒否。さらに食い下がるあかねに対し、「俺の目的が人を殺すことだったらどうする?」と伝えますが、ここのあかねの返事は、まさかの「一緒に殺してあげる」。


 どんどん闇に呑まれていくアクアに対し、さらなる闇で応えるあかねが最高。その言葉でアクアは毒気が抜け、泰志に感情演技を習うことを決意しましたし、あかねのファインプレーでしたね。

 続いてのルビーがアクアの練習を覗こうとするシーンはギャグがたっぷりのコメディチックなもの……ですが、アクアとあかねが一緒に帰ったと聞いたルビーが、「子供が出来るような真似はしない」「してたら心の底から軽蔑する……」と語るルビーの表情はとても暗いものでしたね。

 ルビーは自分の父親と重ねてこのような感情になったのではないかと考えられます。アクアに比べて明るいルビーですが、当然ながら彼女にも葛藤はあるんですよね。

 その後のシーンでは、ルビーと一緒に来ていたみなみが鴨志田にナンパされてしまいますが、メルトが助けてくれることに。そのことが原因で鴨志田とメルトが揉め、メルトは演技が下手だということをドストレートに突き付けられてしまいます。

 ここは悔しくても言い返せないメルトを応援したくなりましたね。第2章の芸能界編に登場したメルトは嫌なヤツでしたが、過去の自分を反省して、ひたむきに頑張っている“2.5次元舞台編”の彼は成長を感じられるとてもいい人物です。

 なお、この次の場面ではルビーがナンパ男・鴨志田と連絡先を交換していたことが判明。事務所でかなとMEMちょにたしなめられます。みんなでご飯に行くという話を信じていたルビーに対し、ふたりは男に下心があることを伝え、連絡先をブロックしてあげます。このふたりがいてくれてよかった(笑)。

 後半はかなとあかねのギスギスがコミカルに描かれることになりますが、ここが本当によかった! あかねが子役のときに憧れていたのが自分だと知ったかながあかねに対してマウントを取るシーンはコミック版も大好きで読み返しているのですが、アニメはコミカルな演出と、潘めぐみさんの芝居が最高でよかったですね。潘めぐみさんのポストによると、子役時代のかながあかねを煽っているイメージということでしたが、バッチリでしたね!


 当時の本まで用意して煽るかなでしたが、あかねがピーマン体操が代表作のことを言い返し、さらにかながあかねこそ恋愛リアリティショーであったことを伝えてカウンターするなど、レスバシーンはとにかくおもしろかったです。


 さて、次回からはいよいよ2.5次元の舞台が本番。原作も圧倒されるシーンばかりだったので、アニメでどう表現されるのか楽しみです!

カワチRPGとビジュアルノベルが好きなゲーマーで、誰にも気付かれないようなマニアックな小ネタを記事に織り込むのが好き。深みのあるゲームが好きかと思えば、本当は肌色が多ければなんでもいいビンビン♂ライター。

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