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『ロシデレ』が2024夏アニメで注目すべき作品である理由3選&今から追いつく方法は?(ネタバレあり)【時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん】

文:米澤崇史

公開日時:

 放送中のTVアニメ『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』(ロシデレ)の魅力を紹介します。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』の物語に関する記述があります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

 『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』は、角川スニーカー文庫で刊行中の燦々SUN先生原作のライトノベルを原作としたTVアニメ。

 TVアニメ第1話の放送以降大きな話題を呼び、原作のシリーズ累計発行部数も角川スニーカー文庫ラブコメとしては史上初の500万部の大台を突破するなど、大きなヒットを記録している作品です。

 ここでは、筆者が考えるアニメ版『ロシデレ』が人気になった3つのポイントを紹介していきます。

一見完璧超人だけど、実はちょっとポンコツ? "令和のツンデレ”ヒロインなアーリャ【ロシデレ】


 やはり『ロシデレ』を語る上で欠かせないのは、メインヒロインであるアリサ・ミハイロヴナ・九条(アーリャ)の存在です。

 ロシア人の父と日本人の母を持つハーフで、中学3年生の時に幼い頃に育った日本の学校に編入。学年トップの成績を取り続け、スポーツも万能、高校に上がってからは生徒会で会計を務めるなど、完璧超人と言っても過言ではないくらいのスペックの持ち主です。

 一方で、他人に対して結構あたりが強いタイプでもあり、一般生徒からは“孤高のお姫様”と呼ばれて距離を置かれていたりもしています。

 『ロシデレ』は、そんな超のつく高嶺の花であるアーリャが、主人公の久世政近に対して、表向きには“ツンツン”しながら、ロシア語でいきなり“デレ”てくるのが特徴でもあり、アーリャはいわゆる“ツンデレ”に該当するキャラクターとなっています。


 ツンデレって、簡単にデレすぎるとそれはそれで魅力がなくなるし、かといってデレをもったいぶりすぎると印象が悪いままストーリーが進んでしまいます。

 個人的にこのバランスをどうとるかによって、ツンデレヒロインが魅力的になるかが決まると思っているのですが、アーリャの場合は周囲に人がいるような状況でもいきなりロシア語でデレてきて、直後に何事もなかったかのようにツンケンした態度に戻るのが新しいんです。ツンデレは一時期ブームになりすぎて、今は一種の古典芸能みたいになりつつありますが、アーリャについては「“令和のツンデレ”はこうなんだ」と思わせるくらい新鮮さを感じました。


 また、スペックの割にはメンタル部分が結構脆く、不足の事態に直面すると急にポンコツ化するなど、不憫かわいい系の属性持ちなのも個人的なかわいいポイント。

 政近が他の女の子と仲良くしていると結構露骨に嫉妬したり、辛いもので涙目になったり、クールそうな見た目に反して感情表現が豊かで、場面によっていろんな表情を見せてくれるのもアーリャの魅力だと思います。

周りを固めるキャラも魅力的な存在ばかり! なかでも実妹+幼馴染+オタクの属性過多ヒロイン・周防有希は強すぎる【ロシデレ】


 ヒロインの魅力でいうなら、アーリャ以外のヒロインも負けていません。どのキャラクターも魅力的なんですが、やっぱりそのなかでも作品の魅力に大きく貢献しているのは、周防有希ではないでしょうか。


 良家のお嬢様で政近の幼馴染でもある完璧な優等生……というのは表向きの顔で、実は政近の妹で、大のアニメオタクという裏の顔を持っています。

 “幼馴染”か“妹”属性のキャラクターは、複数ヒロインが登場するラブコメなら結構な割合でそれぞれ一人はいますが、その両方の顔を使い分けるというのはかなり斬新でした。

 しかもそれに加えて、超のつくアニメオタクという一面まで持ち合わせている属性過多っぷり。『ロシデレ』は、アーリャというキャラクターの存在が物語の大きな核になっている作品ではあるのですが、有希はあまりにキャラクターとしてのインパクトが強烈で、アニメでもアーリャに負けない存在感を発揮しています。


 兄である政近に対しては、朝に馬乗りになって目を覚まさせるイベントを起こすなど、ちょっとギャグっぽく誘惑するシチュエーションが多いんですが、そのなかに政近のことが好きでたまらない“ガチ”な感情が見え隠れしているのも好きなポイント。


 政近のことが好きだからこそアーリャとの仲を応援したい想いもありつつ、大好きな政近を取られてしまう葛藤が隠されていたり、めちゃくちゃ重たい過去を持っていたりと、キャラクターとしての深さもあって、いろいろな面でドラマを面白くしてくれています。

 アーリャと同じくらい、『ロシデレ』に欠かせない存在と言っていいでしょう。

常にヒロインたちがかわいい作画の安定感。1話の靴下を履かせるシーンがすごかった【ロシデレ】


 『ロシデレ』のアニメーションの制作を担当しているのは、『ゆるゆり』や『月刊少女野崎くん』、【推しの子】など、日常・恋愛アニメに定評のあるスタジオである動画工房。

 さらにキャラクターデザインと総作画監督は、あの『ラブライブ!』シリーズで知られている室田雄平さんが務めているだけあって、とにかく登場するヒロインたちがめちゃくちゃかわいい。


 もちろんキャラクターの魅力やストーリーも重要なんですが、やっぱりラブコメでは、ヒロインがちゃんとかわいく描かれていてこその部分があります。

 その点『ロシデレ』は作画がハイレベルで安定していて、どのカットを切り取ってもヒロインがかわいいんですね。今回紹介したアーリャと有希だけではなく、アーリャの姉のマーシャ、有希の従者である君嶋綾乃も含めてどのヒロインも魅力的なんですが、これには作画の安定感が寄与している部分も大きいんじゃないかなと。


 その安定感ある作画で描かれるお色気シーンも見どころで、とくにフェティッシュ(いわゆるフェチ)を感じさせる描写は素晴らしいの一言。

 なかでも1話で政近がアーリャに靴下を履かせるシーンは、直接的にアレなことをしているわけではないんですが、アーリャ役の上坂すみれさんの熱演も相まっていろいろ凄まじいことになっていて、このシチュエーションに対する制作陣のこだわりを感じました。『ロシデレ』のヒットには、あのシーンのインパクトもかなり貢献したのではないかと思っています。


 アニメ放送も、いよいよクライマックスに差し掛かりつつある『ロシデレ』。アーリャを筆頭としたヒロインたちのかわいさと、フェティッシュなお色気シーンに引き続き期待したいところです。

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米澤崇史:ロボットアニメとRPG、ギャルゲーを愛するゲームライター。幼少期の勇者シリーズとSDガンダムとの出会いをきっかけに、ロボットアニメにのめり込む。今もっとも欲しいものは、プラモデルとフィギュアを飾るための専用のスペース。


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