三つ子の魂百までと言われますが、幼少期に限らず、ゲームを遊んだ思い出は脳に深く刻まれるもの。
何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PS4で2015年5月19日に発売されたRPG『ウィッチャー3 ワイルドハント』について語らせていただきます。
何年、何十年たっても、「なんでオレ(私)、こんなこと覚えてるんだろ…」と愕然とするような記憶が残りがちでして。
そんな脳のメモリ(記憶・容量)を無駄づかいしている例を語ります! 今回は、PS4で2015年5月19日に発売されたRPG『ウィッチャー3 ワイルドハント』について語らせていただきます。
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剣と魔法と圧倒的なストーリーに酔いしれる大人のためのRPG
怪物退治の専門家・ウィッチャーのゲラルトが繰り広げる、剣と魔法の正統派ファンタジーRPGが『ウィッチャー3 ワイルドハント』。10年前の作品とは思えない完成度で、筆者のRPG人生でも最高峰の超名作タイトルです。
主人公のゲラルトさんは白髪に金色猫目のダンディーなおじ様。ウィッチャーになるため、変異誘発剤を使って肉体改造をする試練には、さまざまな副作用があり、その1つに「感情に乏しくなる」というものがあるのですが、ゲラルトさんはウィットに富んだ冗談も言える、男も惚れるイケオジです。確かに大きく感情を見せることはありませんが、ごく稀に見せるわずかな表情の変化に、ゲラルトさんの人間味を感じて惹かれてしまうはず!
主人公の年齢が高めなこともあり、物語も大人向け。死が身近な日常、どちらが正解か悩ましい選択肢、魅力的な女性陣とのロマンスに溢れています。小説が原作のゲームなので、ストーリーはとても壮大で重厚。王道ファンタジーのオープンワールドに思う存分酔いしれることができます。筆者は過去作未プレイでしたが、ゲーム内の図鑑にキャラクターや怪物の詳細が驚くほどの文字量で解説されているので、『3』からプレイしてもしっかりキャラを理解できるのも素晴らしいポイント!
ではここで、私の”一見非情に見えるけど実は情に厚く、カードゲーム大好きで、お水とフルーツが主食の健康志向、そのうえ愛する人には一途なイケオジ”ウィッチャーの冒険を振り返ります。
苦節9年でトロコン。容器に入った水を飲みまくる健康志向ウィッチャーの冒険
対人戦では鋼の剣、怪物相手には銀の剣と、2本の剣を使い分けるのがウィッチャー。この設定にわくわくしませんか? 自分は発売当初のPS4版でプレイしていましたが、愛するゲーム故にどうしてもプラチナトロフィーが取りたい! でもプレイヤースキルが低く、戦闘のリトライが多い……。ということで、昨年リトライのロード時間が快適なPS5版でリプレイ。難易度デスマーチに挑戦したのでありました。プレイし始めの頃は左右の剣を間違って抜いていたへっぽこウィッチャーも、9年近く経てば間違えることもなく、敵にあわせたオイルを塗っての剣の強化なども、怪物図鑑で確認しなくてもわかるまでに成長しました。こんな自分を見たら、きっとウィッチャーの先生的存在のヴェセミルもニッコリと頷いてくれるでしょう。
最高難易度のデスマーチだと、低難易度の時と違い瞑想するだけで体力を回復することができなくなります。宿屋的なものは存在しないため、(娼館はあるけど……)回復は基本的にアイテム頼りです。ボスなどの戦闘時は高級な回復薬を使用しますが、普段の戦闘では手軽に手に入るし、酔うなどのデメリットもない“容器に入った水”を飲みまくります。あとはフルーツとかを食べます。なんというか……だいぶロハスなウィッチャーが誕生しました。
ウィッチャーは魔法剣士でもあるので、戦闘中に数種類の魔法(印)を使用します。衝撃波や炎を出したり、敵を操る印などがありますが、デスマーチで一番活躍したのが、“クエン”の印。敵の攻撃を一度だけ防いでくれるうえに、強化すればバリアが破壊された時にダメージを与えてくれるという便利なもの。再使用にはクールタイムがあるので、多勢や手数の多い敵には苦労しました。
最終的には、「こんなふうに死人が出るということは、おそらく幽鬼の仕業……。銀の剣に悪霊のオイルを塗って備え、魔法陣の中に入った幽鬼に攻撃が通るようになるイャーデンの印で戦おう!」と、気分はベテランウィッチャーになりました。物凄い自己満足に浸れる~!
グリフィン、セイレーン、吸血鬼など、ファンタジーでお馴染みの面子のほかに、多種多様な怪物が登場しますが、作中一番筆者の印象に残ったのは“森の貴婦人”と呼ばれる沼地の妖婆たち。彼女たちの登場シーンの衝撃は、ぜひプレイして感じて欲しいところです。
ブラック・ジャック的プロの仕事の流儀
行く先々で仕事を依頼されるウィッチャー。怪物退治や、行方不明の人探しなどが主なものになります。依頼を受ける際は価格交渉があるのですが、最初は高めに設定して「この人でなし!」などと罵られたあとに依頼をこなし、「家族の薬代などでたいへんだろう。金はいらない。」と支払いを断る、高名な無免許医師のようなプレイを楽しんでいました。当然、態度が悪い依頼人からは巻き上げられるだけ巻き上げます!
そんなプレイをしていたら、通り過ぎるだけで罵ってくる人々の中に、「ありがとう、ウィッチャーさん」と感謝の声が聞こえてくるようになりました。嬉しい! 極めつけは「息子が生まれたら、ゲラルトと名付ける!」という男性。感謝というか、もはや強火のファンのような村人の変化に感動して、一時期は私も息子が生まれたらゲラルトと名付けようかと半分本気で考えましたが、叶いませんでした。せめて息子が18歳になったら本作をプレイしてもらいたいと思います。何年経っても色褪せない名作ですもの!
ブラック・ジャック的人情プレイは自己満足度が高いとはいえ、武器やら防具やらを整備するのに、実際金欠で苦労しました。野盗から巻き上げた装備品やら、ダンジョンで手にした日用品アイテムなど、少しでもお金になるものはすべて手に持ち、町で売って小銭を稼ぐという、日本人的“もったいない精神”の塊な私のゲラルトさんは、重量オーバーで走れなくなることが多々ありました。野を超え山超えやっと辿り着いた商人が薬草関係のみで、重量の大半を占める武具は買い取りしていなくて絶望したり。どんなに重いゲラルトさんも乗せて走ってくれる愛馬のローチには本当に感謝。
ちなみにゲラルトさん、そのへんの野盗が乗っていた馬や野生の馬に乗っても「それいけ! ローチ!」と、どんな馬でもローチと名付けるおちゃめさんでもあります。ゲーム内でもその説明があります(笑)。
おちゃめなイケオジ(声:山路和弘)でモテないはずがない! ゲラルトさんにはたくさんの美女たちとのロマンスがあり、DLCにもそれぞれヒロインがいるのですが、自分は魔女・イェネファーを一途に思う硬派なゲラルトさんを貫きました。強気な美女なのに嫉妬深いところがチャーミングで大好きです。
“おとり”と“諜報員”カードが強い! 白熱のカードゲーム“グウェント”が楽しすぎる
ストーリーも戦闘も楽しいオープンワールドなのに、ミニゲームも面白すぎるスキのなさ。これは、自由に組んだデッキの中から、ランダムに選ばれた10枚のカードを交互に場に出し合い、カードに記載されたポイントの合計が高い方が勝ち、というシンプルなカードゲームです。近・中・遠距離の得意なカードや、それぞれの距離の攻撃力を削ぐ天候カード、任意の距離の攻撃力を2倍するカード、デッキから仲間を呼ぶカードなどもあり、考えた戦略がカチッとはまった時の嬉しさといったらない。
選ぶ勢力によって、デッキに入れられるカードに制限があるのですが、中距離が得意な勢力、個々の戦力は弱いけど仲間を大量に呼び寄せる勢力と、個性もさまざま。筆者がとくに好んで使っていたのは、相手の場に置く代わりに、自分のデッキから2枚カードを引くことができる“諜報員”のカードが多いニルフガード帝国の勢力デッキです。バトルにおいて大事なのはやはりカード枚数! 力こそパワー! 諜報員とか知的な雰囲気を醸しながら、単純に物量で勝っていくスタイルです。
ゲームは3ラウンド制なので、1ラウンド目にひたすら諜報員を送り続けていると、CPUはポイントの差で自分が勝っているので、パスをしてきます。パスをするとそのラウンドでは追加でカードを出すことができないため、こちらはその後ギリギリ勝てるポイントを計算して無駄なく勝ちに行けるんです。続いて2ラウンド目は相手が全力で勝ちに来るので、こちらは弱めのカードでターンだけ稼いで相手にカードを出し尽くさせます。そして3ラウンド目はずっと俺のターン! で勝つことができるわけです。
相手も帝国デッキだと、1ターン目は諜報員の応酬でイーブンに思えますが、そこで活躍するのが“おとり”のカード。これは場にあるカードをポイント0のおとりカードとすり替えることができます。送られて来た諜報員をおとりで手札に加え、それをまた相手に送り込みます。カードは作中に登場するキャラクターが描かれているため、「フフフ……、まさか自分が送った諜報員が寝返ったとは思うまい……」と悦に浸れます。相手もおとりカードで寝返らせて来ると、自分が怒るはめになるのですが(笑)。
帝国デッキでの一番の強敵は、ワイルドハント勢力でしたね……。大量に仲間を呼ばれたうえに「パホッパホー」と攻撃力2倍の角笛を吹かれ、なすすべなく敗退することが何度かありました。
勝てば市場には出回らない貴重なカードが手に入るので、収集要素好きにはたまらなくて、行く先々のプレイヤーにひたすらカードバトルをけしかけるゲラルトさんなのでした。
この“グウェント”、なんと『グウェント ウィッチャーカードゲーム』として、単独でも遊べるアプリにもなっています。作中夢中になった方はこちらもぜひチェックしてみてください。
そんな神ゲー『ウィッチャー3』が、なんと今週の1本で5月21日まで75%オフの1,650円(税込)でセール中です。しかもDLC2本が入ったコンプリートエディション。お得すぎるので、RPG好きな18歳以上の方はとりあえず買っておきましょう! そしてあなた流のウィッチャーとしての冒険を楽しんでいただきたいです!