電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、NERDY PENGUINが贈る、お母さんに隠れて夜ふかしをする子ども視点のホラーステルスゲーム『Time for Bed - 夜ふかしの悪夢 -』をレビューします。

なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
誰もが覚えている、懐かしさと恐怖が交錯する記憶【Time for Bedレビュー】
本作は、単にステルス要素やホラーで驚かせるだけの作品ではありません。プレイヤー自身の記憶や体験とリンクしながら進行していく、非常にパーソナルで没入感のあるタイトルということを先にお伝えしたいです!

『Time for Bed』の最大の魅力は、子どもの頃の“夜更かし”のノスタルジーと、それを包み込む恐怖感の融合にあります。
誰もが一度は経験した、親に隠れて夜更かししてゲームをしていたあのドキドキ感……ちょっとだけ背徳的で特別だった思い出。本作では、まるであの頃の自分に戻ったかのような感覚が味わえます。そんな記憶を呼び覚ましつつ、そこにホラー要素を重ねることで、懐かしさだけでは終わらない深い感情を引き出してくれるという、誰もが体験したことあるという、他にはないホラー作品になっています。

本作の舞台は、悪夢の中の子ども部屋。ゲームボーイのようなレトロなゲーム機を手に、お母さんに見つからないようにゲームを進めていきます。


このシチュエーションと、ピクセルアートで描かれたビジュアル、懐かしさあふれるゲーム機のデザインが、90年代〜2000年代初頭の記憶を呼び起こしてくれるのでかなりワクワクします!


しかし、そこに緊張感を与えるのが“ホラー”要素。お母さんが家の中を徘徊し、いつ部屋に入ってくるかわからない状況は、まさにあの頃の「見つかったら怒られる!」というリアルな恐怖を再現。部屋の照明の変化や時計の秒針の音、ナニかが落ちる音、そして足音といった細やかな演出が、その恐怖感をじわじわと高めていきます。


懐かしさと緊張感、その狭間にある不思議な感情を味わってみたい方には、ぜひプレイをおすすめです。
ゲームをプレイしながらゲームをプレイする斬新なシステム【Time for Bedレビュー】
本作は、一人称視点で寝たフリをしながら、お母さんに見つからないように隠れて、レトロゲーム機でミニゲーム(パズルやアクションなど)クリアを目指すといったステルスゲームシステムになっています。


ステルスゲームシステムといっても、単なる隠れんぼや敵からの逃避ではなく、“ゲームをプレイしながら隠れる”という、言うなれば「ゲームをプレイしながらゲームをプレイする」という、かつてない斬新なシステムを搭載しています。

プレイヤーは、ゲーム内のレトロゲーム機で“固定画面アクション”や“シューティング”といったさまざまなミニゲームをプレイしつつ、徘徊するお母さんに見つからないように注意を払う必要があります。ミニゲームのクリアとお母さんからの隠匿といったマルチタスク性が、ゲームに独特の緊張感と戦略性を与えてくれます!

お母さんの行動は極めて予測しづらく、足音やドアの開閉音が近づくだけで、心拍数が一気に跳ね上がるほど。見つかるかも……というスリルは、まさにステルスゲームの醍醐味を最大限に引き出してくれます。

しかも、お母さんに一度でも見つかってしまうと、即ゲームオーバー。さらに、ミニゲーム内でゲームオーバーになった場合も“焦りを察知したお母さんが襲ってきて”即ゲームオーバーとなります。そのうえ、ゲームオーバーになるとミニゲームの進行状況はすべてリセット。セーブ機能のない90年代のゲームを思い起こさせる、そんな緊張感が令和の時代に体感できてしまう作品です。


ミニゲームをすべてクリアすることでステージクリアとなりますが、ミニゲームの進行中もお母さんの足音やドアの音に注意が必要で、「どのタイミングで中断し、身を隠すべきか」といったタイミングよく隠れる判断力も重要になってきます。

アクションと戦略、そして緊張感が一体となった本作は、他のホラーステルスゲームとは一線を画し、これまでにない没入体験を味わえるインディーズゲームならではの創造性を体現しています。
新感覚のノスタルジーホラー作品をぜひ味わってもらいたい!【Time for Bedレビュー】
本作の魅力は、子どもの夜更かしをテーマにしたノスタルジーとホラーの融合、そしてミニゲームをプレイしながら隠れるステルスゲームプレイといった要素にあります。

ノスタルジーはプレイヤーの感情を引き込み、ホラーとステルス要素は緊張感と戦略性をもたらすことで、単なるホラーやステルスゲームに留まらない独自の魅力が生まれています。

子ども視点の無垢さと悪夢的な世界観が交錯するストーリー、細部までこだわった雰囲気作り、そして創造的なゲームデザインは、ホラーゲームファンやレトロゲーム愛好者に強くおすすめできる作品です!
基本的には一発死(ママ、容赦なさすぎ…)なので、めちゃくちゃ難しい死にゲー&覚えゲーの側面もありますが、だからこそ実況プレイや多人数監視プレイがものすごく盛り上がります。レトロゲームパートが簡単そうに見えることもあって、「自分ならいけそう! コントローラ貸して!」な気分になっちゃうんですよね。そういう意味でも幼少期に友だちや家族といっしょになってわいわい盛り上がったノスタルジーな気持ちも味わいやすいので、ぜひ周囲の方も誘ってプレイしてみてください!