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かわいいAI生物を育成する『はらぺこミーム』プレイレビュー。霧を晴らして世界樹の謎を解き明かす心地よさ【Steam版リリース記念】

文:栗田親方

公開日時:

 7月31日にSteam版が発売された、ドリコムのコロニーシミュレーション『はらぺこミーム』をプレイレビュー。最初はミームのかわいらしさが目を引く作品ですが、実際に遊んだ感想をお届けします。

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AI生物ミームを育成して世界樹の奥へと進んでいくワクワク感!


 本作は拠点となる街づくりを楽しむ“コロニーシム”というジャンルではありますが、真の目的は世界樹の探索といえるでしょう。

 いわゆるダンジョン的な要素である“世界樹”の中は霧に覆われており、ミームが近づくと晴れていく仕組みになっています。霧が晴れることで少しずつマップの全貌が見えてくるので、プレイヤーとしては“踏破欲”というか、謎を解き明かしたいという気持ちが高まります。

 さながら“プチプチを1つずつ潰していく快感”に近い、クセになる心地よさを感じながら本作を楽しんでいました。

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▲霧の中には何があるのか……。袋は霧の奥の方には置けないため、少しずつモヤを払っていくような感覚でマップを解放していきます。

 しかも、これが一筋縄ではいきません。そもそもプレイヤーはミーム自体を操作できず、ミームの目的地となる“袋”をマップ上に置くことしかできないのです。

 ミームの主な役割は、この袋の中にマップ上に落ちているアイテムを入れることなのですが、周囲に落ちているアイテムをなかなか拾ってくれなかったり、拾ったと思ったらとりあえず口に入れて(食べれない場合は)吐き出してみたりと、AIによる自由気ままな行動を起こすのです。

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▲プレイヤーはマップ上に袋を置いて、あとはミームたち(最大3体)のAIが適切な行動をとってくれることを祈るのみ……。

 挙句の果てには、探索中にミームのメンタルが減少すると、極めて不愉快な効果音(トラウマ気味)とともにミームの精神がおかしくなり、アイテムを集めなくなったり、袋に体当たりして中のアイテムを捨ててしまったりするのです。

 メンタルを保つには“おやつ”を与えて回復する必要があるので、常におやつや食事用のアイテムを世界樹の中で集めておかないと、おかしなミームが大量発生する“パンデミック”という状態に陥ることもあるようです(経験したことはないけど怖すぎ!)

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▲おかしくなったミームは目が血走っているので、ビジュアル的にも一目瞭然。

 という苦労が多々あるのですが、だからこそ霧を払ってマップを広げていくことで大きな達成感を得られるのです。当然ながら、新たなアイテムの入手やトーレンゲート(起動させると、その場所から探索を再開できる)の解放など、ゲーム攻略的にも確実にコツコツ進んでいきます。

 やはり、未知の世界を解き明かすという好奇心は、どんなゲームでもプレイヤーの原動力になりますよね!

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▲マップをコツコツ埋めていくのが好きな人にもおすすめ!

探索のカギはミームの育成によるスキルの修得


 世界樹の中をすべて探索するためには、ミームの育成が必要不可欠です。

 例えば、最初に探索に出たときは、出現位置であるトーレンゲートの上にある崖には絶対に登れません。その理由は、「最初にいるミームたちは崖に上るスキルを持っていない」ためです。

 実はのちのちミームを育成していくと、上に飛び乗れるスキル「ジャンプ」を修得することが可能になります。

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▲スキル「ジャンプⅠ」を継承したミームは、探索中に経験値を稼げば、スキルをレベルアップして「ジャンプⅡ」に強化できます。

 探索中にミームが特定の条件を満たすと新たなスキルを修得するのですが、このスキルを継承・強化するためには、拠点に“愛の巣”という施設を作り、2体のミームを“ブリーディング”させて子どもを作ってもらう必要があります。本作の拠点の役割は、こういった形でミームの育成……ひいては探索のサポートをする施設という認識ですね。

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▲ブリーディングによって産まれた卵を“ふ化装置”にかけると、次世代ミームが誕生します。

 なお、最初は動きも遅いミームたちですが、走る速度がとても速くなる「テケテケ走り」を修得すると、快適すぎて世界が変わります。ほかにも、敵を攻撃できる「ゴツンアタック」や、木を揺らして一気にアイテムを入手できる「ユサユサ揺らし」を覚えたときなどは、大げさに言えばミームの歴史が大きく変わったような感動を覚えました。

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▲左の「テケテケ走り」は全ミームにつけたい便利スキル。右の「ゴツンアタック」は、ミームに攻撃能力が備わります。

 というわけで、本作は“世界樹を探索してアイテムを集める→アイテムで拠点を充実させつつミームを育成する→新たなスキルを使って探索を進展させる”という感じのサイクルが小気味よく回っていく楽しさを味わえます。

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▲1日の終わりにはトーレン様のありがたいお言葉も。

困ったときはトーレン様がゲーム進行の指針を与えてくれます


 これまでの説明で「なんかややこしそう……」という感想を持った方もいるかもしれませんが、ご安心ください!

 本作の拠点には“トーレン様”という優秀なナビゲーター役がおりまして、この方が常にゲーム進行のヒントとなるお題を出してくれるので、ぶっちゃけこのクエストを1つ1つクリアしていくだけで、ゲームを確実に進めることが可能なのです。

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▲こちらが頼れるトーレン様。困ったらこのお方に話しかけましょう。

 ちなみにトーレン様の主なクエスト内容は、特定のアイテムを持ってくる、特定の施設を作る、特定のスキルを持つミームを誕生させる、など。やはりここでもほどよいハードルがあるため、クリアしたときの達成感を楽しむことができます。

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▲新しい導きを与えてくれるトーレン様ありがたや~。

宴の開催と世界樹のレベルアップ


 トーレン様のクエストで“宴の開催”というお願いが出てきたら、ゲーム進行的に大きな節目。クリアすると世界樹がレベルアップして大きくなり、探索マップがグッと広くなります。

 マップが広くなると入手できるアイテムが増え、のちのち拠点の拡大につながり、ミームの育成も捗るという流れ。新たな楽しみが段階的に増えていくという印象でした。

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▲宴の準備が整ったら、宴が始まるのだ!

 筆者は2回目の宴を開催し、世界樹がレベル3になったところまでプレイしましたが、体感ではまだ中盤に差し掛かったあたりかなと。おそらくレベル5ぐらいでクライマックスなのではないでしょうか?

 というわけで、残念ながらまだ本作をクリアできていませんが、Steam版リリース記念のレビューということで、この段階での感想をまとめさせていただきました。

 ミームの動きもめっちゃ速くなって面白くなってきたところなのと(テケテケ走りⅢ)、さすがにこのあとの展開が気になるのとで、追ってクリアまでは遊んでいきたいと思っております。

世代交代でスキル&見た目が変化していくミームを愛でる


 ここまでゲーム内容について触れてきましたが、なんだかんだで本作最大の魅力は“ミームのかわいさ”だと思われます。

 なかにはかなり奇妙なビジュアルのミームもいたりしますが、先日の「電撃ゲームライブ」では、MCを務めた女性声優のお2人も「かわいい!」を連発していたので、誰しも“推しミーム”が1体はいるような気がしますね。

■『はらぺこミーム』死屍累々のほのぼの世代交代コロニーシムで宴を開催せよ!【MC:吉宮瑠織、ゲスト:東城咲耶子】

 ちなみにミームのビジュアルは、なんと修得しているスキルによって変化するとのこと。

 私がここまでプレイしただけでも、かなりバリエーション豊かなミームが誕生しているので、このあと新スキルを修得したときの変貌っぷりが楽しみです!

“三つ目”の生命体(?)と世界樹とトーレン様の関係が気になります!


 最後に世界観について触れておきますと、私のプレイ範囲内では詳しくは語られないのですが、宴を開いて世界樹がレベルアップするときのムービーなどでは、“三つ目”の生命体もしくは像のようなものが登場します。

 トーレン様も三つ目のニワトリのようなビジュアルですが、生命体ではなさそうだし、なぜかミームたちを導いているしで、なかなかに謎めいた存在です。

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▲最初の宴を開催したときのムービーから。各種“三つ目”が気になりますね。

 クリアすればいろいろと判明するかもですが、ゲーム内ではあまり細かく語られていない可能性も……。

 そのあたりは下記の開発者インタビューで語られていますので、そちらもぜひチェックしてもらえるとうれしいです。

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