電撃オンラインが注目するインディーゲームを紹介する電撃インディー。今回は、Steamで配信中のシミュレーションRPG『STRANGER SAGA -流れ者バッチとイスキエルドの野望-』をご紹介します。
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なお、電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!
昔ながらのシンプルなSRPGの楽しさが詰まったゲーム【STRANGER SAGA】
『STRANGER SAGA -流れ者バッチとイスキエルドの野望-』は、MST氏が開発を手がけるシミュレーションRPG。レジスタンス軍を率いて強大な敵軍に立ち向かう、ターン制のSRPGです。
キャラクターを育成し、戦略を駆使してステージをクリアしていく、昔ながらのSRPGの楽しさを凝縮したような体験ができるのが特徴です。
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SRPG Studioで制作されていることもあり、細かなシステム面からも、一昔前の某シミュレーションRPGへの強いリスペクトを感じさせる作品です。
ストーリーも存在しますが、テキスト量は少なめで、最近よく見られるサブクエストや探索、フリーマップのような要素もなく、シナリオの流れに沿って一つずつステージを攻略していくシンプルな作りです。
ステージ攻略がプレイ時間の大部分を占めるという、かなり割り切った構成のゲームですが、これが辞め時を完全に見失うほど面白いのです。
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面白さのポイントとしてまず挙げられるのが、純粋にSRPGとしての難易度設定やステージ構成が非常によくできていることです。難しすぎず、しっかりと頭を使ってクリアしている感覚を味わえます。
1周目では、イージーに相当するセーフティとノーマルの2種類の難易度が選択可能で、筆者はノーマルでプレイしましたが、最初の1章の時点から敵が多数待ち受ける砦を攻め落としたり、敵に全方位を囲まれた状態から始まったりと、序盤とは思えないステージも多く、SRPGに慣れていてもなかなかやりごたえがありました。
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2章以降ではメインの仲間ユニットが一気に変わり、少数戦力で戦わなければならないステージも多くなります。そうしたステージでは、一手のミスでゲームオーバーになるような、詰め将棋のような思考を求められることもあります。
攻撃範囲内にいるもっとも倒しやすい対象を容赦なく狙ってくる思考ルーチンで動作するため、立ち位置を少しでも誤ると集中攻撃で撃破されるのは日常茶飯事です。
弓の射程がかなり長いため、遠距離攻撃も考慮に入れながら、打たれ弱い後衛ユニットが攻撃を受けないようにするにはどうすればいいか、戦略をしっかりと考えながらプレイする必要があります。
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その分、戦術が狙い通りにハマってステージをクリアできたときの喜びもひとしおです。とにかく「SRPGが好き!」という人なら、間違いなく楽しめるゲームです。
キャラロストや武器の破損もなく、全滅時の引き継ぎなどシステム面はユーザーフレンドリー【STRANGER SAGA】
ただ、ここまでだと、いわゆるSRPG経験者向けの難しいゲームと思われるかもしれませんが、実際のシステム面はかなりユーザーフレンドリーで、ストレスがたまりにくい仕様になっています。
まず大きいのが、キャラクターロストの概念が存在しないことです。(自分が確認できた限りでは)キャラクターが倒された際のデメリットは、そのステージ内で戦えなくなるだけであり、ステージ中にゲームオーバーになった場合も、そのステージ内で得た経験値やお金をすべて引き継いだ状態で戦闘開始前に戻れます。それなりの頻度でゲームオーバーになることもあるため、全滅プレイが可能であることの恩恵は非常に大きいです。
フリーマップはありませんが、クリアできないステージでも、ゲームオーバーを経て少しずつ味方が強化されていくため、いわゆる“詰み”が発生しにくくなっています。
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武器の耐久力の概念がないのも、ユーザーフレンドリーな点です。耐久値があると、せっかく強い武器を拾っても「もったいない」と思って使えず、そのうち店売りの武器が強くなって存在価値がなくなってしまう……ということを何度も繰り返してしまうタイプなので、これはありがたく感じました。
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オートセーブはありませんが、1ターン経過するごとにセーブウィンドウが開き、任意にセーブを行えるようになっています。ステージの中断データを複数保存しておくことも可能です。
また、近年のSRPGでスタンダードになりつつある、敵の攻撃範囲を示す危険範囲を表示する機能も備わっています。
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クラシカルなSRPGの魅力を追求しつつ、快適性に関しては最新のSRPG基準にあわせて作られているため、誰でもプレイしやすい点も特徴です。救済措置がしっかりしているので、歯ごたえのある難易度でもストレスにならず、ほどよい緊張感で楽しめるのが素晴らしいところでした。
初期クラスをどこまで引っ張ってクラスチェンジするかの葛藤の楽しさ【STRANGER SAGA】
SRPGの醍醐味であるユニットの育成も、楽しい要素のひとつです。
本作にはいくつかのクラスがあり、その中でももっとも弱い初級職といえるのがシビリアン(市民)です。
シビリアンはレベル5になると、“ナイト”、“ソルジャー”、“スカウト”、“バーバリアン”、“アーチャー”、“マージ”といった基本クラスへクラスチェンジできます。
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レベルアップはキャラクターではなくクラスに紐づいており、クラスのレベルが上がるごとにランダムで能力値が上昇します。
悩ましいのはクラスチェンジのタイミングです。クラスチェンジを行うと、パラメータを引き継いだ上で新クラスのレベル1から始まるため、チェンジ前にレベルを上げておけばおくほどレベルアップの回数が増え、最終的なパラメータが伸びます。
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ただ、シビリアンのままではほとんど戦力として数えられないほど弱いため、実質的に味方の頭数が少ない状態でステージを攻略することになります。シビリアンからスタートするのは一部のキャラクターだけで、多くのユニットはひとつ上のクラスの状態で加入するため、そちらを活用すれば戦力外がある程度出ても問題なくクリアできるバランスになっていますが、難易度はかなり高めです。
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最終的なロマンを追い求め、目の前の戦いを少ない戦力で切り抜けるか、それとも早めにクラスチェンジして戦力を増強するか、その葛藤が楽しい要素となっています。「そろそろ変えるか? いや、まだいける……」と、毎回シビリアンのユニットをクラスチェンジさせるかどうか迷いながら進めています。
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章ごとに仲間の入れ替わりが激しいため、戦略やメンバーが固定されず、必然的にさまざまなユニットを育成することになります。自分で育成する分、自然と多くのユニットに思い入れが湧いてきます。
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そもそも自分がSRPG好きということもありますが、「やっぱりSRPGはシンプルに面白い」と、ジャンルの魅力を改めて実感させてくれたタイトルでした。SRPG好きには、自信をもっておすすめできるゲームです。
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