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【ミリプロ】完全セルフVTuber・甘狼このみさん書籍第2弾発売記念インタビュー。本に込めた想い、そして“成長コンテンツとしての自分”について

文:こひき庵

公開日時:

 VTuber事務所“ミリプロ”(MillionProduction)の甘狼(あまかみ)このみさんの『完全セルフVTuberが教える! もーっと!一瞬で“かわいい”が作れるイラスト術 実践編』が11月4日に発売されます。

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 その発売を記念して、電撃オンライン編集部では甘狼このみさんにインタビューを実施しました。

完全セルフVTuberによるイラスト術第2弾が登場【甘狼このみインタビュー】

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 11月4日、イラストレーターとしても活躍するVTuber・甘狼このみさんによるイラスト術の書籍第2弾『完全セルフVTuberが教える! もーっと!一瞬で“かわいい”が作れるイラスト術 実践編』が発売となりました。


 昨年発売された第1弾『完全セルフVTuberが教える! 一瞬で“かわいい”が作れるイラスト術』が大好評を博したため、今回の第2弾発売となりました。

 甘狼さんは2022年12月23日より活動を開始し、2023年4月1日には“可能性を最大限に、もっと飛躍する。”をスローガンとして掲げる新たなVTuber事務所“ミリプロ”を自ら設立し、その0期生としても活躍しています。

 イラストだけでなくLive2Dの制作も自ら手がけ、“完全セルフ”で活動する異色の存在でもあります。

 動画や配信などで紹介されている甘狼さんのテクニックはたびたび大きな話題となっており、イラストを描きたい小学生などにも人気なことで知られています。

 そんな、異色のVTuberが第2弾の書籍『完全セルフVTuberが教える! もーっと!一瞬で“かわいい”が作れるイラスト術 実践編』を出版することとなりました。


 今回は本の注目ポイントはもちろん、VTuberとしての活動について、そして総登録者300万人を突破するなどVTuber事務所としても飛躍の時を迎えている“ミリプロ”(MillionProduction)”についても話をうかがっています。

甘狼このみあなたと「すき」を共有したい。あなたと「すき」で繋がりたい。パパもママも自分! 完全セルフ受肉VTuberのオオカミ人間、甘狼このみです! みんなと一緒に色んな世界を見てみたいな

予想以上の反響だった書籍第1弾【甘狼このみインタビュー】

──このたびは書籍第2弾の出版、おめでとうございます。昨年の書籍発売に際してもインタビューさせていただきましたが、記事も大変好評でした。本日はよろしくお願いいたします。

“ミリプロ”所属の完全セルフVTuber・甘狼このみです! 今回もよろしくお願いします!


■書籍第1弾発売時のインタビューはこちら

──今回の『イラスト術 実践編』は書籍第2弾になりますが、生配信での発売発表の際は「思った以上に(第1弾を)いっぱい買ってもらってすごく驚いた。そのおかげで第2弾が出た」というお話をされていましたね。

はい。実際に具体的な数字として「これだけ買っていただいてますよ」と聞いた時に、思ってた以上の数でびっくりしました。「本、買いました!」とか「本でこのみのこと知りました」って言ってくれる方もたくさんいて、すごく嬉しかったです。

内容についても「分かりやすい!」と言っていただけたり、「たくさん読んでます」と言っていただけたりして、あと、「イラストを描かない」という方からも「楽しめました」と言ってもらえましたね。

──第1弾の書籍を出した際にも「必ずしもイラストを描く人だけじゃなく、もっと気軽に読んでもらえる内容にしたい」ということを話していましたよね

そうですね、私のパンフレット的な一面もあったのかなと思っています。

第2弾の書籍だからこそ込めたモノ【甘狼このみインタビュー】

──第1弾発売の際に「夢が叶った」というお話をされていましたが、今回の第2弾決定に対しては、どういった想いがありましたか?

第2弾を出させていただけるってことは、「第1弾がすごく好評だったよ」ってことなので、それがすごく、すごく嬉しかったです。

それと同時に、第1弾を超えるためにちょっと頑張らないといけないなという気持ちもあって、プレッシャーじゃないですけど、新たに身の引き締まる思いがありました。

──第2弾は、どういう形で制作を進めていったのでしょうか?

まずはKADOKAWAさんから「第2弾はこういう感じでどうですか?」みたいな大枠を頂いたところからスタートしました。それに対して、こちらからも提案しながら詰めていった形です。

今回は“実践編”ということだったので、例えば「なぞって描くページを作りたいです」とご提案いただいたり、お顔の描き方とか目の描き方みたいな具体的なパートに着目した説明に力を入れたい、とかそういうご提案でしたね。

──第1弾の時も、目の描き方にはすごくこだわられている印象がありましたが、それをより細分化したわけですね。

より詳しく説明しています。目についてはめっちゃ褒めていただけるんです。

自分ではそこまで目を自分のイラストの特長として意識していなかったんですけど、やっぱりキャラクターイラストの中では一番重要な部分だなと思って、大事にしてはいました。

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──こだわっているからこそ、伝えるのが難しいという面もありませんか?

ありましたね。どうやって文章で伝えるかとか難しかったですし、大事なところの優先順位みたいなのも「本でどうやって伝えられるかな?」って悩んだりもしました。

──イラストレーターさんの、感性によるところもありますよね。
そもそも“目”って、それこそ描き手の個性が出る部分だとも思うので、あんまり自分の描き方だけを説明するのも違うのかなと思ってて……。

みんなが自分流にアレンジしやすいように、“基本”になる描き方を説明できるように意識しました。

ただ反面、「このみがどう描いているか?」を気になって本を読む方もたくさんいると思うので、その辺のバランスがなかなか難しいなと思いながら進めていました。

──イラストを描き始めたばかりの人は、マネから入ってこそ、みたいなのもありますよね。

そうですね。私も「いいな」と思った人の作品をマネして描いてみたりとかはありましたし、今でも勉強のためにマネをしてみることはあります。

──第2弾の本では“なぞって描く”ページがあるなど、まさにそうした実践に踏み込みやすくなっていると感じました。

いきなり「自分らしく描こう」としても初心者は難しいと思いますから、やっぱり、マネから入るのはおすすめです。

──イラストを描く前の構想を考えるページから解説されていたのも印象的です。そもそも「何をどう描くか」を決めるのが難しかったりするのだろうな、と。

「絵を描きたい」と思っているけど、何からしていいかわかんないとか、そもそも手順がわかんないみたいな初心者の方もいると思うので、そういう方に向けて今回の本では基本的な手順の説明もしています。

やっぱり、たくさん見て吸収してからじゃないと、自分の中にないものっていうのは出力できないので普段からアンテナ張っておくのが大事なんだなって感じますね。

自分も、ちっちゃい頃からいろんなイラストを見てきたので、その蓄積が今に生きているんだと思います。

──構想からラフ、線画、塗り、と手順を追って説明されていてわかりやすかったです。

肌や髪の塗りとか、光を入れるところとかそういう細かいところが、意外と最終的にイラスト全体を光らせることはあると感じています。

簡単には言語化できないのですが、そういうところの積み重ねが今の私のイラストを作っているのかなって思いますね。

過去の絵を添削すると、成長を実感できる【甘狼このみインタビュー】

──第2弾発表の配信では「第1弾を読んでいない方、第2弾から初めて読む方にも入りやすいようにした」と話されていましたね。

2冊目だから“続きの本”というわけではなくて、別の側面から解説している本……という感じですね。

前回説明しなかった部分を説明していたり、前回でも説明はしたけど、1冊目のときと今の自分を比べると成長しているということで、改めてもう一度説明したりしています。

なので、第1弾を読んでいなくとも分かる内容になっているとは思っています。

──第2弾の、意外な注目ポイントがあれば教えてください。

個人的には、「過去のイラストを添削する」コーナーが好きです。

これをやるとモチベーションに繋がったりとかするので、いいんですよね。過去の絵と比べて「今だったらもっとこう良くできる」みたいな感じで添削していくので。

「その当時よりも絶対に自分が成長している」ってことがパッて分かるので、これはオススメかなって思ってます。

──逆に、昔の自分の良さを再発見するとかもありませんか?

ああ、それもありますね。やっぱり昔の絵の「ここの部分良かったな、今の自分にはないな」みたいなところもあるので。

添削していて「ここは変えない方がいいな」ってなった部分が、その時の自分の良さだったりすると思います。

そういう昔の自分の良さを再発見する側面、確かにありますね。過去の自分と対話する、みたいな。

──個人的には「デジタルで描く時の基本」のセクションも素晴らしいと感じました。使っているアプリやペンの紹介から、「レイヤーとはなにか」みたいな基礎的な用語からしっかりまとまっていますので。

これいいですよね! なかなか今さら聞けないところもあるので、こういう説明がされてるのは結構嬉しいんじゃないかなと思います。

ただ、実はこのセクションについては私は何もしてなくて、編集の方が全部やってくれました!(笑)

本当にありがとうございます、という感じです。

──Amazonには購入特典としてボイスが用意されていますが、収録した感想はいかがでしたか?

あの、台本が結構なんかすごい可愛くて、ちょっと恥ずかしかったっていうのは、ありました。

──どのような内容なのでしょうか。

聞いたら、イラストでモチベーションが上がってくれたら嬉しいなって思う内容です。

もしAmazonで買う予定がある方は聞いてみてください。1分くらいあります。

「脱……がない」グラビアにも挑戦……!?【甘狼このみインタビュー】

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──ファンにとっては本の目玉とも言える、3Dグラビアページについても聞かせてください。

グラビアはかわいくてお気に入りです!

最初はなんかグラビアといえばこう、「水着……?」みたいなイメージだったんで、「水着を着るんかな?」って思って(笑)。

だけど、事務所の人が誰も止めないので、「あれ? おかしいな」ともずっと思ってました。

そうしたら、あとから普通の写真の場合もグラビアって言うんだと知って、安心しました(笑)。

──セルフ受肉VTuberとして、ご自身が仕立てた姿が3Dになって、自らの体として動くというのは、すごく独特な経験だったのではないでしょうか?

そうですね。自分で描いた姿がこう3Dになって動いてるって、やっぱすごい感動がありましたね。

やっぱり、なかなか経験できることじゃないですよ。

──そもそも最初から3Dで動かすイメージはあったんですか?

いやいや、なかったですよ。

そもそも3D化って、やっぱり活動の規模が大きくなったVTuberさんがやるものだと思っていたので、そんなに大きくなれると思ってなかったっていうのもありました。

元々はしがない個人VTuberだったので。

──では、甘狼さんには大きくなれるだけの特別な力があったということですね。

運がよかったですね。でも、ありがとうございます!

「何もできなかった個人VTuber」から始まった“甘狼このみ”という成長コンテンツ【甘狼このみインタビュー】

──先日、ミリプロのチャンネル登録者総数が300万人を突破されましたね。200万人から300万人までが非常に早かった印象です。

200万人が5月だったので、ちょうど半年ぐらいですね。ありがたいです。

──新しいメンバーも次々に加わっていて、事務所としても加速している感覚はありますか?

最近とくに加速していると感じる場面が多いです。

──“MADTOWN(『GTA5』を使ったストリーマーイベント”でも、ミリプロの存在感はありました。

“MADTOWN”で知ってくださる方もすごく多くてビックリしています。

今まであまりストリーマーの皆さんとそこまで縁がなかったですし、今回そこから新しく見つけていただけたのは良かったなと思っています。

──ストリーマーの視聴者の皆さんも、甘狼さんの“座敷わらし”な姿などで楽しく観ているようでしたね。ストリーマーのけんきさんとのやり取りや、甘狼さんの実績にみなさんが驚く姿がおもしろかったです。

自分的には、みんなが言ってくれるほど自分のことすごいとか思わないんで。全然なんか、小物がすいません、すいません、ここにいます、みたいな感じでいつもいます。

■甘狼さんの“MADTOWN”でのストリーマーとの交流の例

──“MADTOWN”では配信者としての成長も実感されたりはしましたか。

そもそも“MADTOWN”に呼んでいただけてるだけでも、今までと違う一歩というか、大きくなった証拠かなとも思います。

それこそ本を出せていることもそうですし。日々、一歩ずつ進めてるなっていう感覚はあります。

──“MADTOWN”で書籍の話もする可能性はあるのでしょうか?

いや、そこはやっぱり、調べてくれた人が「あれ、こんな本も出してるんだ。へえ、すげえじゃん」ってなるのがかっこよくないですか?

──そうですね(笑)。あと、“MADTOWN”での活躍ぶりについて、ファンの方が「甘狼このみは成長コンテンツなので」と書かれていたのが印象的でした。

それは自分でもそう思ってます。

元々、目立つトーク力があるとかでもないし、今に比べて活動を始めた時は絵も全然うまくなかったので。すごく突出した才能があったわけではないですから。

そんな“何もできなかった個人VTuberの甘狼このみ”が、ちょっとずつ絵がうまくなっていったり、お話がちょっとずつできるようになっていったりとか……。そういう姿を見て、勇気をもらってくれたりしてる人たちがたくさんいるのかなって思ってます。

──3D化も果たしましたし、今後はどんなことをやっていきたいですか?

今後もライブに出演させていただいたりとかもできたらいいなと思っています。歌は得意じゃないからこそ、頑張りたいんです。

──いろんな形で甘狼さんを知る導線が増えてきていると思うのですが、そういう方にまず「これを見てほしい」という動画はありますか?

うーん、難しいですね。どういう側面の自分を知ってくれてるかによってまた違ってくるなと……。

まずイラストだったら、もう“イラスト徹底解説”の動画ですね。これが一番、イラストの描き方的に詳しく解説してるものかなって思ってます。

■【イラスト講座】初心者必見!イラストの描き方徹底解説!【甘狼このみ】

VTuberとしての甘狼このみが気になるぜって人だったら、“3Dお披露目”とか見てもらえたら嬉しいかな。

■【 #甘狼このみ3D 】あーあ、もっと好きになっちゃうね。

あと、セルフ受肉の強みを活かした企画でいうと、“配信中に徐々に前髪が短くなっていったら気づく?気づかない?”も面白いので、ぜひ見てください。

■【検証】配信中に徐々に前髪が短くなっていったら...気づく?気づかない?【甘狼このみ】

これからの“甘狼このみ”としてのチャレンジへ【甘狼このみインタビュー】

――第1弾の書籍で書かれていた、今後の目標や夢についてはいかがですか。

そうですね。あのときに掲げた目標のうち、100万人登録は引き続き頑張ります。

で、CDを出すことは達成できてて、ライブドローイングもできました。

オリジナル曲は今制作中です。

――3Dライブという目標はいかがでしょう?

3Dライブは、ミリプロでのライブとかもやる予定があります。

ミリプロの趣味チャンネルが30万人いったら、みたいな感じなんですけど。

それ以外にもいろいろなライブやフェスに呼んでいただけたりとかもありますね。

――ゲームが上手くなりたいという目標もありましたよね。

まだ練習中ですが、ゲームが上手い私の姿も見せたいと思っているので、待っていてもらえれば!

――とくに最近ハマってる、上手くなりたいと思っているゲームだとなんでしょう?

『Minecraft』ですね。上手にプレイできるようになりたいなと思っているのは。

――では最後に、ファンの方、読者の方へのメッセージをお願いします。

いつも応援してくれてありがとうございます。

本を第2弾まで出すことができるのも、いつも見てくれる皆さんのおかげなので、とっても感謝しています。

これからもたくさん、いろんなことに挑戦していきたいと思っているので、応援していただけたら嬉しいです。

初めましての方は、一度ぜひチャンネルまで遊びに来てくれたら嬉しいです。

ありがとうございました!


■株式会社Million Productionについて
株式会社Million Productionは、2023年4月1日に「可能性を最大限に、もっと飛躍する」をミッションとして設立されたVTuber事務所です。「無数の」という意味もある『Million』という言葉には、無数の可能性を秘めたタレントたちが飛躍するサポートをしたいという想いが込められています。
・所在地:福岡県福岡市中央区天神4-6-28天神ファーストビル7階
・代表者:代表取締役 島井 尚輝

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