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熱帯夜にはサウンドノベルの金字塔『かまいたちの夜』を。雪山の山荘や絶海の孤島での連続殺人事件で涼を取る【夏のミステリー・ホラーゲーム特集】

文:信濃川あずき

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 夏休みやお盆休みといった長期休暇は、ゲームをじっくりプレイするチャンス! そこで、夏にぴったりなミステリー・ホラーゲームを紹介する短期集中連載をお送りします。

 第1回は、今年で30周年を迎える『かまいたちの夜』です。1994年11月25日にスーパーファミコン向けに発売され、2002年7月にはシリーズ2作目となる『かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄』、2006年7月には3作目の『かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相』がそれぞれPS2用ソフトとして発売されました。

暑い夏は雪山のペンションで殺人犯と涼もう!


 日本ではなぜ夏にホラーやサスペンスを嗜むのか。諸説ありますが、ゾッとして涼を得るほか夜に人と語らう機会が増えるから、お盆があるからなどといわれています。筆者が紹介するタイトルは、夏に涼を得るのにぴったりなものを選出しました。

 『かまいたちの夜』は、美麗な背景や音楽が雰囲気を盛りあげる中、文章を読み進めて選択肢で展開が変化するサウンドノベル。舞台は冬のペンションというわけで、すでに涼しげです。

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 スキーに来た大学生の透と真理は、大雪のため孤立したペンションで殺人事件に遭遇します。犯人はまだペンション内にいる……?

 周囲にいるペンションの客やスタッフはみんな容疑者です。ひとり、またひとりと殺されていく、いつ自分がやられるかわからない状況で、助かるために調査や推理を繰り広げるのです。

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 スーパーファミコンでリリースされた1994年、高校生だった筆者はこんなにも夢中になれるゲームがあるのかと、溶けるようにのめり込みました。プレイヤーを雪山に連れて行く、まさに没入させる作品です。雪が舞い散る画面は実に涼しいですが、頭は難解な推理でヒートしてしまうかもしれません。

『かまいたちの夜2』は絶海の孤島での連続殺人事件!


 あわせて紹介したいのが、その続編『かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄』。前作のペンションでの悲劇を描いた『かまいたちの夜』というゲームがヒット。その御礼として、ペンションの客だった登場人物たちが再集結します。

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 招待された風光明媚な島で起こる殺人事件。殺人の犯人にして島の主……つまり、ゲーム『かまいたちの夜』の作者・我孫子武丸とは何者なのか? そして、この殺人の目的は何なのか。透と真理が、島から生きて脱出するために推理します。

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 前作がゲームだった? 犯人はまたこの中にいる? 初めてプレイした当時の衝撃は、いま思い出してもクラクラします。思い返すと、筆者がミステリー小説を読みあさるようになったのは、『かまいたちの夜』シリーズがきっかけでした。人生をちょっぴり変えるほどの作品です。

 これらの2作品はいずれもほどよい推理難易度と、いつ殺人犯に出会うかわからないヒリヒリとした緊張感が楽しく、プレイを中断するのが難しいほど。できれば、一気読みしたいです。

 さらに、メインシナリオをクリアすると分岐して出現するサブシナリオがまた素晴らしい! さっきまでペンションの客やスタッフだった人たちが突然スパイになったり、超能力者の戦いが始まったり、入るたびに構造が変わる不思議のダンジョンが現れたり……。基本のシナリオからのぶっ飛びっぷりに、もう1本別のゲームを遊べている感覚にもなります。

 2周目以降を遊んでいると選択肢が増えるなど所々変化しているので、別シナリオへの入り口探しもまた楽しいものです。

『かまいたちの夜』シリーズ第3弾が18年ぶりに登場!


 スパイク・チュンソフトから、PS4/Switch/Steam『かまいたちの夜×3(トリプル)』が9月19日に発売されます。価格は3,600円+税。

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 本作は、シリーズ3作目にあたる完結編に加え、『かまいたちの夜』シリーズの1作目と2作目のメインストーリーも収録。『かまいたちの夜』三部作を堪能できる内容となっています。

 残暑の真っ最中、絶妙なタイミングでの新作発売。久しぶりに『かまいたちの夜』をプレイしたいという人はもちろん、シリーズ未プレイの人も楽しめますので、この機会にぜひ本作をプレイして涼を取ってください!

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