2025年3月4日に配信された『幻想水滸伝』シリーズの公式番組“幻想水滸伝Live”。東京ゲームショウ2024で『幻想水滸伝』シリーズプロデューサーの内藤塁氏が語っていた、シリーズの1stステップのつぎに当たる2ndステップに当たる秘策がついに発表されました。
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番組では発表コンテンツを章仕立てで紹介。3月6日にPS5、PS4、Nintedo Switch、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam、Microsoft Store(Windows)、Epic)で発売予定の『幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争』を皮切りに、『幻想水滸伝II』を舞台にした新作アニメーション、モバイルで展開するシリーズ最新作『幻想水滸伝 STAR LEAP』とそのコミカライズ、『幻想水滸伝I』の舞台化が明かされました。
そこで今回はその番組の注目ポイントを取り上げつつ、新作アニメーションと舞台化を手掛ける制作陣へのインタビューを掲載。番組の動画と合わせてチェックしてみてください。
索引
『幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争』の追加情報と商品展開をアピール!
番組はまず、3月6日の発売が迫った『幻想水滸伝 I&II HDリマスター 門の紋章戦争 / デュナン統一戦争』にスポットを当てたコーナーからスタート。ステージには『幻想水滸伝』シリーズプロデューサーの内藤塁氏、『幻想水滸伝』シリーズIP&ゲームディレクターの崎山高博氏、本作ディレクターの大串達也氏が登壇。
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大串氏からは新たに対応プラットフォーム(Windows、Epic)の追加、そして“イージー”、“ノーマル”、“ハード”の難易度選択が可能になったことが明かされました。また、発売直後のアップデートで、イベントタイマーの停止機能があることも言及。これにより、制限時間のあるイベントをクリアすることが可能になっていると、より遊びやすく調整を加えた点をアピールしていました。
それ以外にも崎山氏からLINEのミニスタンプ、キャラクターデザインを務める河野(純子)氏描き下ろしの表紙が目印の『幻想水滸伝 I&II HDリマスター』完全攻略本、カラオケパセラとのコラボメニューイベント、プライズ商品展開など、多岐にわたって関連商品が紹介されました。
さらに、動画配信のガイドラインの発表、全国のイオンで展開中の“108星を探せ!プレゼントキャンペーン”などを畳みかけるように告知。『幻想水滸伝』シリーズというIPが予定する1stステップの筆頭として、本作を猛プッシュしていました。
2ndステップの仕掛けとして『幻想水滸伝II』のアニメ化が決定
つぎにクローズアップされたのは、なんと『幻想水滸伝II』のアニメーション化! 内藤氏によると1stはまず『幻想水滸伝』というIPを改めて認知してもらうための第一歩で、ここからは2ndステップとしてシリーズをさらに広げていくための仕掛けであることを強調していました。
ステージには監督のサトウユーゾー氏、NBCユニバーサル・エンターテインメントジャパン合同会社の日野亮氏が招かれ、アニメ化についてのトークが繰り広げられることに。そのなかで、内藤氏からアニメーションの制作はKONAMI animationによる完全内製であることが明かされました。
以下ではサトウユーゾー氏、日野氏へのインタビューをお届けします。番組で語られた言葉をより深堀していますので、一言一句見逃せませんよ。
サトウユーゾー氏、日野亮氏 インタビュー
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――『幻想水滸伝II』のアニメーション化が発表されました。制作ではどういった部分に注力し、こだわっているのかなど教えてください。
サトウユーゾー氏(以下、敬称略) ゲームをアニメ化するうえでいちばん大事にしているのは、いかに原作を大事にするというところです。ただ、それだけではなく、まったくシリーズの知識がない方がアニメを見ても、サッと楽しく世界観に入っていける魅力あるアニメにしたいという点を大事にしています。
日野亮氏(以下、敬称略) 27年前(1998年)に発売された『幻想水滸伝II』を初めてアニメ化ということで、そこから月日が流れてアニメのビジネスも当時とだいぶ状況が変わってきています。ファン層も昔よりライト層がすごく広がりましたし、国内だけでなくグローバルでもアニメというビジネスが広がってきています。そのような状況下なので、お客様には全方位から楽しんでいただける作品を届けたいです。
――『幻想水滸伝II』はストーリーがものすごく長い作品ですが、どういった構成になるかは現状固まっていますか?
サトウ 構成はめちゃくちゃ苦労しています(笑)。
――そうですよね(笑)。いまはKONAMIさん側といろいろ詰めている感じでしょうか?
サトウ 日野さんやライター、制作スタッフを含めて「このときはこうなっていくよね」と話をして、「だからアニメではこうしよう」と決めたのち、内藤さんなどに確認していく感じです。ゲームのこのシーンを描くべきか、アニメならではの新しい視点で描くべきかなど、議論しながら進めています。
――ゲームではプレイヤーごとにパーティ編成が異なりましたが、アニメではそのあたりはどうするのか気になります。
サトウ パーティを組むという形にはあまりならないと思います。ただし、特定の場所にいるべきキャラクターは、ちゃんとそこで登場するようにしたいですね。
日野 『幻想水滸伝II』の物語は主人公、ジョウイ、ナナミの3人がドラマの軸になるので、そこにいて不自然ではない108星が、いわゆるゲームでのパーティメンバーに近いイメージかなと。
――『幻想水滸伝II』といえば戦争シーンですが、アニメで描く場合はものすごくカロリーが高そうですが、こちらも描かれますか?
サトウ できるだけしっかり描こうと考えていますし、KONAMI animationのウリを生かした表現を目指していますので、ぜひこちらもご期待ください。
――ちなみに、『幻想水滸伝』シリーズをプレイした思い出などがあれば教えてください。
日野 ちょうど僕が世代的には『幻想水滸伝I』『幻想水滸伝II』ですが、国民的RPGと呼ばれる超大作と並ぶような作品になっているなと感じていました。やはりキャラクターが108人も仲間になる点がシリーズの大きな魅力ですし、しかもそれぞれ深いドラマが用意されていたので、とても強く印象に残っています。プレイしたときは初見で全員を仲間にできず、トゥルーエンドを見ることができなくて。当時はインターネットが普及していなかったので、攻略本を見ながら進めてクリアしました(笑)。
――たしかに情報がないと初見では難しいです(笑)。では最後に注目しているファンにメッセージをお願いします。
日野 原作となるゲームのファンの方を大事にしつつ、新しいファンの方にも作品の魅力が届くアニメを目指しています。この先いろいろな情報が公開されていきますので、ぜひご期待ください。
サトウ ゲームで体験したことをアニメで確認できて、かつゲームの裏ではどんなことが動いていたのかなどが見られるものにすべく進めています。また、ゲームをプレイしたことがない人たちも、アニメを見たらゲームをプレイしたくなる、ゲームとアニメを循環するような作品を目指していますので、応援をよろしくお願いします。
モバイルで展開するシリーズ最新作『幻想水滸伝 STAR LEAP』はコミカライズ化も決定!
アニメーションに続いて明かされたのは、ファンが待ち望んだ『幻想水滸伝』シリーズ最新作『幻想水滸伝 STAR LEAP』。
内藤氏によると、アニメーションはゲームファン問わず、だれにでも見てもらえるコンテンツとして用意し、本作は『幻想水滸伝』シリーズを誰でも気軽に触れられるために用意した作品であると言及。そしてトレーラー映像の公開となりました。
ステージには先ほど壇上に上がった『幻想水滸伝』IP監修担当の崎山氏、そしてプロデューサーを務める藤松信也氏が登壇。藤松氏は多くの方に触れていただくため、モバイルで制作をスタートしたこと。そして制作チームはモバイルでありながら、ナンバリングを作るくらいの意気込みで取り組んでいると、ファンが待ち望んでいた新作に対する期待に応えうる作品であることをアピールしていました。
番組ではキャラクター情報が公開されたタイミングで、ヒロインのヒスイを演じる月城日花氏が招かれ、今回演じることになった想いをトーク。また、今後も配信されていく番組のMCを、今回担当した森一丁氏とともに務めることが発表されました。
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そして話題がトレーラーで流れた主題歌“カンパニュラ”に移ると、ゲストとして作詞作曲&歌唱を務めたアーティストの中村佳穂氏が登壇。楽曲制作のヒントを得るため、モンゴルに旅行に行ったことを明かすなど、楽曲にかける想いを語ったのち、メイキング風ビデオで楽曲のフルバージョンが披露されました。
最後は内藤氏から『幻想水滸伝 STAR LEAP』のコミカライズ化が発表され、それを手がけるのが『幻想水滸伝III~運命の継承者~』(KADOKAWA)でコミカライズを担当した志水アキ氏であることが判明。『幻想水滸伝 STAR LEAP』の主人公と『幻想水滸伝III』の主人公が描かれた色紙とともに、志水先生からのメッセージが月城さんにより読み上げられました。
『幻想水滸伝I』の壮大なドラマを2.5次元舞台で表現! 公開は2025年の冬に決定!!
2ndステップで最後の仕掛けとして発表されたのは舞台化で、こちらは『幻想水滸伝I』からスタートすることが内藤氏から明かされました。そんな舞台の演出を指揮するのは、株式会社フロンティアワークスの岩崎卓氏。壇上では岩崎氏と内藤氏のトークで舞台化の狙いなどが語られ、2ndステップの締めくくりを大々的にアピールされました。
こちらもアニメーション同様、岩崎氏へのインタビューを実施していますので、動画と合わせてご覧ください。
岩崎卓氏 インタビュー
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――『幻想水滸伝I』が舞台化されると聞いて驚いたファンも多いと思いますが、まずは企画のきっかけなどうかがえますか?
岩崎卓氏(以下、敬称略) 私は当時ゲームをプレイしていなかったのですが、舞台をいっしょにやっている俳優陣からは「『幻想水滸伝』を舞台化できたらおもしろいよね」と話題は出ていたんです。そんな折、今回ご縁があってお声がけいただいて、急いで自分もプレイをしました。そうしたら「これは演劇にするべきだ」という想いが強くなりました。それですぐ企画書を描いて、あらためてKONAMIさんにお話を持っていったという流れです。
演劇には最高の物語、最高の登場人物が必要です。本作は群像劇であり人間賛歌が原則ありますので、演劇としてふさわしい作品になるなと。ただ、さすがに舞台に108人を登場させるのはむずかしいですが(笑)。
――『幻想水滸伝I』を舞台化するにあたり、どのような内容になりそうでしょうか?
岩崎 ゲームをプレイしてみて、やはりぼっちゃんを主人公にした物語を演劇化したいと思いました。彼はただ単に正義感がある元気な子ではなく、悲劇的な運命を背負いながらそれに立ち向かい、そんな彼の姿に惹かれて仲間が集まっていく。その流れが演劇として見えたんですね。
また、敵対する相手も悪魔的ではなく、たとえばひとりの女性を愛したからこそが故の戦いという、向こう側にも正義があるなど人間と人間の物語性を感じました。だからこそ生身の人間が演じることがすごく魅力的で価値があるものになるし、ある意味演劇界として最高のものを作りたいという想いが高まりました。
なお、脚本は主人公の目線で進む物語をベースに進めていて、中屋敷(法仁)さんに脚本・演出としてご参加いただいています。間違いなくこの世界を素晴らしい形でお見せできる自信があります。
――『幻想水滸伝』シリーズには本拠地、ミニゲーム、お風呂、戦争イベントなどお約束要素が多くありますが、そのあたりの再現も気になります。
岩崎 たとえば日替わりでそういった要素をやるのはおもしろいですね。とくに舞台は人間が演じるので、本拠地にいるときのキャラクター同士の絡みはアニメよりも自由にできますし、そういった要素があるかもしれません。
ただ、チンチロリンが世の中的に受け入れられるのかわかりませんし、お風呂も役者の方が脱いでくださるかはあれですが(笑)。もちろん、ファンの方が喜んでもらえることが前提にありますので、ちょっとクスッと笑ったりできるものが用意できたらいいなと考えています。
――たしかに舞台の日替わりネタとして、そういったエピソードを盛り込むことはやりやすそうですね。では最後に注目しているファンにメッセージをお願いします。
岩崎 最近はゲームの舞台化も多く、観劇の経験があるゲームファンも多いと思います。生身の人間が演じることで、『幻想水滸伝I』がいかに素晴らしい物語であるかを再認識していただけると思いますので、足を運んでいただけたらうれしいです。
また、演劇ファンの方にも今回の公演で『幻想水滸伝』シリーズを知り、興味を持っていただくいい機会だと捉えています。
――2.5次元系の演劇は女性ファンが多い印象ですが、『幻想水滸伝I』ならば男性も観劇しやすそうですね。
岩崎 そうですね。なかなか男性の方で観劇される方は多くないので、老若男女問わず楽しめるものにしたいと考えています。ぜひよろしくお願いいたします。
今回の配信を皮切りに、今後も定期的に配信される予定の『幻想水滸伝』シリーズの公式番組。発表された2ndステップの展開からも、2025年はまさに『幻想水滸伝』シリーズが飛躍する年となりそうです。電撃オンラインでも関連情報を随時追いかけていく予定なので、ぜひご期待ください。
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