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【栗田親方の月刊格ゲーNEWS】賞金総額100万ドルのEWC『スト6』&『鉄拳8』部門が決着したほか、EVO開催やSFL開幕などビッグイベント盛り沢山。注目の格闘ゲーム情報まとめ【2025年8月】

文:栗田親方

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 格闘ゲーマーかつゲームメディア編集者の栗田親方が、8月の格闘ゲーム関連NEWSを独断と偏見でピックアップしてまとめていきます。

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 世界最大級の格ゲーイベント“EVO 2025”から始まり、賞金総額がたいへんなことになっているサウジアラビアの大規模大会“EWC(Esports World Cup)”まで開催されたアツい夏が終わりました。

 しかし、月末の8月29日(金)からは日本最大級の『スト6』イベント“SFL(ストリートファイターリーグ)2025”が開幕! “祭”が終わっても次の“祭”が始まるってわけですね!!

【総評】2025年8月の格ゲーNEWSまとめ


 8月は世界最大規模の格ゲー大会といえるラスベガスの“EVO”と、サウジアラビアの“EWC”の格ゲー部門×2が開催され、観戦に忙しい日々が続きましたね(うれしい悲鳴)。

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▲最近は“EWC”が台頭してきましたが、やはり格ゲー大会といえば“EVO”ッス!
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▲『スト6』ではドミニカのMenaRD選手、『鉄拳8』ではパキスタンのArslan Ash選手と、優勝候補筆頭が勝ち切る結果となりました。

 ちなみに“EWC(Esports World Cup)”は、その名のとおりeスポーツ全般を扱った超巨大な大会で、全25タイトルの賞金総額はなんと7,000万ドル(約100億円)! もはやゲーム大会の金額感ではありませんね(笑)。

 また、本記事は格ゲー部門の話題に特化していますが、実はチームごとの争いが主軸になっているようです。下記の写真のとおり、優勝チームは700万ドル(約10億円)という巨額の賞金を獲得しました。


 今年の優勝チームは、地元サウジの“TEAM FALCONS”。金デヴさん、mokさんといった日本人の格ゲープレイヤーも所属しています。

 詳細は下記でそれぞれコメントしております。

“SFL2025”開幕! 高木選手の劇的な勝利に感動&号泣する視聴者が続出!!


 YouTubeだけでも同接12万人を超え、『スト6』3年目にしてさらなる盛り上がりを見せたSFL。注目の試合は3試合目の“グッパチ vs CR”だったわけですが、2試合目の“名古屋 vs CAG”で起きた高木選手のドラマチックな勝利がすべてを持っていった形となりました。


 ざっくり説明すると下記のような流れなんですが、この劇的な展開に、同時視聴していたストリーマーやVTuberの方々も感動&号泣の嵐! もちろん目頭がわりともろい筆者(50代男性)もダダモレでした……。

■CAG&高木選手が起こした奇跡
・高木選手がリザーブへ(担当したもっちー選手がリザーブのため)
・1人目のフェンリっち選手、2人目のえいた選手が負けて大ピンチ
・3人目のうりょ選手が、相手のミスもあって0-2から逆転勝利!
・20-20の同点になったので、リザーブ選手同士の試合が発生
・高木選手が、下馬評をくつがえして強豪もっちー選手に勝利!


 高木選手の実力は、少なくとも昨年までは全選手のなかで最下位だったでしょう。しかし、リーガーになると決まったあとの圧倒的なやり込みで、開幕戦で初勝利を挙げるという快挙を成し遂げるまでに成長していました。

 もちろんこれからも難しい試合は続くと思われますが、若きヒーロー高木選手の今後の“物語”は間違いなく必見ですよ!

格ゲーの祭典“EVO 2025”がラスベガスで開催


 8種類のメインタイトルが開催され、下記のチャンピオンが誕生しました。

 ちなみに人気の高い(=プレイヤー人口の多い)上から3タイトルの優勝者は、ほかの大規模大会での優勝経験もある実力者ぞろい。非常にレベルの高い世界で安定した結果を出せる超一流プレイヤーといえますね。

■“EVO 2025”メインタイトルの優勝者(使用キャラ)
・スト6:MenaRD(Cブランカ)
・鉄拳8:Arslan Ash(アンナ/ニーナ)
・餓狼CotW:GO1(カイン/マルコ)
・GGST:Kshuewhatdamoo(ジョニー)
・GBVSR:Kojicoco(ベアトリクス)
・MVC2:Khaos(マグニートー、ストーム、センチネル/サイクロップス)
・UNI2:efiant(ハイド/ロンドレキア/オーガ)
・モーコン1:SonicFox(Cyrax)

⇒【参考】格ゲーチェッカーさん




 また、次回EVO Japanの日程が発表されたほか、“EVOシンガポール”が2027年から開催されることも発表されています。今年からスタートする“EVOフランス”に続く、4カ所目の“EVO”となりますね。

賞金総額100万ドルのEWC『スト6』&『鉄拳8』部門が決着!


 先月号では『餓狼伝説 CotW』部門で優勝したDFM所属のGO1選手が賞金30万ドル(約4,300万円)を獲得したNEWSをお伝えしましたが、今月は同じ賞金額で開催された『スト6』&『鉄拳8』部門も決着がつきました。

 まず『スト6』部門は、『餓狼伝説 CotW』部門で準優勝だったシャオハイ(Xiaohai)選手が2連覇という偉業を達成。道中では『餓狼伝説 CotW』で覇を競ったGO1選手との直接対決もありましたが、ここではシャオハイ選手がタイトルをまたいでのリベンジに成功していました。


 そして『鉄拳8』では、ドラグノフを操るUlsan選手が優勝! LOWHIGH選手との韓国勢対決を制して、こちらも賞金30万ドル(約4,300万円)を獲得しました。

 本大会は、Arslan Ash選手を筆頭とするパキスタン勢が上位進出できなかったこともあり、韓国勢の強さが際立った印象です。

『鉄拳8』大規模5on5大会“MASTERCUP”の開催を発表


 『鉄拳』シリーズの伝統的な団体戦“MASTERCUP”が2026年2月21日に開催されることが発表されました。

 格闘ゲームの世界的な大会はシングル戦が多いため、団体戦ならではの“熱”を感じられる貴重な大会といえるでしょう。

 “現場”で味わえる興奮は、一度ハマると病みつきになるほど強烈なもの。少しでも出てみたいという方は、XなどのSNSなどを使ってチーム結成に動いてみてはいかがでしょうか?

『VF5REVO』バーミンガムの予選大会でとんちゃん選手が優勝!


 世界大会“VIRTUA FIGHTER Open Championship”の予選が続いている『バーチャファイター』では、“銀河系最強”という異名を持つ最強プレイヤー筆頭候補のとんちゃん選手がついに代表権を獲得しました。

 本大会は遠くイングランドで行われるということもあり、「日本から誰が遠征するか」に注目が集まりましたが、蓋を開けてみればとんちゃん選手のみ。

 代表権を得られるのは優勝者1名のみのため、彼の参加を知ったほかの日本人プレイヤーが「わざわざ行ってもあいつには勝てない」と、参加を断念した可能性も高そうです。

『ギルティギア・ストライブ』に新キャラ“ルーシー”が登場!


 8月21日には、『GGST』に新キャラクターが登場。しかも本作では珍しいコラボキャラとして、オリジナルアニメーション『サイバーパンク: エッジランナーズ』の“ルーシー”が参戦しました。

 クールビューティなビジュアルだけでも目を引きますが、参戦トレーラー映像もめちゃくちゃカッコいいので、原作を知らない人も一度は映像チェックおすすめです!

『UNDER NIGHT IN-BIRTH』(アンダーナイト インヴァース)に新キャラ“イズミ”がリリース


 コアなファンがしっかりとついている2D格闘ゲーム、通称『UNI』に新キャラが登場しました!

 格ゲーは『スト6』だけじゃないということで、いろんな格闘ゲームを体験したいという方は、この機にプレイしてみるのもよいかもですね。

格ゲー異世界マンガ新連載!


 格闘ゲームを題材にした「転生格ゲーマー オジでも勝てる異世界攻略」というマンガの新連載が始まりました。

 第1話には、実際に活躍している有名な格闘ゲーマーたちの姿も描かれているなど、格ゲーファンなら必見の内容。私も現在公開されている2話まで読ませてもらいましたが、今後の展開が気になる刺激的な魅力あり! あと登場する女の子がみんなかわいいです^^

 ちなみに原作者の山口ミコトさんは生粋の格ゲーマーで、『スト6』でもかなりのやり込みを見せている実直なファイター。作品内の細かい描写にも説得力が出てきそうですね。

REJECTがVR格闘ゲームを題材としたオリジナルフィクション作品『FRAME:ZERO』を公開


 SFLの優勝候補チームの1つでもある“REJECT”が、なんと格闘ゲームを題材にした約30分の長編映像を公開しました。

 内容はフィクションではありますが、VR格闘ゲームのキャラクター(NODE)として、REJECT所属のVTuberである天鬼ぷるるさんやditto.さんが登場するほか、実況・解説はお馴染みアールさん&ハメコさん、さらには誰もが知っている梅原大吾さんが特別出演するなど、格ゲーファンならワクワクできる要素が満載!

 上記でも紹介した“Esports World Cup”が舞台になっていたりもするので、ぜひ視聴してみることをおすすめします。

「ぶいすぽっ!」が「SFL2025」の公式応援アンバサダーに就任


 今や大人気のバーチャルYouTuberプロジェクト「ぶいすぽっ!」が、実際に『スト6』をプレイしている如月れんさん(使用キャラ:JP)、蝶屋はなびさん(使用キャラ:マリーザ)、甘結もかさん(使用キャラ:豪鬼)の3人を中心に、公式アンバサダーとして活躍することになりました。

 3年目にしてますます盛り上がっている『スト6』の人気は、有名ストリーマーやVTuberとのコラボ効果が大きな要因の1つ。「ぶいすぽっ!」がさらなる格ゲー人気の向上に一役買ってくれそうですね。

【筆者近況】久々のクラシック操作でサガットのアパカ楽しいです


 なんだかんだで格ゲーNEWSも第3回。

 前回より情報を拾うタイトルが増えたので、広く浅く“格ゲー業界”の情報を得られる記事になっているといいなーと。


 というわけでACTが変わった『スト6』では、メインキャラのモダン舞と並行して、クラシック操作のサガットで遊び始めました。

 モダンでもコマンド入力をしっかりやるべきポイントがあるのですが、モダンだけやってると、どうしてもサボってワンコマンドでお茶を濁しがちになるんですよね……。

 そこで『ストⅡ´』でのメインキャラだったサガットを数十年ぶりにレッツプレイ! 最初は昇龍コマンドが遅すぎてバッタ勢に勝てない日々でしたが、こなれてきたらグイグイ勝てるようになってうれしかったです(素直な感想)。これでM舞さんの対空も精度&火力がアップしてるはず!


 あと、直前集中やりこみの結果、8月31日に参戦した『VF5REVO』の公式大会も結果もぼちぼち。

 そういや“TGS(東京ゲームショウ)”では『NEWバーチャファイター』の新情報が出るとのことなので、VF勢は全員超注目ですぞ!!

 という感じでまた次回! 9月はSFLに加えてCPTワールドウォリアー大会も始まる『スト6』がやはりアツそうですね~。

栗田親方ゲーセン黎明期からゲームにハマり、ハイスコアラー⇒格闘ゲーマーと転身しつつゲーム人生を楽しんでいます。生涯現役。

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