電撃オンライン

これが読みたかったまである。エチエチなシーンはどう書くのか、そのコツが明らかに!?【阿智太郎のオトナ向けゲーム開発録:エチ神様の言うとおり!第4回】

文:阿智太郎

公開日時:

※この記事には成年向けゲームの話題が含まれています。しかも今回は濃いめです。そうした話題が苦手な方はご注意ください。
 というわけで、前回のような、まるで本職のゲームクリエイターのような話は置いておいて、今回はお待ちかね。

 エチエチなシーンはどうやって書かれているのか?

 その方法と、誰でも簡単に書けるコツ! をお伝えしようと思います。

極限まで●●を貫ききったその時、アナタの前に神様が降臨する――

 今回のゲーム『賢者タイムのスッキリ人妻冒険記』ですが、通常のイベントがすべて完成してから、エチエチなイベントの作成に入りました。(手強いことが最初からわかっていたので、後回しにした)

 そしていざ、書き始めたものの……まあ、難しい!

 いろいろと、教本(エロシーンの書き方とか、官能小説とか、本当のいろいろ)を読んだりもしたのですが、エチエチなシーンの描写って、一種の文学のような美しさがあったりするんですよね。なので文章が上手な人でないとなかなかうまく書けない。

 そして僕は……あまり文章が上手なほうではありません。

 で、出した結論は、“説明を止めよう!”いわゆる、地の文というものをすべて排除して、説明を全部セリフに入れてしまうエチエチシーンにしたのです。

※注:さすがにエチエチなシーンのテキストをここで紹介するわけにはいかないので、味噌汁の話に変えています。

【サンプル1】

 男は、ゆっくりとネギを刻み始めた。トントントンという、包丁の音が小気味良く響く。

「上手ですね」

 感心したように、女が言った。すでに空腹を感じているのだろう。今にもヨダレがこぼれそうになっている。女はせがむように、男に告げた。

「私、早く味噌汁が飲みたいわ」

 と、通常ならこのように書くところを、説明をすべてセリフに入れて作成すると。

【サンプル2】

[IMAGE]

 となります。もう、人妻に、全部実況中継させてしまおうというアイデアです。

 ……おかしい、健全な味噌汁をネタにしたのに、なんかちょっとエロい?

 とこういった形で苦手を回避する方針で進め始めたものの、それでもやっぱり難しいのがエチエチなシーンです。最初はなかなか筆が進みませんでした。

 悩みに悩み、考えに考え抜いた結果、僕はたったひとつの真実にたどり着きました。


 もっと、飢えなければ!

 エチエチなシーンを描くということは、単なる技術ではありません。作者自身の感覚や欲望とどう向き合うかという、非常に繊細で個人的な戦いとなります。その原動力は、“飢餓”ではないかと考えました。

 飢えるからこそ、渇望し、自らが欲しいものを生み出せるのではないか?

 ある意味、創作の原点かもしれません。(思えば、僕がラノベを描き始めたのも、現実世界でかなわない、モテたい! という欲望を創作の世界で叶えようと思ったのがきっかけだったような気がします)

 なので、エチエチなシーンを制作するために、僕はあえて、エチエチなコンテンツを拒絶することにしました。

 脱エロ宣言です!

 ありとあらゆる、性的なコンテンツから距離を置きました!

 動画や画像、グラビア、扇情的なマンガなど、日常的に目にする性的なコンテンツからも、意図的に目を背け、生活をしました!

 時々発生する、エチエチ動画観たい❤ エチエチ同人誌読みたい❤ という狂おしいほどの衝動も、必死に我慢し、ひたすらに脱エロを貫き続けました。

※この衝動を我慢する心強い味方が、僕の場合、キューブパズルでした。このゲーム制作中にハマって、暇があったらいじっていました。3×3であれば、(調子が良ければ)1分を切れるようになりました。悶々とした時は、ひたすらこのキューブパズルをそろえていました。(作業中の、ちょっとした息抜きとしても丁度良かった)[IMAGE]

 そんな日々を過ごすこと1~2週間。ある時ふと、世界の見え方が変わる瞬間が訪れます。

 例えば……

  • 空に浮かぶ雲が、ちょっとぽっちゃりとした女性の胸に見えたり。
  • 地面に寝そべって伸びをしている猫のしなやかな足を見て、こちらを誘惑しているんじゃないかと感じてしまったり。
  • ゴミ捨て場に書かれた「ビン」「カン」という文字が、「敏感♥」に見えてしまったり。
  • ペットボトルのくびれが、女性のくびれに見えてしまったり。

 これは、欲望が暴走しているわけではありません。飢えによって感覚が鋭くなり、日常の中に性的なニュアンスを見出すようになってしまうのです。

 事実、この状況になっても心は実に穏やかなままなのです。

 僕はこの状況を、“エロ神様の降臨”と呼んでいました。

 エロ神様は偉大ですから、一度降りてきてしまえば、エチエチなシーンを一気に書き上げることができます。(まあ、すぐに帰ってしまわれるので、この修行僧な生活を続けて定期的に下りてきてもらう必要はありますが……)

 エチエチなゲームを作っていると、さぞやエチエチな状況で作っていると誤解されがちなのですが、(それこそ、エチエチ動画を常に流しつつ、全裸で頭に女性の下着をかぶり、『うっひょお?』と踊りながら作っているような)

[IMAGE]
▲一般的なエチエチゲーム制作者のイメージ(※阿智太郎先生の主観です)

 しかーし、実際はその真逆です。

 ひたすらエロを遠ざけ、まるで写経をするかのような心持ちで、粛々と作っているのです! 本当に、修行僧のようです。

[IMAGE]
▲こんな感じの穏やかな気持ちで、エチエチゲームを作っていました。

 あっ、ちなみに、ゲーム会社で子ども向けゲーム作っている時は、隣の席の同僚が大音量で、エロDVD見ていました。(夜中だったし)まるでBGMのようにエチエチな音声を聴きながら、少年少女が努力と友情で困難を乗り越えていくストーリーを書いていました。よく惑わされることなく書けたなあ……と、感心します。

 というわけで、結論をまとめますと。

★エチエチなシーンを描くコツは、あえてエチエチなコンテンツから離れること!
★感覚が研ぎ澄まされて、エロスでないものにエロスを見つけ始めた時こそ、エロ神様が降臨した証拠! エチエチなシーンを描くチャンス!

 です!

 W
 X
 Y

 このアルファベットの並びに、しっかりとエロスを感じられる方。すでにエロ神様が降りてきています! すぐにペンを取り(PCを開き)、エチエチなシーンを書いてみましょう。きっと自分でもびっくりするような、エチエチなシーンが書けると思います。

※このWXYの意味がわからない方は、解放バージョンをごらんください。最近気づいたのは、Wよりもω(オーム)のほうが、なんかエロいということです!

※リンク先は成年向けページとなります

 さて、次回はさらに満を持しての話題、“エチエチなボイスはどう録るの?”について、書きたいと思います。阿智太郎、同人声優の世界を知り、その奥深さに感心するという話です。(本当にすごかったです!!)

前回はこちら

第1回はこちら

【最大7万円OFF】マウスコンピューターで、ハロウィーンセール開催中!(PR)

マウスコンピューター公式通販サイトでは、お得なハロウィーンセールが11月19日(水)10:59まで開催中!
ゲーミングPCやクリエイターPCなど厳選されたノートパソコンやデスクトップパソコンの人気製品が最大7万円オフで購入できるチャンスです!

キャンペーン期間:2025年11月19日(水)10:59まで

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります