電撃オンライン編集部スタッフが実際に遊んだうえでオススメ作品をプッシュする特集企画"電撃の激押し神ゲー2025"。この記事では『サイレントヒルf』の魅力をAkが語ります。
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索引
閉じる日本を舞台にアクション性を高めた新たな『サイレントヒル』【サイレントヒルfレビュー】
まずは簡単に本作の概要について紹介します。『サイレントヒルf』は、日本の架空の田舎町である“戎ヶ丘”を舞台にした、『サイレントヒル』シリーズの最新作。近接戦闘に特化したアクションや、1960年代の日本ならではの伝承や信仰をモチーフにした恐怖表現などが特徴的な作品です。
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外伝作品という位置づけですが、登場人物たちのトラウマが影響する精神世界や、心をえぐるような恐怖描写など『サイレントヒル』らしい魅力はしっかり引き継いでいます。
表世界と裏世界を行き来してストーリーを進めていく基本的なゲーム性もそのまま。アクション性を高めて、舞台を日本にした『サイレントヒル』と思えば大丈夫です。
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本作のストーリーを『ひぐらしのなく頃に』で知られる竜騎士07先生が手掛けているのも見どころのひとつ。主人公の雛子をはじめとする、登場人物たちの魅力や謎多きストーリーに注目です。
メディア向け体験会で衝撃を受けたアグレッシブなアクション性!【サイレントヒルfレビュー】
ここからは筆者のゲーム体験とともに本作の魅力について書いていきます。筆者の『サイレントヒルf』のファーストインプレッションは、メディア向け体験会でしたが……今でも忘れられずこうして原稿にしたためてしまうくらい衝撃的でした。
体験会までは、本作の情報は“『サイレントヒル』の外伝作品”、“舞台が日本”、“ストーリー担当が竜騎士07先生”くらいの情報しか出ていない状態。生粋の『サイレントヒル』ファンである筆者も、「あくまで外伝的作品で女子高生が主人公ということは、アドベンチャー要素が強めなのかな?」と思っていたわけです。
体験会までは、本作の情報は“『サイレントヒル』の外伝作品”、“舞台が日本”、“ストーリー担当が竜騎士07先生”くらいの情報しか出ていない状態。生粋の『サイレントヒル』ファンである筆者も、「あくまで外伝的作品で女子高生が主人公ということは、アドベンチャー要素が強めなのかな?」と思っていたわけです。
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そんななか開催された体験会で、スライドで具体的なゲームシステムが初披露されました。そこに記された“見切り反撃”、“見切り回避”という筆者の中になんとなくあった“女子高生”という単語のイメージとはかけ離れた、あまりにもアグレッシブすぎる単語の数々! あまりの衝撃に、会場が「ざわざわ……」としていたのを覚えています(笑)。
体験会ではゲームの序盤が体験できましたが、かなりスピーディーで“敵と戦っている”という感覚が味わえるアクションになっていたのが好感触でした。歴代『サイレントヒル』シリーズではあくまでアクションよりもホラー演出がメインという感じだったので、アクションもしっかり楽しめそうなのは意外でもあり、なんだかうれしかったことを覚えています。銃火器は使えないものの、回避アクションの充実によって幅広い戦闘スタイルが楽しめるようになっていたこともあり、画面の中の女子高生を動かしまくっていました。
アクションが激しくなった影響か、基本的な難易度はそこそこ高く、ゲーム慣れしているであろうメディアの面々もけっこう道中でゲームオーバーになっていました。かくいう筆者もボス戦では何回かゲームオーバーに! 本作ならではの回避や反撃の重要性をしっかり認識し、女子高生本来の力を発揮するまでは、けっこう戸惑いも多かったです。
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実際、その体験会でのレビュー記事や動画が公開されると、主人公の雛子のスピーディーな近接バトルスタイルが大きな話題を集めました。鉄パイプ一本で敵をなぎ倒していくその姿に敬意を込めた“雛子さん”という呼び名がミーム化するほどでしたね。『サイレントヒルf』未プレイの人でも、“雛子さん”のミームだけは聞いたことがあるのではないでしょうか?
迫りくるバケモノの集団に「今日はもう閉店だよ……」と言ったり、バケモノを倒したら「やったか?」と言って実際にやっていたりと、頼もしすぎる言動にも注目が集まりました。個人的には、ゲーム序盤でバケモノの集団に追われて「戦える数じゃない……!」といったシーンがお気に入り。描写の節々で感じられますが、基本的に雛子は“バケモノと戦うことは当たり前”という前提があったうえでものを考えているんですよね(笑)。
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タイミングよく敵の攻撃を回避すると発動する“見切り回避”や、敵の特定の攻撃のタイミングで強力な反撃を繰り出す“見切り反撃”などが特徴的な本作のアクション。ゲームに慣れてくると、あえて攻撃せずに敵に接近し、“見切り反撃”のスキを狙う、みたいな立ち回りもできるようになってきます。いわば“後の先をとる”みたいなもので、気分はまるで剣豪! 敵の攻撃パターンを覚えると意外に“見切り反撃”は簡単なので、気持ちよく戦えるようになってきます。
とはいえ、難易度が低ければこれらの回避アクションを使いこなせなくても十分に進めるバランスにはなっているのでアクションゲーム初心者の方もご安心ください。集団に囲まれないことにだけ注意しつつ、冷静に鉄パイプを振れば大丈夫!
周回するごとに明らかになっていく登場人物や物語の背景! 考察しがいのある謎は竜騎士07ファンは必見【サイレントヒルfレビュー】
そして『サイレントヒルf』の最大の見どころとも言えるのが、竜騎士07先生が手掛ける謎多きストーリー。
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本作のストーリーは周回を前提としており、複数個のエンディングを見ることで明かされる謎が多くあります。この点、竜騎士07先生が手掛ける『ひぐらしのなく頃に』や『うみなこのなく頃に』に近い作りですね。竜騎士07先生ファンである筆者はすぐに馴染めましたが、初見の人はあまりに謎の多いストーリー展開に、最初は戸惑うかもしれません。
実際、筆者も1周目のプレイでは登場人物の誰もが怪しく思えて仕方がなかったです。雛子を“相棒”呼びしながら肝心なところで姿を消す幼馴染の修、修に恋心を寄せているらしく雛子にヤバい視線を向ける凛子、五百円を返さないうえに“裏切り者”呼ばわりしてくる咲子、そして付いていくととんでもない目に合わされる狐面の男と、とにかくクセのある登場人物が多い!
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正直言って、1周目のエンディングを見た時点では「え、これで終わり?」という感じでした。衝撃的な展開とともに、“大きな秘密”がひとつ明らかになるものの、登場人物たちの行動原理などは主人公の雛子も含めてよく分からない感じだったんですよね。
それでも放り投げて終わる感じではなく、実はその判明した“大きな秘密”をよく紐解くと、さまざまな事実が理解できるような作りになっているのが見事ではあるのですが……初見ではなかなか気づきにくいかもしれません。考察が得意な人であれば、1周目時点でいろいろ察することができるかも? 自信がある人はぜひお試しを!
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2周目以降についてはぜひプレイしてほしいので深い言及は避けますが……絶対にやる価値はあります。ぶっ飛んだ展開もあるけれど、最終的には圧倒的な熱量と人物描写の魅力で押し切ってくれるのが、実に竜騎士07先生らしいストーリーでしたね。正直、『サイレントヒル』と竜騎士07先生の親和性がここまでのものとは、両方のファンである筆者にも予想できませんでした! 日本ならではの伝承や神話的なものが好きな人はハマってしまう可能性は相当高いと思います。
それでもまだまだ特定の描写や人物たちの内面などに関しては、ファンの間で考察中のものも多いです。プレイが一段落したら、ネット上の考察系動画や考察系サイトを見つつ考察してみるのも楽しみのひとつですね。すべてのものに意味があるのが『サイレントヒル』シリーズの特徴なので、考察好きにとっては深堀りしていくのが楽しいです!
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雛子役の加藤小夏さんを始め、多くの実況配信がバズっている本作なので、配信を見るだけで実際にプレイしたことがない人もいるかもしれません。本作はさまざまな解釈が生まれるストーリー展開が魅力なので、ぜひ自分自身でプレイしてみると新たな楽しみ方ができるかと思います。
アップデートで難易度“簡単”が追加されたので、アクションゲームが苦手でストーリーを楽しみたい人でも気楽にプレイ可能です。ぜひ年末年始に、一気にプレイしてみてください!