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『冒険家エリオットの千年物語』レビュー:魔石や魔法で拡張されるアクションが奥深い【ゲームシステム編】

文:シュー

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 スクウェア・エニックスの完全新作アクションRPG『冒険家エリオットの千年物語』がSwitch2、PS5、XboxSeriesX|S、Windowsで6月18日(木)に発売。Steamは6月19日(金)に発売されます。


 本記事では、先行プレイを行ったライターが本作のゲームシステムについてのレビューをお届けします。


■関連情報

シンプルなアクション性だからこそ気持ちいいゲームスピード


 HD-2Dで描かれたデザインらしく、アクションは通常攻撃と溜め攻撃、そしてメインとサブに設定した武器を使うだけとかなりシンプルです。シンプルゆえにテンポがよく、非常に動かしやすいのが特徴。コンボアクションほど速すぎず、かといって単純な2Dアクションほど物足りなくもない、気持ちよく動かせる絶妙なゲームスピードだと感じました。


 7種類の武器は好きな2つの攻撃ボタンに自由に配置できます。主に近接攻撃用の武器と、弓や爆弾といった消耗品の特殊武器に分かれているので、自由な組み合わせで遊べるのも魅力。どの武器もゲームを進めると入手できますが、なかにはメインストーリーとは異なる寄り道のクエストクリアで解禁されるものもあったため、とくに序盤は見逃せません。


 ちなみに盾は武器とは別に使える初期装備で、敵の攻撃を防ぐのに役立ちます。


 必殺技(溜め攻撃)で斬撃を飛ばせる剣。正面を横薙ぎに振るうため至近距離の攻撃カバー範囲は広めで、攻撃速度も速く扱いやすい初期武器です。


 前方へのリーチに優れる槍。剣と比較すると正面への射程が長く、並んだ敵を貫通しながら攻撃することも可能です。一方で左右の攻撃範囲が狭いため、敵が広く展開している際は立ち位置を考える必要があります。必殺技は前方に大きく踏み込む突進突き。

鎖鎌


 自分の周囲をぐるっと回転する軌道を持つ近接武器。至近距離には攻撃判定がないため、適切な距離感で振るうことで広い攻撃範囲を活かせる、少しクセのある武器です。必殺技で前方に鎖鎌を投げ、敵を自分の目の前に引き寄せることもできます。

ハンマー


 ハンマーを横に振り、命中した敵にダメージを与えながら大きくノックバックさせられます。うまくいけば敵を崖下に落下させられますが、剣と比較すると攻撃速度がやや遅い、イメージ通りのパワータイプです。必殺技は強力な縦振りで、地面を叩くと同時に大きな杭を打ち込んで新たな道を開拓できます。


 使用には矢が必要なオーソドックスな遠距離武器。エリオットが向いている方向にまっすぐ飛ばすので、敵がこちらに気づく前の牽制に便利です。必殺技では3方向に矢を放てます。

爆弾


 消耗品の爆弾は、フィールドに点在する大岩をイメージ通り豪快に破壊できる力を持ちます。絶大な破壊力を持つ一方で起爆に時間がかかるため、素早い敵にはやや不向き。ただし、火属性の攻撃で即起爆できるという特徴もあります。設置した爆弾を持ち上げて投げつけることも可能です。

ブーメラン


 投げると自分に戻ってくる軌道で、複数回ヒットが狙える遠距離武器。弓と異なり消耗品ではなく、手元に戻るたびに何度でも使用できるので、気兼ねなく使えるのが強みです。必殺技は一定距離でブーメランが滞空して連続ヒットするため、動きの遅い敵や大型のボスにかなり有効です。


 エリオットが最初から装備している、前方からの攻撃を防ぐ盾。回避アクションのない本作において被ダメージを減らす貴重な装備品であり、武器スロットを圧迫せずにいつでも使用可能です。耐久値がなくなると一定時間使用不能になりますが、時間経過で自動的に再使用できるようになります。


 ゲームが進むとジャストガードが使用可能になり、敵の攻撃を跳ね返せるようになります。この時は盾の耐久値も減らないため、ボス戦でかなり重要になるアクションです。


 また、本作はレベルアップでステータスが上昇していくタイプのゲームではなく、クエストの達成報酬やショップで販売しているアクセサリを装備することで性能を変化させていくシステム。状態異常への耐性を得たり、ジャンプ中の滞空時間を延長させたりといったカスタマイズが可能です。


 さらに、体力の最大値を増加させる「生命の欠片」がダンジョンや各地の宝箱から見つかるため、各時代をくまなく探索することも重要になります。

"魔石"による武器の拡張性


 シンプルなアクションですが、各武器は"魔石"によって使い勝手や遊び方が大きく変化します。これこそが本作最大の面白さと言っても過言ではないかもしれません。

 "魔石"は武器ごとに決まった種類が存在しており、敵を倒した際や宝箱から入手する"魔石の欠片"を街の魔石屋で消費することで生成できます。このとき生成される"魔石"にはレアリティがあり、高レアリティだと効果が優れていたり、装備コストが低下したりする特徴を持ちます。


 また、"魔石の欠片"を消費した総量によって生成ランクが上昇していき、より高レアリティが出やすく、低レアリティが出にくくなっていくのも嬉しい仕様です。要はひたすらに"魔石の欠片"を突っ込んで回す! 「なにが出るかな」を楽しむあの時間がたまらないんですよね。


 はじめはランダム生成のみですが、生成ランクが5になると任意の武器の"魔石"に絞って生成できるので、より効率が上がります。冒険していると"魔石の欠片"が大量に溜まっていることも多かったので、長旅から帰ってきたら"魔石ガチャ"を回す、といったサイクル自体が非常に楽しい要素でした。


 ちなみに"魔石"にはコストがあり、武器には複数の"魔石"を装着できます。強力な効果を持つ"魔石"はコストも高いため複数装備が難しくなりますが、お金を支払うことで最大コストを拡張できます。余ったお金でドンドン宝石箱(スロット)を拡張していくのがおすすめです。


 さらに嬉しいのが、生成時にすでに持っているのと同じレアリティの"魔石"が出た場合、自動で"魔石の欠片"に変換してくれる機能が付いている点です! 同名の"魔石"の高レアリティが出た場合も、それまで使っていた低レアリティの"魔石"が自動で"魔石の欠片"に変換されるため、被りや解体の手間を気にせずハクスラを楽しめるのは非常にありがたい仕様だと感じました。


 自動変換やレアリティが上がっていくシステムなど、この"魔石"周りの遊びやすさはかなり練られています。アクションの面白さの要であり攻略の要でもあるので、ストーリー以外ではこの"魔石"の組み合わせにすっかり熱中してしまいました。

謎解きから戦闘までサポートする"フェイの魔法"


 シンプルな攻撃を拡張する"魔石"と同じく、エリオットのアクションの幅を広げてくれるのが"フェイの魔法"です。


 フィールドで見つかる「魔力の祠」に立ち寄るとフェイが魔法を習得するのですが、燭台に火を付けたり周囲を明るく照らしたりする、フェイが燃える"チャッカ"や、滑るように高速移動を行える"シッソー"など、便利系の魔法が揃っています。


 これらはダンジョンの攻略に不可欠で、フェイの魔法自体がストーリー進行のキーになっている感覚でした。また戦闘にも転用でき、"チャッカ"で爆弾を遠隔起爆させたり、周囲の敵を集める"キューイン"でひとまとめにして必殺技で一掃したりと、遊び方に奥行きが出てくる印象です。使用には魔力が必要ですが、自動で回復するためほぼ使い放題なのも嬉しいところ。


 おまけにフィールドに点在する、青い煙が立ち昇る「魔力の源泉」に触れると、一定時間"フェイの魔法"が本当に使い放題になると至れり尽くせり。戦闘の強さに直結しないこうした便利系の能力が、制限なく自由に使えるのはかなり嬉しいポイントでした。


 このほか、時代によってダンジョンの構造が変化したり、自身の強さを試す「試練の祠」など探索・寄り道ルートも豊富で、やり込み甲斐は保証済み。HD-2DアクションRPGというシンプルな見た目ながらも拡張性が高く、さまざまなゲームシステムを駆使して戦闘から謎解きまで堪能できるのは、本作ならではの面白さではないでしょうか。

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