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【ホロライブ】獅白ぼたんさん、主催の『スト6』大会“獅白杯2nd”を朗らかに振り返り、第3回“獅白杯”への展望も語る

文:こひき庵

公開日時:

 10月16日、VTuberグループ“ホロライブ”の5期生・獅白ぼたんさんは、自身が13、14日に開催した『ストリートファイター6』の大会“獅白杯2nd”についての振り返り配信を実施しました。


 実際に映像を観ながら中級・上級・超級、そしてエキシビジョンという部門を振り返りつつ、次回開催についても言及。

 また視聴者から送られた“マシュマロ”に回答する中で、答えにくいような質問にもしっかり答え、公募枠の扱いやトーナメント表の作成などのルール設計や運営面での難しさについても率直な意見を述べています。

 そのほか、柊ツルギさんによる“波動拳165連発”や、ぷげらさんの“怪文書”など大会を巡って話題を呼んだ面白エピソードについても楽しく語る配信となりました。

みんなに楽しんでもらえるために

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 13、14日に行われた獅白杯後は翌日から別の仕事をこなし、「あまり眠れていない」というぼたんさん。

 「(大会を)やっている間はずっと心がザワザワしている。終わってやっと心が無事終われたってなる」そうで、「始まる前が一番心臓が痛い。めちゃくちゃ痛い」と大きな注目度を集めるイベントになっているだけに、心理的な負荷は相当高かったようです。

 ホロライブのスタッフはもちろん、eスポーツに詳しい外部のスタッフも入って運営されている大会ですが、「(スタッフからは)最終的には獅白さんの判断で動きますと言われていて、私の判断で決まる」(ぼたんさん)イベントとなっています。

 それだけに「参加してくれるみんな、観てくれるみんなが楽しんでくれるかどうか」についての責任の重さも常に感じているとのことでした。

 ただ、配信の冒頭で「先に言っとくと、3回目もやりたい」と第3回に早くも言及。大会の模様を楽しそうに振り返る様子からも、スタッフや参加者、リスナーと作り上げた“獅白杯”というコンテンツへの誇りも感じさせてもらいました。


 そのほか、後輩のラプラス・ダークネスさんと大会後に会って話したことなど微笑ましいエピソードも話されていました。

あえて踏み込んだマシュマロトークも

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▲大会は各級ともにオファー枠(左4名)と公募枠(右4名)が併存。

 事前に質問も募集し、大会のレギュレーションや運営面での苦労なども率直に語られました。

 特に強調されていたのは、そもそも獅白杯は「ガチガチの大会とかそういうのじゃないから」ということです。

 「ちょっと真剣にやりつつもカジュアルな感じのイベントになればいい。少なくともガチガチではない。みんなでマジでお祭り楽しもうぜ。そういうマジ感はあるというか、一体感はあればいいなと思っている」

 このラインの作り方は難しい問題なのだと思いますが、どうしても外野が熱くなり過ぎてしまう面もあり、特に公募枠があることで、「自分の推しのビッグチャンス」と捉えたファンからは強い言葉も飛んできます。

 そうした声に対しても、ぼたんさんはライオンのような大きな心で寄り添いつつ、自分の意見も述べていきます。

 「公募枠に応募してくる人にもファンの方はいるわけじゃない? やっぱり選ばれてほしいわけじゃん。強い言葉を使ってしまっただけ」

 大会のルール設計については常に葛藤があることも明かします。

 「公募枠は未だに悩みというか、『ごめんみんな』と思うところはある」

 中級・上級・超級という形に分けた今回のカテゴリーも、たとえば「ダイヤ5の人をどうするのか」といった問題や、逆に初心者のラプラス・ダークネスさんを選んだことに批判の声があったことを率直に話します。

 そのうえで、「全員を満足させるのは無理」と割り切っていることも強調しました。

 「視聴者さんはワガママでいいと思っている。自分の観たいものはみんな違うものだから。みんなの意見を全部採り入れたいけど、さすがに無理。だから自分が考えることをメインにしよう」


 「こういうルールがいいんでは?」という提案もたくさんいただくそうで、中には「推しの試合をもっと観たかった」ということでのルール変更を提案してくるマシュマロもありました。

 そうした意見もぼたんさんは頭ごなしに否定することはせず、「気持ちはわかる」としながら、大会のルール設計の意図についてもしっかりと説明。

 「そもそも最初はルーザーズがなかった」と敗者戦のない純粋なトーナメントだったところを「“2先”一回だけだと少ないよね、ルーザーズ“1先”入れよう」と現在のルールに落ち着いたことを話します。

 イベントとして長すぎると「観てくれない」という現実的な問題もあり、その中で折り合いを図って現在のルールに落ち着いていることを説明。そのうえで、「3回目(の大会)は同じフォーマットでいくか、ガラッと変えるか」については現時点で白紙だとも語ります。

 「何かしら新しいものは入れたい」としつつ、1回目を終えたあとにもルールや大会のあり方は見直しており、公募枠も廃止を検討していたそうです。

 実際、公募枠は「アクシデントの可能性がある」(ぼたんさん)のは否めないところでしょう。

 ぼたんさんは「1、2回目はたまたま(公募枠で)聖人の皆様が集まってくれた」と率直に話されたように、“悪い人”が紛れ込んでしまう可能性は常につきまとう仕組みです。

 そのリスクを負ったうえで、この枠を続けている意図についてもあらためて説明がありました。

 それは自身が『スト6』のイベントに出ることでモチベーションを得た経験から、界隈全体でそうした経験をする人を増やしたいということです。

 その思いがまずあり、そもそも「発掘企画ではない」こともあらためて明言します。

 「個人の人がここに出てめちゃくちゃ有名になったとしても、それは副産物であって、メインはそっちじゃない」

 もちろん、出場した配信者やVTuberがこの機会に注目を集めることについて、「見付かって良かったね、うれしいねという感じは否定していない」としつつ、そういった人選で盛り上げることを目的化するつもりはないことも、重ねて強調していました。

 このあたりの話は、それだけ各級について「この人を選ばないのはけしからん」という意見が来るのだなということもうかがわせるものでもあり、運営していて難しさを感じる部分なのがわかります。

 あくまで、ぼたんさんとしては「めっちゃ頑張ってる人を見て勇気をもらえる」場にしたいという意図はあっても、「誰かを有名にしてあげたい」という意図で設けてる枠ではないということでしょう。

 逆に有名な配信者が大会参加を機に『スト6』の沼にハマってくれるのであれば、それこそ意図通り。

 「ホロライブの中で『スト6』始めたいとか、獅白杯出たいという人がいて自分に言ってきてくれたら、(参加の)オファー出すよ」と話していたのも、そうした意図と噛み合うからなのでしょう。

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▲紅白歌合戦にも出場経験がある“ゴールデンボンバー”の歌広場淳さんも超級で奮闘。

 今回初めて実現したプロの参加についてもネガティブな意見は寄せられていたようです。
  
 個人的にはプロとアマが競合するからこそ面白さがあったと感じていたので少し意外でしたが、かずのこさんが結果的に強さを見せ付けて優勝したことでそうした見方が強まったのかもしれません。

 ただ、結果としてそうなっただけでプロを固めるトーナメント表の設計(これはACQUAさんのアドバイスだったそうです)で波乱の可能性を高め、ルーザーズを“1先”にしていることでの「ジャイアントキリングあるぞ」という緊張感は確実にありました。

 ぼたんさんはむしろ「プロにとってはリスクマッチでしかない」という申し訳なさをむしろ感じていたようで、「推しに勝ってほしい」視聴者がいることには理解を示しつつ、プロを分けるべきという意見はキッパリと否定されていました。

 そもそも単にプロ同士の試合を観たければ「ストリートファイターリーグを観ればいい」(ぼたんさん)というのはその通りで、アマチュアが挑む構図があるからこそ、獅白杯でやる価値があるというものです。

 大会後のアンケートで高木さんは「強い人と戦える場に入れてもらえてうれしかった」と回答してきたそうですが、実際の格ゲーマーのメンタリティとして多数派なのもこちらである気がします。

 「プロにハンデを付けるべき」という意見についても、ぼたんさんは「それで勝っても自慢にならないでしょう」と語っていましたが、これも実際に本気でやり込んでいるゲーマーであれば、同じ意見になる方が多いのではないでしょうか。

柊ツルギvsファン太、大会史に残る迷勝負

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 大会の振り返りで盛り上がったのは、ぼたんさんがベストバウトにも挙げた柊ツルギさん(ケン)とファン太さん(エドモンド本田)による対戦です。

 これは実況の平岩康佑さんから「もはや相撲でもストリートファイターでもない」と評された“迷試合”。この試合を「ベスト」とすることからも、ぼたんさんが大会にどうあってほしいかもわかりますね。

 格ゲーの経験が浅い柊ツルギさんが「パニックになってしまった」ことで画面端からひたすら波動拳を165発(※)打ち続けてタイムアップで負けるという流れで敗退するという、ツッコミどころ満載の展開になった試合です。

※波動拳の回数は試合終了直後に167発説が出回って定着したため、切り抜きのサムネイルなどもその説が採用されています。ただ、正確には165発です。

 まだ観たことがないという方は、柊ツルギさんがご自身のチャンネルに切り抜き動画を挙げているので、ぜひ視聴してみてください。

 試合前のテンション含めてすべてが伏線になっているのもポイントです。

ファン太との因縁の一戦で、波動拳だけを打ち続けるツルギ


 師匠であり、最大の応援者である“こく兄”さんのミラー配信のセルフ切り抜きも大変に楽しく視聴可能です。

 「(こく兄さんが)『ツルギ壊れちまった』と言ってたのも面白過ぎた」(ぼたんさん)

 実況の平岩さんが「こく兄の教えの可能性が高い」と言ったときには、「『教えてねえよ平岩さん!』と言ってた」(ぼたんさん)のも、大きな笑いどころとなっております。

ツルギ怒涛の波動167連に絶望するこく兄


 Neo-Porteの仲間である昏昏アリアさんが、応援ミラー配信の中で波動拳に合わせて音ゲーを始めてしまう場面も楽しいので、オススメです。

#獅白杯2nd / Day2 一緒に見よう~! #スト6


 念のために誤解のないように補足しておくと、柊ツルギさんは勝負を捨ててネタに走ったというわけではありません。

 真剣になっていたからこそパニックになった結果でした。

 「本番前の練習も真面目にやってたがゆえに余計なんだよな。テンパってたし、本当に負けたくなかったんだ」(ぼたんさん)

 実際、当日朝まで師弟の熱血トレーニングは行われており、本気で勝ちたい気持ちが伝わってきていました。

獅白杯当日朝まで続いた師弟熱血特訓


 もともと
VTuber最協決定戦で優勝するなど“ゲーム上手い勢”のイメージがある柊ツルギさんだからこそ、逆に面白くなってしまった面もあります。

 今回の敗戦は新たなモチベーションにもなっているようなので、次の機会での巻き返しは大いに期待できそうです。

 柊ツルギさんのセルフ切り抜きは毎回スピード感とクオリティを兼ね備えている素晴らしい出来なので、この機会に他の動画もチェックしてみてください。

ぷげらさんとの思い出


 オファー選手として超級に出場したぷげらさんの話も非常に面白かったです。

 大会前に提出された“怪文書”についての切り抜き動画も視聴しつつ、「どうしてぷげらさんを選んだのか」という話も進みました。

獅白杯2ndの選手紹介配信を見て文字数制限との闘いの末に獅白ぼたんさんに陳謝するぷげら


 実は過去にぼたんさんはぷげらさんと対戦経験があります。

 団体戦の大会
“第13回TOPANGAチャリティーカップ STREET FIGHTER6 5on5 ONLINE TOURNAMENT”で激突し、何とぼたんさんが敗れたものの、1ラウンド取っています。

 「ボコボコにされたんだけど、奇跡的に噛み合って1ラウンド取れたのよ。たまたま取れた」(ぼたんさん)

 その話をぼたんさんが師匠の稲葉さんに話したところ、「死ぬまでこすりましょう! 本人の目の前でも言っていきましょう」と言われたそうですが、そこは格ゲー界のノリでは問題なくとも、「会ったこともない人について言っていていいのか」という遠慮はぼたんさんに付いて回っていたそうです。

 そんな中で迎えた第1回の獅白杯で、ぷげらさんはコーチとして関わることになり、記念品を贈るために連絡も取る機会があったそうです。

 その細い繋がりから、「一生こすっていくんだったら、もうちょっとしゃべったほうがいいだろう」ということで、ぷげらさんにオファーすることとなり、快諾を受けたという流れだったそうです。

 ぷげらさんの大会を振り返る切り抜きも面白いうえに、ぼたんさんが気にされていた「プロ側のメリット」が何かも感じ取れる内容です。ぜひご視聴ください。

 動画のタイトル冒頭に、ぼたんさんへの感謝を付けるあたりにお人柄も感じられますね。

獅白ぼたんさんありがとう!獅白杯2nd本番!!「返すんじゃなかったのかァ ?」「我!プロ也!」&オワってるガヤで盛り上がる決勝


 ぼたんさんは今後クラシックのベガに挑戦する予定で、ぷげらさんに師事するとのこともこの配信で発表されました。

そのほかにも話題は盛りだくさん

 「(獅白杯の)3回目もやりたいなと考えつつ、ちょっと3回目やる前にやりたいことがある」という匂わせも最後にされていましたが、今後もホロライブのホワイトラインの頭からどんな企画が飛び出してくるのか目が離せそうにありません。

 今回の記事で触れた以外にも、アメリカで開催された世界最大の格闘ゲームのイベントである“EVO”にて撮影された動画の視聴や、各対戦の振り返り、高級弁当やラーメンをめぐるトークなど内容は盛りだくさんとなっています。

 ぜひ配信のアーカイブも視聴してみてください。

獅白杯2ndお疲れ様でした!振り返っていきますよ~!

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