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『着せ恋』22話感想。動揺しまくりの喜多川さんがかわいすぎた回

文:米澤崇史

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 アニメ『その着せ替え人形は恋をする』第22話(2期10話)“今から全部するって事!?”の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『その着せ替え人形は恋をする』第22話(2期10話)の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことをオススメします。[IMAGE]

毎回かわいさが限界突破し続ける喜多川さん。カラコンがないのも新鮮【その着せ替え人形は恋をする】


 ドンキでの買い物中、寝ないためにエナドリを物色する五条くんと、行為に及ぶための精力剤を買おうとしていると勘違いした喜多川さんの間で、とんでもないすれ違いが起こっていた第9話。

 視聴者としては五条くんにそのつもりがまったくないのは分かっているんですが、よりにもよって風呂の話題をいきなり切り出すのが偶然にしても面白すぎる。そりゃ喜多川さんからすると「準備してきて」という意味にしか聞こえないですよね。

 まだカフェインは入れてなかったはずなんですが、『ヌル女』のパーカーを着た瞬間に五条くんが死んだ目に。最近この顔の五条くん定期的に見かけるようになりましたが、今回はとくに見た目と実際の中身に差がありすぎてギャグとしての破壊力が高かったです。


 そして毎度のように言っていますが、今回はさらに喜多川さんのかわいさが限界突破してました。また最高を更新した感じがあります。

 9話では、アンジャッシュのコントのようなギャグっぽく描かれていたすれ違いでしたが、喜多川さんはかなり本気で期待していたようで、前回想像していた以上にガチなシーンになっていました。

 嬉しいし受け入れたいけどまだ覚悟ができてない……という心理描写は、今までになかったタイプで、定期的にやってくる「やだ……私の五条くんカッコ良すぎ……」状態とは似て非なるものです。

 喜多川さん役の直田姫奈さんの演技も今回とくに素晴らしく、五条くんに声をかけられて対応している時のセリフのトーンが常時上ずっていたのもめちゃくちゃかわいかった。


 珍しくカラコンを入れていないのもあって、今までにない姿の喜多川さんが新鮮でした。とくに五条くんに壁ドンならぬ床ドンされている時の、今にも消え入りそうな声は破壊力満点。

 ただあの状況から、カップ麺を食べただけで一瞬で落ち着きを取り戻したのもすごい。あれだけいろいろ考えていたはずなのに、お腹いっぱいになったせいか、一瞬で寝落ちしてしまうのも、いろんな意味で残念でかわいかったです。

 あと、1期のラブホテル回で登場したコンドームの伏線が、ここに来て生かされるとは思いませんでした。本当に二人が使う日がくるんでしょうか。

本当に配信してほしい『棺』。喜多川さんの告白の行方は…?【その着せ替え人形は恋をする】


 そして今回、喜多川さんの取り乱しっぷりと並んですごかったのが、『棺』のゲーム映像。

 PC-98時代のPCゲームを連想させるようなちょっとレトロな雰囲気ですが、おそらく本当に古いわけではなく、近年見かける意図的にレトロに寄せたタイプのインディーズゲームなんでしょう。


 直前まで喜多川さんと五条くんのやり取りにニヤニヤしていたところ、いきなりホラー映像に切り替わったので、シーンの温度差が激しすぎて風邪をひきそうになりました。

 とくに2期に入ってからの劇中劇の描写にはかなり気合が入っていますが、今回はゲームの山場のシーンが描写されていたのもあって、とくにインパクトが強かったですね。

 前回、コスプレで再現しようとしている食事のシーンに対して、ジュジュ様がビビりまくっていたのも納得で、普通に映像を見ているだけでも怖くなりました。どちらかというとジュジュ様の反応は割と正常で、あのシーンにウキウキになっていた心寿の方がぶっ飛んでいる気がします。

 物語の一番重要なオチは作中で明かしてしまってはいますが、五条くんも衝撃を受けていたロードできなくなる瞬間は自分でも体験してみたいですし、ぜひSteamあたりでゲームとして配信して欲しいですね。


 今まで五条くんが触れてきた作品って平和なものが多かったので、ガチのホラーゲームっておそらく初体験だったんじゃないかなとも。

 まだ隣に喜多川さんがいればだいぶ違ったと思いますが、深夜に電気もつけずに一人でプレイするのは一層怖さを引き立てそうです。喜多川さんの部屋の扉は閉めていると思うので、リビングの電気くらいつけてても良さそうですが、五条くんなら無駄に気を使って電気もつけなさそうだな……というのは解釈一致です。

 あと前回、涼香さんが執拗に感想を求めていたのが、作品の良さを共有しあいたかったというより、オチを知っているからこそ、初見の人の反応を見てニヤニヤしたかったという愉悦民タイプだったことも判明。五条くんから感想を聞いている時の涼香さんと心寿の表情があまりに満面の笑みすぎて、心底楽しんでいることがよく分かります。

 その後、最終的に自分の勘違いだったことに喜多川さんも気づいて悶える姿は不憫ながらもかわいかったですが、一度強く意識してしまったがために、五条くんへの気持ちが完全に抑えきれなくなるという展開は想像していませんでした。

 告白が失敗して、五条くんに避けられることを想像しただけで涙が溢れてくるのは、なかなか重症なレベルに入っている気がします。「寝なければセーフという」五条くんの謎の発想が生んだ行動が、ここまで後の展開にも影響を及ぼすことになるとは……。


 喜多川さんが何か意を決したように見えた後の、二人きりで歩いているシーンでは、「やるんだな!? 今ここで……!」と、本当に告白するのか固唾を飲んで見守っていました。今まで『着せ恋』を見てきて、一番緊張した場面だったかもしれません。

 結局日和って告白とまではいかなかったものの、『棺』合わせの後に告白しようと決意を固めていましたね。本当に告白できればきっとうまくいくと思うのですが、果たしてその勇気を振り絞れるのか。これから2期のクライマックスにふさわしい展開が待ち受けてそうな予感がします。

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米澤崇史:ロボットアニメとRPG、ギャルゲーを愛するゲームライター。幼少期の勇者シリーズとSDガンダムとの出会いをきっかけに、ロボットアニメにのめり込む。今もっとも欲しいものは、プラモデルとフィギュアを飾るための専用のスペース。

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