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『幻想水滸伝 STAR LEAP』レビュー⑦ナンバリング全作クリア済:スマホゲームの快適さと『幻水』らしさが完全融合した“真のシリーズ最新作”【おすすめ度9点】

文:GO

公開日時:

 100人を超えるキャラクターが織り成す壮大なストーリーや、仲間が増えるごとに本拠地が発展していく独自のシステムなど、数多くの魅力で人気となったコナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)のRPG『幻想水滸伝』シリーズ。

 8月4日、その最新作となる『幻想水滸伝 STAR LEAP(スターリープ)』の日本国内向けのモバイル版が配信開始しました。※海外向けモバイル版/PC版は配信日未定。


 本作を先行プレイすることができたので、そのレビューをお届けします。なお、筆者は、これまでのナンバリング作品はすべてクリアしてきており、一番好きな作品は『幻想水滸伝III』です。

『幻想水滸伝』特集サイトはこちら読者レビューに投稿する

※この記事には『幻想水滸伝 STAR LEAP』のネタバレが含まれます。

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『幻想水滸伝』らしさをしっかり継承した、シリーズファンも納得の正統派RPG【おすすめ度:9点】


 待望のシリーズ最新作とはいえ、モバイルゲームになることで『幻想水滸伝』らしさが失われてしまうのではと思っていたファンもいるかもしれませんが、まず最初に言いたいことは、それはまったくの杞憂ということです。

 平和な村で起きた謎の集団からの襲撃、絶体絶命の状態からの衝撃の展開。村人を襲った悲劇と、唯一無事だった主人公の旅立ちと、冒頭シーンから『幻想水滸伝』節バリバリの展開で、ああ、『幻想水滸伝』やってるなぁという気分になれました。

 また、モバイルゲームなのでガチャがあったり、キャラクターごとにレア度の違いがあったり、素材を集めるため同じ戦闘を繰り返したりするのですが、基本的なゲームプレイ感覚は、通常のRPGにかなり寄せていると感じました。


 通常のモバイルゲームは、メイン画面から“ストーリー”を選んで物語を進めていくと思いますが、本作はストーリーモードが中心にあり、そのストーリーの流れの合間で、素材集めやバトルコンテンツなどをプレイしていくスタイルになっています。

 もちろんスタミナポイント的なシステムはあるのですが、基本的には素材獲得用に使うもの。普通に物語を進めているだけならスタミナ管理不要で遊び続けられるので、「幻想水滸伝」シリーズの過去作を遊んでいる感覚に近かったです。


 一方、物語のどんなタイミングでもメニューから各種コンテンツに飛べるので、いつでも気軽に育成や本拠地拡張などの寄り道ができるのも魅力です。

画面はどこか懐かしいけど、ゲーム全体の操作はとにかく快適!


 街中やフィールドはクォータービューで表示され、移動速度は速めなので、スピーディに移動/探索をすることができました。


 さらにシリーズではお馴染みのビッキーさんも超序盤で仲間になり、ファストトラベルがすぐにできるようになるので、移動の煩わしさは一切なし! 加えてオートで目的地に行く機能(これが便利!)もあり、次にどこへ行くかで迷うこともありません。

 ただ、世界中には複数の光るポイントがあり、そこでお金やアイテムを入手できるのですが、オート移動中は基本的に最短進路上にあるものしか拾ってくれません。


 それでもオート移動中に操作はできるので、ポイントを見つけたらその都度、ちょっと移動に介入して拾っていくのが、わりとミニゲームっぽくて楽しいです(笑)。ただこの方法だと、取りこぼしも多かったので、最初は横着せずしっかり探索した方がいいかも。

 なお、ビジュアル的には、クォータービューとドット絵キャラクターの組み合わせが古き良きRPGを思い出させてくれ、どこか懐かしさを感じました。見知った地名やキャラクターが序盤からバンバン出てくるので、シリーズのファンにとってはなおさらかも。

『幻想水滸伝I』に近い時代の物語は、見知ったキャラが続々!


 物語的には、シリーズ第1作『幻想水滸伝I』の少し前の時代で、歴史的にも繋がっているので、過去シリーズの街やキャラクターが序盤から続々と登場してくれます。


 とくに序盤から赤月帝国の首都グレッグミンスターに行け、赤月帝国の貴族であるオデッサ・シルバーバーグさんに会えるのは個人的に嬉しかった!


 『幻想水滸伝I』でとくに印象に残った人気キャラクターで、この先彼女がどうなるかを知っている身としては若干の心苦しさもあるのですが、あらためて彼女の活躍を見ることができるのは有難い。少なくとも本作では(多分)離脱することもなさそうなので、安心して育てられますね(笑)。

バトルは迫力があって爽快! そしてやっぱり快適!!


 バトルはエンカウント式で、システムもシリーズお馴染みのコマンド入力バトル。アクション性は一切ありません。基本システムはシンプルで、キャラクターごとに通常攻撃や技や術などを選択していくだけ。


 コマンドには“おすすめ”というガイドがあり、通常の敵ではこれに従っているだけで勝てることも多いです。これなら初心者でもプレイしやすいはず。


 味方が4人以上連続で行動できるとき発動できる“連携”や、キャラクター固有の必殺技である“奥義”など、派手派手な演出も楽しめます。敵の弱点属性を突くことでアンバランス状態にすることも大切で、相手は行動できなくなるので、大ダメージを与えるチャンスです。


 もちろん、演出の倍速機能やオート機能もバッチリ。オートでもしっかり技や術を使ってくれるので、通常戦はかなり楽チンです。倍速&オートでは、かなりスピーディに進んでいくので、とにかく快適。この辺は、いかにも現代のモバイルゲームっぽいですね。

大規模戦闘では、本格的なリアルタイムストラテジーで展開


 シリーズで忘れてはいけないのが大規模戦闘。通常の戦闘とは打って変わって、リアルタイムの戦略ゲームが展開します。


 各キャラクターが率いる部隊に、リアルタイムで移動や攻撃を指示しながら、勝利条件を満たしていくのですが、これが結構忙しい!

 いつのまにか指示を出しそびれている部隊がいたりと、最初はちょっと戸惑いました(笑)。とはいえ、いつでも時間を止めることができるので、あまり焦る必要はなさそう。


 ちなみに最初の戦争で相手になるのは、帝国軍政官のグレィディ。すっかり忘れていたのですが、調べてみたら、『幻想水滸伝I』にも登場していた、ロックランドの悪徳軍政官でした。


 もちろん本作でしっかり懲らしめるわけですが、その後の『幻想水滸伝I』でも私腹を肥やしていたので、反省はしてない模様。いい感じの小物悪役になっていたので、今後も絡むのか楽しみ(笑)。

 物語の流れで仲間になることはないとは思いますが。ガチャで普通に仲間になったのは笑いました(笑)。こういう小物大好きなので、育ててみようかな。

キャラクター同士の掛け合いも楽しい!


 イベントでの掛け合いだけでなく、移動中でもキャラクター同士がさまざまな掛け合い会話をしてくれます。

 物語のヒント的な会話だけでなく、ちょっとした雑談なんかもしてくれるので、キャラクターの性格や背景などを読み取れることも。こうした掛け合いもフルボイスなので、聞いているだけで楽しい!


 ちなみにオート移動は最短を移動するので、会話の途中で目的地に着いて、最後まで聞けないことがありました(笑)。やはりあまり急がず、じっくり探索しながら移動することをオススメしたいです。

登場するキャラクターの数は半端ない!


 そんな仲間は、物語の流れでバンバン増えていきます。さらにガチャで仲間になる場合もあり、序盤から把握しきれないくらいのキャラクターが集まります。このおかげで、誰を使い、誰を育てるか、迷う、迷う。


 先述したように、ガチャの場合、オデッサやグレィディなど、物語の脈絡関係なしに仲間になるし、同じキャラクターでもレア度違いで複数存在したりします。モバイルゲームに慣れていないと若干混乱するかもですが、選択の幅が広いのは嬉しいし、育成のし甲斐もあるというものです。


 自分は最初、レア度が高いキャラを中心にパーティを編成していましたが、属性や役割(特にHP回復役)のバランスを考えて戦うほうが結果的には効率的に戦えるように感じていきました。特に強敵相手にはパーティ全体を入れ替えるくらいのほうが効率的で、そんなおすすめパーティを自動的に編成してくれる機能もあります。

 もちろん、複数パーティぶんのキャラを育成するのは大変ですが、育成素材自体はスキップ周回を含めて集めやすい印象。最大レベルアップ用の素材も、比較的簡単に集められます。唯一、限界突破素材は主にガチャでの獲得となるので、高レアキャラの限界突破は少し大変なんですが……逆に、低レアキャラは限界突破をしやすく、限界突破が難しいSSRよりも、SRやRのキャラのほうが育成しやすいこともありました。

 このあたりは、「推しキャラ優先!」など、好みも分かれるところだと思いますが、好きなキャラを育成しやすいバランスだとは感じました。

モバイルゲームらしいポイントもしっかり楽しい!


 通常のRPG寄りのスタイルといえ、モバイルゲームらしいポイントも複数あります。キャラクターの育成や素材の収集は、“討伐”と呼ばれる戦闘コンテンツや、拠点での伐採や収穫などで入手。

 とくに“討伐”は、一度クリアしたステージは次からスキップできるので、どんどん快適になっていきます。


 他にも、強敵との戦いや、戦闘をしながらダンジョンを進んでいくといった、さまざまなコンテンツが存在します。

 これらを行うのに、スタミナポイントが必要になるのですが、回復薬などで回復できるので、序盤はあまり気にしないでよさそう。ストーリーの合間にいつでもできるので、ボスなどが厳しいと感じたら育成を行う感じでOKでした。


 ただ、ざっとプレイした限りは、属性を考えた編成にすることで、そこまで詰まることはなかったです。先行プレイということで、若干急ぎでプレイしたのですが、途中何度かレベル上げは行ったものの、序盤のうちは、ちゃんと通常戦をこなしていれば問題ないレベルかなと感じました。


 施設などでレベルを上げて突破してもいいし、属性や弱点を突いて戦略で勝ってもいい。そのバランス加減はお見事。

 ちなみに編成も、“オススメ編成”で一発選択できるのでラクラクです。これがとても頼りになる! オススメ編成にすることで総合的な戦力は下がっても、逆に楽に勝てたりするのです。

育成は多方面から可能。プレイ感覚はモバイルゲーム寄り


 キャラクターはレベルアップのほか、同じキャラクター(の、同じレア度)が複数あるか、特定の素材で“限界突破”(いわゆる“凸”)も可能(最大6凸)です。


 他にも、武器の装備や強化、紋章の強化、スキルの習得、レベル上限の解放などなど、育成は多方面から可能。どんなキャラクターでも、強くなっていく過程を実感できます。


 レア度が違うと別キャラクター扱いなので、ガチャでよりレア度の高いキャラクターを入手したら育て直しですが、最終的にレア度が高い方が圧倒的に強くなるのはあるあるですね。

 このあたりのプレイ感覚は、通常のモバイルゲームにかなり近いです。モバイルゲームに慣れている人なら、どういう感じで育てればいいか、直感で分かると思います。

どんどん便利になっていく本拠地発展の楽しさも健在!


 シリーズの醍醐味である本拠地は、序盤は主人公が暮らしている里の復興⇒その後、発展を行うことになります。特定の仲間や主人公のレベルなど、条件を満たすことで施設が解放され、さまざまな機能が追加されていきます。


 108星が確認できる石板から、交易所、鍛冶屋、チンチロリンができる酒場、道具屋に紋章屋などなど……。どんどんできることが増えていくのは実に『幻想水滸伝』らしいポイント。


 ちなみに特定の施設に必要なキャラクターは、話しかけないと仲間にならない場合もあり! そういう意味でも、街などはしっかり探索したいところですね。

『幻想水滸伝』らしさはしっかり継承しています!


 先行プレイなのでがっつりとしたやり込みはできませんでしたが、総合的に『幻想水滸伝』らしさをしっかりモバイルゲームに落とし込めている印象でした。そして、とにかくストーリーが面白い!


 シリーズを知らない人も楽しめるのですが、物語の時代背景やドット絵のキャラクターなどから、雰囲気的には『幻想水滸伝I』や『幻想水滸伝II』に近く、最低限この2作を知っていることで、面白さは確実に跳ね上がります。

 この2本はリマスター版が現行ハードでセットになって発売されているので、もし未プレイ、または忘れてしまっている人は、ぜひ、ぜひ、プレイして欲しいです。キャラクターへの愛着度や物語への解像度が、桁違いに上がること間違いなし!!

 シリーズファンである自分としては、シリーズの知識を前提にした楽しさを強く感じましたが、『幻水SP』からのオリジナルキャラが中心となっている物語なので、シリーズ初見の方でも楽しめます。もちろん、知識があるならさらなる満足度を味わえると思いますが!





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