※海外向けモバイル版/PC版の配信日は未定。

謎の組織によって里に壊滅的な被害を受けた主人公が、さまざまな仲間たちと出会いながら、復興を目指していく本作。そのなかで、赤月帝国の腐敗など世界の真実を知っていくことに……。
ここでは、序盤のプレイレビューをお届けします。
『幻水』歴:『幻想水滸伝I』~『幻想水滸伝V』まで、ナンバリングタイトルをプレイ。1番遊んだのは『幻想水滸伝III』で、グラスランドは心の故郷です。
※この記事には『幻想水滸伝 STAR LEAP』のネタバレが含まれます。
索引
閉じる私は学生時代に友人の紹介で、初代『幻想水滸伝I』に出会いました。紋章を巡る壮大な世界観、個性豊かで魅力的なキャラクターたちとの出会いと別れを描くドラマチックな物語、料理やチンチロリンなどの楽しいやりこみ要素、本作を構成するすべてに魅了されてシリーズのファンに。
『幻水SP』の制作決定を聞いた際に、また『幻水』を遊べる嬉しさと同時に不安な気持ちがあったのも事実です。ナンバリングの『幻想水滸伝V』(2006年2月23日)の発売から約20年、さらにシリーズ初のモバイル向け、変わってしまう部分も多いだろうなと覚悟をしていたんです。
実際にプレイしてみて、その気持ちはいい意味で裏切られました!
ファンとして楽しんでいた『幻水』の魅力はそのままに、現代向けに遊びやすく進化していて、実際にプレイした今は「これを、これを待っていたんです!」という気持ちでいっぱいです。

『幻水』の魅力の1つが、さまざまな人々の想いが織り成す、壮大な群像劇を描いた物語です。歴代主人公たちは、大切な人との別れや過酷な戦いに翻弄されながら、自分たちの運命に挑んでいました。
『幻水SP』の主人公も特殊な運命を背負い、大変な冒険をすることになります。

主人公は、赤月帝国の東にある湖畔の里の長・ホウを父に持つ青年です。
物語の始まりは、主人公の初めての狩りの場面。ホウとその友人・ゲオルグに見守られ、主人公はイノシシ退治に挑戦します。バトルのチュートリアルになっていて、ホウの指導という形で自然に戦い方の基本を覚えられるのが助かりました。

個人的に『幻水II』、『幻水Ⅴ』に登場するゲオルグが登場するのも嬉しいサプライズでした。
『幻水』シリーズは各作品が独立していますが、世界観や歴史を共有しています。そのため複数の作品に登場するキャラも多く、その成長を見られるのも面白い要素なんですよね。
『幻水SP』の始まりは、太陽暦453年。つまりファレナ女王国の動乱(『幻水Ⅴ』)が収まり、赤月帝国の腐敗と解放軍の活動(『幻水I』)が始まる間くらいの出来事ということ。時期的にも、いろいろな人物に会えそうでワクワクします。

歴代シリーズキャラの登場も嬉しいですが、本作からのキャラもステキな人物がそろっています。
父親・ホウは豪放磊落という言葉がぴったりな人物。言葉の端々から、息子のことを大切にしている様子がうかがえるの微笑ましいんですよね。

彼が作った湖畔の里は、花々が咲き誇る美しい場所。住民たちも穏やかでホウや主人公を慕っていて、里長がよい統治をしていることが伝わってきます。
自宅には優しく、かわいい使用人のヒスイもいて、この時間がいつまでも続けばいいなと思うほど平和な日々を過ごす主人公たち。

しかし、それを許さないのが『幻水』の運命なんですよね。
公式サイトで公開されているストーリートレーラーでも描かれているように、謎の軍勢の襲撃によって、里は壊滅的な被害を受けます。
悲劇に立ち向かう主人公とヒスイは、里の外にいた幼馴染のシーリーン、交易商のファラ、道具屋のクロエ、師匠兼執事のシャプールと合流して、本拠地となる里を復興していくことになります。
苦難に襲われた主人公が仲間と協力して、里の復興を目指し、故郷を取り戻していく王道ストーリー。
初期から頼もしいメンバーが仲間になるので、何一つ不安なく、里復興に取り組むことができました。


個人的にインパクトが大きい存在だったのが、シャプール。彼はカドコミで連載中の志水アキ先生によるコミカライズ、「幻想水滸伝 STAR LEAP ~星々の軌跡~」の主人公です。そこでは若きシャプールとホウの出会いや、共に旅する様子が描かれています。
若きシャプールは腐敗した母国と自分の信念の間で苦悩する将軍だったのですが、今ではすっかり弟子大好きでお茶目な執事になっていて……。ホウとの出会いが、ここまで彼を変えたのかと驚きました。

コミカライズにはホウとシャプールだけでなく、ほかの人物たちも登場します。『幻水SP』から登場するキャラの解像度がグッと上がるので、まだ読んでいない方は、カドコミにて連載中のためぜひ読んでみて欲しいです。

全体的にシリアスな展開も多いのですが、仲間たちの明るさに救われますし、敵味方問わずクスっと笑えるユーモアのあるセリフが散りばめられていて、気分が重くなり過ぎない構成になっているなと感じました。
またドットイラストのキャラが『幻水I』、『幻水II』のように、よく動くことにも感動します。細かい部分でもリアクションをしていて、スタッフの愛とこだわりを感じました。

物語はかなりボリュームがありますが、各章が数話ごとに分かれており、プレイの区切りをつけやすい印象です。
セーブの必要はなく、区切りをつけなくてもやめたところから再開できるので、移動や休憩中など短時間のプレイでもサクッと遊びやすいのも助かります。
グレッグミンスターや湖にある古城、懐かしの風景に感動
ファンとして、グレッグミンスターやロックランドなど、歴代シリーズに登場する場所に改めて行けたのも嬉しいポイント。
シリーズおなじみの人物・ビッキーが早々に仲間になり、一度行った場所にテレポートできるアイテム・またたきの手鏡がもらえるので、いろいろな場所に移動するのがとても楽です。

最初に行ける場所は、赤月帝国の首都・グレッグミンスター。ちゃんと旅の目的があるのですが、それを無視して、まずは観光しましたよね(笑)。
各地の名所はランドマークになっていて、見つけると神行法(ファストトラベル)の目的地として登録されるのも便利です。

はじめてマクドール邸を見たときは、感動で震えました。しかも庭ではぼっちゃんとカイが棒術の修行をし、それをテッドとグレミオが見守っていて……。この光景を見ただけで本作をやって本当によかったと思いました。

歴代シリーズのキャラクターたちとは、そんなさり気ない再会もあれば、物語のなかでがっちり関わることもあります。
第1章では赤月帝国を舞台に、『幻水I』に登場した解放軍のリーダーとなるオデッサや、フリック、ビクトールたちと深く関わっていくことになります。
解放軍の主力メンバーがどのように集まったのか、その成り立ちを知ることが出来たのが嬉しかったですね。



歴代シリーズのキャラクターたちは人気があるから登場させているという感じではなく、そのシーンに必要な人物を選び、主人公たちとの関係をしっかり描いているのもファンとしては嬉しくホッとしました。

また物語を進めることで、タイトルにある“STAR LEAP”の持つ意味も明らかになって……。
これからどんな出会いが待っているのか、とてもとても楽しみです。

移動はオートでOK! 連携が楽しいバトルは爽快感抜群
本作は目的をクリアすることで、メインストーリーが進んでいきます。ストーリーを進めることで解放される要素も多いので、まずは本編を進めましょう。里復興でLVを上げていかないと、施設は増えないので注意してください。
なお第1章で、冒険に役立つ主要な施設がほぼ解放できます。里には仲間の育成、アイテムの購入、素材入手まで、各施設が充実しており、本拠地という言葉がぴったり。



便利なオート機能が用意されており、オンにするだけで、自動で目的地まで移動できます。この機能は、なんとダンジョンでも有効! 場所に慣れていない序盤や道に迷いやすい方でも、サクサクと進んでいくことができます。

ただし街やフィールド、ダンジョンには、素材アイテムが落ちていたり、宝箱があったりします。オートは最短で目的地まで行く機能ですので、それらを回収することができません。時間にゆとりのあるときは、いろいろな場所に寄り道して、収集するのがオススメです。

フィールドやダンジョンにいる敵シンボルに攻撃またはぶつかることで、バトルが発生します。
バトルでは画面下にタイムラインが登場し、味方、敵が入り乱れ、その順番に行動します。通常攻撃のほか、各キャラが宿した紋章を使った攻撃も可能です。

パーティメンバーは、ストーリー進行で仲間になったり、ガチャで獲得できたりします。
井戸に入ったらキャラがいて、なぜか仲間になるなんて『幻水』シリーズらしい不思議な出会いも待っていました。

ガチャでは歴代シリーズ人気キャラや、敵対した人物が仲間に……。
仲間が増えることによって、さまざまなメリットが得られます。すべての出会いが、主人公の糧になるんですね。

敵にも仲間にも五行属性(火>水>雷>土>風>火…)+武器属性(剣>闘>智>剣…)があり、火は風に強いなど、属性ごとの相性があります。敵にはバランス値が設定されており、弱点属性(WEAK属性)で攻撃して、バランス値を削りきればアンバランス状態にすることが可能。アンバランスになると行動不能になり、受けるダメージを減らすことができます。
つまり、弱点をついてアンバランスを狙うのが基本戦術になるわけです。

もう1つのポイントが、仲間との連携。タイムライン上に4人以上仲間が並ぶと連携が発動させられ、一気に畳みかけて攻撃することができます。
慣れないうちは難しいかなと思ったのですが、オススメのコマンドが表示されるので、それを選ぶだけで簡単に連携を発生させることができました。
仲間が次々に行動していく姿は、見ていて爽快感があります。


『幻水』シリーズでは、特定の仲間をパーティに入れることで発生する協力攻撃も楽しい要素の1つでした。美青年攻撃や美女攻撃など、お気に入りの協力技を出すためにパーティを組んでいたのもいい思い出です。
本作では特定のパーティで発生する協力技はありませんが、奥義という形でキャラ同士の連携攻撃を見ることができます。もちろん、キャラ単独で活躍する場合もあります。
演出も華やかなので、お楽しみに!

通常バトルのほかに、軍同士が衝突する戦争バトルが発生する場合も。ここでも仲間たちが活躍。

本作は料理で仲間との絆を深めたり、ミニゲームで素材を収集できたり、目安箱で仲間の意見を聞けたり、物語やバトルのほかにもたくさんの楽しみが用意されています。
できることがたくさんあって、本当に時間が足りない……。配信後は、どれだけの時間を本作で過ごすことになるのか今から楽しみでもあり怖い部分もあります(笑)。
制作チームの皆さんが『幻水』の正史を描くと宣言されているとおり、シリーズへの愛と気合いを感じる作品です。

懐かしいキャラとの再会、思い出のエピソードの補完、ファンなら嬉しい要素がたくさん詰まっていますので、リリース後はぜひ皆さんも湖畔の里を訪れてみてほしいです。
幻想水滸伝SPレビュー一覧

『幻水SP』シャプール(声優:佐藤拓也)が沼の気配。元将軍で重い過去持ちの“バカ執事”…好きになる要素しかない【幻想水滸伝 STAR LEAPレビュー⑤『I』クリア済:おすすめ度:9点】

『幻想水滸伝 STAR LEAP』ぼっちゃんやジーン、SSRシャプール狙いでガチャ40連。72時間限定の確定で、誰が来てくれた!?

『幻水』はやはりドット絵表現がベストだと再認識。物語、システムともに死角なしの丁寧な作りで手触りよし!!【幻想水滸伝 STAR LEAPレビュー④ナンバリング全作クリア済:おすすめ度9点】

美麗ドット絵から落ちた『幻水』沼…。動く2Dイラスト、細やかな動きまで描かれた女の子達が超可愛い!【幻想水滸伝 STAR LEAPレビュー③『II』クリア済:おすすめ度:9点】

『幻想水滸伝 STAR LEAP』レビュー②シリーズ初見:仲間集めが楽しすぎ。108星を集めるほど戦術も里も豊かになるし、群像劇としても魅力的【おすすめ度9点】

『幻想水滸伝 STAR LEAP』レビュー①:50時間かけて初期ストーリーをクリアした感想は1人で遊べる神ゲー。1章のラスボス曲と2章の学園編をぜひ堪能してほしい【ナンバリング全作クリア済:おすすめ度10点】
電撃オンライン読者レビュー募集中
電撃オンラインでは、読者による点数付きレビューを募集中です。おすすめしたいゲームがあったら、ぜひ投稿お願いします。
【注意事項(2026年7月時点)】
●投票は1人、同一作品に対しては月1回までです(月が変わったら再投票可能)。同一作品について月2回以上の投票があった場合、無効票とします。
●特定のゲームを他の人におすすめしたい方のみ、10点満点中でおすすめ度を記入してください。
(5点以下は、おすすめしたくないということなので、回答不要としています)
●入力いただいたハンドルネームおよびコメントは、文字数等を編集のうえ電撃オンラインほか、当社の刊行物、Webサイト、イベント等にて紹介する場合があります。
点数付き読者レビュー

『英雄伝説ガガーブトリロジー』読者レビュー8.5点:「BGMの効力が絶大」「人生に必要なゲーム」など熱い声が続々

『ダレカレ』読者レビュースコア9.8点:不可解な操作性すらも伏線に。プレイ後に「小説を読み切ったような満足感」が残る、唯一無二の体験

『Million Depth』読者レビュースコア9.7点:“時間停止”でアクションと戦略が融合。過去の選択が未来を変えるタイムリープSF傑作

『OFF』読者レビュースコア9.3点:『Undertale』のルーツともされる名作。わかりそうでわからない、奇異な世界観が癖になる

『にほんの田舎ぐらし』読者レビュースコア9.4点:スローライフなのに意外と忙しい? 気づけば夢中になってしまう



