人気ライトノベル『空手バカ異世界』の作者・輝井永澄氏が開発を手掛けるローグライク・格闘ダンジョンRPG『KARATE ROGUE』(以下、『カラテローグ』)。2026年春のリリースを予定している本作は、2025年9月25日から開催される東京ゲームショウ 2025にも出展が予定されています。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/ac7a69e56fef68d693674d6e1bc4e7af4.jpg?x=1280)
電撃オンラインでは、『カラテローグ』のプロデューサーを務める輝井永澄氏にインタビューを実施。インタビュー前編では主に輝井氏の生い立ちや空手との出会いについてお聞きしました。後編では、『カラテローグ』のさらなる魅力・こだわりに迫ります。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a53643d8e3d2e6ed1104eec33c7747feb.jpg?x=1280)
輝井永澄:作家として、小説「空手バカ異世界」、「名探偵は推理で殺す」(富士見ファンタジア文庫)などを手掛ける他、スクウェア・エニックス等のタイトルでシナリオも手掛ける。ゲームディレクター・プランナーとしても活動。 「KARATE ROGUE」では開発全般の他、様々な武術の技を繰り出すドットモーションも自ら担当している。
●『KARATE ROGUE』PV第二弾
なお、2025年7月には小説家としての最新作『神と悪魔がデートをするなら、どちらが奢るべきか? ~恋は神魔最終戦争のあとで~』が発売されました。
索引
閉じる集団戦は打って出るより迎え撃つのが吉【カラテローグ:輝井永澄インタビュー】
――空手ということで1対1での戦いをイメージしがちですが、意外と複数の敵との戦いが多いですよね。全体攻撃のようなものは出てくるのでしょうか。
全体攻撃も出るとは思いますが、何しろ主人公は空手家なので、基本的に集団戦は不利なんですよ。これもやりたかったことのひとつで、格闘ゲームの場合は1対1ですけど、カンフー映画などで敵の集団をちぎっては投げ、ちぎっては投げする場面があるじゃないですか。ああいうことをゲームでも体験できるといいな、と思ったんです。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a82c2a796ccb80c63d5d2b78e4031b725.png?x=1280)
――不利な状況をどう攻略するかもポイントになってくるわけですね。遊ばせていただいたのはまだ序盤の部分でしたが、強敵ルートの敵が驚くほどに強かったのも印象的でした。あちらは意図的にあの強さにしているのでしょうか。
あの強敵は、僕も2回に1回くらいしか勝てないです(笑)。そこは何度もリトライして、あの敵を倒すにはどうすればいいかを考えて、こだわりを持ってプレイしてもらうためのやり込みルートとして用意しました。
――正拳突きからの派生などで技のバリエーションが用意されていますが、いわゆるコンボルートのようなものはご自身の体験などから考えられたのでしょうか。
あの強敵は、僕も2回に1回くらいしか勝てないです(笑)。そこは何度もリトライして、あの敵を倒すにはどうすればいいかを考えて、こだわりを持ってプレイしてもらうためのやり込みルートとして用意しました。
――正拳突きからの派生などで技のバリエーションが用意されていますが、いわゆるコンボルートのようなものはご自身の体験などから考えられたのでしょうか。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a79e7c8cac4f091f828e591f244c23ff1.jpg?x=1280)
そうですね。正拳突きの後に追い突きで追撃をかけるのは、実際の空手の試合でもよく見る動きです。格闘ポイントが0になったときに後ろ蹴りで追撃が出るのも、離れ際に蹴りを入れて離れる、みたいな動きをベースにしています。納得感のある動きを意識していますね。
――追撃系の技がけっこう強いように感じましたが、おすすめの戦いかたなどはありますか?
渋い戦いかたのおすすめとしては、「飛燕の構え」ですね。これは敵の攻撃にカウンターが出るんですけど、集団戦でも攻撃してきた敵全員にカウンターを出せるので、全体的にダメージを与えられます。
さらに、カウンター攻撃にも「追い突き」の追撃が発生しますし、拳の攻撃にデバフ効果が付くような装備も出す予定なので、そういったものを組み合わせることが集団戦のカギになってきます。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/ad9c2ad29d2b4c0f99e54c4eb97ee61a1.jpg?x=1280)
――自分から打って出るよりもカウンターで削っていくと。『カラテローグ』理論というか、本作ならではの戦いかたを考えるのも楽しそうですね。あと、回復アイテムはあるけど回復技がないのもある意味リアルですよね。
戦っている最中にポーションを飲む暇なんかないですからね(笑)。戦う前から戦いは始まっているので、回復は移動中にしっかり行ってください。でも今後、特定の条件下で体力が回復するようなスキルやアイテムも出てくるかもしれません。
――個人的に印象的だったのが、アニメーションの滑らかさです。勝利時に礼(れい)をするのも空手家らしくていいですよね。
礼のモーションには無駄にこだわっていて、あれだけでアニメーションのモーションパターンを4つくらい使っています(笑)。元々こんなにモーションを作る予定はなかったんですけど、作り始めたらあれもこれもと増えていきました。
スキルのモーションで言えば、後ろ廻し蹴りや上段廻し蹴りは、モーションパターンの数はそんなに多くないんですけど、撃つときと戻すときでモーションの速度を変えていたり。溜めと決め、当たった瞬間など、どういう動きになったら気持ちいいかは試行錯誤しながら作っています。
戦っている最中にポーションを飲む暇なんかないですからね(笑)。戦う前から戦いは始まっているので、回復は移動中にしっかり行ってください。でも今後、特定の条件下で体力が回復するようなスキルやアイテムも出てくるかもしれません。
――個人的に印象的だったのが、アニメーションの滑らかさです。勝利時に礼(れい)をするのも空手家らしくていいですよね。
礼のモーションには無駄にこだわっていて、あれだけでアニメーションのモーションパターンを4つくらい使っています(笑)。元々こんなにモーションを作る予定はなかったんですけど、作り始めたらあれもこれもと増えていきました。
スキルのモーションで言えば、後ろ廻し蹴りや上段廻し蹴りは、モーションパターンの数はそんなに多くないんですけど、撃つときと戻すときでモーションの速度を変えていたり。溜めと決め、当たった瞬間など、どういう動きになったら気持ちいいかは試行錯誤しながら作っています。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a01fba64193267ba06a725f3a5d7802fa.png?x=1280)
フレーバーテキストから感じさせる世界観【カラテローグ:輝井永澄インタビュー】
――今回はガッツリとしたストーリーをイベントで、といったかたちではなくフレーバーテキストなどから世界観を感じさせるつくりになっていますね。主人公がダンジョン刑に処される場面から始まる物語など、ストーリー面のこだわりを教えてください。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a28026f93a3418adf99bf76ac11b43e5b.png?x=1280)
主人公が刑罰を受けて、裸でダンジョンに放り込まれるところから始まるんですけど、これは『スカイリム』や『オブリビオン』なんかと同じですよね。それまで主人公が何をしていたかはプレイヤーが自由に想像できる部分で、どんなイメージを持ってもらっても構いません。
何かしらのパーソナルな事情でダンジョンに放り込まれた主人公ですけど、そのダンジョン自体に立ち向かっていくなかで、世界の根幹に関わるような事情に巻き込まれていきます。個人の話から、次第に壮大な、神話級の話につながっていくような体験にしたいと思っています。例えば『ダンジョン飯』はコメディでしたが、そういう壮大な世界の体験がとてもエキサイティングで、そんな物語が描ければいいですね。
シナリオ体験という意味では、『ハデス』も意識しています。『ハデス』では主人公が家出をするというストーリーがありますけど、あれもテキストで物語を見せるよりは、ゲームをプレイすることで主人公とまわりの人のつながりや世界観が見えてくる。『ハデス』はヒューゴー賞とネビュラ(※)賞を取ったじゃないですか。僕もこのゲームでヒューゴー賞が欲しいと思って(笑)。
※ヒューゴー賞とネビュラ賞:ともにSFやファンタジー作品を対象とした賞。ヒューゴー賞はファン投票で受賞作が決まるのに対し、ネビュラ賞は作家や編集者などによる投票で選出される。
――本作は各種アイテムのフレーバーテキストが味のあるものになっていますよね。やはりここは作家としてこだわられた部分なのでしょうか。
そうですね。アイテムを使ったら毎回違うテキストが出るみたいな部分は、作り始めちゃったから全部やらないとな……と思いながら進めていました(笑)。でもやっぱり、作家である僕が作る以上はこだわらないといけない部分だなと思っています。
じつは、最初はスキルにもフレーバーテキストを作っていたんですよ。入れるスペースがなくて最終的には削除したんですけど。先ほど話した『ネットハック』や『ウィザードリィ』も、テキストにちょっとしたジョークが入っていたり、ちょっとシニカルな言い回しがあったりして、あの感じがすごく好きなんです。
ダンジョンの暗闇を探索しているなかでシニカルなジョークが出てくるのが、雰囲気としてすごくマッチしているんですよね。人間の力強さとか不屈の心みたいなものを感じるというか。そういうのも、今作で得られるシナリオ体験のひとつとして描きたいところです。
――食べ物系のアイテムはだいたい味に対する言及があるのも面白いです。味も大事ですからね。分かる人には分かる、みたいなネタも入っているのでしょうか。
たとえばファンタジーネタとして、“レンバス”という食べ物が出てきます。レンバスは『指輪物語』に出てくるエルフの食べものなんですけど、ちょっと前に「エルフの主食は蕎麦なんじゃないか」っていう考察ネタが流行ったんですよ。なので『カラテローグ』でレンバスを食べると、「蕎麦みたいな味がする」っていうテキストが出てきます(笑)。
――スキルのフレーバーテキストも最初は作っていたということで、空手技図鑑のようなコンテンツでテキストが見られたら楽しそうです。
それも面白いですね。『エルダースクロール』で手に入る本みたいに、テキストを詰め込んだ要素を入れ込もうかなとも思っていたんですけど、そのなかでコンボ紹介だったり、フレーバーが入っていても面白いかもしれないです。
空手vsモンスターはリアルに描くからこそ面白い【カラテローグ:輝井永澄インタビュー】
――『カラテローグ』は空手を題材にしたゲームですが、これまでに触れてきた漫画やゲームのなかで、格闘技や武術をリアルに描いているなと思った作品はありますか?
正直なところ、あまりないかなと思います。もちろん、それぞれの作品は格闘が持つひとつの側面をリアルに描いてフィーチャーしていますが、そのほかを誇張することでエンタメ的にしていると思うんですよね。リアルにやりすぎるよりは、そういう風に描いたほうが面白くなるのは自分で書いていてもそうです。
そもそも、敵が撃ってきた技に対し、「これをどう攻略するか」みたいなことって、実際に戦っているときには考える暇がないので(笑)。どのスポーツでもそうだと思うんですけど、練習していたことがその場その場で自然に出るという面が大きいですよね。『カラテローグ』はどちらかというと、そっちに寄せているのかなと思います。
その場その場の判断もありますけど、どういう風にキャラビルドをしていくか、その積み重ねが結果につながっていく、というような。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a7c893af78ec0c253468214594541cdfb.png?x=1280)
――じつはかめはめ波も実在するんです、みたいになったら面白いなと思ったのですが、そのあたりはいかがでしょうか(笑)。
かめはめ波、かめはめ波は……、ないですね(笑)。
――『空手バカ異世界』でも、言ってしまえば地味になるところもありつつ、『空想科学読本』(※)のような理詰めを意識されて描かれている部分がありましたし、『カラテローグ』もそれに近いイメージでしょうか。
※『空想科学読本』:柳田理科雄氏が執筆した、さまざまな漫画やアニメに登場するアイテム、怪獣などが現実にあったらどうなるかを検証するシリーズ。『ドラえもん』のタケコプターで空を飛ぼうとすると装着者が悲惨な目に遭うなど、コミカルな解説がブームで人気を博した。
『空手バカ異世界』は本当にそういう理屈で、ぶっ飛んだ設定だからこそリアルに書いたほうが面白いなと思って書いていましたね。『カラテローグ』もそういう基本的な考えかたでは同じだと思います。
かめはめ波、かめはめ波は……、ないですね(笑)。
――『空手バカ異世界』でも、言ってしまえば地味になるところもありつつ、『空想科学読本』(※)のような理詰めを意識されて描かれている部分がありましたし、『カラテローグ』もそれに近いイメージでしょうか。
※『空想科学読本』:柳田理科雄氏が執筆した、さまざまな漫画やアニメに登場するアイテム、怪獣などが現実にあったらどうなるかを検証するシリーズ。『ドラえもん』のタケコプターで空を飛ぼうとすると装着者が悲惨な目に遭うなど、コミカルな解説がブームで人気を博した。
『空手バカ異世界』は本当にそういう理屈で、ぶっ飛んだ設定だからこそリアルに書いたほうが面白いなと思って書いていましたね。『カラテローグ』もそういう基本的な考えかたでは同じだと思います。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a32846774c79ae8cb29103a7a42ba8970.jpg?x=1280)
――ちなみに、現実に即した戦いかたで戦わせるにあたり、『空手バカ異世界』で一番苦労したのはどの相手でしょうか。
スライムです! 『空手バカ異世界』を書いたときは、最初に対戦カードを全部用意したんですよ。こいつと戦ったらヤバいなという相手を並べて、どうやって倒すかは書き始めてから考えてたんです。スライムは本当に苦労しました。素手で戦うのはオススメしないですね(笑)。
――『カラテローグ』でもスライムは強敵なのでしょうか。
レッサーデーモンという名前でスライムが出てくるんですけど、アイツはけっこう強いですよ。序盤では苦しめられる相手になっています。
チーム内でクオリティを高め合う好循環の開発【カラテローグ:輝井永澄インタビュー】
――TGS2025にも最新の試遊版を出展予定とのことですが、ゲーム全般についての開発は順調ですか?
開発ディレクターをやっていたときは、スケジュールや予算、スタッフなどはすべて決まった状態で動いていたんですが、今回はすべて自分で決められるので、そこがかえって難しいですね。いくらでも無理ができてしまうというか(笑)。
モンスターグラフィックを今回、素晴らしいピクセルアーティストである親銀さん(※)にお願いしたんですが、案の定というかすごいクオリティのものが上がってきまして。そこに引っ張られて全体のクオリティが上がったんですよね。こっちもモーションをもっと描かなきゃ、と。
※親銀:『ロマンシングサガ リ・ユニバース』や『ファイナルファンタジー ピクセルリマスター』、『ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス』などのグラフィック制作に参加したピクセルアーティスト。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/af2d6e0812be742537fdaa537eefc250a.png?x=1280)
――いい流れですね。そういう意味で言うと、BGMに触発される部分もあるのではないですか? ローグライク作品では環境音に近いものも多いなかで、今作はガッツリとしたバトル曲が多くて、プレイしていてもアツいですよね。
サウンドは、大賀智章さん(※)に作っていただいた楽曲がまた格好いいんですよ。しかも本人がすごいノリノリで書いてくれて、「もっと書かせてくれ」と言われています(笑)。テンションが上がるローグライク、みたいなコンセプトで書いていただいていて、これがすごくいいんですよね。
その熱意に応えるには、世界観やシナリオ、演出もそれ相応のものにしないと、というので、プロジェクトとしてはすごくいい循環をしています。
※大賀智章:『ポケットモンスター サン・ムーン』や『ノーモア ヒーローズ』などの楽曲を手掛けたコンポーザー。
――お互いの制作物が刺激を与え合っていると。
まさにそういう状況です。9月には東京ゲームショウに出展するので、そこに合わせて体験版もリリースする予定です。可能な限りクオリティを上げつつ、そういった節目に合わせて区切りを付けていく、という進み方になっています。
――本リリースのタイミングはとくに変わらずですか?
そうですね。いまは2026年春にリリースする予定で動いています。
――ディレクター時代と違ってあらゆる要素をご自身で決められるという状況ですが、少人数とは言えチーム戦で挑むゲーム開発と、ひとりで書き進める小説とではどのような違いがありますか?
小説は本当に何から何まで自分で決めないといけないんですけど、チームで作っていると変な話、誰かが勝手にクオリティを上げてくれるんですよね。こういうものがあるなら、こっちはこうなるな、みたいな感じで勝手に決まっていくところもあるので、そういう意味ではゲームのほうが楽ではありますね。小説の方は気楽な面もありますが、苦しむ時間も割とあります(笑)
――学生時代はチーム戦が苦手でサッカー部を辞めて、というお話もありましたが、しっかりチーム戦でやれている印象ですね。
そうですね。噛み合うと楽しいです。開発ディレクターをやっていたときも、いいチームで仕事をするときはそういう部分が楽しかったです。
――2025年7月に発売された、小説家としての新作『神と悪魔がデートをするなら、どちらが奢るべきか? ~恋は神魔最終戦争のあとで~』についてもお聞かせください。
こちらはファンタジア文庫から出ている、僕の小説家としての最新作ですね。男女のちょっとした行き違いが、神の力を使ったでっかいバトルになるお話です。じつは『カラテローグ』や『空手バカ異世界』で語られていることと、メッセージとしては近いものを持っています。
目の前の相手から逃げたり誤魔化したりせずに、ちゃんと向き合って闘争すること、ぶつかりい合うことの大切さを訴えている作品だと、僕はそう思いながら書いているので、こちらもぜひよろしくお願いします。
サウンドは、大賀智章さん(※)に作っていただいた楽曲がまた格好いいんですよ。しかも本人がすごいノリノリで書いてくれて、「もっと書かせてくれ」と言われています(笑)。テンションが上がるローグライク、みたいなコンセプトで書いていただいていて、これがすごくいいんですよね。
その熱意に応えるには、世界観やシナリオ、演出もそれ相応のものにしないと、というので、プロジェクトとしてはすごくいい循環をしています。
※大賀智章:『ポケットモンスター サン・ムーン』や『ノーモア ヒーローズ』などの楽曲を手掛けたコンポーザー。
――お互いの制作物が刺激を与え合っていると。
まさにそういう状況です。9月には東京ゲームショウに出展するので、そこに合わせて体験版もリリースする予定です。可能な限りクオリティを上げつつ、そういった節目に合わせて区切りを付けていく、という進み方になっています。
――本リリースのタイミングはとくに変わらずですか?
そうですね。いまは2026年春にリリースする予定で動いています。
――ディレクター時代と違ってあらゆる要素をご自身で決められるという状況ですが、少人数とは言えチーム戦で挑むゲーム開発と、ひとりで書き進める小説とではどのような違いがありますか?
小説は本当に何から何まで自分で決めないといけないんですけど、チームで作っていると変な話、誰かが勝手にクオリティを上げてくれるんですよね。こういうものがあるなら、こっちはこうなるな、みたいな感じで勝手に決まっていくところもあるので、そういう意味ではゲームのほうが楽ではありますね。小説の方は気楽な面もありますが、苦しむ時間も割とあります(笑)
――学生時代はチーム戦が苦手でサッカー部を辞めて、というお話もありましたが、しっかりチーム戦でやれている印象ですね。
そうですね。噛み合うと楽しいです。開発ディレクターをやっていたときも、いいチームで仕事をするときはそういう部分が楽しかったです。
――2025年7月に発売された、小説家としての新作『神と悪魔がデートをするなら、どちらが奢るべきか? ~恋は神魔最終戦争のあとで~』についてもお聞かせください。
こちらはファンタジア文庫から出ている、僕の小説家としての最新作ですね。男女のちょっとした行き違いが、神の力を使ったでっかいバトルになるお話です。じつは『カラテローグ』や『空手バカ異世界』で語られていることと、メッセージとしては近いものを持っています。
目の前の相手から逃げたり誤魔化したりせずに、ちゃんと向き合って闘争すること、ぶつかりい合うことの大切さを訴えている作品だと、僕はそう思いながら書いているので、こちらもぜひよろしくお願いします。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/adacbec7a034bc8733043aabd9eeb83ef.jpg?x=1280)
――各章で描かれる男女の考えかたの違いみたいなぶつかり合いを含め、論争的なパートも面白いですし、バトルパートの楽しさもありつつ、けっこう考えさせられますよね。
よくSNSでも男女の違いみたいなものが論争の的になっていますけど、どっちの言い分も間違っていないんですよね。じゃあどうするかって言ったら、いったん殴り合おうか、みたいな(笑)。そんな作品です。
――では最後に、『カラテローグ』を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。
このゲームはダンジョン刑という刑罰からスタートして、さらにゲームのなかで何度も倒れながら、それでも立ち上がってダンジョンに挑むものになります。僕自身、何度かの挫折を経てようやくたどり着いたゲームなので、この物語、ゲーム体験にはきっと説得力があると思っています。
『空手バカ異世界』の精神的後継でもあり、僕の最新作でもありますが、非常に中毒性の高いローグライクゲームとしても仕上がっています。今後リリースする体験版をぜひお手に取って、楽しんでいただきたいです。きっと新鮮なゲーム体験、空手体験をお届けできると思っているので、空手を信じて、ウィッシュリスト登録をよろしくお願いします。
――空手を信じろ、ということですね。ありがとうございました!
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a5db6054297c0d9893de0a6e4d9203554.jpg?x=1280)
『カラテローグ』のゲームの特徴
・タイトル名:KARATE ROGUE(カラテローグ)
・OS:Windows(Steam)
・ジャンル:ローグライク・格闘ダンジョンRPG
・発売日:未定(2025年秋以降)
・価格:未定(1000~2000円程度を予定)
ターン制コンボバトル
多彩な技を組み合わせ、魔物の群れを打ち破れ!
戦闘はターン制で進行し、主人公は「ACT」を消費しながら技(ARTS)を繰り出します。
敵の行動ターンにおいても、「構え」によって攻撃を捌き、有利な状況を作り出す攻防一体のバトルシステムが特徴です。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/ad65d3184b12a756965bd3d0d136dbbfc.jpg?x=1280)
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a4ba76d65701e27d1ee3e42fd387dc92b.jpg?x=1280)
戦いを経ることで、主人公は新たな「ARTS」を身に着けていきます。様々なコンボを編み出し、自分だけのバトルスタイルを構築しながらダンジョンに挑むのが本ゲームの目的となります。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/af0c24d93423baf4143abd57f8203b784.jpg?x=1280)
アイテム収集とサバイバル
ダンジョンの中では、武器や鎧、食糧などのアイテムを手に入れることができます。中には強力な魔法が込められたものもあり、主人公の大きな助けとなるはず。
しかし――伝説の聖剣を手に持っていると、拳の技が使えません!
プレイするたびに変化するダンジョンの中で、自分の格闘スタイルとの相性を考えながら、最適なアイテムを選んでいくことになります。
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/ac171cd01a6a7fbff023d300384fb4f1a.jpg?x=1280)
![[IMAGE]](https://cimg.kgl-systems.io/camion/files/dengeki/50557/a4cb839aa55f5fbe716083b9caf9bd3e4.jpg?x=1280)
カラテ・マスターの足跡を辿れ
主人公はある理由により「ダンジョン刑」を受け、身体ひとつで深淵に落とされました。身体ひとつでダンジョンを生き延びながら、協力者や魔物、未知の脅威と出会います。
深淵の奥底に待ち受けるものは一体なにか――それを確かめられるのは、ただカラテを極めた者だけなのです。