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【アナザーエデン初見ストーリー感想#7】母の痕跡を探し、過去と直面するエイミが切なすぎる(ネタバレあり)【3章:エイミ】

文:タワラ

公開日時:

最終更新:

 4月12日に9周年を迎えたiOS/Android/PC向けシングルプレイ専用RPG『アナザーエデン 時空を超える猫』を今さら初見プレイ中の担当ライターによる、印象に残った場面や名シーンのプレイログをお届け。

 今回は、第3章“曙光都市エルジオン 見よ天空の響き”より、母の痕跡であるサウンド・オーブを求めるエイミの出来事を振り返ります。

※本記事内には物語のネタバレを含む表現がありますので、ご注意ください。

●第3章あらすじ
ひょんなことから800年後の未来の世界に飛び込んでしまったアルド。
人類に反乱を起こした合成人間の動向を探るべく、未来で知り合った少女エイミやリィカと共に工業都市の廃墟へと向かうことになったのだが……。

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思い出を求める合成人間とエイミの対比が味わい深い3章【アナザーエデン:3章】

 アルドがいた現代から800年後の未来が舞台となる第3章。この章は人間と対立関係にある合成人間の抱える悩みが印象的ですが、母親を奪われたエイミの存在も見どころでした。

 エイミは、未来に来たアルドが初めて出会った人間であり、合成人間と戦うハンターをしている女性。10年前、合成人間の反乱によって母親と離れ離れになり、母の手がかりを探してエアポートを訪れていたタイミングで、ちょうどアルドと遭遇します。

 話から察する限り母親は亡くなっているものと思われますが、あくまでエイミは「いなくなってしまった」と言っており、どこか諦めきれていない様子にも見えました。

 なにも痕跡が見つかっておらず、行方不明だからこそ、生存の可能性を捨てきれない側面もあったのかもしれません。

 3章では、そんなエイミの母親の音声が入ったサウンド・オーブを巡り、自身をガリアードと名乗る合成人間と戦うことになります。じつはここで登場するガリアードは偽物で、本当は量産型の合成人間に過ぎなかった、というのも3章のおもしろいところでした。

 プレイログ第5回でも触れた通り、合成人間側もそれなりの理由があってサウンド・オーブを求めています。魂の在処を求め、記憶を求める合成人間の葛藤というのは、心に罪悪感を残すような出来事ではあったわけですが……。

 エイミ視点で物語を見ると、また見えかたが変わってきます。彼女からしてみれば、合成人間は母親を奪い、ハンターとして戦い続けてきた憎き敵。

 そんな合成人間が母親の声が録音されたサウンド・オーブを聞いている姿って、かなり気味が悪いというか、尊厳を踏みにじられるような感覚になりますよね。
▲このエイミに向けた音声を、無関係かつ敵対関係にある合成人間が聞いていると考えると少し怖い……。
 エイミの母親の音声が特別なのではなく、「人の個人的なもの」ならおそらくなんでもよかったのであろうことが察せる発言も、感情の機微に疎い機械らしさがあります。

 しかもこの合成人間、10年前の反乱を知っており、口ぶりからしてエイミと母親の関係もそれとなく把握しているのも恐ろしい。母親を奪った立場であると理解したうえで、サウンド・オーブを持って話しかけてきたと考えると、人と相いれないのも納得の冷たさです。

 この感覚の違いが、人と合成人間が対立する要因のひとつなのかなとも感じさせられました。街中の住民との会話や、サブクエストでも合成人間によって家族を奪われた人たちについて言及されており、両者の溝はかなり深いようです。

 合成人間との戦いの末、サウンド・オーブを取り戻した後は、ようやく母の残したメッセージをすべて聞くことができました。このメッセージはエイミの10年前の誕生日に贈るもので、合成人間の反乱など予期していなかった時期のもの。

 メッセージもエイミに別れを告げるような内容ではなく、「これからの日々が楽しみで仕方がない」と未来への期待を語っているのが切ない……。この音声を聞いて、合成人間たちはなにを思っていたのでしょうか。

 サウンド・オーブのおかげで、エイミもようやく母親の死としっかりと向き合うことができ、未来への新たな決意を固めるところで3章は幕を閉じます。

 人間と合成人間の対立、母親との別れなど、3章単体で完成度が高く、読み応えのあるストーリーでした。

Switch/Switch2/Steam向けに『アナザーエデン ビギンズ』が2026年9月17日発売

 『アナザーエデン 時空を超える猫』をベースとした家庭用ゲーム『アナザーエデン ビギンズ』が、Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/Steam向けに2026年9月17日に発売予定。

 『アナザーエデン ビギンズ』は移植版ではなく、フルボイスでの展開、バトルや育成システムを再設定した新作RPGとして展開されます。

『アナザーエデン』プレイ日記 まとめはこちら

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